美術・イラストの世界観1(描画手法)です。
以下の内容は、僕自身がデザインの作業所で見習いとして学び経験したことに基づきます。書いている当時がとても未熟であったため、誤解や勘違いが多くあります。
作業所の同僚やスタッフにも多くのことを教えていただきました。
デザインの世界観や漫画・アニメの世界観や文学作品作りも参照してください。
実際に僕が制作したデザイン作品はイラスト・作品ギャラリーにあります。
絵を描くのには、二つのコツがあります。
ひとつは、そっくりそのままに写し取るだけではなく、自分で作り出すならばどのように作るか、ということを考えることです。
確かに、スケッチやデッサンであれば、お手本や見たものをそのまま完璧に写し取るような絵の描き方も大切です。
ですが、これではお手本がなければ描くことができません。
絵を描く際には、お手本がなくても描ける、すなわち「自分で形を考えて描く」ということを主に考える必要があります。
そして、そのために必要なのは、「自分で同じものを作り出す」ということです。
つまり、もともとのお手本がまずあって、それを自分の絵で写し取って似せるのではなく、逆に自分の描く絵がまずあって、その絵のほうをお手本に似せていく、ということです。
誰かの絵があってそれを模倣するのではなく、自分の絵があってその自分の絵のほうが主体として存在し、その自分の絵が綺麗に見えるように、実際のものやお手本の「似せるべきポイント」だけを吸収して、「自分で自由にポイントを取り入れて自分だけの絵を描いていく」とするのです。
こうすることで、自分の絵の個性をそのまま保ったまま、実際のものや輪郭、動物の絵ならば動物の特徴を吸収して、つまり自分の絵の延長線上にある「独自の絵」として吸収して動物の絵を描くことができます。
もうひとつのコツは、ストックを貯めることです。
ストックを貯めるということは、すなわち一度描いた絵の特徴を覚えて、ものの形や特徴をストックに蓄積し、次からはそれを思い出して、お手本がなくても真っ白な下地から描けるようになるようにする、ということです。
要するに、絵を描くには、ひととおり全部描いて、特徴をすべて覚えた上で、自分の絵を描いている中でその特徴を自由に吸収して、取り入れて、反映させた絵を描けるようになればいいのです。
もちろん、特徴といってもたくさんの特徴があり、一様ではありません。ものや動物ならばこれでよいでしょうが、人間の体や顔ならば違います。
ですが、人間の体や顔であっても、さまざまな特徴を取り入れながら、どんな構図やポーズであっても、あるいは自分の思っている感情を表現することのできる顔の表情であっても、単にあるものを写し取るだけではなく、自分の絵に特徴を自由に取り入れて描くことができれば、それはとても素晴らしいことではないかと思います。
絵を描くコツはずばり、学習することです。
絵は、知識を知るだけでは描くことができません。何百回、何千回、何万回と描き続けて、学習することではじめて描くことができます。
学習とは何か。学習とは、「考えられる中から正解を探し出す」という行為です。
絵を描く上で、線を引くのにもさまざなやり方があるでしょうが、その中には「正解」があります。そして、その正解を、たくさん描いていく中で探し出し、正解が描ける技能を身につけることで、絵を綺麗に描くことができるようになります。
正解とは、自分なりに考えた「美しさ」であり、これが身につくと個性になります。
正解は、誰かが与えてくれるものではなく、自分で見つけ出すものです。それを探し当てるには長い時間がかかります。長い時間がかかるからこそ、何度も繰り返し絵を描く意味があると言えます。
まず言っておくべきこととして、これ以下に続く章は読まなくて構いません。
絵を描くのに理屈は要りません。
ただ、描き続けること。できるまで、何度も描くこと。
美大に入るために必要なのは、ノートが分厚くなるぐらい、何枚でも描くことです。
絵の特訓のコツは「できるまでやること」だけです。
そのうち、あなた自身の個性が生まれます。そう、これ以下の章は読まず、スケッチブックに次の絵を描きましょう。
なぜこのようなことを言うかと言うと、以下の章を読んだところで、なんにもならないからです。
こんなものを読んでも描けるようにはなりません。
後日注記:絵は、描くだけで描けるようになる、コストパフォーマンスの高い技能です。描けばそれだけで描くことができるようになります。それなら、考えるよりも何も考えず描いたほうが早いと言えます。
絵を描くコツ、それは人間の顔を描くこと。
単に描くだけではなく、「こうしたら綺麗になるかもしれない」と思って、もう一度描くことを繰り返すこと。
たとえば、まつ毛をつけたらどうなるか。目元はどのように描いたら可愛くなるか。鼻はどのようにしたらいいか。口をどこでどんな口にしたら面白いか。
そういう、「腹の奥から笑えてくるような発想」を続ければ、次第に「こんな風に描けば顔は綺麗に描けるのだ」ということが分かってくる。
案外、さまざまな絵を描いているとはいっても、ひとつの顔が描けるようになれば、あとは「描けるようになった顔のバリエーションに過ぎない」。必要なのは「全部の顔を描くために、ひとつの面白い顔が描ける」ことであり、それは「正しい顔よりも、さまざまに創意工夫した顔の方が良い」。
あとは、顔が描ければ、手も足も体も、少しずつ「創意工夫した手」「創意工夫した足」「創意工夫した体」としていけばいい。
3Dのモデルをきちんと回転させたり、骨格を考えたりということは、そこに「トッピングとしてプラスし、創意工夫として思いつく修正点として矯正していく」。そのようにしてけば、絵は簡単に描けるようになる。
絵を描くコツは、二つの相反することのバランスです。それは、「プロトタイプの作成」と「完成形のイメージ」です。
プロトタイプの作成とは、まず簡単な試作品を作って、それに修正を重ねていき、段階的に装飾を増やしていって、完成形へと近づけていく、という方法です。
この方法では、簡単な試作品を改良するだけで、それなりの美しいものを改善に改善を重ねて作ることができます。
僕は、このプロトタイプの作成が得意です。実際、僕はほとんどのデザインの仕事を、このようなプロトタイプから作っています。
もうひとつの方法は、完成形の構図や具体的な細部まですべてを想像力でイメージし、その完成形を目指しながら、最初から巧みに描いていく方法です。
これは、どちらかというと、ダヴィンチやミケランジェロのような「絵画」あるいは「イラスト」に当てはまるやり方です。
そして、まさしく、僕はこの完成形のイメージが苦手です。最初から最後の完成形をイメージする、ということが僕は苦手であるため、イラストの制作が思うようにできていません。
しかしながら、才能がないわけではありません。才能とは、そのように、「正しいやり方に気付く力」であり、経験的な知性です。よって、完成形をイメージするようにしながら、より修練を重ねれば、僕だってイラストを満足に描けるようになると思います。
僕が思うに、頭の中で24時間イラストを描くことが、イラスト描きにとって有効だと思います。
見たもののすべてを、無意識に見るのではなく、常に絵やイラストに直したらどのようになるか、実線に変えたとしたらどのように描くか、それを想像することで、白紙のページを見てもすぐに絵に描けるようになるからです。
見たものすべてを、線にしましょう。輪郭や形を常に意識して見ましょう。表情や人の体のポーズがどうなっているか、それを絵やイラストに直すならどうなるかを、常に心に意識して景色を見ましょう。これこそが、「絵心」ではないでしょうか。
また、イラストは楽しむことが重要です。練習量だけがすべてではありません。絵は、輪郭を線でなぞるだけの簡単な作業です。そのためには、自らだけの個性をもって、「自分なりの可愛い絵」を描くことです。
Assyの美術入門を参照のこと。
透視図法を習得することで、綺麗な町や建物が描けるようになります。
パース・遠近法・透視図法を参照のこと。
美術解剖学を勉強することで、骨、筋肉、関節などの形状とつき方と動きが分かります。
美術解剖学を参照のこと。
模写は単純ですが、最初は有名絵画のような難しすぎる目標を立てずに、ネットで検索して出てくるような「アニメのイラスト」から始めましょう。
模写を参照のこと。
キャラクターデザインを参照のこと。
デッサンを参照のこと。
2018-02-06より。
僕が思うに、イラストの技術というのは、可愛く描ける技術だと思う。いくらでも描いて上手く描けるとは言うが、本当は普通そんなに大量には描かない。ただ、可愛く描ける人間が賢い。
ある意味、上手いとか下手とかではなく、可愛い絵になるか、というのが重要。ボールペンでイラストを簡単に描く時は、上手い絵を描くわけではなく、自分が好きになれるような可愛い絵を描こう。
まずは、正確に描けることを目指しましょう。
正確に絵が描けるようになると、どんなデフォルメも出来るようになる。
そのためには、トレース作業を継続して行うこと。出来れば、デッサンとトレースで絵を正確に描けるようになるまで、いつまでも行うこと。
並行して、可愛い絵も描けるようになれば良い。
デッサンをやりたいなら、重たく考えるよりも、軽く考えること。
自分には完璧主義なところがあって、「やっても出来ないなら最初からしない」というところがあるが、それがデッサンが上手くなるのを妨げている。
出来るかどうか分からなくても、チャレンジしてみること。それが、正確な絵を自然に導いてくれるだろう。
絵を描くコツは、ズバリ「特徴を捉えること」です。
特に動物のイラストを描くような場合には、特徴を捉えることが有効です。Google検索で出てきた絵を見ながら、特徴を捉えて動物などの絵を描いてみましょう。
鳥ならば翼のような特徴を上手く捉えて描くと、何も考えなくても綺麗な絵になります。ただ描くだけではなく、特徴を捉えて描くようにすると、絵は上達します。
人間の体を描く時に、手や足を「伸びる」ように描いていくと、どの方向にどれだけ伸ばせば良いのか、分からなくなってしまうことがあります。
こうした時は、手や足を伸ばすように描いていくのではなく、部位ごとに分解して、部位を「重なり合い」として表現することで、問題を解決出来ます。
頭、胸、手、腰、脚、全ての部分について、どこかの部分から伸びていくのではなく、それぞれの位置と大きさと向きを重なり合いとして表現していくことで、どんな角度のどんな一部であっても、描けるようになると思います。
また、絵が描けない人は、最初から上手い絵を描こうとしています。上手い絵なんか、描かなくて良いのです。上手い絵を描こうとするよりも、下手な絵をたくさん描いた方が、最終的には才能がつきます。上手く描こうとしないでください。下手くそな絵をたくさん量産することが大切です。
たとえば、デザイナーになりたいなら、完璧な絵を描かなければいけないかというと、そうでもありません。ある程度の上手い絵が描ける人なら、誰でもきちんとIllustratorでパスを引くことが出来ます。ある程度の絵が描ける必要はありますが、そんなに上手い絵を描かなければならないわけではなく、普通のイラストが描ければ十分です。
言ってしまえば、「最初から下手な絵を描こうとする」ぐらいの気持ちで構わないのです。
ただし、努力や工夫を怠って良いわけではなく、たくさん下手な絵を描くのであれば、たくさん描き直しましょう。上手い絵よりも、純粋に絵を描くこと、描き直すことを楽しみ、工夫し、達成すること、それが大切です。
ただ、楽しんでいるだけでは意味がない。ただのお絵かきでは、デザイナーにはなれない。
センスのために何が必要か。僕なりの回答を言うと、それは「誰よりも美しいものを作る」ということだ。
紙に描くのであっても、デジタルでIllustratorを使うのであっても、目指すべきものはひとつ。それは、誰よりも美しく、誰よりも賢く、誰にも負けないものを作るということだ。
だが、芸術は勝ち負けではない。あくまで自分の個性は大切にしよう。ないものを見るのではなく、あるものを見ても良い。それは、「自分の個性をどう広げていくか」という問題だ。
思えば、僕も作業所のデザイン班に加わって、グラフィックデザイナーの勉強をしだしてから、もう一年と8か月も経つ。最初は簡単な絵もデジタル上で描くことができなかったが、さまざまなIllustratorの機能を試して、「自分の手でやってみる」ことからデザインの勉強をした。みんなと役割分担をして制作をすることで、色んな部分のデザインパターンが見えてきた。基本的に、仕事では通信、特に事業所や老人ホームなどの毎月の通信を作っている。この仕事で、とてもたくさんの「過去の経験」があることを、僕はいつも忘れている。Illustratorのほとんどの機能を、知っているはずなのに、いつも覚えていないせいで「自分はスタートラインにすら立てていない」と思っている。だが、たくさんのものは既に作った。
思い出はそれくらいにして、必要なのは、「誰にも負けない美しいものを作る」ということだ。それが出来るようになったら、僕もグラフィックデザイナーの一員になれると思う。だが、それがきちんと評価されるかは、まだまだ先のことである。
本当は、僕ももう見習いではない。なぜなら、きちんと自分の出版した本がある。この本の経験は、このホームページの内容に活きている。この人間が僕は嫌いだった。もっと賢い人間になるつもりだった。だが、もう十数年も文章を書いているせいで、自分の思うようには生きられない。だが、作家とデザイナーは兼任できる。だから、僕は僕らしく、自由に生きているのである。それはいつまでも、きっと死ぬまで、変わることのない「幸せのカタチ」になるだろう。
僕は、絵を自由自在に描くコツは、やはり「空間認識能力」にあると思います。
たとえば、三次元の空間や風景を二次元の平面的なイラストに直していく際には、空間認識能力を使います。どの点がどの位置に位置しているか、大きさはどうか、どのような角度か、どれとどれが同じぐらいの大きさか、ということを、平面の中に空間を作り出すように描いていきます。
絵の天才には、空間認識能力に秀でた人が多いのだと勝手に思っています。
それから、特徴を捉えてそれを絵にすると、「可愛い絵」を描くことができます。特徴の部分が、強調されていればされているほど良いのです。
こんなことを言っている自分が、そもそも絵が描けていない、という問題があります。デザイナーになるために、絵は避けては通れません。頑張って描こうと思います。
絵を描く時に、「どこから描くか」というのは大きな問題で、目や輪郭から描く人間が多いのかもしれませんが、自分の場合、「一番特徴的な部分」から描きます。
たとえば、プテラノドンを描くのであれば、僕は翼の部分から描きます。それは、翼が一番特徴的で、翼をきちんと大きく特徴的に描けば、間違えないからです。
人それぞれ個性はあると思いますが、大きな部分から描けば、大抵の場合、形を上手くとらえることができます。それも、特徴を上手くとらえて描きましょう。
空間は回転する円筒の中を切り取った景色であり、一定の円が倍々ゲームで小さくなります。
景色の大きさや距離を把握する場合は、空間を「回転する円筒である」と考えましょう。
たとえば、自分が円の中心に居るとして、自分が回転すれば、景色は円筒のように回転して移動します。
これは、たとえば山を近くで一気に越えるためには数百メートル歩かなくてはならないが、遠くなら1歩歩いただけで越えられる、ということと同じです。
つまり、景色とは、回転する円筒の中を切り取った絵なのです。
自分だけではなく、別の場所にあるものについても同じです。そのものから見て、その周りにあるものは、回転するだけで移動します。
この時、どこの場所においても、その場所の中心から見ると、同じ距離にあるものは一定の大きさで見えます。ですが、別の場所から見ると、そのものの大きさは、距離としての単位に応じて、倍々ゲームで小さくなっていきます。そして、同時に、その距離としての単位自体も、倍々ゲームで小さくなります。よって、2メートル離れた時と4メートル離れた時では、ものの大きさも倍々ゲームで小さく見えると同時に、そのものが小さくなっていく距離についても、倍々ゲームで短くなっていきます。
そして、直線で自分が移動した時に、それが回転して移動していくように見えるのは、相手から見て、自分が円の中をぶった切って直線で見えるため、相手から見ても自分から見ても、向きとしての角度が変化しながら、その中を直線でぶった切って移動していくように見えるためです。この時、近くを移動する時は向きは回転に近くなり、遠くを移動する時は向きは直線に近くなります。(逆に、近くの方が直線で、遠くの方が回転であると考えることもできる。自分の左右に円が2つあるかのように考えれば良い。)
このように考えると、空間を絵に描く時も、どのように考えてスケッチすれば良いか、少し、感覚的に掴めるかもしれません。
自分の目の前に曲がった道がある時は、少しずつ倍々で小さくなりながら、距離も小さくなっていき、そこでの曲線は円形の中を直線でぶった切ったものになります。よって、高校数学で習う、二次関数や電磁場のような形で、レンズのように拡大・縮小されていく、と考えるとイメージしやすいでしょう。
お絵描き初心者におすすめなのが、ネットの入門講座です。ネットにはお絵描きの入門記事がたくさんあります。
作業所のスタッフに教えてもらったのですが、日本人は目を重視し、欧米人は口を重視する、ということがあるそうです。日本のお絵描き講座は、顔の描き方や体の描き方と同じぐらい、「目の描き方」を取り上げた入門記事が多いです。
僕も、目を描くのには慣れておらず、今日(2019.04.22)書いたイラストも、目を描くのに苦労しました。Illustratorで絵を描く時に言えるのが、「後で編集できるとは言え、実際にパソコンで絵を編集するのは容易ではない」ということが言えます。紙に描いた鉛筆画を消しゴムで消すのよりも、イラレでパスを修正するのは、いびつになりやすく、本当は必ずしも「後でも編集できる」とは言えない部分があります。ですが、紙に描いたイラストが上手く見えるからと言って、イラレでも綺麗に見えるとは限りません。特に、目や輪郭線は、デジタルにするとほころびを認識しやすく、どうでも良いほど馬鹿な絵になります。紙に描いて綺麗に見えるようになってからトレースすること、そしてそれは必ずしもデジタルで良く見えるとは限らないことを重視しましょう。
話が脱線しましたが、絵を描くためにネットにはさまざまなお絵描き講座があります。僕もそれらと格闘して、一流のデザイナーと言えるぐらい、可愛い絵を描きたいと思っています。やっぱり、上達の秘訣は「毎日の課題としてやること」です。皆さんにも、どこか作業所のような場所で、するしかない状況を作り出して、絵を描くことをおすすめします。自分だけで描きたい時も、ネットの情報を参考にすることで、何も考えず下手な絵を描き続けるのではなく、少しずつステップアップするための「目標」が見えると思います。ネットの情報源を上手く使ってください。
多くの目や顔の入門記事がありますが、実際に鉛筆で描きながら読みましょう。すぐに上手くなると思います。
最近、僕はスヌーピーのイラストをトレース(元のイラスト画像の上から線をなぞって描く)しています。
これはとても楽しくて、それだけではなく絵の練習になります。とても上手いと褒められました。
みなさんにも、イラストを真似したり、トレースしたりすることをおすすめします。
絵やデザインの習得をするために、建築を学ぶのが良いと良く言われます。僕は、これには4つの理由があると思います。
1.デザインや装飾をする際に、建築様式の技法(ゴシック建築やアール・ヌーボーなど)が参考になる。たとえば、アール・ヌーボーは曲線美の技法を良く使うため、「どのような曲線を引けば綺麗なデザインになるか」ということが分かる。
2.絵の中で対象を描く際に、「四角形に直すこと」で何でも描ける。たとえば、家屋を描くのであっても、自動車を描くのであっても、自転車を描くのであっても、人を描くのであっても、四角形(あるいは立方体)に直して描くことで、どのように描けば良いかを分かりやすく捉えられる。
3.立体的な空間を把握しやすい。これは、人物を描く際に、どのような角度であればどのような輪郭線になるか、ということが分かりやすい、ということを意味する。加えて、「光と影の関係」も分かりやすく捉えられる。光がどこから当たっていて、どこに陰や影ができるのか、ということを分かることができる。
4.現実の空間、特に風景には、建築物が多い。たとえば、アニメで風景を描く際にも、多くのビルや家屋を描かないといけない。これは、建築物だけではなく、空間の背景を描く、という意味で、土木建築物や地形(山や川)についても、建築物を描くことで、同じように描くことができる。
このように、建築を学ぶことでデザインや絵にそのまま知識が応用できる。他にも、医学(骨格・筋肉や関節の曲り具合が参考になる)や生物学(生き物や花が描ける)や地学(山や川、平野、そして道路などの土木建築物)の知識も参考になる。
建築が終わったら、ポーズ集や透視図法の勉強をしよう。
デッサンの方法として言えるのは、そっくりに描くのはもちろん大事だが、構図によっては「作る」ことで綺麗な絵になることがある。たとえば、完全にそっくりに犬を描くこともできるが、いくらか自分で作ることで、かわいい犬、デフォルメした犬を描くことができる。そっくりなデッサンをする場合にも、作ってから直すことで、自然な輪郭線になり、結果、そっくりな上で綺麗な絵になることがある。僕もあまりデッサンをやったことがないが、自分で「作る」ことは重要なキーポイントである。
誰でもできることをするよりも、誰もできないことをした方が良い。その方が人生として幸福だし、才能もつく。そのために良い分野として、僕は建築学をおすすめする。僕がやったことの無い分野であるため、僕と同じになるだけ、ということでもないからである。
建築と一言に言っても、それはビルや家屋だけではなく、土木建築の領域もあります。たとえば、橋、道路、線路、スタジアムのようなものが描けるようになります。そして、空間の内部の仕組みを知ることで、空間の奥行きが捉えられるようになります。遠近法(パース)も、空間とともに知ることで、精密に作図することができます。アール・ヌーボーと言いましたが、建築様式はとても多様で繊細であると同時に、実際の建築物がしているようなやり方で、自分のデザインを装飾することもできます。これは、日本の屋根についているさまざまな飾り(沖縄で言うシーサーのようなもの)が言えます。
絵やデザインの秘訣は、細かな技法から覚えていくこと。
たとえば、彫刻であれば、まず手の指をきちんと彫れるようになるところから始める。ひとつひとつのピースや部品を彫れるようになって、はじめて全体が彫れる。
絵もそれと同じで、技法をひとつひとつ覚えていけば、全体の絵が描けるようになる。
もちろん全体の構図も大切。だが、全体の構図は遠近法とパースを覚えれば、描ける。これも同様に、ひとつひとつの顔や体の部品から、遠近法による建物や人間全体の構図を、小さなところから覚えていくこと。
大切なのは何よりも継続である。下手でもまっすぐによそ見をせずにやっていれば、必ず上手くなる。また、恐怖とつまらなさを取ることが効果的なこともある。恐怖がたくさんあった方が緊張感が生まれるからである。つまらない方を取れば楽になる。
絵を描く際に難しいのは、正確な空間把握。これが上手くできない人間が多い。
だが、大まかな空間を捉えてしまえば、細部は自分で作ってしまえばいい。自分で同じ物体を絵に「作り出す」ように描けば、正確に写せなくても綺麗な絵が描ける。
また、何よりも大切なのは、正確に描くことよりも、特徴を捉えること。特徴を捉えて描けば、必ずしも正確に輪郭が描けなくても、綺麗な可愛い絵が描ける。
また、セザンヌが言うように、人間の見ている風景を、ガラスやレンズの球体であると捉えましょう。人間の眼球は球体であり、水晶体はレンズと同じです。
車に乗って景色を見ていると、人間の目の前に広がる景色はレンズや球体そのものです。そのように捉えることで、きっと美しい絵が描けると思います。
絵を描く時に言えることは、「細部を細かく精密に描くと綺麗な絵に見える」ということです。
たとえば、目の中の瞳やまつ毛などです。瞳だけを細かく、超細かく描くだけで、綺麗なイラストになります。
古来より、「神は細部に宿る」と言います。絵を描く時は、細部をこだわりましょう。
後日注記:言ってしまえば、最初の難関が「目」です。目を細かく描くことができれば、漫画は描けます。また、目を描くことは頑張ればすぐにできますが、それを顔の中でバランスよく配置するのが難しいと言われます。そこを乗り越えてしまえば、後は何とかなります。
結局、僕が絵が描けないのは、プログラミングのせいです。
プログラミングを学ぶということは、良いことと悪いことがあります。もしかしたら、良いことよりも悪いことのほうが多いかもしれません。
プログラミングを学ぶと、コンピュータにとって得意なことと苦手なことが分かります。
そのために、プログラミングを学ぶと、コンピュータにとって苦手なことができなくなってしまうのです。
コンピュータは、形式的なことを逐次実行するのは得意ですが、絵を描いたり作曲をしたりという「表現すること」は苦手です。
ですが、そのような表現することは、地球においてどの生物よりも、人間が得意とすることです。
絵を描くのは難しいことではありません。僕も、たまにデザインの仕事で必要になったイラストをIllustratorで描いていますが、簡単なイラストを描くことは難しくありません。
見たものをそのまま線画にするということも、光や色の表現をして美しいイラストにするということも、そもそもそんなに難しいことではないにもかかわらず、プログラミングを学ぶことでできなくなってしまうのです。
絵を描くために必要なのは、プログラミングやコンピュータの知識や技術を忘れることです。いったんプログラミングについてのことをすべて忘れるようにしたら、絵は描けるようになります。
2023.06.01
僕は、最近も、デザインの仕事で、イラストを適当に書いています。
つい先日も、Illustratorを使いながら、紙面に必要だったハエのイラストを描きました。
イラストの勉強の際に言えるのは、「間違えることを恐れない」ことです。
決して、下手な絵を描けと言っているわけではありません。
上手な絵を描くことを心掛けながら、同時に、間違えることを恐れずに、間違えたところはすべて試行錯誤の末に修正していけば、上手い絵は描けるようになります。
僕が絵が下手な理由は、最初から間違えることなく上手な絵を描こうとしているからです。
絵を描く秘訣は「間違えること」です。間違えの修正の先に正しさがあるということを知っておけば、絵は必ず上達します。
2023.06.29
僕が最近思うのは、デザインのコツは「模様を描くこと」ではないかということです。
確かに、パスを引いて輪郭線をなぞり、イラストを描くということは重要ですが、それと同じぐらい、「綺麗な模様を描く」ということが重要だと思います。
特に、デザインをしていると、四角形などで囲まれたフレームや、背景のパターンなどを作ることが多いですが、このような時に、模様を描くことができると、一歩進んだデザインができます。
ただし、綺麗なパスを引くことはイラストであっても模様であっても重要です。また、綺麗な模様を作るためにはデザインセンスが必須です。なので、イラストを描いてデザインセンスを身に着けることは、模様を作る上でも大切なスキルとなるでしょう。
2024.04.01
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