保険・年金の世界観です。
経済に詳しい父親の話を参考にしています。
保険は、リスクをみんなでカバーする仕組みのことです。
火事や事故、病気や死亡など、さまざまなリスクが存在するこの世界で、そのリスクが実際に起きた時に、自己責任で生きろというのは困難が伴います。
保険では、みんなが出したお金から、そのリスクが現実となって実際に遭遇した人に対して、それを助けるためのお金が下ります。
どれくらいの人が、実際にリスクが現実になるか、というのは、統計的に分かっています。統計的なデータに基づいて、どれだけの家が実際に火事になるかとか、どれだけの人が普通よりも早く死ぬか、などというデータは、事前に「全体の何%くらいだ」と分かっています。
そして、そのような統計的なデータに基づいて、全員がどれだけのお金を出せば、そのリスクに対してお金を支援できるか、ということが分かります。たとえば500人の保険加入者が居れば、ひとりひとりがどれだけ払えば十分か、ということが統計的なデータから分かります。
そのように、統計的なデータに基づいているため、保険会社は損をしません。保険会社はお金を取りまとめて、必要な時にお金を払うだけで、統計的に損はしないようになっています。
2025.01.05
保険とは、何かあった時のために、定期的な(毎年・毎月などの)スパンで一定額を保険加入者みんなが支払っておいて、もし何かがあった時は、そのみんなが払った資金からお金が入るようにする制度。
たとえば、自動車保険は自動車を運転する人が入る保険で、自動車事故にあった時に保険金が下りる。
火災保険は火事になって家が燃えてしまった時に、家を建て直すための保険金が下りる。地震保険(火災保険と一緒に入る)は地震の時に保険金が下りる。
後日注記:基本的に、何かあった時のために日頃からみんなで助け合うために保険がある。災害や事故や医療の保険のほか、死んだ時や入院や介護が必要になった時に保険金が下りる生命保険などがある。
後日注記:生命保険とは、要するに「わたしが死んだらこの人に保険金を払ってほしい」という保険。父親や母親といった家族が死んだ時に、その後に生きる息子や娘のような家族の生活を助けるためにお金が支払われる。
2024.05.05編集
2024.05.12編集
2024.06.10編集
2025.01.05編集
保険に入らないと、どのようなことが起きるか。
たとえば、自動車事故を起こした場合、自動車保険(自賠責保険・任意保険)に入っていないと、裁判で言い渡された賠償金を自分で払わなければならない。
死亡事故の場合、遺族に対する賠償金になるが、死んだ人が若くて、たくさんのお金を稼いでいた場合のほうが賠償金は高額になる。それは、「その人がもし生きていたらどれくらいのお金を稼いでいたか」ということを基準に賠償金が決定されるからだ。
もし、自動車保険(自賠責保険・任意保険)に入っていた場合、ある程度までの額を保険会社が払ってくれる。無制限の保険の場合は全額払ってくれる。
もし、自動車保険に入っておらず、賠償金が払えないほど高額になった場合、家や土地や財産を差し押さえられて、自己破産になる場合もある。そうならないために、保険には入っておくべきである。
2025.01.05
重要なのは医療保険。病気や怪我になった時、保険がなければ全額自分で支払わなければならない。
日本には国民皆保険制度があり、医療費は最高でも3割しか自己負担しなくてよい。保険に入っていることの証明のために病院で保険証を提示する。
後日注記:日本には国民皆保険制度があるが、アメリカなどではそのような制度はないため、病気になるとお金持ちしか病院に行くことができない。日本の社会制度の数少ない進んだ点である。アメリカでは病気にかかることが自己破産の大きな原因のひとつになってしまっている。
後日注記:従来の健康保険証は、2024年12月2日をもって新規の発行を行わなくなり、マイナ保険証に移行する。ただし既に発行済みの保険証は最大一年(2025年12月1日まで)使用できる。
病院も参照のこと。
2024.05.05編集
2024.06.10編集
2025.01.05編集
医療保険には限度額といって、3割負担であっても、ひと月の医療費が高額になりすぎた場合、限度額とされる上限以上のお金を払わなくていい。これを「高額療養費制度」という。
限度額を超えた分は、国が社会保障費から払ってくれる。また、限度額がどれだけの額になるかは年齢や年収などによって変動する。
2025.01.05
医療では、3割負担の保険の対象になる「保険が下りる治療」と、保険の対象外になる「保険が下りない治療」がある。
3割負担の診療所や病院では、基本的に保険が下りる治療をしてくれる。保険が下りない治療は額が高額になったり、そもそも普通の病院では受けられなかったりする。
人によっては、額が高額になっても治療を受けたい場合がある。たとえばまだ保険の適用がされていない新薬を使いたいとか、高度で進歩した医療を受けたい場合、高額でもその治療を受けたい人もいる。
その際は、最初から保険の下りない治療をやっている医者を当たることもできる。これを「自由診療」と呼ぶ。自由診療においては、額が高額になる代わり、先進的な治療を受けることができる。
2025.01.05
掛け捨て型の保険は、満了した時にお金が戻ってこない。これに対して、積み立て型は貯蓄型とも言われ満了した時にお金が受け取れる。
掛け捨て型の保険は、貯蓄では対処不可能なリスクに対処することが目的で、死亡保険や医療保険、失業保険などに使う。
積み立て型の保険は、貯蓄することが目的で、学資保険などに使い、自らで積み立てて貯蓄した保険金を最後に受け取ることを最終的な目標とする。
2024.05.12
また、保険とよく似ているものに年金制度がある。これは社会みんなで現役世代がお金を支払い、高齢になって会社を辞めた際に老後の生活のために年金が下りる制度。
後日注記:年金制度は今後も維持することが難しくなってきている。現役世代1人で高齢者1人を支える肩車型社会への移行が進みつつある。また、年金制度がもしあったとしても老後を年金だけで過ごすのは難しくなりつつあり、老後の資金は約2,000万円は必要だと言われている。
福祉も参照のこと。
2024.05.05編集
会社によっても異なりますが、主に「健康保険料」「介護保険料」「厚生年金保険料」「雇用保険料」などが給与から天引きされます。
健康保険料は医療の際に3割負担となる国民皆保険制度の社会保険料です。
介護保険料は寝たきりや認知症になった時のための介護、厚生年金保険料は老後などの厚生年金、雇用保険料は失業手当などが受けられます。
(図解まるわかり お金の基本を参考に執筆しました。)
2024.05.27
生命保険などについて言うと、危険な職業に就いている人は、普通の保険には入れなかったり、保険料が高くなったりする。
たとえば、消防士、警察、自衛隊のように、常に死と隣り合わせで、死亡リスクの高い人は、普通の保険に入れなかったり、保険料が普通の人よりも高くなったりする。
ほかにも、屋根の上で働く人、電柱やビルの上で働く人、炭鉱やトンネル工事で働く人、船や飛行機に乗って働く人など、死亡リスクの普通の人よりも高い人は、保険料が高くなる。
スポーツをする人や山登り・崖登りをする人などは、告知をしなければならない。「バレないからいいや」と思っていて、後で告知していないのが発覚すると、保険料を出してくれなかったりする。
このような人は、専用の保険がある。スポーツ選手は、怪我の仕方も違うし、ちょっとお金がかかってもスポーツ選手専用の保険がある。消防士なども、全国に数が多いため、専用の保険があったりする。
病気を持っている人も保険に入れないことがある。特に、今、がんの診察を受けている人など。ただし、がんの場合は専用のがん保険があって、がん保険であれば入れる(ただし、保険料は高い)。
このほかにも、たとえば火災保険などでは、木造建築はコンクリートの建築よりも火災リスクが高いため、保険料が高くなったりする。
警察も参照のこと。
2025.01.05
金融・銀行を参照のこと。
税金を参照のこと。
自動車を参照のこと。
建築を参照のこと。
地震を参照のこと。