ヨーロッパの世界観です。ドイツの世界観、フランスの世界観、イギリスの世界観、アメリカの世界観、ロシアの世界観、地理も参照のこと。
EUの理念として良く知られているのは、「ヨーロッパから戦争をなくす」こと。
さまざまな理由で対立し、総力戦のように強大な力でヨーロッパ全体を滅ぼすかのように強大化していった強国同士が、「もう戦争はしません」と言って、平和にすることがEUの第一の目的。
もう一つの目的が、グローバル化に伴う経済協力。国境や関税を無くし、自由に人とものと金の出入りができるようにすることで、世界全体から見ればもう決して最高の豊かさではないヨーロッパ諸国が、歩み寄って協力してアメリカやソ連・中国などの大国に経済力で競っていこうとする考え方。
EUはどんどん加盟国が増えており、旧東側諸国やバルト三国のような旧ソ連の国にすら広がっている。
最近では、イギリスがEUからの離脱を国民投票で決めたように、EUに否定的な意見がよく言われている。
まず挙げられるのは、ギリシャのような財政破綻した国をEUがどのように支援していくか。ドイツなどはギリシャ寄りの政策をするあまり、ドイツやヨーロッパ全体の利益を損ねている。
そして、もうひとつ言えるのが、難民や移民の問題である。国境なく出入りを許したことで、不正なものに対しても流入を許してしまった。EUの決まりで割り当てられる「移民や難民の受けいれ目標」は、社会をもともとの住民のものではなく、移動してきた別の、時に不正な集団に明け渡している。
イギリスなどのEU反対派は、「私たちは長い間イギリス政府に税金を払ってきた。サービスを受けられるべきなのはわれわれイギリス人である。それを先日やってきた移民が受けるのはおかしい」と言ったりする。
これが、ヒトラーのような極右思想に利用されて、「EUを否定するか、自国の自由を否定するか」という論調になっている。イギリスが離脱に賛成したのに呼応するように、ヨーロッパ中に「反EUの極右指導者」が増えている。
これに対して、EU賛成派の言い分は、「EUにも良い点はある」ということ。
賛成派は、EUの「みんなで協力する」という理想は良いものだとして、「平和でグローバルな経済協力をもっとしていくべきだ」とする意見に賛成する。
アメリカのトランプ大統領は、アメリカ・ファーストで外国のもの全てに関税をかけ、国境に壁を作って不法移民が入らないようにする(どこまで効果があるかは不明)という政策を掲げているが、これに対して、「EUはグローバルで、保護主義に反対する」という人は、保守派の中にも多い。EUには世界中のたくさんの企業の本社があり、イギリスが離脱すればEUと関税のない自由な交易はできなくなる。それは避けたい経済学者や政治家も多い。
以下の書籍が参考になります。
ドイツについては、ドイツの世界観を参照のこと。
フランスについては、フランスの世界観を参照のこと。
イギリスについては、イギリスの世界観を参照のこと。
アメリカについては、アメリカの世界観を参照のこと。
ロシアについては、ロシアの世界観を参照のこと。
スペインについては、スペイン・中南米を参照のこと。
イタリアについては、イタリアを参照のこと。
ヨーロッパ史については、世界史を参照のこと。
キリスト教については、キリスト教を参照のこと。
僕は、ヨーロッパは進んだ地域に見えて、本当はとても遅れた地域だと思います。
それは、ヨーロッパはそれぞれの国が独立していて、言ってしまえば戦国時代のままだからです。
EUも形成されつつありますが、イギリスのジョンソン首相など、EUから脱退する動きが今後加速するでしょう。
逆に、日本の戦国時代は、ヨーロッパの今のようなものです。日本はヨーロッパのはるか先を行っているのです。インドや中国なども、巨大な地域をそれぞれ統一していて、ヨーロッパよりも進歩のレベルは高いのではないかと僕は思います。
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