金融・銀行の世界観です。
経済に詳しい父親の話を参考にしています。
資本主義の日本においては、政府や行政の業務は、計画経済や社会所有ではなく、税金や国債によって行われます。
税金とは、たとえば消費税や所得税のように、国民の間でさまざまなお金のやり取りが行われた時に、国がその数パーセントを徴収し、そのお金を使って国家の仕事や国民のために必要なサービスを行う制度のことです。
国民には、納税の義務があります。お金持ちから貧乏人まで、制度に従いながらそれぞれが負担すべきお金を税金として国に納めなければなりません。
この税金の使い道は、政治家が国会で決める「予算」によって決まります。この予算がきちんと使われているかどうかを議論するのが、国会(予算委員会)の大きな役割(審議や質問の目的)です。
また、税金によって役所の仕事である「行政」が行われます。行政はさまざまな「国民全員と国家のための仕事」があり、役所は縦割りで、たとえば厚生労働省や経済産業省のような省庁が仕事を行っています。
「行政は国民の税金を使って行われている」と言いますが、実際は税金だけでは足りないため、今の日本では「国民に対する借金」である「国債」を発行することで、それを補っています。
国債は、国民に対する借金です。
この国債という仕組みは、銀行が預かっている国民の口座預金を使って、銀行が国の発行する国債を買い取る形で行われます。
要するに、国民が銀行に預けたお金を、国が「後で返します」といって借金をして国の財政にあてる仕組みが国債です。
今の国の状況では、国民はひとりあたり数百万円の借金をしていると言われます。
また、借金なので返すことが前提ですが、今のところ、借金を全て返せるあては立っていません。もし、借金が返されなければ、国民の銀行の口座の預金はパーになってしまいます。
そもそも、何兆円という借金をしておきながら、まだ日本政府が信用されているのは、国民がそれだけ口座に預金を預けているからであると言われています。パーになったとしても、国民の預金がなくなるだけで、国の財政は破綻しないのです。
銀行の役目として大きくあるのは、預金を株式の投資や企業への融資にあてることでお金を増やす、という役割です。
銀行は、国民の口座を預かって利子をつけるだけではなく、その預金を株式を買ったり企業へ融資するのに使って、お金を増やす、ということをしています。
また、銀行には日本銀行という「親分」のような銀行があります。日本銀行は、市場を調整して「国家全体のお金の流通をコントロールする」という役割があり、日本の経済を支えています。また、貨幣である「日本銀行券」を発行するのも日本銀行の役割です。
以下の書籍が参考になります。
融資とは、要するに多額のお金を借りるということです。
たとえば、一千万円銀行に融資を受ければ、新しい工場を作ることができます。
この新しい工場で一億円の利益を得て、お金を返すことができれば、実質的に九千万円も儲かったことになります。
会社の経営とは、基本的にそういうことです。できるだけたくさん借りて、たくさん事業で儲けて返します。
失敗しない起業の仕方として、最初は自分の手で資本金を用意し、利益や金儲けが軌道に乗ってから銀行に融資してもらうようにすると良いかもしれません。
後日注記:僕は昔、自由かつ平等な社会主義経済の理想として、国が起業家に資本金をいくらか用意して、国営公社を作ることを支援するような国家モデルを考えていました。たとえば、100万円の資本金を起業家に国が支援金として与え、起業家は自由に起業ができるようにします。実現不可能ですが、社会主義国家としての理想です。また、ソニーとイオンに会社を統一し、給料も一律で月に50万円とします。
2024.12.20編集
融資を受ける際のコツとして、一度に大量に融資を受けるのではなく、小さな金額を何回も繰り返し使う、というのが有効です。
たとえば、一度に1000万円の融資を受けて、この1000万円を使って事業を行い、50%の500万円を儲けて、1500万円になったとします。
確かに、巨大な500万円を儲けることができますが、もし利益が上がらなかった場合、1000万円もの巨額の借金が残ります。
それに比べて、100万円だけ融資を受けて、その100万円を使って事業を行い、50%の50万円を儲けて、150万円になったとし、さらにこの得られた150万円を再び元手として事業に使って、50万円を儲けて、200万円にする、という繰り返しを10回行えば、50万円×10回で、同じく500万円を儲けることができます。
この方法なら、利益が上がらなかったとしても、100万円しか借金が残りません。
プログラミングなどでは、巨大なメモリを確保するのでなく、小さなバッファを用意して、そのバッファにデータを繰り返し小さな単位で読み込むことで、一時的に使うメモリ領域を少なく抑えられます。
同じことが経営についても言えます。一度に1000万円や1億円を使うのではなく、もっと小さな単位の「今使うお金」だけを確保し、その今使うお金を「小さな資本金から利益を上げながら繰り返し同じお金を使う」ようにすることで、安全に経営を行えるのです。
2023.11.06
利子と利息はほぼ同じ意味で、借りたお金を返す際に一定の利率で追加で金額に上乗せされる対価のこと。
借りた時に返す時を「利子」、貸した時に返してもらう時を「利息」と使い分ける。
金利とは、利子や利息がどれくらいになるかの割合(レート)のことで、日本銀行(日銀)の行う金融政策に基づいて、各種の金融機関が金利を決めている。
2024.06.10
債権とは、他人になんらかの行為を「しろ」と請求できる権利のことで、たとえばお金を貸した際に返してもらえる権利などのこと。
債務とは、他人になんらかの行為を「しなければならない」ような義務のことで、たとえばお金を借りた時に返さなければならない義務のこと。
借用書とは、借金をしたということを法的に証明する証明書のこと。お金を貸し借りした日付、貸した人、借りた人、そして貸し借りした金額などを書く。場合によっては返済期日、返済方法、利子・利息、遅延損害金、そして借用書を書いた日付などを書くこともある。
借金の時効は5年。なので、借りたまま返済しなくても5年経てばチャラになってしまう。そのため、借用書には必ず貸し借りした日付を書かなければならない。
2024.09.22
保証人とは、借金をした人が借金を返せなくなった時に、代わりにその借金を返すことを保証する、借金返済の責任者のこと。
もし、借金をした人が、その借金を返せなくなった場合、保証人がその借金を返さなければならない。
銀行にお金を借りる時は、その借金を返せるだけの財力を持った人が保証人になってくれなければ、銀行はお金を貸してくれないことがある。
保証人と連帯保証人の違いは、責任の重さ。連帯保証人は、借金をした人とほぼ同じ責任を負い、ほとんど一緒に借金しているのと同じ。それに対して保証人は、その人が借金を返すことができなかった場合にのみ、借金を代わりに返さなければならない。
なので、安易に連帯保証人になることを求められても、軽い気持ちで引き受けてはいけない。その人がお金を返せなくなった時、借金が自分に降りかかってくることがある。
2024.12.29
銀行は、預金者に対する利子を小さくし、企業への融資に対する利子を大きくすることで、「利ざや」によって儲けている。
銀行は、お金を預金者の銀行預金から得て、それをそのまま保管し続けるのではなく、企業への融資や投資に使って、そこからお金を増やす。これを「運用」という。
銀行は、できるだけ多くのお金を運用するために、銀行にあるお金を常においておかず、できるだけ運用に使うようにしている。
そして、預金者がお金を引き出す時には小さな利子でお金を上乗せして、企業にお金を貸し付ける際にはそれよりも大きな利子でお金を返してもらうことで、利ざやでお金を儲ける。
なので、銀行にお金を預けるということは、銀行を通じて企業に投資しているということと同じである。
銀行を介さなくても、自分で会社の株券を買って、お金を株式投資することもできるが、その際には自己責任で、どのような会社が信用ができるのか、ということも自分で判断しなければならないが、銀行にお金を預ければ、銀行がそのような信用を判断してくれる。
銀行における信用とは、「お金を貸した時に、そのお金がきちんと返ってくるか」ということ。企業に対する融資や投資では、銀行は怪しい会社にお金を貸し付けると、その会社が倒産したりなくなったりしてしまって、お金が返ってこないことがある。そのような損害が増えると、銀行も少しずつ経営が怪しくなって、銀行が倒産することもある。
銀行が倒産してしまうと、預金者がその銀行にお金を預けていたとしても、お金が返ってこなくなってしまう。実際、リーマンショック以降、銀行が倒産するという現象が起きたことがある。だが、その後に「ペイオフ」という法律ができて、銀行がもし倒産しても、銀行の集団が入っている保険会社のお金によって、1,000万円まではお金が戻ってくるような制度ができた。なので、銀行の倒産が怖ければ、ひとつの銀行につき1,000万円までに預けるお金を制限することも有効である。
また、銀行が取引している企業が、どれくらいの信用がおけるのかを調査している会社もある。それによって、銀行はAランク、Bランク、Cランクのように格付けされたりする。また、「取り付け騒ぎ」といって、「この銀行がもしかしたら破綻しそう」といった噂が広まることで、銀行の口座から「潰れる前にお金を引き出しておこう」という勘違いした人々が銀行のATMに殺到することがある。そのようなことがあると、銀行は簡単に倒産してしまう。銀行が倒産すると、その銀行がなくなるだけではなく、その銀行にお金を預けていた人のお金が返ってこなくなる。だから、取り付け騒ぎは怖い。
そのように、銀行は信用を売っている。銀行から必ずお金が引き出せるということも銀行の信用である。銀行の信用を高めるために、メガバンクと呼ばれる大きな銀行は、多くの銀行が一緒になって巨大な銀行を作ったりする。その理由は、銀行が一緒になれば預金額や取引先企業が増えるため、ひとつが駄目でも全体の信用が上がるからである。あるいは、地方銀行などはファイナンシャルグループといって、持ち株会社によるグループを作り、それによってどこかの銀行が駄目でもほかの銀行が支えるといった方法で、信用を増やすことがある。
銀行は信用を売っている関係上、簡単にはお金を貸してくれない。特に、相手が中小企業や個人である場合、銀行は融資を断ってくることがある。なので、中小企業の社長などは、業績が悪くなってくると、お金を貸してくれるところを探すために翻弄される。だが、大企業の場合は、そのようなことは少ない。大企業には「資本金」といって、たとえば資本金1,000万円のように、会社が何かがあった時に自由に使えるお金を保持している。だから、大企業への融資は比較的スムーズに進む。だが、景気がよいと、そのような信用の判断も軽薄になり、高度経済成長のバブル期などには、「どうしてこんなわたしを信用してくれたのだろう」というような、個人に対する融資が多く成立し、バブルが崩壊して借金だけが残った、などという例が多くみられた。
2024.12.29
日々の生活において、銀行はお金を預けておく場所として、振込をしたりお金を引き出したりするために必要となります。
銀行通帳やカードを持っていれば、ATMを使うことができます。ATMから、お金を引き出すことができます。
銀行のセキュリティを考えた場合、最近は暗証番号とカードあるいは通帳だけではなく、その時限りのワンタイムパスワードを使ったりすることができます。
あるいは、普段使う口座と大切な口座を分けておくという運用の仕方もあります。
クレジットカードを使う場合も、基本は銀行の口座からお金が引き出されます。クレジットカードを無くした場合は、カード会社にカードの利用を止めてもらうように連絡しましょう。クレジットカードでは、不正な利用がされていないかどうかを確認する方法もあります。
後日注記:もしクレジットカードが不正利用された時は、特定の電話番号(クレジットカード会社の番号でネットを調べれば分かる)から「不正な利用と見られる決済がありました」と報告が入ることが多い。このような時には、クレジットカードを素早く停止してもらうことが重要。そのような時には一時的にクレジットカードが使えなくなるため、現金はやはり欠かせない存在である。
IoTも参照のこと。
2024.05.05編集
銀行のセキュリティは、二重・三重に守る方法でガードする。たとえば、一度に出せる金額を制限するとか、普段使う口座にはあまりお金を入れないなどが考えられる。
後日注記:大谷翔平が水原一平で問題になっているのもあるが、銀行口座のセキュリティは重要。大谷翔平のように犯罪組織や違法組織には自分の口座から送金しないこと。後で問題になることがある。ほかにも、詐欺などの場合には振り込みを行う先に注意し、少しでも怪しいなと思った時は自分だけで行動せず、周りの誰かに相談すること。
警察も参照のこと。
2024.05.12編集
銀行以外であっても、手続きや契約などで、本人確認のできるものを提示するように求められることがある。たとえば、運転免許証、健康保険証、あるいはパスポートなど。最近はマイナンバーカードなどが新しく使えるようになってきている。
あるいは、銀行ではカードと暗証番号を使ってATMからお金を引き出す以外に、預金通帳や実印を求められることもある。
あるいは、ネットなどではクレジットカード番号を本人確認のためであると言って書けと言われることもあるが、詐欺やフィッシングなどではそのような手口に引っかからないように注意しよう。
最近ではセキュリティをしっかりしろという社会からの要求が強くなっており、特にネットバンキングなどでは二段階認証やワンタイムパスワードを求められることも多くなってきた。その反面、銀行口座の開設やスマホの契約などでは犯罪者グループに悪用されないように手続きがどんどん複雑で難しくなってきている。
2024.05.05
僕のような世間知らずの引きこもりは、生きるために、自分の使っている銀行がどこにあるかを知っておきましょう。
自分の銀行口座がどこにあるのか、その口座から引き出すためにどうすればいいのか(通帳、ATM、カード、実印など)、そしてその口座から引き出せる銀行の支店はどこにあるのか、といったことを知っておきましょう。
クレジットカードは便利です。クレジットカードを使うと、銀行の口座から引き落とされて自動で金が払えます。ですが、カードは悪用されることもあるので注意しましょう。カードがたとえば外国から巨額の引き出しがされるなど、不審な利用があった時は連絡が来たり、あるいはカードの支払い履歴を見て怪しいなと思ったりした時は、カード会社に頼んでカードを停止してもらうことができます。
最近はキャッシュレスの時代であり、PayPayのようなスマホ決済も利用できます。決済と直接関係はありませんが、マイナンバーカードなども普及させようと政府が躍起になっています。ですが、マイナ保険証について言えば、インターネットにいちいち接続しなければ使えないため、震災時やその他の災害時などにおいては従来の紙の保険証のほうが便利だった、といった話も聞きます。なので、たぶん、紙やコインの現金は残り続けるでしょう。
また、銀行は単にお金を貯蓄するだけではなく、振り込み元や振り込み先として使う方法もあります。学校や教室などに通う上で、銀行引き落としを指定できます。また、仕事や年金などでお金が入った時も、銀行に定期的に振り込んでもらうように指定できます。ただし、振り込みをする際には、特殊詐欺に気を付けましょう。
スマホも参照のこと。
2024.08.17
クレジットカードは、カードひとつで買い物ができて便利だが、それ故に不正利用の危険がある。そのため、クレジットカードは進歩してきた。
昔のクレジットカードは、カードの表面に記載されているクレジットカード番号に凹凸があって、その凹凸にカーボン紙と記録紙をあてて、上からこすって転写することで、カードの情報を読み取るという、アナログな方法でカード情報を読み取っていた。
また、その際にサインをして、それが本人確認であり、本人がカードを使用したということの証拠だった。
だが、外国ならまだしも、日本にはサインで本人確認をする文化がなく、サインをしたとしてもその筆跡を鑑定できる専門家もおらず、サインはとりあえず取っておくためのおまじないのようなもので、その結果、不正利用がよく起きていた。
そのため、しばらくすると、カードにICチップを埋め込み、購入する時に暗証番号を入力するような方法で、本人確認を行うクレジットカードが増えた。
だが、そうすると、今度は、「暗証番号を忘れてしまった」という人が多く発生し、そのような人がいるたびに立ち往生が起きてレジを混乱させてしまうなどという影響が見られた。
そして、最近は、ICチップが進歩したことで、ICチップの偽造が難しくなり、ICチップだけで本人確認をすることができるようになった。
それでも、クレジットカードには不正利用が後を絶たない。もし、クレジットカードを紛失した時は、カード会社に連絡してカードをキャンセルするようにし、日ごろから買い物の履歴をチェックして、不正にカードが使われないように気をつける必要がある。
カード会社も常に不正利用を監視しており、不正利用と見られる購入履歴が確認された時は、カード会社から連絡が来たり、自動的にカードの利用が停止されることもある。
2025.01.08
税金を参照のこと。
保険・年金を参照のこと。
経済学についてはミクロ・マクロ経済学やマルクス経済学を参照のこと。
金融政策については金融政策を参照のこと。