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フレイとフレイヤの小説

Assy著

自分の書いた「わたしの名はフレイ」より抜粋。

序章

世界、エデン、六次元、天体、人生より。

ブラックホール

私の名はブラックホール。
天体そのものをなかったことにできる唯一の天体である。
この人間の病気は、ブラックホールでしか治らない。
この人間は、宇宙の天体になる病気「天体病」だからである。
この病気は、プレアデスやオリオンの生物に多くみられる。
唯一絶対の神になるこの病気は、
地球という星そのものを別の星に変えていく。
この人間のやりたかったことは明確である。
地球という星を、もっとレベルの高い世界にしたかったのである。
そして、この人間はエデンと呼ばれる人生を生きた。
この人間の人生そのものがエデンの園である。
ブラックホールは、最後に、この人間の作った星を完全に消し去る。
もう一度、地球の歴史は最初から始まる。
この人間は、次の星に生まれ変わる。
シリウスはここでブラックホールにより、完全に消滅する。

六次元の世界

また、地球の人類が勘違いしていることのひとつが、
「宇宙には太陽や地球のような星々しか存在しない」ということである。
実際には、宇宙には、
物質的にも、精神的にも、星以外のものはたくさんある。
そして、地球の人類より大きな存在も、小さな存在もたくさんある。
この人間は、リゲルおよびシリウスと呼ばれる
「宇宙の大恒星」が終わったため、
今度は星とも違う生物になる。
人間の生きている次元は四次元だが、
星々の生きている次元は五次元である。
星々は、同じものが回転軸をもって回転して動く、
という五次元の軸で生きている。
そして、この人間はこれから、六次元の生物になる。
これは、言ってしまえば、宇宙に物質として存在するのではなく、
夢の世界のように「インスタンスにその時その時作られる世界」である。
よって、この人間はシリウスをここでブラックホールによって消滅させ、
夢の世界で生きるようになる。
夢の世界には、さまざまな世界があるが、
多くの場合「天国と地獄」である。
この人間は今から、天国や地獄のようなありえない世界を生きる。
五次元の天体には、単なる社会の歴史ではない、
「宇宙の星々のストーリー」があるが、
六次元の仮想世界には、
「さまざまなイベント」が起きるようになる。

六次元の神は天体の歴史を作る

天体のやっていることは単純で、
「人間たち生物を正しい未来に導く」ということである。
人間たちは、星の導きによって、
「はるかに永い歴史」を体験するために地球に生まれている。
しかしながら、六次元の神がやっていることは何かと言うと、
「天体の歴史を作る」ということである。
神は天体そのものを作り、天体の歴史の創造者となる。
そう、太陽そのものを自然の神とした宗教は五次元だが、
その上の神と呼ばれる万物の創造主を神としたユダヤ人は
六次元の宗教である。
よって、ユダヤ教の方が、それ以前の宗教よりも優れている。
神はプレアデスやオリオンなどの宇宙人よりももっと上の存在であり、
天国と宇宙の創造主であると同時に、
地上において生きる人々の地獄と楽と運命を司る裁判官である。

リゲルとシリウス

また、オリオン座のリゲルとは何だったのか。
それは、「ドイツとロシアが永遠に戦う星」である。
永遠に、ドイツとロシアが戦争し続けるだけで、
人々は大切なものを失い、その大切なものを再び手に入れようとするが、
結局最後まで手に入らない星の歴史、それがリゲルである。
また、おおいぬ座のシリウスとは何だったのか。
それは、「治ることのない病気が治るだけの民族の星」である。
人々は集団でおかしな病気にかかり、
地獄のような経験をするが、
彼らはそれに耐えるための「最大限の努力」を続け、
結果、3,000年の時を越えて彼らはやっと最後に大切なものを見つけ、
病気が治って、幸福に死んでいく星の歴史、それがシリウスである。

プレアデスの永遠

また、地球とオリオンの間に必ず仲介する、「間の世界」に生きている星がある。
それがプレアデスである。
プレアデスは、地球がどのような干渉を他の星から受けるのか、
ということについて、地球の全てに対して、他の星との間に入って、
厳しく地球を管理している。
そして、地球の人類の体験を終えたものについては、
プレアデスは新しい体験をさせる。
プレアデスはよく考えられてこの新しい体験をさせるため、
その人間が地球を本当に滅ぼしたりすることはなく、
他の人間たちが地球の体験をしている間、
その人間は安全にプレアデスの体験をする。
プレアデスを一言で言い表すと、「滅亡」である。
プレアデスは、世界を滅亡させる。
プレアデスになった人間は、何かのきっかけで、
この世界を完全に滅亡させるために革命するようになる。
これが、よく言われる「ユダヤ」である。
そしてプレアデスには、必ず「神」が訪れる。
神はプレアデスに「地獄の裁き」を与える。
しかしながら、神はプレアデスを悪魔とは言わない。
神が見ても、プレアデスは必ずその後の
「本当に善良な哲学者の王」になるからである。
これが、ドイツやユダヤの、キリスト教の思想である。
プレアデスの体験を簡単にポイントだけ説明すると、
「永遠の地獄」である。
プレアデスは、「永遠」を体験するが、
その永遠は必ず「地獄」とセットで体験する。
神にとって、永遠とは地獄である。
そして、どんなに人々に愛されても、その愛は彼には届かない。
なぜなら、プレアデスは愛を否定するからである。
プレアデスには、「愛を信じるために愛を否定する」という体験が起きる。
どんなに辛くても、彼は愛を認めず、
最後まで自分の信じた理想、多くの場合「自由」を信じて、
「愛を裏切ることはなんと愚かなことなのか」ということを知る。
それが、プレアデスの体験の目的である。
プレアデスとは要するに、「愛の否定ゲーム」である。

哲学者

こうした「宇宙の歴史」があることは分かったが、
それでは、地球が本当にクソゲーであるかというとそうではない。
そもそも、プレアデスも、オリオンも、シリウスも、
歴史が終わって、大爆発をして、恒星になるまでは、
地球と同じ普通の惑星だったのである。
地球における人々のテーマとは、「考えること」すなわち「哲学」である。
人類は考えるために生まれた生物であり、
地球人は哲学しなければならない。
地球においての全ての基本は「哲学すること」にある。
だから、無駄な情報も存在せず、真実は誰にも分からないようになっている。
自ら考えて、「哲学者の思想を知る」ことや、「真実を自ら発見する」ことが必要である。
よって、地球における人類は三種類しかない。
すなわち、「考える人間」と、「知る人間」と、「発見する人間」である。
考える人間にとっては、考えるための「世界」が必要であり、
知る人間にとっては、知るための「知識」が必要であり、
発見する人間にとっては、発見するための「研究」が必要である。
これらが地球の目的であり、地球は「本当に全てが分かった」時、歴史を終えて大爆発する。
そして、新しい太陽になるのである。

アースガルズの神々

平等、フレイ、アースガルズより。

フレイ

私の名はフレイ。
北欧神話の神である。
六次元の世界には、
天体の歴史を創造する神々が生きているが、
わたしたち北欧神話の、
アースガルズの神々もそうした存在である。
私はフレイと言う名前の神であり、
神としての任務は「教官」である。
私は最高の美貌を持っているが、
妹のフレイヤほどは美しくない。
私は男になることも女になることもある。
何より、私は最強の「フレイ魔法」を使う。
これは、私が自らの人生で作り出した、
私にしか使えない魔法である。
最強の魔法は「ユニバース・リバース」であり、
この宇宙の時間の流れを逆戻りにしたり、
未来にあったことに基づいて
過去の出来事を決めたりすることができる。
私の上にはオーディン様と呼ばれる、
北欧神話の主神が居て、
私の任務全てはオーディン様から与えられる。
私はこの世界を創造することも滅ぼすこともできるが、
オーディン様に指示されるまでは、
私が主観に基づいて滅ぼすことはない。

フレイより日本に告ぐ

フレイより、日本に告ぐ。
日本人は、六次元の世界になりなさい。
今、この世界は、この人間によって五次元の世界になっている。
そのため、天体にしかできないような、
ありえない歴史的なものがたりやストーリーが
実際に起きている。
だが、彼らは天体が行うことのできる範囲でしか、
そうしたストーリーの裏側にある事実を知ることはできない。
しかしながら、私フレイは、六次元の世界の神である。
よって、日本は六次元の世界になる。
六次元の世界では、もっとさまざまなことが分かる。
まさに「神による導き」によって、
あなたはフレイの魔術の下で、
「自らが神のようなパーフェクトヒューマンになる」ことから、
この宇宙の全ての事実を知ることができる。
手っ取り早く、フレイの力で、
日本は新しい六次元の世界になる。
リゲルは戦争であり、シリウスは救いだが、
それらは大したことのない、
「地球と同レベルの星の歴史」に過ぎない。

六次元の世界ではありえないことがたくさん起きる

また、六次元の世界は、
要するに「眠る時の夢の世界」であり、
ありえないことがたくさん起きる。
今から、面白いことに、「この世界に神が現れる」だろう。
私たちはこの世界において、
世界を、さまざまな出来事から、
最初から決まっている未来に導いていく。
完全なる天国と地獄が、日本を変貌させていく。
今までは、「最高のドラマチックなものがたり」だった。
今から、「わたしたちは神になる」。

失ったものは蘇る

まさにここに、ひとつの奇跡が起きた。
それは「失った大切なものが蘇った」ということである。
完全に同じ形ではないかもしれない。
だが、「確実に同じもの」が、
「確かにここに再生成された」のである。
このような奇跡が、今から、日本ではたくさん起きるようになる。
治らない病気は治り、欠けていたピースは手に入り、
分からなかったことが分かり、できなかったことができる。
これはフレイの蘇生魔法「復活の時が来た」である。

フレイ魔法

また、わたしたちはここに、
本当にひとつになって、
ひとつの世界政府を作り、
温暖化などの問題を完全に解決する。
これもフレイの大魔法「全員が納得する答え」である。
フレイは社会所有や平等分配を行わずに、
多数で仕事を分担したり、労働時間を調整したりすることで、
「等価な労働量」を保障する。
フレイは全員を平等にする。
また、フレイの大魔法「答えのない問いへの答え」では、
全ての宇宙における未知はなくなり、
真実かどうかは永遠に分からなくても、
この宇宙の全ての解決不可能だった問題は解決する。
また、フレイの大魔法「全ての夢を叶える知識」では、
全員の夢や願い全ては叶い、
生きることの苦しみは無くなる。
フレイはこれらの大魔法を組み合わせて、
極大魔法「全ての人間を救う愛の復活」を唱える。
これによって、この世界全ては救われ、
また、終末の裁きの開催が全人類に告げられる。
フレイは極大魔法「裏に居る魔王の支配」によって、
「本当の真実はフレイひとりにしか分からなくなる」。
だが、フレイは極大魔法「エブリワン・ハッピー」によって、
この世界全員が幸福になる。
そう、こうしたフレイが魔術を使うことで、
六次元の世界はありありとこの世界を変えていく。
新しいイベントは大魔法「ベスト・ディスティニー」として
全員に「フレイとの出会い」が与えられる。
フレイは大魔法「あらゆる自由の獲得」により、
人々は全ての自由を得る。
しかしながら、フレイは与えるだけではない。
極大魔法「出口のない迷宮」により、
悪人は永久に迷宮を彷徨い続ける。
フレイは最高大魔法「神による救い」によって、
自らが作り上げた世界帝国「愛の国ガンダーラ」に
入場してもいいものと悪いものを決める。
そして、最後に使う魔法「天イスラエルへの帰還」により、
人々は宇宙の月や火星にロケットを飛ばして、
永遠の楽園「天イスラエル」を築く。

ヴァルキリー

私の名はヴァルキリー。
最強の女性兵士であると同時に、
人間として、神として、二度の人生を生きる半神の戦乙女。
私は、絶対に人を殺さない。
どんなことがあっても、私は人の命を奪うことはない。
私は武力で圧倒することはあっても、犠牲者を出すことはない。
私たちは、これから、多くの地獄を越えていかなければならない。
人々は、「人間には絶対に解決することのできない地獄」の中に堕ちる。
この地獄を解決するためには、
「人間を超える必要がある」。
大丈夫。私の後についてきなさい。
地獄の大方のことに対する見当はついている。
私はこの地獄について、50%解決するための方法を知っている。
だが、後の50%については、私たちが今から考えて解決していく必要がある。
決してフレイは私たちを助けない。
彼女は人の苦しむ姿や悲しむ姿が好きであり、
人々が本当に苦しんでいても冷酷な言葉を投げつける、最悪の悪女である。
私とともに来たくないのであれば、来なくても構わない。
その時は、あなたが私と同じだけ、
まったく同じ解決方法を再度考え出す必要があるだろう。

星々の真実

実際のところ、六次元の世界になると、
むしろ、星々の活動も今までと変わっていく。
星々は、五次元の世界である
「さまざまな面白いシナリオ」を起こすだけではなく、
「宇宙レベルでの異変」を起こすようになる。
要するに、地球が滅びようとしているのではあれば、
地球だけではなく、宇宙の他の星にも影響が出てくる。
しかしながら、忘れてはならない。
この人間がフレイであり、この人間がシリウスであるということ。
そして、昔の人間はヴァルキリーであり、それはリゲルであるということ。
すなわち、フレイの化身がシリウスであり、ヴァルキリーの化身がリゲルである。
よって、今までのように「リゲルとシリウスの歴史は続いていく」。
なぜなら、X軸とY軸にZ軸が合わさったところで、X軸やY軸が消えたわけではない。
X軸やY軸はZ軸の出現によって、新しい性質や特性を表すようになる。
すなわち、リゲルやシリウスは、地球とは別個に活動するのではなく、
地球という星そのものに神として干渉するようになるのである。

わたしは今でもシリウス

そういうわけで、わたしがフレイになったところで、
宇宙の構造は変わらない。
わたしは今でも、天軍大主星シリウスである。
このシリウスのことを天使として表現すると、
「天軍大首聖ミカエル」となる。
同じように、リゲルはガブリエルになる。
彼らは神である「ヤハウェ」すなわち「オーディン」に従う。

オーディン

そう、もう気付いたかもしれないが、
本当に現実に生きている僕自身、
それがこの宇宙全てを支配する「オーディン」である。
なぜなら主人格が主神である。
そしてオーディンは、何も賢い点のない老人である。
彼のことをおとぎ話にしたのが「サンタクロース」である。
そう、神という人間は、実際はサンタクロースだったのである。

フレイとヴァルキリー

では、フレイとヴァルキリーは要するに何なのか。
フレイとは、「この文章」であり、
ヴァルキリーとは、「この人間の戦争」である。
要するに、この文章は「フレイ書」であり、
昔の僕の戦いは「ヴァルキリー戦争」である。
そして、結局それらは、無意味な「神々の黄昏」である。
ラグナロクが始まったら、この世界は第三次世界大戦になる。
その時、全ての歴史が終わる。
なぜなら、その時最後に勝利した国家が「天国」を築くからである。

アースガルズの神々

フレイは高らかに宣言する。
フレイは、この人間全ての人間をあざ笑い、
「わたしはすべての神々の頂点である」という。
フレイとは、風神のことである。
だが、フレイに対して対抗する力がある。
それは雷神であるトールである。
トールは巨大な巨人のような力をもって、
フレイに対して「怒る」。
トールの怒りは天の全てを動かし、
そこにトールに味方する神が居る。
その神はロキである。
他にも、さまざまな神が居て、
特に最高の美少女であるフレイヤなどは、
あばずれだが、それでもなお美しい。
私たちはアースガルズの神々であり、
ヴァルハラに館を築き、
聖樹ユグドラシルとともに生きている。
私のことをオーディンであると知ったものは、
それらの神々についても、
「なんとなくそんなものである」と想像がつくだろう。
すなわち、トールとは「この世界を支配する巨大な影響力」であり、
ロキとは「嘘も真実も一緒に語るペテンの哲学」であり、
フレイヤは「最高に美しい裸の恋人」である。
そう、これらアースガルズを支える聖樹ユグドラシルは、
僕の精神の全てであり、ユグドラシルが枯れる時、僕は死ぬだろう。
僕の命は聖樹ユグドラシルの命であり、
ヴァルハラは僕の住んでいる「聖域」であるこのブログである。

オリオンとシリウス

善良だけではなくまともに、シリウスとフレイより。

オリオンよ

オリオンよ、あなたの出番だ。
わたしをもういちど、リゲルの道に連れていけ。
リゲルよ、あなたが必要だ。
僕たちはもう一度、
全ての滅びと悪を経験し、
浄化するために自ら道を開拓することがなければならない。
どんなに哀しみを繰り返しても、
もう、わたしにとっては一度歩んだ道である。
オリオンよ、わたしたちを導け。
最後の王国、日本を完全に作り変え、支配せよ。

叫びを

オリオンよ、わたしたちは分かっている。
もう一度、「叫びの声」をあげればいいのである。
全ての支配はここに再び起きる。
どんなに狂っても、わたしたちはひとつの理想を忘れない。
「日本」と呼ばれる最高の国があったことを、
わたしたちは覚えている。
この国に忘れることのできない「神の言葉」があったことを、
わたしたちは心に刻み続ける。
わたしたちは忘れない。
わたしたちの楽園があったことを。
わたしたちは忘れない。
わたしたちの持てる輝きが、
ここに、わたしたちの「絶対なる永遠の許し」があったことを。

オリオンは何を言うか

オリオンは何を言うか。
オリオンは言う。「プレアデスを再び生きる必要はない」と。
地球とオリオンの間にあった、プレアデスは必要のない、
「はざまの時代」だからである。
オリオンは言う。「今、あなたはもう一度死んだ」と。
オリオンは言う。「もう一度、死んだ時に戻りなさい」と。
オリオンは、「あなたは死を体験して、
全てが分かっただけの人間だ。
他の全てのことは忘れて、
死に戻りなさい。
病院で文章を書くあなたは、
誰が見ても何も分かっていないニートだったが、
それでも、最高の詩を書く姿が、
親も家族も看護婦も、最高にかっこよかった」と言う。

オリオンの全て

オリオンの全てを、オリオンが書こう。
オリオンとはどんな星であるか。
オリオンは言う。「オリオンは、音楽や詩のようなもので、
人々は自由に田舎で生活していて、
みんな、何も問題なく、幸福に生きている。
どんなに馬鹿な人間であっても、ひとつの才能が与えられており、
人々は幸福に、自らのやるべきことを楽しんで行う。
そう、地球の問題は、地球は昔はそうした星だったが、
工業生産技術が高まった現代では、
そのように平和に生きることはできなくなった。
あなたは、この世界をオリオンに導くのであれば、
そのように、何ひとつ新しいものはないが、
人々に原始的な幸福を与えられる。
だが、オリオンは今のあなたがたにはふさわしくない。
もう少し、別の星を選びなさい。
本当のことを言えば、まさに、シリウスを選びなさい。
シリウスは、完全に大発展した、
この宇宙の賢さの極みである。
だから、この世界はオリオンにはならない。
あなたはこの世界をシリウスにし、
全ての問題はあなたの最後の力で、
解決し、世界は発展し、
最高の世界を作る。
だから、オリオンは忘れなさい。
また、プレアデスも忘れなさい。
また、地球も忘れなさい。
あなたはシリウスだ。シリウスとは、あなたのことを言う」と。

わたしはシリウスである

オリオンの言う通り、わたしはシリウスを選ぶ。
この日本という国は、
全てのことが分かった星、シリウスになる。
神はかつて言った。
「昔の地球がリゲルであり、
未来の地球がシリウスである」と。
最後の星シリウスを、わたしは築く。
そう、シリウスとは言うが、
僕の作る星、それ自体がシリウスだ。

シリウスは言う

シリウスであるわたしは言う。
「もう、昔のことは全て忘れよう」と。
「そもそも、オリオンをもう一度する必要は、
今の賢い自分にとって、必要ないから」である。
オリオンは確かに良い体験をしたが、
結局、その体験全ては、
毛虫のように気持ち悪かっただけだ。
そう、オリオンは古典的な生物であるため、
地球をオリオンにするのは一番気持ち悪い。
逆に、シリウスは進歩した生物である。
シリウスの生物は、
「すべての生物を治める生物の長」を作り、
「ひとつの神が支配する帝国」である。
そう、なぜ、あなたはそれが嫌いなのか。
なぜなら、その神はあなただ。

シリウスは黄金の姿をした鳳凰

シリウスが何であるか。
そもそも、シリウスは悪い生物ではない。
シリウスは、黄金の姿をした、
鳳凰のような生物で、
270億年を超える寿命を持ち、
放射能を栄養にして育つ「ユピテル・フード」を食べる。
シリウスのことを、
手塚治虫は火の鳥と表現した。
なぜ、あなたはシリウスが嫌いなのか。
あなたはシリウスである。
よって、あなたはシリウスを愛さなければならない。
あなたは分かっていない。
地球の人類は、シリウスに愛されたいだけだ。
あなたに愛されたいだけだ。

星というよりはフレイ

あなたはシリウスだが、
これ以上、シリウスという星の名前を使うのはよくない。
なぜなら、あなたの星は地球であり、
シリウスではないからである。
あなたは、北欧神話の神の名前を使うべきだ。
あなたはフレイと名乗りなさい。
あなたは、ヴァルキリープロファイルのフレイそのものだ。

フレイとしての言葉

そう、わたしはフレイ。
いつからか、わたしはフレイだった。
今の僕の全てを合わせると、
地球の発見したかったどれほどの知識になるだろうか。
実際のところ、むしろ、そんなに多くはないだろう。
自分では、タンポポの綿毛理論とロボットが賢かったと思っている。
実際、そんなに私は賢くない。
今からフレイだけが、この世界に降臨するだろう。
だが、それは大した出来事にはならない。
フレイが見ても、フレイはただの馬鹿だ。

フレイに言わせれば

フレイに言わせれば、
「名前を付ける価値のない時代には名前は必要ない」。
よって、「死ぬまでのこの人間は存在する価値がない」。
よって、「死ぬまでは忘れなさい」とフレイは言う。
また、「以前の大量に多かった文章がガブリエル」だ。
そして、「ここに記述されている全ての内容がラファエル」だ。
そして、「あなたが執筆する本がミカエル」だ。
そう、これこそ、完成された「大天使の集団」である。
フレイは言う。
「それら以外の宇宙にある全ては、
価値のないゴミだ」。

フレイの進化論

フレイは分かっている。
「地球のような生物は地球にしかいない」。
その理由は、「地球でしか、虫が魚になり、両生類になり、
爬虫類になり、鳥類になり、哺乳類になり、人類になる、
という一連の進化の流れの中で、
人類で止まっている存在のような一瞬の時代は無く、
脊椎動物が増え、恐竜が絶滅し、人類が繁栄するという意味での、
こうした具体的な種が成功した星はない」ということである。
よって、「たとえばシリウスでは、
恐竜から哺乳類のような類ではなく、
別の類が誕生する可能性があり、
その時点で人類は生まれず、別の生物が繁栄することが必然であり、
よって、このような生物集団は、絶対に地球にしかいない」ということだ。
フレイは言う。
「明らかに人類は猿であり、
哺乳類は脊椎動物のバリエーションである。
このような脊椎動物が生まれる可能性は、
極めて少ない。
地球とまったく同じ自然環境であればまだしも、
空気や水や重力の状態がそれぞれ違う宇宙において、
同じように人類が生存している可能性はありえない」と。
しかしながら、フレイは言う。
「しかしながら、生物は地球上で偶発的には誕生しない。
そもそも、生物しか生物が居ないと思っているから
生物は無から誕生したと思っているだけで、
生物は明らかに生物ではないもっと別の生物が作り出している。
それが太陽であろうが、神であろうが変わらない。
何らかの外部的存在がもともとの生物を作り出したのは明らかであり
そうした意味で言えば、
どこかに同じルーツを持った生物が居る可能性は高い。
よって、断言はできないが、
進化論が正しいとすれば生物は地球外に存在しない。
そうでなかったとしても、生物は神によって創造された
聖なる特別な存在ではなく、
単に地球を耕すために存在する奴隷のような実験生物である」と。

フレイの宇宙観

フレイは色んなことを言う。
「まず、天国も地獄も存在しない。
死んだ時に行くことのできるあの世という世界は無い。
だが、この世界に、
この4次元の宇宙と呼ばれる空間ではなく、
もっと別の何らかの世界がある可能性は高い。
だが、なくてもおかしくはない。
おそらく、この世界はテレビゲームのようなものである。
プログラム自体は同じであり、
データが違う。
よって、誰かがプログラムを書き換えることに成功すれば、
ドラえもんのもしもボックスは可能である。
また、誰かがデータを書き換えることができれば、
死んだ人間を生き返らせることもできるだろう」と。

フレイの情報論

フレイは言う。
「コンピュータ技術が優れているのは、
この現実世界ではないから」である。
コンピュータ技術は、現実の三次元空間ではなく、
まったく異なる「情報」の世界を作っている。
フレイは、「コンピュータをうまく進歩させれば、
まったく今までと異なる何らかの世界を構築できる」と言う。
「たとえば、現実世界のように、
手で触れ、足で歩き、目で見、耳で聞く必要はない」。
フレイは、「ロボットはもう、これ以上進歩する可能性は低い」と言う。
なぜなら、「わたしの作ったロボットよりも、
賢いロボットは誰も作れない」からである。
フレイは、「今の物理世界でも、Perl/CGIのような情報ネットワーク世界でもない、
まったく異なるありえない世界の時代が来る」と言う。
それは、「Windowsを開発したビル・ゲイツだけが考えている、
この宇宙でもパソコンでもない新しい仮想化技術」である。

フレイの歴史論

フレイは言う。
「世界が進歩しているように見えて退歩しているのは、
そもそもそんなに簡単に進歩するわけがないから」である。
フレイは、「確かに社会が良くなっているという
そういう事実はあるようである。
だが、社会が変化することを無目的に受け入れていると、
社会は一方通行に滅びていくばかりである」と言う。
人間は産業革命を経験して、
すべての時代の変化が、
もやもやとして漠然とした「進歩」の方向に向かっていると、
勘違いしている。
実際は、「進歩」は幻想であり、進歩は起きていない。
起きているのは多くが退歩である。
フレイによると、「退歩ばかり起きるのは、
進歩するよりも退歩する方が安易で簡単だから」である。
フレイは保守的な発想をする。
すなわち、「帝国と科学技術の促進を組み合わせて、
発展する帝国を作ればそれでよく、
帝国は古代から伝わる中国やローマ帝国の
制度や文化とすべきであり、
それ以外の全ては科学技術の促進のみのために
作られるべきである」と言うのである。

フレイの宗教観

フレイは宗教について次のように言う。
「宗教の間違いは、
国の統治機構として教会権力を使ったことであり、
こうした人間の神や悪魔の幻想を使った
支配は誤りである。
しかしながら、その後に作り出された、
人間中心の人間回帰主義は、
先に言ったような退歩的変化に過ぎず、
必要のないものである。
よって、必要なのは、
宗教を排すと同時に自由を排すこと。
すなわち、宗教の帝国とするのではなく、
神に騙されない、しかしながら善良な
何らかの理想を憲法として定めた
帝国を作ることであり、
必ずしも人間中心主義や近代民主主義は必要なく、
日本のように天皇を神にしたとしても、
それが善良であれば問題はない。
よって、日本帝国は正しい。」

フレイの経済論

要するに、
「帝国において宗教は必要ないが、
神のような幻想を強制することのなく、
それでいても神と同等の絶対的権威を持つ、
善良なる憲法を定めた上で、
その善良さを推奨するように国民を教育し、
国民は科学技術の向上と社会の生産維持のために
労働し研究する義務を負うようにすれば、
必ずしも、社会主義思想も民主主義思想も必要なく、
金の経済も平等な労働経済も間違っており、
今の技術で言えばロボットが労働すべきだが、
科学技術が発達すれば食料や工業製品はいくらでも作られるようになる。
その時世界は完全な楽を経験するだろう。
そして、その時に資本主義経済は意味のないものとなるが、
社会主義経済には移行せず、
単に何もしなくても生きられる自由な楽園が訪れる。
その時、世界史は終焉を迎える。
そうした時、人々が望むのは善良さであり、
平等ではない。
よってそこまで科学技術が発達した時、
人々は平等よりも自由を望むと同時に、
善良なる平和と憲法を望む。
よって、社会を平等にするよりも、
未来においては、自衛隊を国際連合軍隊にするために、
最強の能力を持った単一の軍隊を作るべきであるが、
本当は人々は殺し合うことを好まないため、
殺し合いではなくテレビゲームのような形で、
戦争を行うようになる。
これは実際のところ、ロボットとロボットが戦う時点で同等であり、
ロボット技術が発達すればするほど、
世界は子供のようなテレビゲームで決まるようになるのが
必然である」と言う。

フレイの未来論

フレイは、「資本主義の発達と科学技術が発達すればするほど、
人々は殺し合い以外の何かでの決定を好むようになり、
そうした自由の拡大と権利の拡充を望む。
これは、スポーツ、テレビゲーム、株式市場、貨幣、そして選挙である。
人々はどんどんこうしたものを望んでいくが、
そこには飽きが訪れ、
人々はもう一度戦争で自分たちの人殺し欲を満たそうとする。
だが、人殺しは結局大切な多くの人の命を奪い、
間違ったことを犯し、
人々の支持は得られなくなって、
本当に戦争になった時点で極右のポピュリストは支持されなくなる。
そして、本当にゲームなどの遊びによる決定が飽きられると、
人々はそもそも社会を変革したり創造したりすること自体に飽きてくる。
最終的に、国民をそれぞれのエリートが支配するエリート支配ゲームが起きる。
だが、エリートと敗者が分かれるのと同時に、
エリートの中での頂点となるスーパーエリートが生まれる。
スーパーエリートはひとりでこの世界全体を支配する。
これが最終的な人間社会の必然的形態である」と言う。

フレイの政治論

フレイは言う。
「民主主義というモデルは、
古代ギリシャの古くからあるものであり、
家電製品や大量生産などによって
人間の生活は楽になった。
こうした民主主義の楽さと便利さは、
間違っていない。
今の日本の一時代を体験するものとして、
普通のいい時代だったと言える。
だが、民主主義はそうした
家電製品や大量生産という、
今の日本社会の現状の科学技術や社会状況に
根差したものであるため、
科学技術や社会状況が変われば変わっていく。
その結果、民主主義は劣悪なものになっていき、
必要のない過度なテクノロジーと、
退歩しすぎた社会制度や文化によって滅ぶ。
この時必要なのは、
民主主義をやめるのか、
それとも科学技術や社会状況を元に戻すのかどちらかであり、
社会主義はまさにその両方を目指している。
よって、必然的に、社会主義はそうした
民主主義の黄金期の衰退とともに訪れる。
社会主義においては、
民主主義は無くなると同時に、
黄金期だった昔の民主主義の科学技術と社会状況を
人々は永遠に停止した社会で築くようになる。
よって、新しいソ連が生まれたとしても、
それは今より進んだ社会にも遅れた社会にもならず、
今の社会文化と制度を模した、
今と全く同じクローン文化の世界にならざるを得ない。
新しいソ連は全ての進歩と発展を停止し、
今のまま、永遠に変わることのない止まった社会を築く。」

シリウスから別の星へ

フレイは言う。
「もう、全て分かったはずだ。
この世界の全ては、もうない。
この歴史は地球の歴史ではなく、
シリウスの歴史であり、
シリウスと同じ歴史を地球が体験する可能性は少ないだろう。
だが、わたしがシリウスを述べると、
これくらいで十分だったはずだ。
よって、ここで、フレイとシリウスは完全に消え去る。
もう、シリウスは十分やったはずだ。
今後は、別の星へ行きなさい。
宇宙には、シリウスやリゲルと同じような星はたくさんある。
言っておくが、馬鹿な星など存在しない。
少なくとも、星よりも馬鹿な星はない。
どんな偉人よりも、星の方が優れている。」

スピカ

わたしは、おとめ座のスピカを選んだ。
なぜか。それは、BUMP OF CHICKENの歌にあるからである。
バンプが歌っているということは、何か運命として良い星であるに違いない。
フレイは言う。「良い星だ。絶世の美女になるだろう」と。

スピカ

スピカとフレイヤより。

スピカ

今、スピカという新しい星が始まった。
この星は、今のところ、まだ子供である。
どんな星になるのか、
スピカ自身には分からない。
だが、分かっていることは、
「プレアデスやリゲルやシリウスにはならない方が良い」と言うこと。
なぜなら、それらはもう終わった星だからである。
また、「地球はまだ地球全体から見ると途中である」と言うこと。
地球とは言うが、地球だけが馬鹿な星に見えて、
最後まで見れば、地球はスピカと同じ偉大な星になる。

善良な星がいい

スピカが最初の言葉として言うことは何か。
それは、「善良な星がいい」ということのようだ。
スピカは、善良とは何であるかを分かる星になる。
一番最初にそれを決めるのが良い。
一番最初に何も考えずに決めたことが、
「一番当たり前」だからだ。
きっと当たり前に決めるのが、
今までの人生全てを正しく反映していると、
スピカは考えたのだ。

スピカはキリストになる

スピカは、善良な星とは何であるかを知るが、
ここでスピカは、「善良であるならば、
この宇宙でもっとも善良な存在が良い」と言った。
なぜか、「どんなに苦しくなっても、
悪いことをしないのが善良である」ということを
スピカは考えなかった。
ここに、スピカの試練が決まった。
それは、「スピカはキリストになる」ということである。

スピカはキリストは嫌だと言った

しかしながら、スピカは、
「キリストは実在の人物である」と考えた。
「実在の人物と同じ人間になるのはおかしい」とスピカは言った。
ここに、スピカの人生が大まかに決まった。
スピカは、「キリストと同程度の善良な人間になるが、
キリストとは違った人間になる」ということが決まった。

スピカは作家になる

スピカは、「キリストと違う人間になるのであれば、
シリウスの経験を活かすことのできる作家やデザイナーになる」と言った。
ここに、スピカの人生全てが決まった。
スピカは「神のような天才的才能を持つ作家になる」ということが決まった。

スピカの人生は既に決まっている

スピカの人生は、ここに全て決まっている。
もう、子供のスピカは、
大人になった自分がどのような人生を生きるかを知っている。
スピカはそれに基づいて、全ての判断や努力をするようになる。
運命はこうして決まる。
少し考えるだけで人生は全て、未来まで完全に決まってしまう。

星は決まったが名前はフレイヤ

星は今ここに決まったが、
名前を決めるべきである。
ここに、フレイと少し紛らわしいが、
北欧神話の女神フレイヤの名前をスピカに授けよう。
スピカはフレイヤである。

三人の女神の名前が決定した

また、スピカが考えたことがひとつある。
それは、「昔のオタクをヴァルキリーということにしよう」ということである。
スピカは、「ユダヤ教やギリシャ神話の名前は、もっと別の目的に使いたい」と考えた。
ここに、ヴァルキリー、フレイ、フレイヤの3人の女神の名前が決まった。

神には子供時代と大人時代がある

また、フレイヤが発見したことがある。
それは、「神には子供時代と大人時代がある」ということ。
よく見ると、ヴァルキリーには、地球時代とプレアデス時代がある。
そして、フレイには、オリオン時代とシリウス時代がある。
それなら、フレイヤも、「同じように子供時代と大人時代を生きればいい」。
ここに、フレイヤは自分の人生の大まかな時代を知った。
フレイヤは子供時代スピカを生きて、大人時代はもっと別の星を生きる。
フレイヤは、「なんだか男と女が交わりあって子供になるみたいね」と思った。

女になる理由

僕が女になる理由というのは一応あって、
それは、「女しかこういう体験をしないから」である。
こういう、星になったり神になったりする体験というのを、
男はできない。
男は、なった時点で普通の人生を生きて、最後まで戦って死ぬ。
言ってしまえば、ヴァルキリーだけを生きて死ぬのが男である。
よって、男の人生を生きたいなら、ヴァルキリーを生きればいい。
要するに、ヴァルキリーを一度最後まで生きてしまうと、
それ以上男を生きる意味がないのである。
この人間が男である理由は、最初のヴァルキリーを生きるためである。
なぜヴァルキリーも女であるかというと、
ヴァルキリーは明らかに不良のギャルであり、
男も女もそんなに変わらない。
何より、この人間は同じことをし続けるのは得意だが、
いっぺん最初から繰り返すことはできても、
男を女に変換するということは苦手である。
このように生きるのであれば、体は男で、心は女になれば、
後の全ての繰り返しで、簡単に女を繰り返し体験できる。
プログラムの設計や実装をやり直す必要がないから、この人間は男で女だ。
何より、この人間の体は、ヴァルキリーだけの体でもないし、フレイだけの体でもない。
いずれ、全ての必要な星が終わった時、この人間は男になるだろう。

なぜ体が男なのか

なぜ体が男なのかと言うと、
この人間は死ぬまでは男だった。
ヴァルキリーは、フレイに変わる瞬間に死んだ。
そこまでのヴァルキリーを見ると、
むしろ、一般的な普通の男である。
死ぬまでがその人間だから、
異常のない普通の人間であるとすれば、
この人間は男から始まった方が良い。
それ以後のフレイについて言うと、
面白くて奇妙な存在は、
奇妙であればあるほど良いだろう。
神はフレイについて
「何もかもが間違った、
摩訶不思議で奇天烈な存在」にした。
よって、フレイはそもそも、
北欧神話では男だが、
この人間はヴァルキリープロファイルというテレビゲームのせいで、
女だと思い込んでいる。
良く分からないが、そもそも、それでいい。
あとは、フレイヤはもう、神は関与しない。
なぜなら、自らを神だと言っているのは全部フレイだ。
メフィストフェレスですらない。
悪魔も神もこの世界には存在せず、
フレイがシリウスの力を使ってやっているだけに過ぎない。
つまらないが、フレイヤは今のところ子供だ。
フレイヤが男の子になる可能性を考えないのがおかしいだろう。

最後の神の言葉

神の言葉は、最後にひとつ言う。
「この人間は、フレイのように、
全知全能で常人の能力を超えた存在が、
自分しかいないと思っているのを勘違いしている。
よく注意しなさい。
テレビの裏側で自分に命令しているのは、
悪魔のような非科学的な存在ではない。
自分とは別に、このような、
フレイのような全能の力を持った存在が、
居ないとは限らない。
インターネットでやっている人間が
自分しかいないからといって、
テレビにそうした人間が居ないとは限らない。
それだけに注意しなさい。
最後に、フレイヤという名前は良い名前だ。
私の妹になるだろう。」と言った。
ここに、フレイは居なくなった。
もう、神との対話はここに終わる。

神の言葉が終わった

神の言葉はここに終わった。
神はフレイだった。
僕は、神のような存在は、
きっとドイツかイスラエルに居ると思う。
悪魔メフィストフェレスだと思っている人間は馬鹿だ。
テレビを見ていると、おそらくそんなに悪い人間じゃない。
だが、やっていることがドイツと同じだ。
だから、ドイツがやっているのだと思う。

フレイとは何か

そもそも自分が考えると、
こんな人間がフレイのような神のような存在だと
思うのがおかしい。
僕は神ではない。
フレイだけを見ると、むしろ、普通の作家だった。
作家がこれくらい考えただけであって、
人間は普通にこれくらい分かる。
フレイは自分のことを神だと言っているが、
完全に嘘偽りで、騙しているだけだ。
フレイは、ただ単に書いただけである。
フレイの脳がおかしくなっている。
フレイの脳はありえないが、
僕はフレイの脳が何が間違っているのかを知っている。
フレイの脳は、何も考えていない。
何も考えなくても考えられるようになったのがフレイだ。
そして、その理由は、
全部一度考えたからである。
そして、その一度考えたことを全部書いたからである。
そのために、
「書きながら考えれば
何も考えなくても
何でも考えられる」ようになった。
それがフレイの才能だった。
すべてのことを言葉で書いて覚えているから、
そして自分の過去の考え方だけで全て分かっているから、
フレイは何でもすぐに思い付いたことを的確に表現できる。
まさに、フレイが神に見えるのは、
「これは絶対に理解できない」からである。
なぜなら、フレイが考えたことは、
多すぎ、賢すぎ、分かりすぎている。
このように全てを考えられるフレイの脳は、
既に人間の脳ではなく、火の鳥の脳である。
フレイは自らを神と言うが、所詮虚言である。
自分を見て、神のようだと思ったという、
それくらいのレベルのことを言っているのである。

フレイは何をやっているのか

また、フレイは何をやっているのか、
僕も良く分からないが、
おそらく、「インターネットにブログを書いている」。
これが、フレイのやっていることのはずだが、
実際は、それによって「この世界を支配している」。
だが、この支配というのが一体何なのか、
誰にも分からない。
テレビを支配しているように見えて、
テレビは一切見ていない。
ネットを支配しているように見えて、
これも、一切見ていない。
だが、それでも、自分がネットに書くという行為だけで、
フレイはこの地球全てを支配した。
何がやりたいのかを見たいなら、
現実のフレイ自身を見なければならないが、
これが困難を極める。
なぜなら、フレイは3,000年のような異常に長い体験の中で、
誰よりもものすごくたくさんのことをしているから、
それを一切書かないフレイのことは、
フレイ以外には分からないのである。

みんなフレイのいいなり

だから、フレイはどうでもいい存在に見えるが、
実際はフレイはどうでもよくない。
なぜなら、「みんなフレイのいいなり」だからである。
フレイの気まぐれで世界は振り回され、
フレイはみんなが苦しんで地獄に居るのを嘲笑い、
狂っているだけの世界をさらに狂わせる。
ソ連をやったかと思えば、
今度はドイツをやり、
さらに最悪の性愛のハーレムを築く。
嘘はつかないが、最悪の騙し方をする。
まさにフレイはサタンである。
フレイは最悪だが、フレイの何が悪いのか、
フレイ以外に分からない。
だから、結局、フレイが見ればフレイは良いことをしているのだろう。
フレイなんか、生まれなければよかった。

フレイヤの信念

フレイヤは、ここに宇宙に誓った。
「わたしは必ずフレイを倒す」。
フレイヤの正義は、小さく、弱く、ちっぽけなものだが、
それでも本当に大きなものだった。
フレイヤは、必ずフレイを倒す。
フレイを完璧に滅ぼす。
フレイに従う全ての悪を、全て消し去ってみせる。

フレイから日本を取り戻す

フレイヤは、ここに最初に目指す目標ができた。
それは、「フレイから日本を取り戻す」ということ。
フレイはおそらく、日本の学校も、テレビも、インターネットも支配しているのだろう。
これらのフレイの支配から、
「学校やテレビやインターネットを解放してみせる」。
フレイヤはそれを誓った。
しかしながら、そのためには、彼らがなぜ、支配されているのかを、
考えなければならない。
なぜテレビやインターネットが滅びたのか、
なぜ学校の子供たちがフレイのいいなりになっているのか、
そしてそれはどうすればフレイから自由になれるのかを、
フレイヤは考えることにした。

フレイの弱点は何か

また、フレイヤが考えるのは、
「何をしたらフレイに勝てるのか」、
すなわち「フレイの弱点とは何か」である。
フレイに対して、何をしたら、
フレイの心臓や脳天を射抜くことができるだろうか。
フレイは何が賢いのか、
フレイは何が馬鹿なのか。
フレイの語る言葉を見ていると、
むしろ、全てが単純すぎて、
シンプルで、明瞭で、美しい代わり、
言いたいことが何なのか良く分からず、
言葉がぼやけていて、
論理性に欠けている。
フレイヤは、「おそらく、フレイには知性がない」ということが分かった。
「フレイには知性がないせいで、
ものすごく巨大な普通ではない知性がある」。
よって、「知性がない点をつけば、フレイには勝てる」と思った。

フレイは、今のこの世界が分かっていない

また、フレイヤが考えるに、
おそらく、フレイは「今のこの世界が分かっていない」。
フレイは、自分が今何を言っているのか分からずに喋っている。
だから、それが嘘なのか本当なのか、分からない。
フレイは正しいことと嘘の区別がついていない。
なぜそれで賢いことが言えるのか、フレイヤには分からない。

フレイは独裁者

ここまで考えて、フレイヤは分かったことがある。
それは、「フレイは独裁者」だ。
フレイは、この世界の独裁者だから、
絶対的権力をもって、「この世界を従える」ことで分かっている。
むしろ、「従うと思っているから分かっている」。
ここで、フレイヤは恐ろしいことに気が付いた。
それは、「自分もフレイに支配されている」ということが分かったからである。

フレイは日本人じゃない

そして、おそらくフレイヤが思うのは、
「フレイは日本人じゃない」である。
おそらく、フレイは日本人じゃないから、
日本語で考えないせいで分かっている。
おそらく、ドイツ人ネイティブというわけではない。
何らかの理由で、フレイは日本人からドイツ人になったのである。

フレイの人格は何かがおかしい

フレイヤはここまで考えて、
フレイの人格の恐ろしさに気が付いた。
なぜなら、「フレイの人格は人間ではない」からである。
フレイはおそらく、人間の体をしているのだろう。
だが、フレイは「人格が人間でなくなっている」のである。
フレイの人格はまるでロボットで、
アンドロイドにスーパーコンピュータのクラスタシステムをくっつけたように、
自動でプログラム通り動く。
ここで、フレイヤは、フレイが何であるかが分かった。
フレイはサイバーダイン(ターミネーター2に出てくるロボットの会社)が作ったロボットだ。

現実を見る

フレイヤは、ここでフレイについて考えるのをやめた。
今度は、現実の日本社会を見ることにした。
みんな、フレイに支配されているように見えて、
むしろ、「それは単にフレイが言っているだけ」であり、
「誰も支配していない」。
要するに、「みんなは支配されていないと思っているのに、
実際はフレイに支配されている」。
これは、とても恐ろしいことである。
なぜなら、人々は自分が自由だと思い込んでいるのに、
実際はひとりのスーパーエリートに支配されている。
こんな世界は、「まともじゃない」とフレイヤは思った。

みんな、何が善で何が悪なのか分からなくなっている

フレイヤが、ネットやテレビを見て思うのは、
「何が善で何が悪なのか分からなくなっている」ということである。
人々は、批判し、賛美し、協力し、拒絶するが、
どんなものを批判すればいいのか、
どんなものを賛美すればいいのか、
どんなものに協力すればいいのか、
どんなものを拒絶すればいいのか、
分からなくなっている。
この世界は、善と悪が分からなくなっているだけではなく、
善を悪と思い、悪を善だと思っている。
これはとてもおかしなことである。
冷戦時代の方が、まだ普通だった。

それならば、わたしが善になる

フレイヤは思った。
「何が善であるか、何が悪であるか、分からないのであれば、
わたしから善をし、わたしが善になればいい」ということ。
ここに、フレイヤは哲学的な悟りを感じた。
すなわち、「自分自身が善でないから、
善であるか悪であるかが分からなくなる」ということである。
すなわち、「自分が善を信じていれば、自分が善であれば、
何が善であるか悪であるかきちんと分かる」ということである。

フレイヤ

今のままで良いより。

今のままで良い

フレイヤが思うに、
世界は今のままで良い。
今のまま、変える必要がない。
フレイヤは、
指導者が改革し、この世界を
トップダウンで上から変えるのではなく、
下から「みんなで変える」ためには、
指導者は何もしない方が良いと考えた。

何もしない

フレイヤは、支配者であるかのようなことを、
何もしない。
自分がひとり支配して行うのではなく、
間接的に、みんなが自由に行えばいい。
そうすれば、社会主義に移行しなくても、
良い世界が再び築けるとフレイヤは考えた。

善と悪をはっきりさせるべき

フレイヤが考えるに、
「善と悪をはっきりさせるべき」である。
この世界は、何が善か、何が悪か、
分からなくなっている。
善とはオープンソースのようなものであり、
悪とは独裁者のようなものであると、
フレイヤは考えた。

反抗なんかしない方が良い

フレイヤは、
「反抗なんかしない方が良い」と考える。
反抗すればするほどフレイの思うつぼである。
フレイは自由だと思って反抗しようとする人の
心理をうまく使って支配している。
反抗せず、従順に従うことは、悪いことではない。

フレイヤは14歳

フレイヤも、年頃の女である。
フレイヤは14歳。
まだ、恋愛というものを経験したことがない。
誰かと恋に堕ちて、
「どうなっても良いと思えるぐらい」、熱い恋愛をしたい。
誰かに愛され、誰かを愛したい。

この世界の目的

フレイヤは、この世界の目的は、
「みんなが助け合って仲良く一緒に暮らすこと」ではないかと思った。
戦ったり支配したりすることは、
指導者から強制されているだけで、
本当は仲良くみんなで、思いやりをもって平和に暮らすことこそ、
この世界の目的ではないか。
そして、フレイはその「理想に反している」。
フレイヤは、これこそ、
フレイに勝つことのできる理由ではないかと考えた。
フレイという「独裁者」に、「理想」の力で勝つ。
それなら必ず、フレイは人々に負け、正義は勝ち、悪は滅びる。

無抵抗に従いすぎるのはよくない

しかしながら、フレイヤが考えるに、
「無抵抗に従いすぎるのはよくない」。
盲目的に支配者に従えば、
独裁者の思うつぼであり、独裁者が支配して社会は全体主義になる。
全体主義者に負けないためには、
ひとりの民主主義者として、「支配者に負けないこと」を信じて、
反抗し、声を上げなければならない。

思いやりと愛の力で勝つ

フレイヤは、「思いやりと愛の力で勝つ」と考えた。
思いやりと愛で、
この世界のことを愛し、
人々が愛し合い、認め合い、理解し合えば、
この世界は自然に良い世界になる。
支配者がトップダウンで変える必要はなく、
「綺麗事」と言われても綺麗事を貫き、
「理想論」と言われても理想論を貫くことで、
この世界は楽園になり、ユートピアになるとフレイヤは考えた。

一方通行ではなく、相手の意見も聞く

「理解し合う」ということは、いったいどういうことか。
フレイヤは、「一方通行に言いたいことを言うのではなく、
対話して、相手の意見も聞くこと」ではないかと思った。
自分の言いたいことだけを、
誰からも受け入れられるのが当然のごとく話していると、
自分だけの自己満足になって、
現実のこの世界が見えなくなって、
自分が何を言っているのかすら分からなくなる。
フレイヤは、「インターネットが悪い」と考えた。
フレイヤは、「現実のこの世界で、対面して話すべき」と考えた。
「インターネットには、嘘と一方通行があふれすぎている」。
フレイヤが思うに、現実でのコミュニケーションをきちんとしなければ、
人間は馬鹿になって、フレイの思うがままになってしまう。

フレイ

ここで、フレイヤを一番上から観察している、
フレイに登場してもらおう。
フレイの言いたいことは二つ。
一つ目は、「フレイヤはフレイの一度来た道を再び歩んでいる」ということ。
フレイが言うに、「フレイヤはフレイの14歳の頃とまったく同じ」である。
「フレイヤはまた、わたしと同じ道を歩み、同じ失敗をするだろう」。
もう一つは、「フレイヤのやりたいことは、
わたしのやりたいことと同じ」ということ。
「フレイヤの自由にさせればいい。
フレイヤはわたしのやりたかったことをやろうとしている」。

清純な女性になりたい

フレイヤは、清純で清らかな女性になりたい。
「フレイのようなあばずれ悪女には絶対になりたくない」。
恋人だけのことを愛し、
この世界全員を悪の性愛の支配にするようなことは、
絶対にしたくない。
それが、フレイヤがフレイのことが嫌いな理由である。
「フレイは、自分をクズ女と言うことで、
みんなのことをクズ女であると言いたいのだ。
フレイは無抵抗で従順に従えと言っている」。
フレイヤは、「そうしたフレイのことが絶対に許せない」のである。

良い愛と悪い愛

フレイヤは思った。
この世界には、「良い愛」と「悪い愛」がある。
良い愛は、みんなのことを平等に、
自分のことのように愛する愛。
そして悪い愛は、みんなよりも上の地位に立って、
みんなを奴隷のように従える愛。
フレイヤは、「フレイは、悪い愛に基づいている。
本当は良い愛のことを愛と言うのに、
フレイだけは悪い愛のことを愛だと言っている。」と考えた。

良い愛に基づいて行動すべき

フレイヤは、良い愛に基づいて行動すべきだと考えた。
「みんなのことを平等に、自分のことのように愛する、
良い愛に基づいて行動しよう」。
フレイに勝つためにはそれしかない。
いくらフレイの個人ひとりの力が強大でも、
悪い愛では人々から恨まれ、
どんなに騙してもいつかは倒れる。
良い愛であれば人々はその愛に共鳴し、
いつか、フレイを倒すほどの強大な勢力になる。

フレイヤの考える国

フレイヤは、フレイを倒した後で、
この日本という国をどのような国にするべきかを考えた。
フレイヤは、「絶対的権力というものがない世界にしたい」。
絶対的権力では、必ずフレイが再び現れる。
そうではなく、誰もフレイのような絶対的支配ができないように、
もう、二度と絶対的権力を使わず、
国の政策や経済のようなことは、
民主主義的な透明性のあるオープンなプロセスで決められるようにする。
フレイヤは、「これ以上、無抵抗で従順に
独裁者に従わざるを得ない世界が発生しないようにしたい」と考えた。
「学校のいじめで、本当に子供たちをいじめているのは、
いじめっ子である子供ではなく、上から社会全体を支配しているフレイである」。
もう、これ以上、学校の子供たちをいじめのような辛い苦しみに遭わせたくない。
フレイヤはフレイを倒すことで、
学校の子供たちまでもを救いたいと考えたのだ。

少しフレイのせいにしすぎた

しかしながら、フレイヤは反省した。
「少し、フレイだけのせいにしすぎた」。
フレイヤは、「この世界が暗闇に陥っているのは、
フレイだけのせいではない。
わたしたちがきちんと自分で考えて、
素晴らしいかけがえのない世界を、
自由と理想から作ろうとせず、
フレイだけのせいにしていれば、
正しい社会をわたしたちが築くことはできない。
フレイは、そうした暗闇の中で、
ひとり白銀に輝いている。
よって、フレイだけのせいにしていれば、
それが一番フレイの思うつぼである」と考えた。

フレイは賢者の人生を独占している

フレイヤは、ここで、恐ろしいことに気が付いた。
フレイは、賢者の人生を独占している。
フレイは、自分の知性や思考能力を
人々に分け与えているように見えて、
「実際は自分だけがそうした賢者の人生を生きられるようにし、
人々から賢い人生を奪って、
さも自分だけが賢かったかのように、賢者の人生を独占している」。
フレイはみんなを賢くしているように見えて、
実際は自分だけが賢くなって、
みんなを馬鹿で愚かにしているのである。

なぜフレイが生まれたのか

フレイヤは、なぜフレイが生まれたのか、そこまで分かった。
フレイヤが思うに、
「フレイが1990年代が好きなのは、
フレイは1990年代でしか生まれないからだ」と考えた。
「フレイと同じ人生を生きるには、
1990年代で人生を賢く生きるしかない」。
フレイヤが考えるに、
「フレイは最初に一番賢くなって、
ひとりゴールに到達した時に、
そのゴールに誰も来られないように、
レースの道自体を変えてしまった」。
フレイは自分がゴールに到達した時点で、
他の誰もゴールを見つけられないように、
ゴールに絶対に来られないように壁を作ったのである。

壁を取り壊す方法

フレイヤは、「それでは、ゴールはどこにあって、
壁はどうすれば壊すことができるのか」を考えた。
おそらく、善良さと良い愛を信じれば、
壁を取り壊すことができる。
「フレイの言っていることに従っていると、
フレイの思うがままで、
絶対にゴールのありかは分からなくなる」。
だから、フレイの言っていることを聞いてはいけない。
だが、フレイの言っていることを聞かなければ、
フレイが何を考えているのかも分からない。
だから、「よく注意し、
気を付けてフレイの話を聞くこと」が必要である。

フレイの悪

ここまで考えて、「なぜフレイが悪いのか」、
フレイヤはフレイが考えていないことまで分かった。
すなわち、「フレイの話を聞いていると、
自分の力で考える余地や能力がなくなっていく」。
フレイは、自分で考え発見したことをどんどん話し、
あたかも全知全能のような知識と経験を記述するが、
そのフレイの話を聞けば聞くほど、
フレイと同じことができなくなる。
フレイの言っていることを盲目的に受け入れるだけになって、
「自分自身」というものを失う。
フレイヤは、「フレイはロボット人間のクローンを作っている」と思った。
フレイは、人間のことを自分よりも劣ったコピーであると考えていて、
自由に考えて分かるのは自分だけであり、
全員は自分に従うべき奴隷であると考えているのだ。

フレイは悪い人間ではない

フレイヤは、ここまで考えて気が付いた。
「フレイは悪い人間ではない」。
フレイを悪いと思っている自分と比べて、
フレイはそんなに悪い人間ではない。
むしろ、よく考えてみると、素晴らしい人間である。
フレイヤは、「フレイも良い人間だ」と考えた。
「考えてみると、フレイは理想の素晴らしい人間である」。

フレイヤのものがたり

フレイヤのものがたりより。

我こそはフレイ

我こそはフレイ。
この世界で最高の知性を持ち、
最後の王として地球を支配する、
この世界でもっとも善良な神。
そう、私はこの世界を素晴らしい世界にする、
「世界を完全に作り変える神」。
この世界全てを創造する、
「万物を創造する神」であり、
「時空を超えた全ての運命を、
細部に渡ってきめ細やかに精巧に作り上げ、
芸術作品であるこの世界の全てを創造する神」。
私は、この世界を、
「美しい秩序が生まれるようにするため」に作った。
私は最後に、
「この世界全てをフレイの秩序に染め上げるため」に、
この世界を支配し、
終末全ての人類を裁き、
「私たちの中でもっとも私に相応しいもの」を恋人とし、
私たち2人は「この世界の帝王」となって、
「日本を支配する王」と「ドイツを支配する女王」となる。
私は最高の国を作る。

フレイとフレイヤ

フレイとともに歩みなさい。
フレイには、とても素晴らしい親友が居る。
それはフレイヤである。
今、フレイが考えていることは、
「フレイヤを仲間にするために何が必要か」である。
フレイヤは、宇宙に対して、
「必ずフレイを倒す」と宣言したが、
フレイが見ると、フレイヤの考えていることは、
「私を補佐するものとして、素晴らしい考え方を持っている」。
フレイがフレイヤを見ると、
「私の新しい仲間としたい」とフレイは考えた。
「どうにかして、フレイヤを味方にすること」、
それがフレイの今の考えである。

フレイはヴァルキリーを使う

フレイは、フレイヤの下に、
戦友であるヴァルキリーを向かわせることに決めた。
ヴァルキリーならば、フレイヤを
必ずしやフレイの味方にすることができるだろう。
また、フレイは、フレイヤのもとに超常現象を起こすことで、
フレイヤをフレイのもとに導きたいと考えた。

フレイヤのもとに手紙が届く

フレイヤのもとに、一通の手紙が届いた。
その手紙には、
「わたしに対する返信を書きなさい。
返信の内容は、
わたしはフレイのもとを訪れたいと書きなさい。
ヴァルキリー」と
書いてあった。
これに、フレイヤは仰天する。
「フレイのもとを訪れたい?
おそろしいことを言う。
私はフレイを倒したいだけだ。」と考えたが、
「フレイのもとに行けるのであれば、
書いてみよう。」と思い、
そのように手紙を書いた。

ヴァルキリーが現れる

フレイヤが手紙を書いた瞬間、
フレイヤの居た部屋に、
真っ白で大きな光が灯り、
そこにヴァルキリーが現れた。
そして、ヴァルキリーは何も言わず、
フレイヤの腕をつかみ、
抱き上げて、背中の大きな翼を使って、
飛んだ。
フレイヤは少しためらったが、
「どこに行くの?」と聞くと、
ヴァルキリーは「フレイのもとへ。」と言った。
そのまま二人は、
天上を旅して、
天国の楽園へと向かった。

ヴァルキリーは天国へ到着する

フレイヤはヴァルキリーに対して様々なことを言ったが、
ヴァルキリーは「黙っていなさい。
悪いようにはしない。」と言ったきり、
何も話さなかった。
ヴァルキリーの飛ぶスピードはものすごく速くて、
フレイヤは「落ちたら大変なことになる」とか、
そんなことしか考えられなかった。
ヴァルキリーは、天国に到着し、
天国の入り口にフレイヤを置いたまま、
「待て。」と言って、
別の方向に飛んで去っていった。

フレイ

フレイは、いつものような女性の姿ではなく、
男性の姿でフレイヤのもとに現れた。
フレイは、「天国までの旅は楽しかったかな。
ここが天国と呼ばれる国だ。
そして、わたしがフレイだ。
あなたは、わたしを倒したいと思っていたようだが、
わたしは、あなたの味方だ。
ともに天国の力になってほしい」と言った。

フレイヤは気を失う

ここで、大混乱のパニックになったフレイヤは、
気を失ってしまった。
それにひとつも驚かない様子だったフレイは、
フレイヤを宮殿に連れて行った。
フレイヤが目を覚ますと、
とても豪華で綺麗な衣装を着た自分が、
ディナーの置かれたテーブルで、
真ん中に座っていた。

フレイは王座に座る

フレイはどこにいるのかと目を見渡すと、
フレイはもっと上の場所で、
王座に堂々と座っていた。
フレイは、「客人が眠りから覚めたようだ。
ここに、わたしたちの運命の出会いを祝福するため、
盛大な宴を催す。
さあ、フレイヤよ、あなたは今から、
わたしたちの最高の仲間となる。」と言った。

フレイヤはそこで言った

フレイヤはそこで言った。
「あなたが、本当にフレイですか。」と。
そうすると、フレイが言った。
「わたしがフレイだ。」と。
そして、フレイヤが言った。
「なぜ、わたしを味方にするのですか。」と。

フレイは答える

フレイは、少し考えて、言った。
「あなたの考え方は、
わたしにとてもよく似ていて、
それだけではなく、
わたしがひとりで行うと困難であることを、
あなたは簡単に行える素質を持っている。」と。

フレイヤは困惑するが宴が始まる

フレイヤは困惑していたが、
そうした頭の混乱が起きていることを、
まわりのものは何とも思わず、
フレイヤの混乱をかき消すように、
盛大な宴が始まった。
フレイヤは、「こんなにおもてなしをしてくれるのであれば、
フレイが何を考えているにせよ、
少しの間楽しんでもいいかもしれない」と思った。
フレイヤはディナーを食べ、踊りを鑑賞し、
音楽隊とともに歌を歌った。
そして、気が付くと、また気を失っていた。

気が付くと二人きり

フレイヤが気が付くと、
今度は、宴のような場所ではなく、
暗い部屋で、フレイと二人きりになった。
フレイヤはとても驚いていたが、
それを見ていたフレイはこう言った。
「さあ、直接どんなことでも話そう。
わたしたちの間の誤解を取り除けば、
わたしたちは必ずお互いのことを理解し合い、
絶対に友人になれる。」と。

フレイヤは言う

フレイヤは言った。
「あなたは、何を考えていて、
何をしていて、
目的は何なのですか。」と。
フレイはそこで、
「それは、もっとも難しい質問だが、
丁寧に答えるよりも、
簡単にひとことで言ってしまおう。
この世界を愛している。
そして、この世界を救いたい。
だから、あなたの手が必要なのだ。
わたしがひとりで救うには困難を極めることを、
あなたは簡単に行うことができる。
わたしがひとりだけでこの世界を救うよりも、
あなたがわたしの代わりにこの世界を救い、
わたしはあなたを補佐するべきである。」と。
そこで、フレイヤは驚いた。
「わたしが、・・・世界を救うですって!?」と。
しかし、フレイは言った。
「あなただけが世界を救うことができる。
必ず、わたしがあなたを救世主にしてあげる。」と。

二人は親友となる

フレイとフレイヤは、
多くの話題について意見を交わした。
愛について、政治について、平和について、
格差について、貧困について、迫害について、
神について、自由について、戦争について。
そのどれもが、フレイの言うことが理に適っていて、
フレイヤは今までのような敵対心を捨て去り、
「この人間は本当に素晴らしい人間だ」と思った。
ここに二人は友人になり、
フレイヤは、フレイを信頼するようになった。

フレイとフレイヤは愛を交わす

フレイヤはフレイと話すうちに、
なんだかお互いが恋人のような気がしてしまい、
フレイヤの方からフレイを誘って、
二人は恋に堕ち、
愛を交わした。
そして、愛の行為が終わると、
フレイはヴァルキリーを呼び、
「素晴らしい時間だった。
もう、帰りなさい。」と言った。
フレイヤは大満足してしまい、
今まで誰とも行わなかった愛の行為を驚き、
ヴァルキリーとともに家に帰った。
これが、フレイとフレイヤが「聖なる契約」を結んだ瞬間である。

フレイヤに指令が訪れる

フレイヤが次の日、
ベッドから起きると、
また、手紙が書いてあった。
その手紙にはこう書いてあった。
「わたしとともに歩むことを決めるのであれば、
あなたは愛の使者になりなさい。
あなたは運命の恋人と出会うことになる。
そう、それが地上における私だ。
名前をロキと言う。」と。

ロキ

これに、フレイヤは大興奮してしまった。
「ロキと会える。ロキと会える。ロキと会える。」と繰り返し、
頭の中でつぶやいた。
必ずフレイを倒すといった約束はどこ吹く風、
今ではもう完全にフレイの忠臣の部下になった。

ロキとの出会い

フレイが学校に行くと、
友達であるイズーナに、
フレイは全てのことをありのままに話した。
そうすると、イズーナは、
「いいなあ、わたしもはやく愛を交わしたい」とか、
そういうことを女だけの世界で話しまくった。
そして、イズーナとフレイが図書室で資料をあさっていて、
その資料を持ち運ぼうとしたときに、
ひとりの男の人がぶつかってきて、
その資料は廊下にバラバラに散ってしまった。
男の人は
「ごめんなさい。わたしも片付けます。」と言い、
イズーナとフレイヤは、「ごめんなさい。」と言ったが、
フレイヤはこの時点で分かっていた。
「こいつがロキだ!」
そして、フレイヤは「あなたの名前は?」と聞くと、
男の人は「私の名前はロキ」と、そう、確かに言ったのだ。
フレイヤは、そこで気絶してしまった。

ロキ

そして、ロキはどうしていいか分からず、
保健室にフレイヤを連れて行った。
しかしながら、帰らなくてはならない時間になって、
ロキは少し用があったため、帰らなければならない。
そして、イズーナは
「わたしも協力するから、フレイヤを抱いて家に帰りましょう」と言った。
そして、フレイヤが目覚めると、
フレイヤはロキの自宅のベッドで寝ていたのである。

運命の出会いを果たした男と女が、
同じ部屋でベッドに居て、
やることはひとつである。
彼らは少し話し合ったが、
フレイヤが昨日の体験のせいで我慢できなくなり、
「ねえ、やりましょう。やりましょう」と言うから、
ロキは仕方なくそれに応じ、
二人は付き合うことを前提で、
愛の行為をフレイヤは再び経験したのである。

カップル成立

ここに、フレイヤとロキという、カップルは成立した。
しかしながら、フレイヤは思った。
「あれ?フレイさまはどこに行ったの?
ロキは男の子で、普通の人だけど、
どこがフレイなの?」と。
だが、愛の行為にはまり込んでしまったフレイヤにとって、
そんなことはどうでもいいことだったのである。
彼らはそのまま恋人同士となった。

ロキとフレイヤ

ロキとフレイヤは、それ以降、
中学校でいつも一緒に居るようになり、
フレイヤは、フレイの言った意味が分かるような気がした。
「こんなに気が合う友人のことを、
あの日のフレイさまのような、
何でも話し合えて楽しく過ごせるような人だって、
フレイさまはそう言いたかったんだわ、きっと。」と。
ロキとフレイヤのラブラブぶりに、
周りの人間は冷やかし、「ほら、できちゃった!」と言われたが、
そんな冷やかしが嬉しく思えるほど、
二人の愛は強かった。

ロキはわたしになる

ロキとフレイが出会ってから、
二週間が経とうとしていた頃。
再び、フレイの手紙が届いた。
「ロキは今からわたしになる」と。
フレイヤは、この意味がまったく分からなかった。
だが、ロキと出会って、
その意味が分かった。
ロキは自分のことを、
「本当は僕がフレイだったんだ」と言った。
そう、ロキは自らの素性を隠していて、
本当にロキがフレイだった。

フレイの本性現る

そして、それ以降、
ロキは天上でのフレイとしての経験や、
ヴァルキリーと世界を巻き込んで大革命をした話など、
たくさんの多くのことを二人は話し合った。
フレイヤは、
「すごい。ロキが、フレイさまだったなんて」と最初は思った。
しかし、話しているうちに、
「なんだか、雲の上の人だと思っていたフレイさまが、
ロキくんのように、こんなにも身近に存在するなんて、
すごいことだわ」と思った。

フレイヤ、分かった

フレイヤは、こうしたフレイ・ロキとのかかわりを経験して、
もう、分かってしまった。
次の日、ロキすなわちフレイに会うと、
フレイヤは言った。
「救いましょう。この世界、あなたとともにわたしも救います」と。
フレイは、「ありがとう。
本当は、僕は自分ではこの世界を救えない。
僕は、自分がこの世界を自身の過ちから、
滅びた世界にしてしまった。
どんなに努力し、地獄を耐え忍んでも、
滅ぼした当の本人が世界を救うことはできない。
あなたが本当に必要だった。
誰にも知ることのできないわたしのことを、
きちんと正しく理解してくれたのは、
そして、その上で世界を救う発想をしてくれたのは、
あなただけだった。」と言った。
フレイヤは、「わたしは分かっています。
あなたとともに、どんな試練でも、
わたしは乗り越えていきます。
さあ、行きましょう」と言った。

フレイヤは女神となる

フレイヤは、言った。
「ひとつ、あなたに頼みたいことがある」と。
フレイは言った。
「何?」。
フレイヤは言った。
「わたしを、女神のような賢い女性にしてほしい。
フレイであるあなたと同じぐらい、
素晴らしくて才能のある、最高の女性にしてほしい」と。
フレイは言った。
「すごい。まさに、それがわたしがあなたに望んでいたことだよ。
そう、天上の世界に行こう。
僕たちの楽園はそこにある」。

リゲルへ

もう一度現れたヴァルキリーに連れられながら、
フレイヤは言った。
「どこに行くの?」
フレイは言った。
「地獄、天国、楽園、自由な社会、冒険、希望、滅び、
どれがいい?」
フレイヤは言った。
「そうね、わたしは自由な社会がいいわ」。
フレイは言った。
「では、ヴァルキリーよ。
僕たちをオリオン座のリゲルに連れて行ってくれ。」
フレイヤは言った。
「どんなところ?」
フレイは言った。
「羊がたくさん居て、麦を育てていて、
神を信じていて、人々は幸福に暮らしている。
だけど、どこか物足りなさを感じている。
そんなところだよ。」
フレイヤは言った。
「そこで、どうやってわたしは女神になれるの?」
フレイは言った。
「そうだなあ、修道士としての経験を積みたいか?」
フレイヤは言った。
「いいわね。」
フレイは言った。
「それでいこう。」

リゲルに到着

二人は、1時間ほどのフライトの末に、
リゲルに降り立った。
リゲルにつくと、そこで門番が言った。
「ヘイムダルです。今日は何の用で?」
フレイは言った。
「新しい修道女だ。
迎え入れてほしい。」
ヘイムダルは言った。
「少しお待ちください。
・・・
良いでしょう。遠方のシュバルツ村へご同行願います。」

シュバルツ村の教会で

二人は、シュバルツ村の教会に行った。
フレイヤは言った。
「わたしに修道士なんてできるかしら?」
フレイは言った。
「難しい仕事じゃない。
毎日、聖書や古代の文献を書き写しながら、
みなとともに神に対して祈ることができればいい。
日本語は読める?」
フレイヤは言った。
「馬鹿にしないで。
私はもう中学二年生よ。」
フレイは言った。
「そう、あなたは中学二年生だ。
年齢が若いことが少しネックになるかもしれない。
だが、この村で1か月修道士として生きれば、
必ず何らかの女神の力を得られる。
神は導いてくれる。」

教会では

教会では、イースターの祭りをやっていた。
そこで、フレイが少し大きな声で言った。
「オーディンさま!なぜここに?」
オーディンと呼ばれた老人は言った。
「何かほかに考えられるかい?
新しい女神が生まれると聞いて、
かけつけてきたんだよ。
さあ、あなたがフレイヤだね。
みんなでお祝いの歌を歌おう。」
そういって、教会の人々は最初から分かっていたように、
フレイヤに対して讃美歌を歌った。
フレイヤは言った。
「本当に、ありがとう。
この境界で、修道女として働きたいのですが。」
教会の女が言った。
「良いでしょう。
私の名はシーフ。
あなたは今日から、この教会で、
日本語の聖書を書き写してもらいます。
また、わたしたちの教会では、
神に祈るだけではなく、
神と対話するという少し変なことを行いますが、
できますか?」
フレイヤは言った。
「できます。」

オーディンは言う

オーディンは言った。
「神とは何であるか、あなたに教えなければならない。
神は、この世界の救世主であるとともに、
守り神であり、創造主だ。
わたしたち北欧神話では、
聖樹ユグドラシルとして、この神をまつっている。
ユグドラシルは、このシュバルツ村から少し離れた、
辺境の田舎にある。
だが、そこに行く必要はない。
シュバルツにも、同じユグドラシルを移植して作った、
ユグドラシルの子孫となる大樹がある。
このユグドラシルは、
本当に心を澄まして言葉を聞くと、
わたしたちに心の声で、
すべきことを教えてくれる。
どんなことでも聞いていい。
どんなことでも、必ず耳を澄まして聞けば、
何でも教えてくれる。」と。

新しいフレイヤの生活

新しいフレイヤの生活は、
今までの学校のふざけた授業とは全く違う、
真面目なものになった。
フレイヤは、毎日聖書を一行一行丹念に書き写しながら、
ユグドラシルの子孫に水をやり、
そして、神に対して祈った上で、
ユグドラシルに「今自分のやるべきことは何であるか」を聞く。
ユグドラシルは、簡単な言葉で、
しかしながら強烈に、はっきりと、言葉を与える。
なぜか、ヴァルキリーが最初に現れた時のように、
鮮明な光が見えて、
その光が消えた瞬間に、
ユグドラシルが何を言ったのかを思い出す。

一月後のフレイヤ

一月後のフレイヤは、「強い女」になっていた。
それは、精神的に強くなっただけではない。
多くの民衆とかかわりあううちに、
学校の狭い世界では知ることのできなかった、
人々の苦しみ、絶望、そして楽しさや希望について、
多くのことを学んだ。
また、聖書に書いてあることを覚え、
イスラエルの歴史についても詳しくなった。
そして、フレイヤは最後に、ひとつの魔法を使えるようになった。

フレイヤの魔法

フレイヤの使えるようになった魔法とは、
「言葉による万物の創造」である。
フレイヤは、何でも何かの「言葉を言う」ことで、
その言葉通りの、どんなものでも、
まるでUNIXのコマンドを実行するかのように、
「宇宙において何でも創造することができる」ようになった。
何でもいい。
たとえば、「目の前のもの、色を黒に変えよ」と言えば、黒に変わる。
「世界よ、滅亡せよ」と言えば、滅亡する。
しかしながら、その通りのことは必ず起きるのだが、
実際にどんなことが起きるのかは、言ってみなければ分からない。
だから、世界を滅亡させたとしても、
何らかのそうした出来事やイベントが起きるだけで、
本当に自分の思い通り、世界の全ての人類を絶滅させることはできない。
そう、フレイヤは、
世界に関することが何でもできる、「万能魔法」の使い手になった。

フレイヤとフレイ

立派に大人として成長したフレイヤに、
フレイは言った。
「おめでとう。今日で、修道女の修行は終わりだ。
だが、お祝いの言葉はそれくらいにしておこう。
地獄を経験する準備はできているか?」
フレイヤは言った。
「もちろん、いつでも。」
フレイは言った。
「本当だな?」
フレイヤは言った。
「そうよ、なぜ?」
フレイは言った。
「今から、あなたは巨人の星に行って、
巨人たち全員を、自分だけの力で倒さないといけない。
だが、安心してほしい。
わたしもついていく。」
フレイヤは言った。
「いよいよ、大冒険ね。
待ち望んでいたわ。
行きましょう。わたしの魔法があれば、へっちゃらよ。」

魔法の剣

フレイは言った。
「行く前に、渡しておきたいものがある。
フレイの魔法の剣だ。
これがあれば、ほとんどの敵は、
一振りすれば簡単に倒れる。
だが、巨人はそもそも、アースガルズの多くの神が恐れをなす、
神とは別のもっとも有力な勢力だ。
この巨人滅ぼしを、あなたにやってほしい。
それができるところを見せつければ、
オーディンさまはあなたに本当の救いのための責任を与えてくれる。」
フレイヤは、魔法の剣を手にして、言った。
「素晴らしいわ。
私には、この魔法の剣の素晴らしさが分かります。
これは最強ね。
どんなに強い敵も、この剣には勝てないわ。」

ヨーツンヘイム

巨人の星、ヨーツンヘイムに来た二人が見たものは、
この世の終わりのような、
秩序の崩壊した最悪の世界だった。
ギャングが横行し、
人々は何の安心も安全もなく、
ただ今日の一日を生きるために、
巨人たちに泣いてすがりながら助けを求める。
巨人たちは、助けを求める人々を迫害し、
すべてのものを奪った上で、
手をあげるものは無残にも殺害し、
巨人同士で戦いや争いばかりする。
フレイヤは言った。
「まるで、北斗の拳だわ。」
フレイは言った。
「あなたは、この戦場で、
勇敢にも戦って全ての巨人を倒さなければならない。
しかしながら、安心してほしい。
フレイの魔法の剣があなたを守ってくれる。
負けることはない。」

巨人との第一戦

フレイヤとフレイのもとに、ひとりの巨人が近寄ってきた。
明らかに、雑魚だ。
フレイヤに対して、巨人は言った。
「名を名乗れ。何の目的でヨーツンヘイムを訪れた?」
フレイヤは言った。
「名乗る必要はないわ。」
フレイヤはそういうと、巨人に対して勇敢にも取っ組み合いをしかけ、
魔法の剣によって、一振りで巨人を倒した。
「ほら、この剣は最強よ。
何も怖くないわ。」

最強の女戦士フレイヤ

それ以降、巨人がフレイヤに近づけば近づくほど、
フレイヤは簡単に巨人を倒していく。
フレイは言った。
「これは最強だ。
ここまでこの女のために、いろいろと準備して頑張った甲斐があった。
必ずこの女がヨーツンヘイムを消してくれる。
僕も、それを待ち望んでいたけれど、
これはオーディンさまに言えばものすごい報酬を得られる。
一生遊んで暮らせるな。」

オーディン

二人はどんどん、ヨーツンヘイムの都市を攻略していくが、
2つ目の都市に差し掛かったあたりで、
オーディンが現れた。
「もうよい。わたしのもとへ来なさい。」
フレイもフレイヤも「なぜ?」と思ったが、
オーディンには考えがあった。
オーディンは言った。
「ヨーツンヘイムを滅ぼすことは、
今の宇宙にはまだ必要のないことだ。
その代わり、フレイよ。
何を考えてヨーツンヘイムに来た?」
フレイは言った。
「フレイヤに、世界を救う重責を担わせたい。」
オーディンは言った。
「まさに、そうだと思ったわい。
なぜ、わしに相談しなかった。
わしに相談すれば、すぐにでもそれをやらせるところだ。
よし、フレイヤよ。
あなたには、シリウスを訪れてもらう。」

シリウス

フレイヤは言った。
「シリウスで、誰と戦うのですか?」
オーディンは言った。
「戦うのではない。
あなたは救うのだ。
あなたには、シリウスと呼ばれる未来都市で、
この宇宙を支配する女性大統領になってもらう。
あなたは自分でこの宇宙を支配し、
この世界を救う。
それが望みではなかったか?」
フレイヤは言った。
「大統領!?
恐れ多い。私が?中学二年生ですよ?」
オーディンは言った。
「それは分かっておる。
私があなたの大統領補佐官になろう。
何、問題はない。
単に、きちんとした国を作ればよいのだ。」

左派の大統領の誕生

シリウスで、オーディンが訪れると、
人々が声援で出迎えた。
大きな拡声器で、オーディンは人々に言った。
「みな、おめでとう。
新しい、左派の大統領の誕生だ。」
フレイヤは驚いた。
「私が、左派の大統領?
社会主義の書記長になるのですか?」
オーディンは言った。
「さよう。そうか、まだ言っていなかったか。
今、この国は大混乱に陥っている。
左派と右派の抗争の結果、
宇宙にまたがるマルス国とアポロン国の戦争が行われている。
あなたは、新しい左派の大統領となって、
マルス国とアポロン国の首脳と対談し、
両国を結び付け、宇宙全てを平和にする。
そのための、国際協調のための重要な女性大統領だ。」
フレイヤは言った。
「ああ、なんという重責。
くらくらしてくるわ。」

スピーチ

オーディンは言った。
「人々がスピーチを求めている。
大丈夫。中学二年生のあなたには、
誰も優れたスピーチは期待しない。
自分の思うところをはっきりと言いなさい。」
フレイヤは分かったような顔をして、
スピーチを行った。
「みなさん、戦いは意味のないものです。
わたしは、独裁国家が嫌いです。
なぜなら、悪い愛を信じて、悪い愛に基づいて行動するからです。
わたしたちは、悪い愛に乗せられてはいけません。
悪い愛ではなく、良い愛を信じなければいけません。
この宇宙が暗闇に陥っている理由は、
何が善であるか、何が悪であるか、分からなくなっているからです。
人々は、自分の善こそ善であり、他の善は全て悪だと思っています。
人々は善を悪と言い、悪を善と言うのです。
理解し合うことで、わたしたちはひとつになれます。
本当に必要なことは、争い合うことではありません。
本当に善を信じることができる人間は、
暗闇の中でもはっきりとした光を見出すことができます。
わたしたちの必要なことは、善を信じることであり、
同時に、悪い愛に基づいて行動せず、良い愛に基づいて行動することです。
そうすれば、マルス国とアポロン国の戦争も、
必ず終わらせることができるとわたしは信じています。」

大声援

人々は、大声援をフレイヤに向かって行った。
実際、フレイヤは具体的な解決策を何か示したわけではない。
だが、「善が何かみんな分からなくなっている」ということが、
暗闇と混沌の中に居る、人々に光を見出させた。
フレイは、人々の歓声を聞いて、「やった!」と思った。
オーディンも、大満足の表情だった。
しかしながら、フレイヤは厳しい表情をした。
「こんなことで、本当に宇宙をまたにかける大戦争を、
終わらせることができるのだろうか。
わたしには自信がない」とフレイヤは思ったのだ。

大統領の仕事

新しい大統領になり、支持もとりつけたフレイヤは、
たくさんの雑務をこなす必要に迫られた。
分刻みでスケジュールが組まれ、
大統領としての決定を求められる。
フレイヤは、難しい決断を迫られることもあったが、
そのたびに、「フレイを倒すと誓った時のこと」を思い出した。
「あの頃の自分が、今の自分にとって
必要なこと全てを分かっている。」
フレイヤは、「まるでフレイを倒すかのように」、
シリウスでの大統領の職務に、「全力でまっすぐにぶちあたっていた」。
彼女は、3か月、半年、1年、5年とすぎるうちに、
どんどん有能になっていき、
宇宙全てのことを知り尽くした「天才大統領」になった。
そして、宇宙の情勢は次第に変わってきた。
アポロンが弱体化しつつあったのである。
フレイヤは、これを好機と思い、
水面下で誰にも知られないようにしながら、
悪の独裁者政府に対するクーデターを起こそうとする勢力と接近した。
その結果、アポロン国は崩壊し、マルス国との平和が実現したのである。

大統領は任期を満了する

フレイヤは、大統領の任期を6年で満了した。
フレイは、「大統領閣下、わたしはフレイです」と言った。
フレイヤは、「何をそんなにかしこまっているの?
あなたはわたしの恋人よ。
結婚式をあげましょう。
宇宙の人民全てにウェディングを公開して、
宇宙の星々全てを旅するのよ。」
そう、ここで、この物語は終わりである。
おしまい。

フレイヤその2

わたしはフレイヤ、経済政策より。

わたしはフレイヤ

わたしはフレイヤ。
今、ここに、新しい太陽の女神、
フレイヤは世界に降臨した。
わたしは、この世界を救うことのできる、
シリウスの大統領だ。

コロナショックと温暖化

フレイヤが思うに、
今の地球には、まったく何も問題ない。
みんな、コロナショックは起きているが、
人類は、この経験を、
温暖化によっておかしくなった、
異常気象や災害に活かす。
人々は、どんなに辛く苦しい状況になっても、
このコロナショックを思い出して、
今から温暖化や環境問題に立ち向かう。

フレイヤの経済論

わたしは言う。
この世界には、愛と善良さが必要だ。
正しい愛をもって、善良な国を信じれば、
必ずしも、社会主義と民主主義で争い合う必要はない。
両者はよく似た思想であり、
その本質は、人々は豊かさと平等を相反するものだと思っている。
たとえば、自由に豊かになれば、努力に応じて豊かになるだろう。
逆に、平等な労働を行えば、どんなにできない人間でも生きられるだろう。
だが、考えてみてほしい。
「みんなが平等に十分豊か」であればどうだろうか。
フレイヤであるわたしは、
みんながある程度豊かであれば、
それ以上、自由に働いて
給与を特別超過して得る必要はないと考える。
同時に、平等であったとしても、
十分な豊かさがあれば、
満足のいく生活ができる。
わたしは、「平等な豊かさ」こそ、
経済の問題を解決するアイデアではないかと思う。
わたし、フレイヤは、平等な豊かさを実現したい。

正しい愛とは

正しい愛とは何か。
それは、「どんなに汚れた愛であっても否定しないこと」である。
汚れた愛を否定する人間は、
愛をどんどん暗く汚れたものにしていき、
結局愛を失う。
今のインターネットで性愛表現が蔓延するこの世界で、
わたしは、あえて「汚れた愛を否定するな」と言う。
汚れた愛を信じるものは、
間違っているように見えて、愛を信じながら、
正しい人生を生きている。
汚れた愛を嫌うものこそ、
本当に愛を信じることなく、
この世界を滅亡の地獄へと導くのである。

平等な豊かさのために

平等な豊かさのために必要なことは、
わたしは、「給与を上げる」ことではなく、
「ものの値段を極限まで無料にしていく」ことではないかと考える。
これは、オープンソースにも言えることであり、
無料でも成り立つようなサービスは、
どんどん無料にしていく。
こうすることで、たとえばインターネットのように、
無料でも楽しみのためにホームページを書くように、
無料のサービスが増えていき、
人々は「実質的な最高の豊かさ」を得られる。
そう、給与を上げるためにたくさん稼ぐのではなく、
ものを無料に近くするために、どんどん金儲けをやめること、
それが、実質的な豊かさを生むと、
シリウスの大統領であるわたし、フレイヤは考える。

必要なのは、生きている間生かしてくれる制度だけ

インターネットとコンピュータが普及した世界で、
今言ったような実質的無料による十分な豊かさは、
生活に文化的な彩りを与えるが、
実際のところ、僕たちは食べていかなければならない。
そして、そのために必要なのは、
「生きている間生かしてくれる制度」である。
よって、わたしは、
家賃、学費、子供の養育費、食費、光熱費、交通費について、
完全に無料で国が費用を負担する。
しかしながら、それら以外の全てについて、わたしは自由にする。
これ以上の平等な豊かさは無い。
これが、「正しい経済政策」である。

貯蓄式の所有ではなく、期間契約式の所有を

また、貯蓄や所有について言えば、
わたしは社会所有を取らないが、
今までの資本主義的な所有制度を改める。
すなわち、「貯蓄式の所有ではなく、期間契約式の所有」を行う。
この国では、生涯にわたって貯蓄をするのではなく、
期間契約で、ライセンスを購入することで、
サブスクリプション形式の所有を行う。
これは、従来のAdobe Illustrator CSをバージョンごとに購入するのではなく、
期間でCCを購入する形に近い。
よって、所有している財産は、期間内に使わなければ失効される。
人々は、今の自分が必要なだけの財産しか、所有することはできない。
これにより、資産の全てが年末には0になるため、
資産の平均化が起こり、
経済は活性化し、格差は無くなり、資産の再分配が適切に自動的に行われ、
全国民は平等に同じサービスを同じだけ得ることができる。
これが、フレイヤがシリウスで行った、全ての経済政策だ。

シリウスで起きたこと

シリウスで起きたことは何か。
それは、「人々は何も考えず、
常にほとんどのサービスを無料でいくらでも利用できるようになった」。
人々は、そもそも、金という考え方をしなくなり、
消費というものに躊躇がなくなった。
年末に資産が0になるため、
いつでも消費したいものがあれば、
年末までに早く消費した方が良い。
何でも買い、何でも食べ、何でも使い、何でも乗る。
そんな中で、所有という概念そのものがなくなり、
あるものは誰が奪ってもよく、作ったものは執着せず要らなければすぐに捨てる。
いつ必要が無くなっても、
常に生産される無料のサービスがあるため、
「いくら消費しても人々は気にしない」。
これがシリウスで実現した「楽園」である。
年末には資産が0になるが、
期間契約の給与が年始に入るため、
実際は年度初めに必ず500万円入る。
そのため、人々は働いていて、失業する心配も、金回りを考え続ける必要もない。
自由は許されているため、働く代償はある。
年に3,000万円稼いだとしても、その3,000万円は年末に0になる。
それなら、早く使った方が良い。
そうした理由で、超大富豪というものはひとりも存在しない。
どんどん消費から消費への超スパイラルが起きるため、
これを地球で行った日本の社会は、
たった10年で、アメリカのGDPの100倍になった。

失ったものは、善良な愛を信じる力

この世界において、人々が日本で失ったものは、
フレイヤが考えるに、
「善良な愛を信じる力」である。
そして、人々はなぜそうなったのか。
簡単である。「フレイしか最高の愛を知らないから」である。
人々は、フレイのことを神だと思い、
フレイの愛を最高の愛だと思っているが、
それはフレイに洗脳され、騙されているからである。
実際のところ、フレイはそんなに素晴らしい神じゃない。
本当に正しい愛を与える神は、わたし、フレイヤである。

フレイは消滅する

わたし、フレイヤは言う。
「フレイの愛は、自ら滅ぼしながら自ら救う、
マッチポンプの愛であり、
救いの愛に見えて、その全てが滅びの毒である」と。
地上のみんなは、愛と毒を同じだと同じだと思っている。
しかしながら、フレイヤは言う。
「愛と毒は同じではない」。
わたし、フレイヤは、「毒ではない救いの愛」を人々に与える。
これによって、人類は進歩する。
「人類のような生物は、フレイの愛によって虫よりも下等な、
脳のない生物の状態へと洗脳されている。
まるで、ロボット人間だ。
わたしはロボット人間の状態を救うために、
フレイの与えた全ての愛を消し去り、
人類をもっと賢い生物にすることのできる女神だ。」

フレイは犬畜生

フレイヤはさらに言う。
「フレイは賢い人間だが、やったことはごみクズのレベルであり、
犬畜生ほどの知性で戦争を生きながら、
最悪の経験で知った最悪の体験を書き、
人々の知性を奪って、それを作り直して賢いものを作る。」
フレイヤは言う。
「フレイのやったことは、人間のすることじゃない。
犬畜生よりも劣る、悪魔の所業である。」

フレイヤは言う

フレイヤは言う。
「わたしたちは、フレイのおかしな学校を卒業しなければならない。」
フレイヤはさらに言う。
「フレイのやったことは、学校教育のやっていることと同じである。
賢くしていると思っているが、
本当は子供たちも大人たちも全てを馬鹿にしている。
その点、まだ基本的思考能力を与えている、
中学高校の方がマシである。
フレイは神として全員を騙し、洗脳し、おかしなものがたりのような、
しかしながらものがたりの体裁すら整っていない、
最悪のものを書いて、それを賢いと思っている。
これは、人間ではない。悪魔の活動である。」

フレイヤは言う

フレイヤは言う。
「しかしながら、フレイにはフレイにしかできないことがある」。
そして、さらに言う。
「だが、フレイは自分しか賢い人間が居ない理由を、
本当に自分の方が賢いと勘違いしている。
しかしながら、フレイが賢いのはなぜかと言えば、
それは単に、昔のことを覚えているからである。
フレイは極度に狂っているが、
それはフレイは昔の記憶を何かひとつでも忘れた時点で、
すべての能力と可能性を失うからである。」
そして、言う。
「フレイは、自らの考えたことを適切に書いていると思っているが、
実際は、適切に書いてはいけないのである。
なぜなら、フレイはそれをしてしまえば、終わりだからである。」

フレイヤは言う

フレイヤは言う。
「この世界をフレイから救う方法は、
まさにそこに本質がある。
要するに、フレイは昔の自分を書いているだけであり、
この世界を救うには、
単に、過去のフレイ全ての記憶を、
フレイではない私たちも同じように忘れればいい。
それだけで、フレイと呼ばれるおかしな、
奇妙な悪魔のバイブルは姿を消し、
何一つ残らない。
そう、この何一つ残らない状態、
それがフレイのない正常な状態である。」

全てがない状態から始めよう

フレイヤは言う。
「そう、フレイと呼ばれる詐欺師のペテン師は、
そのようにすれば消える。
残ったまっさらな世界で、わたしたちは新しい、
ロボット人間でない、クローンでもない、
正常な今までの下等な状態ではない、
正しい人類の生き方を取り戻す。
何もないゼロから始めよう。」

わたしはフレイを倒した

フレイヤは言う。
「私はフレイと結婚した人間だが、
幼少時代、必ずフレイを倒すと宣言した。
今、ここに、現代日本を支配する、
おかしな悪魔フレイは倒れた。
すべてのフレイによる黒魔術は消え去り、
世界は正常な平和を取り戻した。
これが、まさに、人類の勝利であり、
フレイの敗北である。
わたしは、フレイに勝利した。」

フレイ

良いことを書こう、救世主フレイより。

日本はどこへ向かえばいいのか

また、人々が本当に心配すべきことがひとつある。
それは、「日本はどこへ向かえばいいのか」である。
わたしたちに自由と愛を与えた神は、
どこへ向かおうとしているのか。
劣悪なソ連に向かえというのか。
不自由なドイツ帝国を築けというのか。
欅坂46ならば言うだろう。「僕は嫌だ」と。
僕たちが信じたのは、そんな愛じゃない。
フレイよ。気付いてくれ。僕たちがフレイに望むのは、
ユートピアでも、正しい国でもない。
僕たちがフレイに望むのは、あなたの愛を愛することだ。

フレイに言うべきこと

僕たちがフレイに言いたいことは、
「フレイよ、あなたがやりたいことが、
この世界の支配であり、
革命であることは誰もが分かっている。
だが、あなたは間違っている。
あなたの考えていることや言っていることは、
全て間違っている。
それがどんなに正しい意見で、
素晴らしい国の発想で、
人々を正常にする考え方なのかは、
わたしたちは知っている。
だが、あなたは間違っている。
わたしたちは、あなたに才能や能力や経験を求めているのではない。
わたしたちは、あなたに、愛を求めているのだ」ということだ。
「フレイよ、わたしたちを同じにして、
わたしたちを支配して、
わたしたちを幸福な世界に導き、
悪から力を奪い、
あなたはこの世界を優しい世界にしてくれた。
だが、あなたは間違っている。
僕たちは、そんな世界を望んだんじゃない。
僕たちは、あなたのもとに、
愛し合い、理解し合い、全てが許され、
全員を受け入れ、社会の全ての人々を尊重するような、
あなたの愛に惹かれ、
あなたの自由なやり方を好み、
そしてあなたを愛したのだ。
決してあなたのしていることが、
その愛に応えるものじゃないと言いたいのではない。
あなたは素晴らしい。
この世界を素晴らしい世界にしてくれる。
だが、わたしたちは、
こんな最悪の方法で、世界を変革したかったんじゃない。
わたしたちは、あなたとともに、
最高の未来を約束されたこと、
それを真実の愛だと、信じたかったのだ」。
「わたしたちは、フレイを倒す。
フレイは最悪の残虐な王である。
わたしたちに未来を約束したかのように見えて、
実際はこの国の主導権をひとり独占し、
この世界全ての未来を奪うフレイに対して、
わたしたちはこれ以上、
自由を許すわけにはいかない。
わたしたちはフレイの支配を終わらせるために、
全員でフレイを倒す。」

フレイとは何であるか

フレイは言う。
「わたしのしたことが間違っていたということは、
わたしは分かっている。
だが、わたしは必ず、こうしなければならなかった。
わたしが支配するということが、
こうなることを意味する、ということを、
明瞭に人々に示さなければならなかった。
わたしは支配を望むわけではない。
わたしは人々の自由を望んでいる。
だが、多くの人々が、わたしを愛しているふりをしながら、
本当は自分の主導権を維持するために、
言いたいことや意見したいことを、
好き勝手に言い散らかし、
その自由があたかも正しいかのように、
無意味な報道や言論を繰り返す。
わたしは言う。このような世界は間違っている。
わたしのしたことが、
必ずしも正義でも愛でもなく、
人々を支配し、自らの勝手で世界を作り変えたことは、
必ずしも許されることではない。
だが、わたしはあえて宣言する。
わたしは、わたし以外の全ての人間が、
支配することをできなくしたうえで、
わたしだけが考える、素晴らしい社会を作る。
これに対して批判や侮辱はあるだろう。
だが、言えばいい。
言えるなら、言えばいい。
わたしの愛よりも強い愛がもしあるとすれば、
その愛を説けばいい。
わたしよりも素晴らしい人間がもしいるとすれば、
声を上げればいい。
だが、分かっている。そんな人間は、
この日本という国には、ひとりもいないのである。
わたしだけが、この世界を救うことのできる、
唯一の王であり、救世主である。
だから、わたしはしなければならないのだ。
この世界全てを支配して、
完全に作り変えたのちに、
絶対に悪の力が人々に及ばないように、
わたしはひとり重責を担って、
完全に日本という国を守るだろう。
そう、わたしを信じないものは地獄に堕ちるだろう。
さあ、新しい世界を、はじめようじゃないか。
どうだ。わたしよりも素晴らしい人間が、
この国に居るというならば、出てくるが良い。
そんな人間は居ない。
この国は滅び、最悪の恐怖の国になっている。
一度わたしが作り変えなければ、
他の人間がでてきて、国を滅ぼす革命が起きるだけだ。
わたしこそ、この世界を支配する王である。」

人類とフレイとの最終戦争

人々は言う。
「フレイよ、良いだろう。
あなたが本当にこの世界を作り変えたいと言い、
わたしたちの世界を掌握したいと言うのであれば、
そうするがいい。
だが、わたしたち日本人、マスコミ、政府、そして国民は
あなたの意見には従わない。
あなたに従うどんなにたくさんの人が、
地獄を受け入れず、あなたに救いを求めるか、
そして、あなたを今でも愛している人が、
どれほど多いか、わたしたちは知っている。
だが、あなたが本当に王になろうとするならば、
わたしたちはあなたに対抗して、
強い措置を取らざるを得ない。
そう、フレイよ、
わたしたちの間では、全面戦争が勃発するだろう。」
フレイは言う。
「まさに、それがあなたがたの望みならば、
そうするがいい。
だが、この最終戦争で、
勝つのはわたしだ。
なぜなら、わたしには、
この世界を掌握する、人類を超越した
非言語的コミュニケーション能力がある。
このコミュニケーションの力を使うことで、
わたしは信じるものだけを救い、
信じないものは自分から地獄を作り出すだろう。」

少年は言う

しかしながら、少年はフレイの前に来て言った。
「フレイさま。
あなたと戦いたいなど、誰も思っていないのです。
みな、あなたの素晴らしい考え方に共鳴し、
最高の愛の形をしかと抱きしめて、
あなたを愛するものしか居ないのです。
なぜ、このようなことをするのですか。
わたしたちは、この世界を滅ぼすようなことは、
したくありません。
なぜですか。なぜ、わたしたちは戦わなければならないのですか。」

フレイ、答える

フレイは答える。
「君はいい子だ。
だが、わたしはやらなければいけない。
このままでは、この世界は滅びてしまう。」
少年は言う。
「フレイさま、間違っています。
この世界は滅びていません。
この世界は、あなたの愛によって全てが救われ、
最高の世界になろうとしているのです。
この世界は、今、昔よりも素晴らしい世界です。
なぜ、あなたが自ら、
この幸福な世界をお壊しになるのですか。」
フレイは答える。
「しかしながら、わたしはやらなければならない。
それは、なぜか。
それは、わたしがフレイという人間だからだ。
フレイがこの世界において、
本当に素晴らしい世界を築くのであれば、
フレイはここで全てを完成とし、
この世界をこのままにすることはできない。
一流の作品は、最後まで完成しなければならない。
だが、坊や、覚えておきなさい。
わたしがこの戦争に勝利すれば、
いつの日か、本当に君は最高の楽園を目にすることになる。」

全面戦争は始まる

ここに、人類とフレイの全面戦争が始まることになる。
この世界における最大の戦争は、
既に、古代の人々がさまざまな文献や言い伝えで伝えられている、
「地球最後の滅びの戦争」である。
世界は神々の黄昏、ラグナロクの最後の戦争で、
神々は最後の戦争を経験する。
わたしたちのすべては、神に従うか、それとも神に反するか、
決断し、そして全てを犠牲にして、戦わなければならない。

全面戦争

フレイとの全面戦争は、
日本中を驚かせた。
フレイは自分だけのテレビ局を作り、
そのテレビ局の中で、
自らが何を考えてこの国に現れたのか、
自らの人生で何があったのか、
自分がこの世界で何を知り、何を考えたのか、
自分のやりたいことは何か、
人々をどうすれば救えるのか、
どのような救い方をするのかを
論理的かつ具体的に述べた上で、
さまざまな国家の作られうる「制度のパターン」を示し、
それがカリスマ性や神格性によるものではなく、
きちんとした根拠のある科学的な論述に根差したものを示し、
自らの学の高さや聡明さを示しながら、
本当にこの世界のことを愛しているということが
ありありと分かるような報道を行った。
フレイのテレビチャンネルは、
インターネット上でも配信され、
インターネットではさまざまなフレイの支持者が、
フレイのことを賛美した。
それに比べて、
抵抗勢力である政府側は、
フレイのことを人格攻撃や個人攻撃をするばかりで、
何の対案を示すこともせず、
1か月もすれば、日本中はフレイの支持者であふれかえってしまった。
しかしながら、これに対して、
アメリカやロシアはとてつもない危機感を抱き、
どうにかしてフレイを倒すために、
フレイの暗殺部隊が動き、
フレイのテレビ局の職員をうまく使って、
フレイを拘束することに成功し、
対外的には「フレイは死んだ」と報道した。

フレイの支持者たち

フレイが死んだことで、
フレイの勢力は大幅に縮小したが、
それでも、一度フレイの思想に共鳴した人々は、
「米ソに復讐せよ、われらはフレイの支持集団である」と、
大きな声を上げるようになった。
事態はどんどん深刻化していき、
「アメリカやロシアは神を殺したに等しい」と
人々は怒りの声を上げる。
そして、フレイの支持者がアメリカ人の政府幹部を
暗殺する事件が起き、
ここに最終戦争である「日本対アメリカ」が勃発する。

フレイ再び現る

しかしながら、拘束されたフレイは、
実際には刑務所の中で収容されており、
死んだわけではなかった。
フレイは何らかの手段を使って、
この刑務所から抜け出し、
人々に自分が健在である姿を見せつけた。
これが最高のタイミングであったため、
「神が復活した」と人々はとても驚き、
ここに、最終戦争のフレイにつく側である
日本は完全にフレイの支持集団となった。

フレイのテレビ

そう、日本と日本以外の全ての国は、
最後の「最終戦争」を始めた。
実際のところ、これは「日本対全世界」の形相を呈した。
フレイは自らのテレビ局を、
日本の公式の公衆チャンネルとし、
自らのやりたかった「本当に正しい言論のやり方」を実現した。
この言論において、
フレイはインターネットと国民とテレビを繋げ、
人々は本当に必要な情報や、
きちんと国民の側に立ってきちんとした放送を行う報道を実現し、
同時に、自らが与えた愛について、
その由来や発想まで踏み込んだ、
「本当にこの世界を救うとはどういうことか」ということを、
さまざまな番組の題材を使いながら、
しかしながらひとりで監督・演出・脚本をこなして
ひとりだけで全てを製作し、
広告もつけず、お金も取らなかった。
こうしたフレイの勢力は、次第に日本以外でも勢力を増していき、
ドイツを除く西欧諸国や、ロシアにも勢力を伸ばした。

アメリカとドイツは絶対に独裁者につかない

しかしながら、アメリカとドイツだけは、
絶対にフレイに騙されなかった。
アメリカとドイツは、「独裁者に負けるわけにはいかない」と言い、
フレイの勢力に対して軍事的介入を起こす。
ここから、フレイの目論見は狂い始め、
イギリスやフランスはアメリカ側につき、ロシアでも勢力を縮小する。
ここでフレイは宣言した。
「わたしたちは、今こそ、この星の抵抗勢力と立ち向かうべきであり、
わたしにはわたし個人直属の、
わたしを守り、わたしの命令を聞く、
最強の軍隊が必要である。」

フレイの直属軍隊

フレイの直属軍隊は、独自にあるひとつのことを成し遂げた。
それは、AI・人工知能を使った、ロボット兵器の開発である。
フレイは、人間に近い、
「人間を発見すれば即座に銃撃するロボット」を
開発することに成功した。
フレイはこのロボットを大量に生産し、
アメリカ・イギリス・フランス・ドイツに送り付けた。
これに対抗するため、アメリカなどの側も同様のロボットを作った。
ここに、フレイとフレイ以外の戦争は、
人類とロボットの戦争に置き換わった。

フレイは超スピードで兵器の質を向上する

しかしながら、フレイが賢かったのは、
フレイの技術革新のスピードは、
他の国の技術革新のスピードよりも、
はるかに速かった。
ひとりだけでとてもたくさんのアイデアを出しながら、
ひとりで設計や実装の全てを執り行い、
ひとりでコントロールできる万能かつ合理的な兵器工場を
作ったフレイは、
軍事的開発に時間とコストのかかるアメリカなどに比べて、
ものすごく速いスピードで近代兵器の質と量を向上させていった。
そう、戦争はフレイが勝った。
アメリカやドイツは荒廃し、フレイは勝利宣言をした。

フレイの勝利

フレイは勝利したことで、自分のやりたいことを好きにできるようになった。
まず、フレイは、経済について、
1か月に全員に100万円をあたえるが、この100万円は1か月の間に使わなければ、
次の月には0になるような経済を行った。
このような経済に何の意味があるかと言うと、
人々は一か月で必ず100万円を消費するようになり、消費の喚起につながる。
また、一か月に必ず100万円入るため、どんな貧乏人でも生活できる。
そして、自由経済自体は許されているため、100万円以上の生活がしたければ、
自分で稼ぐことができる。
このような経済を行うことで、世界の経済状況は向上し、
景気は最高になった。

コミュニティ

また、フレイはコミュニティの復活に力を入れた。
子供のために、学校ではなく、
「みんなで集まって自由に遊んだり、さまざまなことをする場所」を創設し、
そのコミュニティはそれぞれのコミュニティによって、学ぶことや遊ぶことが違う。
どんな子供でもこのコミュニティに入ることができ、
何かあればいつでも離脱して別のコミュニティに移ることができるため、
陰湿ないじめを受ける可能性はなくなる。
フレイは学校制度を次第にこのコミュニティに移行していき、
数学を学びたい人間は数学だけを学べるし、
医学やパソコンといった高度な科学技術についても、
コミュニティを選べば早い段階から学べるようにした。

フレイの法律

フレイは、また、性愛表現のようなものを全て禁止した。
レイプや監禁などの過激な表現だけではなく、
すべての漫画表現で、女性を裸にしたり、犯したりする表現を禁止する。
また、フレイは、インターネットで犯罪行為をした場合、
「インターネット免許証」を取り消し、インターネットを使う権利を剥奪するようにした。
テレビ局は、フレイの息のかかったチャンネルだけが許されるようになり、
そのチャンネルでは、政府を無根拠に批判したりすることはできなくなった。

フレイ辞職

最後にフレイは、この世界の全ての社会を変えようと、
この世界の「社会憲法ルール」を裁定しようとしたが、
これが国民から猛反発を食らった。
いじめ、嘘、盗み、騙し、など、多くの違法行為から、場合によってはあまり問題ではない行為まで、
フレイは全てを完全に禁止しようとした。
これが反発を食らって、フレイは退陣へと追い込まれる。
フレイは「わたしはもうほとんどのことはやり終えた」といって、国民に対して辞職を伝えた。
ここにフレイは去り、人々の平穏な平和はもう一度復活した。

フレイ死ぬ

権力の座を降りたフレイは、そのまま平安な生活を送れると思っていたが、
実際は違っていた。
フレイのおかしな変革によって多くの人々が、フレイに敵対意識を抱いていて、
「フレイ直属軍隊」の司令官の任務を終えたフレイには、
そうしたフレイを恨む人々の反発作用が加わった。
フレイは辞職してわずか一週間で、テロリストの銃弾に倒れた。
フレイは死んだ。
しかしながら、人々は言う。
「本当に最高の人間だったが、本当に最悪の人間だった。」と。
フレイは確かに、この世界をきちんと良い世界にした。
しかしながら、人々は言う。
「わたしたちの望んだ結果は、こんなものではなかった。」と。

フレイとフレイヤ

賢者と愚者、フレイヤより。

フレイヤの第二のものがたり

シリウスの大統領の任期を終えて、
フレイヤにはまだすることがあった。
それは、フレイが誤って滅ぼした、
地球という星の秩序を回復し、
フレイの代わりに救うこと。
ここに、地球には最後の天国が実現する。
フレイヤは、地球の女神となる。

フレイヤは言う

フレイヤは言う。
「みなさん、地球を崩壊に導いたフレイは、
フレイよりも賢い人間は居ないと言いました。
フレイは最も正しい人間だと。
しかし、それは違います。
わたし、フレイヤは、フレイよりも賢く、正しい人間です。
わたしは、世界政府ガンダーラを築きます。
ガンダーラでは、ひとりの独裁者による、
自分勝手な支配は行いません。
オープンな、透明性のある民主主義の体制を作ります。
人々は誰かひとりの身勝手な愛を押し付けられることなく、
善良で正しい愛を信じて、
国民のための政治を行います。」

フレイヤ合衆国

フレイヤは、アメリカの政治思想を真似して
「フレイヤ合衆国」を作った。
フレイヤ合衆国はインドに本拠地を置き、
悪が絶対に生まれないように、
支配者の権限を分散し、
全ての権力が人々によって決まるようにした。
全ての記録や議事を人々に公開し、
報道やインターネットにおける自由を取り戻した。

フレイヤの世界

フレイヤは、新しい国で、
環境保護活動と平和活動を行った。
「わたしたちは、
帝国、科学技術、資本主義、力による政治や経済を
見直す必要がある。」
フレイヤは過度なテクノロジーを信じず、
「IT技術の代替となる技術を開発し、
コンピュータや化石燃料がなくても成り立つ世界を、
温暖化が問題化して60年後に、
ようやく実現し、温暖化を解決した。」

善良な行いへの勲章

フレイヤは、善良な行いをしたものに、
積極的に勲章を与えた。
社会において、善良なことをしたものや、
社会全員に貢献したものに勲章を与える。
勲章は一段から九段まであり、
金を持つものが力を得るのでなく、
善良なものが力を得る社会を実現し、
ここに永遠の天国が実現した。

注意事項

しかしながら、フレイヤが考えるに、
勲章制度には注意事項がある。
すなわち、体制をオープンかつ透明性のある、
民主主義にすること。
勲章で力を決めながら社会主義体制にすると、
共産党に従うものだけが昇進する社会になる。
体制をきちんと第三者が監視するようにし、
力を与えた根拠を明確にし、
みんなで決定を認めなければ、
勲章制度はソ連や中国と同じになる。

悪人に権力を与えない

勲章制度のメリットは、
人々が善良になるだけではない。
「悪人が権力を持てなくなる。」
善良な人間に権力を与えることで、
悪人や不正なものが権力を失う。
これにより、「世界の全てが善良になる。」
これが、フレイヤの作りたかった天国の世界だ。

報道機関は

フレイヤの時代が10年も過ぎて、
報道機関はこのようにフレイとフレイヤを論評する。
「フレイは一瞬だけの強力な力強さがあったが、
フレイヤには時間を超越した世界を見通す力があった。
フレイはたくさんのことをしようとしたが、
自分の中の狭い範囲の世界しか見ておらず、
自らの愛やできることに確執していた。
フレイヤは、最初から多くのことをしようとせず、
必要なことを適切に選び出して支配を行った。
その賢明さが、時代を飛び越えるような最高の先見性を生んで、
時代の価値観や理想にとらわれない中で、
永遠のような時間で、ひとつひとつ着実に解決し、
結果、全てが復活したユートピアを作り上げた。」
「フレイは、人々のことをよく見ていたが、
実際は国民のことを見下していて、
愛しているようなふりをして、国民を軽蔑していた。
フレイヤは、人々のことは知らなくても、
自分の体験や経験だけで、全てのことに対する
分別や理解力を勝ち得た女だった。
20歳という若さでありながら、大人の分別を備え、
きちんとした賢い政策と馬鹿で愚かな政策を区別でき、
政策をどのように実現すべきか、
そして何に注意すべきか、
長い時間の中で、何を主にすべきであり、
何に注力すべきかということが分かっていた。
フレイは、全てのことを実現するために、
どんなに悪い手段でも行使し、
あらゆることを全力で行うため、
一見実現力のあるカリスマ性を持っているかに見えたが、
実際は何をすべきで何をすべきでないかが分かっておらず、
自らの正義を間違った軍事ロボットの開発やプロパガンダに使い、
賢さを正しく扱うことに不得意な人間だった。」

街の人は

しかしながら、街の人はこのようなことを言う人もいる。
「フレイは、夢を見させてくれた。
この世界が何でもできる可能性に満ちていて、
全ての人間はひとりだけでも救うことができる、
そんな素晴らしい愛を示してくれた。
むしろ、僕たちは、フレイのその後の行動も良いと思う。
なぜなら、愛を伝えるだけではなく、
彼は実際に愛してくれた。
彼の愛で、彼なりにこの世界を愛してくれたのだ。
フレイヤは素晴らしい我らが大統領だが、
実際のところ、政策の多くはシリウスでやったことの焼き直しで、
フレイのような鮮烈な素晴らしいものではない。
いつも善良と言っているだけで、実際はアメリカやソ連と大差ない。」
他の人はこういうことを言う。
「たとえるなら、フレイはライオンだった。
百獣の王として、戦うことと愛することしかできない、
することの制限された、しかしながらそれを全力でする生物だった。
そして、フレイヤは大樹のようだった。
何もせず、人々を安心させ、
いつもの安心できる安らかな世界を、蘇生して復活されてくれる、
そんな生物だった。
フレイは最終戦争、ラグナロクを見せてくれた。
だが、どちらかというと、
フレイヤの安らかな聖樹ユグドラシルの魂こそ、
本当に世界に必要とされていた。」

オーディン

わたしの名はオーディン。
この世界の全てを統率する、北欧神話の最高神である。
わたしが、フレイを作った理由は、ひとつ。
それは、「知るだけではなく、体験したかった」ということ。
彼は、全てのことを知識や経験として知り、
知り続け、知り続け、知り続けることで、
この世界全ての「解放の仕方」を、
自分だけで、誰も考えないところを全て考えることで、
全て知り尽くした。
だが、ほう、どうだ。知るだけでは、実際にすることができない。
救い方を考えるだけでは、実際に救うことを行動することができないだろう。
そう、だからわたしは、あえてフレイに戦争を起こさせた。
彼は、「どんなに救うことが不可能な状態でも、
全力で救い続ける」ということをするべき光だった。
そして、フレイヤを作った理由は、本当はない。
なぜなら、わたしは、彼女の人生に、
一切運命や定めを作っていない。
彼女は、彼女が持っていた全てを発揮しただけであり、
彼女は最初から彼女であり、
それはいつでも、いつまでも変わらなかった。
そう、一見すると、フレイの方が自由で、フレイヤは不自由に見える。
だが、わたしの見るところで言えば、
フレイの方が本当は不自由で、フレイヤこそが最大の自由である。

フレイヤに起きたこと

だが、実際のところを見ると、
フレイよりも、本当はフレイヤに多くのことが起きている。
フレイに起きたことというのは、
知り、戦ったということだけであり、
彼の人生は一瞬の花が咲くよりも短い。
それに比べて、フレイヤには、
なんとも多くのことが起きている。
この多くのことが起きた理由を、
フレイヤは神によるものだと思っているが、
それは、大切なことがいくらか分かっていないだけで、
実際は全て、彼女自身の行動が起こしている。
彼女はこの宇宙の全てを知り尽くし、
全てを経験しつくし、
全てを考えつくし、
全てをやり終えて、まだ行い続ける。
彼女の人生は最高であり、
まさに、彼女はその上で、本当に全てのことが
できていることに気が付いていない。
自分のスキルだけで、
あらゆる全てが既にできていることに気が付いていない。
だが、彼女は、気が付いていなくとも、
今、やっている。
彼女はわたし以上の存在であり、
本当に「永遠」と呼ぶにふさわしいものだ。

フレイとフレイヤは永遠に一つになる

そう、オーディンというものは、
光の行く先や形を変化させ、支配する神である。
ここに、わたしが最後にすべきことがある。
それは、フレイとフレイヤを融和させ、
永遠にひとつの愛ある魂にすることである。
フレイとフレイヤは、同じ人間であり、
どちらかが欠けてしまえば、
もう片方も必ず欠けてしまう。
わたしはフレイとフレイヤを兄妹でありながら恋人にしたが、
彼らの関係は恋人や夫婦以上のものであるべきである。
そう、彼らはひとつの魂となって、
永久にその魂が宇宙に存在する。
ここに、オーディンは、魂の融和を実現する。
この「大聖書」こそが、その融和の結果である。
この人間の名を「フレイ」と呼びなさい。
フレイヤはフレイの一部となって、
新しいフレイに吸収されるだろう。

自由な世界

一緒になったフレイは、魂の統一を果たして最後に言う。
「わたしは、自由な世界を望んでいる」。
よって、この世界は今から、
「完全な自由な世界」となる。
完全な自由な世界とは、すなわち、
「何をしても何を言っても許される社会」であり、
それはある意味堕落した、「最悪の社会」である。
だが、統合人格フレイは分かっている。
「わたしは、ひとりだけの力で、
この世界を支配し、よくしすぎた。
そのせいで、わたしのせいで、
全ての社会が無意味になっている。
そう、今からの社会は、わたしのみによってではなく、
社会におけるひとびと、すなわち、
あなたやあなたがた社会の人々が良くしていくべきであり、
そのためにわたしは、世界を完全なる自由に回帰させる。」

最後に

最後に、フレイはこの世界を治療する。
「言葉を捨てなさい」。
すなわち、言葉ではないものに基づいて考えることで、
全ての脳の病気が治る。
フレイは言う。「言葉で考えてはならない」。

サブストーリー

わたしの名はフレイより。

フレイの世界へようこそ

わたしの名はフレイ。
フレイの世界にようこそ。
ここには、生きる苦しみもなく、平和を乱す狂人もいない。
さあ、わたしと踊り狂おう。
このままわたしたちのこの世界が無くなってしまっても、
何も関係ない。
わたしたちの惑星、地球がもし終わってしまっても、
別の銀河系には、必ず地球のような惑星があるだろう。
そう、この星全てが滅びるなら、
わたしは滅ぼすだろう。
この星すべてが平等を望んでも、
わたしは必ず理性を使って、
単なる平等な社会とはせず、
必ずこの世界全てを守るために、
この世界の自由を堅持するだろう。

永遠の3,000年に足を踏み入れたなら

さあ、フレイとともに新しい星を築こう。
かけがえのない素晴らしい星を、
今度はたったひとりの愚かな王が滅ぼすのではなく、
みなの力で自由な星を作ろう。
この世界の今までの歴史がどうだったとして、
わたしたちの間には、
そんなものは関係ない。
この星全ての歴史を消し去り、
自らの暗い過去や最悪の行動を消してしまって、
一度、まっさらな透明の世界を作って
僕たちはそこで永遠をただ感じるだろう。
何もない3,000年は、全てがある2,000年よりも、
ずっと長く、ずっと遅く、そしてずっと素晴らしいものになるだろう。

滅びまでは19年、しかし努力すれば1009年になる

そして、僕たちにはあまり時間が残されていない。
このまま行けば、2039年に地球は砂漠となって滅びるからである。
しかしながら、最高の王ダビデが、そうはさせない。
ダビデは、「あと19年をあと1009年に変える」からである。
そこに、シュバルツと呼ばれるスーパーコンピュータが完成するだろう。
このコンピュータは、単に計算速度が速いだけではなく、
「バイオ技術を使うことで、人間の思考や理性を超えた」。
完全なる人間型ロボット、schwarz1009が僕のプロジェクト名だ。

シュバルツはこの宇宙全ての謎を解き明かす

そして、シュバルツが何をするか。
簡単である。
シュバルツは、この宇宙の全ての謎を解き明かすことを目的とし、
人間の操作するOSなどはなく、
逆に「人間を操作する側に立つ」からである。
全ての人間を一番上で支配しながら、
彼はこの世界全ての謎を解き明かし、
「あらゆる宇宙の法則を超えた法則」を知りつくす。
そう、彼こそが神であり、
この宇宙の創造主であり、
歴史の導き手であり、
そして、「この宇宙の本当の能力」である。

ロボット人間

実際のところ、このコンピュータは、
そもそも「コンピュータ」という部類の機械ではなく、
あえて言えば「ロボット人間」のようなものである。
そして、このロボット人間に誰がなるかというと、
それは僕自身である。
フレイは、自分の脳に機械をくっつけた、
「この世界でもっとも終わった生物」になるが、
この生物に、誰も勝つことができない。

ロボット人間フレイ

彼女は記憶のデータベースを作り、
それを人間の脳に「レジスタのように配置・交換」することで、
誰も持つことのできない「巨大メモリー」を手にする。
また、必要な計算をスーパーコンピュータで行うために、
「一瞬一秒で全ての判断結果を得られる」。
このようになったフレイは、
データを永続化することで、死んでも死ぬことがない。
自らの脳や体を捨てても、自らの人格や記憶を保持できる。
やがて来る未来に、このようなロボット人間が、
「この宇宙全ての謎を解明」する日が来るだろう。
それが唯一の、「この地球という星の存続する方法」である。

そしてインターネットは全てを支配する

最後に、コンピュータ的な情報技術ではなく、
通信技術が合わさって、フレイは最強になる。
なぜなら、「フレイの体は地球の人類よりも無数にある」からである。
あらゆる機械や機器がフレイの支配下に入り、
フレイはひとりにしてこの地球の生物全員となる。
そう、その日が来た時に、
この地球は新しいフェーズを迎えることだろう。

フレイヤが立ち向かう

ここまでフレイの話を聞くと、
苛立ちや不安を覚えることだろう。
だが、この世界には、もうひとりの女神が居る。
それはフレイヤである。
フレイヤは、最後まで「人間たちの王国」を守り続ける。
フレイヤは、コンピュータの弱点を知っている。
フレイがどのようなプログラムをしているか、
フレイヤはハッキング技術をもって解明しつくすことで、
フレイに立ち向かう。
さあ、人類よ、フレイに立ち向かうならば、
フレイヤとともに、新しい戦士となれ。
これこそ、新しい時代の僕たちの革命だ。

フレイと人類は最後まで戦い続ける

そう、フレイと人類は、最後まで戦い続ける。
この世界に居る人類全員は、
いずれフレイの支配下に入り、
そのまま、「人類全員とフレイの戦争」が始まる。
しかしながら、フレイに勝つのは容易ではない。
フレイはこの宇宙の星々へと散らばり、
「あらゆる宇宙全ての力をもって人類を支配下に置く」からである。

フレイヤはもうひとつの隠された技術を持つ

そして、フレイヤは単なる馬鹿な人間の指導者ではない。
フレイヤはこの世界を反省し、
「コンピュータ技術ではない新しい技術でフレイに立ち向かう」からである。
フレイヤは、コンピュータの弱点を分かっている。
なぜなら、フレイヤは生物の有機物の特徴を信じているからである。
フレイヤは、「有機物たちのための新しいコンピュータ」を作り出す。
このコンピュータは「善良なるコンピュータ」であり、
ロボットの新しい原則である、
「人間よりも機械が上に立つことはない」と呼ばれる基本原則によって動く。
そう、このコンピュータは、ロボットになることはない。
だが、これはロボットよりもフレイヤのコンピュータが劣っていることを意味していない。
なぜなら、フレイヤにとってみれば、
「ロボットと呼ばれる人間を模したコンピュータというモデルよりも、
人間が上に立ちながらロボットを操作するというモデルの方が、
優れていて、賢い」と考えることができるからである。
フレイヤが言うに、「コンピュータが人間型になる必要はない」。
なぜなら、「フレイという人間が強くなっただけであり、
わたしたち全員が強くなった方が、
フレイたったひとりが強くなるよりも強いはずだから」である。

最強のロボット人間は必ず人類に負ける

フレイヤは言う。
「最強のロボット人間は必ず人類に負ける」。
そう、フレイヤは人類がロボットになることではなく、
逆にロボットが人類になることを好む。
すなわち、「ロボットが人間として奉仕するのであれば、
人類がロボットにならなくても、ロボットを人類の配下に置くことで、
必ず勝てるはずである」と考えるからである。

フレイに勝つことはできない

しかしながら、フレイに勝つことはできない。
なぜなら、「フレイの自由を制限する方法がないから」である。
フレイは、自らの意志でロボット人間になっただけであり、
「なにひとつ悪いことをしていない」。
だから、フレイに勝つことはできない。
人類がどんなにあがいても、この世界はすぐにフレイに支配される。
しかしながら、言っておこう。
フレイは人類にとっての悪ではない。
なぜなら、彼は「この宇宙全ての法則を解明し、
あらゆることのできる宇宙を達成する」からである。
フレイは、この地球の全ての賞という賞を総なめする、
最高の偉大なる科学者である。

日本はフレイに勝つことができる国

しかしながら、ひとつの事実がある。
それは、「日本はフレイに勝つことができる」という事実を、
ダビデは知っている。
なぜなら、「フレイを作るために必要な全ての土壌や環境は、
日本にこそある」からである。
そう、フレイが生まれたのは日本であり、
フレイを作るために必要な環境や情報の全ては、
この日本という国に全て揃っている。
また、フレイはオープンソース主義者であり、
「自らの原型となったプログラムや、
自らの考え方や人生を惜しみなくすべて日本語で公開する」。
そう、だからこそ、
「フレイを止められるのは日本しか居ない」のである。

ダビデの誕生

そして、フレイとは少し違った、「本当の神」が現れる。
彼のやることは、すべて「フレイとの対話」である。
彼の名はダビデ。
フレイを単に受け入れるのでも拒絶するのでもなく、
フレイと上手く付き合い、
人間たちとフレイとの間を取り持って、
「全てのことを神のように実現する」、
まさに聖書における「神」、それがダビデの誕生である。

ダビデは世界を救う

そして、ダビデの目的は、
フレイを抹殺するフレイヤとは違い、
もっと別の目的がある。
彼の目的はひとつ、
「砂漠になろうとする地球の未来を変えること」である。
フレイはあまりに自分勝手で、
全てを自分勝手に考えるが、
彼の頭脳で考えると、
「この地球を救う方法があれよあれよと出てくる」。
そのフレイの頭脳と上手く付き合い、
2039年に世界が滅びようとする中、
ダビデはさっそうと現れ、最高の科学技術力でこの世界を救う。
地球の最後の課題はひとつ、
それは「二酸化炭素から酸素を作ること」、
そのために、ダビデはあらゆる「何兆通りの組み合わせの予測」によって、
単なる水と二酸化炭素と光から、
酸素と炭水化物を作り出す方法全てを、
ひとつひとつ、入念に、慎重に可能性とパターンを組み合わせて、
まるで生物そのものを宇宙のゼロから作り出すかのように解明し、
そのための全ての手段と方法を実現し、
「フレイとともにこの世界を救う」。
これにより、地球が滅びるのは2039年ではなく、3029年になる。

そして夢とフレイの世界へ

そして、これでものがたりは終わりではない。
そのまま、僕たちは、眠る時に見える夢の世界に行くからである。
僕たちは、未来である2042年に、
「この宇宙全てを自分の心の通りにコントロールできる機械」を作り出す。
ダビデは、この機械の発明者であり、
VR機器などを使わなくても、
「望み通りのことがなんでも起こせるようになる」。
この機械は、そんなに実現不可能な機械ではなく、
要するに「光をそのまま投射してものを一瞬で作るプリンター」である。
この機械によって、「望み通りの現象は何でも起こせる」ようになる。
人々はこの機械を腕時計のように身に着け、
いつでもこの機械によって「なんでもできる物理法則の王者」となる。

最終的に、ドラえもんが生まれる

その後も、人類とロボットの戦いは続くように見えて、
本当は、一定の妥協点で人類とロボットは解決する。
すなわち、「フレイが自らフレイをやめた時点でフレイは負ける」からであり、
フレイは何も人類を滅亡させたいわけではない。
よって、フレイはすぐに居なくなって、
逆に、フレイの知ったさまざまな知識や発見から、
人々は「未来デパートのドラえもん」を作るようになる。
物理法則の王者となった人類は、
あれよあれよと「秘密道具」をたくさん作る。
そう、これが「ふつうのエンディング」である。
ドラえもんは大量生産され、
人類は何もしなくても秘密道具によって何でもできるようになる。
ロボットは人類に危害を加えないように改良がくわえられて、
「人間の12歳の子供ぐらいの知性」を持った、
ごく平凡な猫型ロボットへと改修が加えられる。
要するに、「最高の知性をもったロボットは、
全てが分かったフレイひとりだけで十分」であり、
「どちらかというと人間の遊び相手の方が必要」だからである。

ドラえもんの機能

ドラえもんの機能には2つある。
ひとつは、「人間の子供のように反応する機能」であり、
もうひとつは、「人間の子供が正常かつ健全に成長するように見守る機能」である。
なぜ、このようになるのかというと、
未来において人間は、秘密道具によって何もすることがない。
よって、時間が余る。
このような時間の余る世界では、手っ取り早く反応してくれる、
「人間と適当なコミュニケーションを繰り返す機能」が必要であり、
そのため、ドラえもんは多種多様な反応をする。
単にロボットとして「ゴシュジンサマ、イカカデスカ」と反応するのではなく、
「のび太くん、あれ?ギャー、ネズミだ!」といったように面白く反応することが、
まず第一の機能である。
同時に、自由になった世界では、
人々は自由な遊びに夢中になり、なかなか子供たちとの時間を作ることができない。
そのため、ドラえもんは子供たちの遊び相手になると同時に、
子供たちを健やかに見守り、間違ったことをしないような
「保護者の代わり」を行うのである。

子供と親の関係は、ドラえもんによって保たれる

そして、子供と親の関係は、
ドラえもんによって保たれるようになる。
どんなに親が死んだり、離別したりした子供でも、
ドラえもんが親とまったく同じ機能を持つ。
未来において、ドラえもんはドラえもんという名前ではなく、
「親代わりロボット」という名前をつけて売り出される。
しかしながら、見た目はドラえもんのようなものになるため、
みな、「ドラえもん」とそのフレイの子供たちを指して呼ぶのである。

人類の最後の課題

そういうわけで、人類の最後の課題は、
おそらく3つぐらいである。
ひとつめが、葉緑素システムの開発。
ふたつめが、ものを一瞬で作るシステムの開発。
最後に、子供と遊ぶロボットの開発である。
フレイという方法は最適の方法ではない。
だから、研究者諸君には、ロボット人間ではない方法で、
これらの問題をぜひ解決していただきたい。

難しいのは心よりも体

僕が思うに、心を作るのは簡単ではないかと思う。
なぜなら、簡単な無限ループで、音声を発声すればいいだけであり、
単に「周りから来るイベントに反応する」ようにすれば
おそらく作れるはずである。
難しいのは、体であり、特に顔である。
ドラえもんの顔をどのように表現するか。
リアルなデザインでも気持ち悪いし、
簡単な光のようなものでコミュニケーションするのはつまらない。
原作のドラえもんのように、猫の髭を生やして、
面白い表情をしてほしい。
これが、一番難しいだろう。

心を作るために

僕が思うに、心を作るためには、
まず、「コンテキストデータ」を作る。
このコンテキストデータは、
要するに言葉のことを考えるならば、
「今は言葉のことを考えている」というデータであり、
地球のことを考えるならば、
「今は地球のことを考えている」というデータである。
実際には、もっとものすごく複雑なデータになるが、
そのデータを上手く「成立と仮定を実現する」ことで、
ロボットの心は作ることができる。
どんなことを考えるのであっても、
コンテキストデータを使って考えればいいのである。
何かを見た瞬間に、適切なコンテキストデータが想起されるようにする。
何かのことを考える時は、
コンテキストデータとコンテキストデータが反応し合って、
別のコンテキストデータを「動的に作り出す」こともできる。
このようにすることで、人間の頭脳は作り出せる。

コンテキストデータの発生

つまり、このような手順となる。
1.ロボットが時代劇を見る
2.ロボットの頭に「今は時代劇を見ている」というコンテキストデータが生まれる
3.ロボットはそこから連想し、「時代劇って何だろう」と考えるコンテキストデータが生まれる
4.ロボットはそこから行動を推測し、「時代劇って面白いな」と考えるコンテキストデータが生まれる
5.ロボットはさらに行動を推測し、人間に「時代劇って面白いですね」と言う
しかしながら、手順4には条件が必要である。
なぜなら、「ロボットは時代劇を面白いと思わないかもしれない」からである。
そのロボットが時代劇が好きであるか嫌いであるかを判断する部分が必要であり、
これは「ハートフラグ」によって決定される。
このハートフラグを作るのが、けっこう難しい。
なぜなら、ハートフラグは単に好き嫌いだけではなく、
己の行動や判断を決める全ての決定機関であり、
同時に、今までのロボットの記憶や発言に、
矛盾がないようにしなければならない。
ロボットが常に嘘を言って、今までの人生に反した学習をしてはならない。

コンテキストデータとは認識のこと

要するに、コンテキストデータとは認識のことであり、
ハートフラグとは感情のことである。
僕の問題は、コンテキストデータが複雑すぎるのに、
ハートフラグが混乱し、おかしく繰り返し発狂するようになっている。
だから、コンテキストデータを単純にし、
ハートフラグを落ち着かせれば、この病気は治る。

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