武器・兵器の世界観です。
歴史に詳しい父親の話を参考にしています。
人間はたくさんの人たちと集団で暮らすため、時には争いごともあります。
狩猟生活を行っていた原始人たちから、農地で農耕を行う農耕生活を行う少し進んだ人類は、定住するための住む場所と、農耕に使う農地が必要でした。
争いごとが起きて、敵を攻撃するために、昔の人間たちは、こん棒を使って、打撲で戦っていました。これは骨折などの恐れはあるものの、それ以降の銅器や鉄器を使った攻撃よりは生易しいものでした。
ですが、人間は銅を使って「戦うための道具」すなわち「武器」を生み出します。
陶器や磁器をかまどで焼いて作っていた縄文時代の人間は、既に「かまど」と呼ばれる高温で土を焼く技術がありました。
銅は、そんなに高い温度でなくても溶かすことができ、溶かすと切れ味抜群の「刃物」にすることができます。
かまどで銅を溶かすことで、彼らは敵に「叩く」や「殴る」のではなく、「切り刻む」ことができるようになったのです。
銅によって圧倒的な武力を持った人類は、それまでの部族同士の争いから、ある程度の領地を持った集団で戦うようになりました。
また、銅は武器だけではなく青銅器といった土器に変わるものとしても使われます。このため、銅を作るために「都市」が生まれます。
しかしながら、銅はあまり強いものではありません。少し乱暴に扱うと、すぐにひん曲がって、使い物にならなくなります。
これに対して、人類は人類史を様変わりさせる発明である、「鉄」が生み出されました。
鉄は、かまどよりももっと高温の「炉」を用いて鋳造させることが必要です。1000℃以上の高温が必要で、鋳造の型作りのために高温に強い砂を利用します。
鉄で作った武器は、強く、また切れ味が鋭く、人類の歴史を一変させました。鉄によって民族が他の民族の領地を襲撃するようになり、武力国家(古代ギリシャで言えばスパルタなど)が生まれました。
鉄を使って槍や矛や弓を人々は作りました。また、そうした武器から身を守るために、やはり鉄を使って盾や鎧を作りました。
また、鉄はこれだけでは終わりません。鉄を高温に熱した上でたたく(鍛える)ことで、鉄をもっと強くし、刀のようなとても切れ味の鋭く人を切り殺すための最適な武器が生まれたのです。
「鉄は熱いうちに打て」と言われるように、熱が冷めてしまうと刀は鍛えられず、熱いうちに刀鍛冶職人が弟子と一緒に朝早くから刀をたたき続けます。
しかしながら、鉄は悪い用途ばかりではなく、たとえば包丁のような生活に役立つものにも使われています。特に、包丁は石を使って研ぐこと(石は鉄よりも少し硬いので研ぐのに使える)で、ものを鋭い切れ味で研ぐことができます。
鉄の登場によって、戦国時代まで、人々は狂乱の中で、戦い続け、殺し続けたのです。
戦国時代までの間に、日本では城に城主が居てその城を守る戦争のスタイルが確立しました。武士道は仏教の禅宗などと結びついて一種の「武力信仰」が生まれました。
ヨーロッパでは、国王が強制して他の国と戦い、未開の地を開拓するスタイルが確立し、負けた国の国民は奴隷にされるとともに、戦争による犠牲と死から救われようと、愛や善や神の下の正義の平等を信仰する「教会」が生まれました。
また、これに対してさらなる武器が「銃」です。銃はスペインによる奴隷貿易の時には既に使われていましたが、アメリカによるアメリカ大陸の開拓で大きく使われ、インディアン(最近はインド人と区別するために差別用語ではないネイティブ・アメリカンという言葉を使う)の土地を征服するために大きく使われました。
アメリカでは、今でも、憲法に定められた「自分の身を自分で守る権利」として、銃の必要性を訴えています。
日本では、銃や刀は明治時代に銃刀法違反として、禁止されました。
後日注記:日本では銃が禁止されていますが、アメリカなどでは銃は禁止されていません。「自分の身は自分で守る」ということを信じているアメリカ人は、銃を禁止することで治安が向上するという社会的なメリットよりも、銃がなくなることで不正に銃を入手した凶悪犯に力の差で負けることに対するリスクを考えます。そのため、アメリカはとても治安が悪いです。全米ライフル協会などの反対もあり、アメリカでの銃規制は思うようにいっていません。
2024.08.14編集
イギリスなどは、蒸気船に乗って日本に開国するように迫りましたが、その蒸気船は巨大で、真っ黒の煙を出し、大砲の設備を積んだものでした。
ヨーロッパ人は、蒸気機関の発明によって、巨大な蒸気機関車や蒸気船を持つことができるようになり、火薬や羅針盤の発明もあって、巨大な移動力と軍事力を手にし、世界中を植民地化して奴隷にするとともに、たくさんの資源を奪って裕福な国になりました。
また、第一次世界大戦や第二次世界大戦で大きく使われた武器として、戦車や大砲やミサイルなどがあります。
特に、第一世界大戦は、「専制君主と民主主義者の戦い」と言われました。ここで、「総力戦」と呼ばれる戦争のスタイルが生まれます。どんなに辛く苦しい戦いでも、人類最強と言えるほどの巨大な軍事力と兵力によって、相手と総力で戦争をする、という力です。
また、第二次世界大戦では、「悪魔の兵器」と言われる「ミサイル」が生まれました。単に打ち上げて落とすだけで、たくさんの国民が死にます。
日本のゼロ戦や戦艦ヤマトのように、戦車や戦闘機や軍艦の技術も巨大になり、戦いは地上だけではなく、アメリカが東京に焼夷弾を落としたように、「大量に人々を攻撃する」のが当たり前になったのです。
そして、ドイツによるホロコーストと呼ばれるユダヤ人大虐殺、アメリカによる広島・長崎への原爆投下などの未曾有の事態が起き、やがて大戦は終結し、時代は米ソによる冷戦時代になります。
後日注記:戦車とは戦場を走る巨大なタンクのことで、大砲によって敵を攻撃します。かつては「戦争における最強の兵器」と言われていましたが、最近では対戦車兵器(戦車を破壊する最新兵器)などが作られるようになり、ウクライナ戦争ではロシアの戦車がウクライナにアメリカなどが与えた最新兵器によって破壊されるなど、「戦車は最強」という概念は薄れつつあります。
2024.08.14編集
大戦が終わったから地球が平和になったかというと、そうではありませんでした。米ソは核兵器の技術を脅威であると同時に「相手よりも先に開発しなければならない」という固定観念にとらわれ、地球を何度も滅亡させることができるほどの核兵器を持つに至り、核実験を繰り返します。
また、アメリカなどはさらに凶悪な戦争を繰り返し、ベトナム戦争などへとつながっていきます。
国民は、反戦歌などを歌って戦争のない平和な世の中を望み、国連などが努力していますが、現在でも核兵器の問題は解決する兆しを見せていません。
ロシアとウクライナの戦争で、今までの戦争と大きく変わった点、それはドローンです。
今までの戦争では、銃弾が飛び交う戦場で、「突撃ー!!」と言って兵隊が突撃していき、たくさんの兵士たちが死んで、幸運にも死なずに相手の基地に辿り着けた兵士が手榴弾を投げて、相手の戦車や基地を破壊していました。
今からの戦争では、そのようなことをする必要はありません。ドローンを操縦して、ドローンから爆撃すればいいからです。
ドローンは、おもちゃ販売店で買うことのできるほど、価格の安い兵器(と呼べるもの)です。
今からの戦争では、兵隊の数や軍事費・防衛費の額は関係ありません。兵隊や軍事費に差があったとしても、ドローンをたくさん配備して使えば勝てるからです。
今までの戦争は、兵隊をたくさん使って戦場に送り出し、多くの犠牲を払ってその上で兵士たちが生き延びた国が勝ちました。
ドローンはそうではなく、敵の戦車や基地をダイレクトに狙うことができます。
使いもしない核兵器をたくさん作ったり、何億円もするような戦車や戦闘機を作るよりも、おもちゃ程度の値段で買えるドローンをたくさん配備したほうが、はるかにコスパがいいと言えます。
ですが、このことを、「人間が死なない戦争になってよかった」とは一概には言えません。
なぜなら、タリバンのようなテロリストが、ドローンを大量に作る可能性があるからです。
今までの世界の勢力図は、軍事費や核弾頭の数に基づいた勢力図でしたが、ドローンによってこれが変わるかもしれません。タリバンはドローンをたくさん作ることで、テロリスト集団でありながら最強の軍隊を作ることができます。アメリカやロシアのような大国に、ドローンをたくさん配備したタリバンが勝つ世界が、おそらく数十年後には訪れるでしょう。
ドローンの恐ろしい点は、機械でありながら人工知能と結びつくことができる点です。
僕の小説には、「人間を見つけ次第すぐに銃撃するロボット」が登場しますが、ドローンにAIを搭載することで、人間を見つけ次第追撃し、半径1メートル以内になった場合には自爆するようなドローンを開発できます。追撃するルートはAIが自動的に計算し、ガラス窓などは自動的に破壊して、住居の中に侵入し、ターゲットに近づいて自爆するのです。
このようなドローンは、そんなにITの専門知識がなくても作れます。センサーを取り付けて、その情報を機械的なイベントループで判断すればよく、Pythonを使った高度な人工知能や機械学習の知識がなくても作れます。
なので、タリバンがドローンを手にした時、この世界の勢力地図がどのように変わるのかは、まったく不透明なところがあります。
後日注記:このように書くと、ドローンは最悪の兵器であるように感じられるかもしれませんが、もっとほかにも最悪の兵器はあります。毒ガスやサリンなどはその例であり、ドローンはそれらより凶悪であるとは言えません。なので、ドローンだけが最悪の兵器であるわけではありません。
2023.09.01-02
未来において使われるかもしれない兵器の技術が、宇宙からの電磁パルス攻撃です。
電磁パルス攻撃とは、電磁波を狂わせる電子線を放射するような爆弾を、町の上空で爆発させることです。
インターネットやスマホは、電磁波によって動いています。そのほか、自動車や信号など社会インフラを含めて、現代のインフラのほとんどは、電磁波を使って動いています。
電磁パルス攻撃によって、そのような電磁波を使ったインフラを、一瞬ですべて破壊することができます。
これは、下手にビルや橋や道路などを破壊するよりも、その国の基幹的な部分を破壊するためには効果的な方法です。
昔の戦争やクーデターでは、放送局や電力会社や水道局のような、社会インフラを乗っ取ることで、国を乗っ取るという方法が効果的でしたが、電磁パルス攻撃を使うことで、そのようなインフラを一網打尽にできるのです。
そして、電磁パルス攻撃は、宇宙から行うことができます。宇宙開発技術は、宇宙へ進出する未知なる開拓事業という、夢とロマンのあるものだと思われるかもしれませんが、実際は違います。宇宙からミサイルを落としたり、あるいは敵国の民衆の生活を監視したりというように、宇宙開発技術は軍事技術です。そして、その中でも、宇宙から電磁パルス攻撃を行うことが、アメリカとロシアの冷戦を終わらせる有効な手段となり得ます。
本当は、宇宙開発技術がない国だからといって、そのようなことができないわけではありません。その気になれば、未来においては電磁パルス攻撃はドローンからでも行えるようになるでしょう。
2024.09.29
サバイバルも参照のこと。
剣道を参照のこと。
歴史については世界史(古代)や世界史(現代)や太平洋戦争を参照のこと。
原始時代については原始時代を参照のこと。
ロケットやミサイルについては宇宙ロケット・ミサイルを参照のこと。
ホロコースト(ナチス・ドイツによるユダヤ人大量虐殺)についてはナチス・ドイツを参照のこと。
人間は集団で暮らす以上争い合いや争いごとが起きる。
最初はこん棒のような打撲による武器だったが、殺傷するために刃物を使う上で、比較的簡単に作れる銅による銅剣などの武器が生まれた。
しかしながら銅は簡単に曲がってしまう。比較的作るのが難しい鉄による剣は銅よりも強く古代では最強の武器になった。
人を殺傷する目的でもっとも強かったのは刀。
さらに、飛び道具である銃が生まれ、スペインの新大陸征服やアメリカで使われた。
その後、蒸気船における大砲や毒ガス、戦車、ミサイル(ドイツによる悪魔の兵器V2ロケット)などが生まれ、最終的にはアインシュタインの理論に基づく核兵器が生まれた。
米ソは核兵器の開発・保有と核実験を繰り返し、「地球を何度も滅ぼすほどの軍事力」を手にした。
人類が核兵器を実際に使ったのはアメリカによる広島・長崎への原爆投下だが、最近は「実戦で使える小型の核兵器」の開発が進んでいる。