Adobe Illustratorの世界観A(イラスト・レイアウト)。
以下の内容は、僕自身がデザインの作業所で見習いとして学び経験したことに基づきます。書いている当時がとても未熟であったため、誤解や勘違いが多くあります。
作業所の同僚やスタッフにも多くのことを教えていただきました。
Illustratorでレイヤーを使うにはコツがあります。
レイヤーは、イラストを描いたりトレースしたり、あるいは情報やデザインを並べていく上で、パーツごとに表示・非表示を切り替えたり、順番を一定に保ったりするために使います。
たとえば、顔写真からイラストをトレースする場合、まず、最背面に背景レイヤーを作って写真の画像を配置します。
次に、背景レイヤーの上に輪郭レイヤーを作り、線無し、塗り無しの状態で、輪郭線をペンツールでなぞっていきます。輪郭のパスが描けたら、線と塗りを設定します。
次に、輪郭レイヤーの上に髪レイヤーを作ります。ここで、いったん輪郭レイヤーは非表示にします。そして、髪レイヤーを線無し、塗り無しの状態で、ペンツールで作ります。髪のレイヤーが描けたら、線と塗りを設定します。
同じように、目、眉毛、まつ毛、鼻、口、耳などを描いていきます。
全てが描けたら、全てのレイヤーを非表示ではなく表示にします。最後に、背景レイヤーを非表示あるいは削除します。
レイヤーを描く時のメリットは、あとで編集する時にも役立つということです。たとえば、まつ毛だけを編集したいと言った場合、まつ毛以外の全てのレイヤーを非表示にして、まつ毛だけを編集します。まつ毛は必ず目よりも前面のレイヤーにあるため、あとでいくらパスやオブジェクトを付け足しても、目の上に表示されます。これはまつ毛の下の目のレイヤーを編集する場合も同じです。
このようにして、イラストを写真からトレースすることができます。僕のこのサイトに載っている似顔絵は、そのように描きました。
2024.10.10編集
レイヤー機能は、トレースやレイアウトの際に便利です。
写真からイラストをトレースする際に、写真やイラストを別のレイヤーにして、下のレイヤーを表示したり非表示にしたりということを繰り返しながら、上のレイヤーにひとつひとつパスを描いていくことで、レイヤーを上手く使って写真のトレースができます。イラストを描く際の常套手段です。ただし、トレパク(トレースしてパクること)にならないように注意しましょう。
また、レイアウトの際にもレイヤーは便利です。背景を別レイヤーにしてロックすることで、背景だけをロックして上のオブジェクトを移動できます。そして、上にある図形や写真や文字をそれぞれのレイヤーに分けて、文字を消して写真だけの調整をしたい時は文字レイヤーを消します。
ただし、チームでデザインをする時は、みんなで同じレイヤー構造を共有するようにしましょう。誰かが間違ったレイヤーを作ったり、間違った順番でレイヤーを作ったりしていると、「コピー元のレイヤーにペースト」をした時におかしくなってしまいます。
また、レイヤーと一緒に使うことの多い機能が、ガイドです。ガイドは、レイアウトをする際に参考になる実際には印刷されない線をガイド線として引く機能です。たとえば、背景よりも5mm内側に写真を揃えたい場合は、パスのオフセット機能を使って背景の5mm内側に四角形オブジェクトを作り、それをガイドに変換します。ガイドは常にロックをしておき、表示と非表示を切り替えながら、その線をベースに写真などのオブジェクトを配置します。
2024.03.27
もちろんペンツールでベジェ曲線を描くことで、複雑なパスを描いてイラストを作ることもできますが、上級者は図形ツールを使って単純な図形を描き、それを変形することでイラストを作ります。
まず、四角形ツールや楕円形ツール、あるいは三角形ならばスターツールや多角形ツールなどを使って、単純な図形を描きます。このオブジェクトに、アンカーポイントを追加・削除したり、アンカーポイントを移動させたりすることで、図形を変形します。そして、そうして作ったオブジェクトの集団として、イラストを作ります。
これらに、効果をつけたり(たとえば「ラフ」や「角を丸くする」、あるいは「ワープ」から「アーチ」や「旗」など)、線にブラシ、塗りにパターンを設定したりすることで、イラストを作ります。(効果をパスにしたい時は「アピアランスを分割」を使う。)
複数のオブジェクトを一つのオブジェクトにする時は、グループ化したり、パスファインダーから複合パスや複合シェイプにしたりすることで、ひとつのオブジェクトのように扱うことができます。
イラストを作る上で便利な機能として、「背面コピー」と「前面コピー」、それから「ロック」や「非表示」を使うことができます。また、クリッピングマスクや描画モード(乗算など)、グラデーションやメッシュなども良く使います。パスファインダーは「合体」と「分割」を良く使います。別のオブジェクトにアピアランスをコピーしたい時はスポイトやグラフィックスタイルなどが使えます。
最初のうち、慣れない間は、イラストACなどから素材をとってきて、素材がどのように作られているか、自分で開いてレイヤーパネルを展開したり、編集や削除をしたりアピアランスを変えたりすることで、みんながどのようにイラストを作っているのかを確認することができます。
以下に、図形ツールを使って図形を作り、変形させて柴犬を描く解説があります。
上に書いたように、四角形ツールや楕円形ツール、あるいはペンツールや直線ツールを使って、図形を描き、その上で拡大縮小や回転などをかけて、ダイレクト選択ツールでパスを変形すれば、ほとんどの図形は何でも作れます。
ペンツールを使ってベジェを描くのは、たとえば紙に描いたイラストをトレースしたりする場合です。他にも、写真を上からなぞったりすることもできます。
また、効果を上手く使ったりすることで、パスを上手く変形できたり、テクスチャをかけたりできます。他にも、グループや重ね合わせやパスファインダーを使うことで、綺麗にイラストを作れます。
イラストACのような素材サイトの素材は、そのまま使うだけではなく、それをお手本として自分で同じものを作ってみましょう。特に、桜吹雪のようなイラストを描きたい時は、桜の花びらを楕円形ツールを加工してパスファインダーで作ります。それをシンボルに登録し、シンボルスプレーツールなどを使ってたくさんの桜の花びらを配置できます。他のシンボル系のツールを使うことで、綺麗なデザインをすることが可能です。
ただし、イラストを作るといっても、フリーハンドで描くのは難しいです。イラストを作る時は、紙やペイントツールで描いたイラストをパスにトレースすることで行うと良いでしょう。
「共通」によってオブジェクトをまとめて選択できます。たとえば、同じ塗りのオブジェクト、同じ線のオブジェクト、同じアピアランスのオブジェクトを一括して選択できます。
共通を使いこなすことで、ちょっとしたひと手間が楽になります。写真の縁を形成しているオブジェクトを簡単に一括で選択することができます。
Ctrl+D(直前の操作を繰り返し)を回転ツールなどと一緒に使うことで、花びらのような規則的な図形を作ることができます。
虹やコイルのような複雑な図形も、長方形ツールと移動・コピーなどをCtrl+Dと一緒に使うことで、簡単に作ることが出来ます。
虹を長方形ツールで作る場合は、ブラシに登録することで、どんなパスでも虹のような線にすることができます。
コイルを作る場合は、パスを連結する部分を「連結」を使って結合させましょう。
切手のような図形を作りたい場合は、円をCtrl+Dでたくさん描いて、四角形の周りを切り抜きます。切り抜く時にAltキーを押しながら型抜きすることで、オブジェクトを複合パスにすることができます。複合パスにすると、元のパスデータが残るため、あとで円を大きくしたり形状を変えたりすることができます。
花びらは、ジグザグとパンク・膨張効果から作ることもできます。
たくさんのオブジェクトがあるような場合に、それぞれのオブジェクトの位置を保持したままで個別に拡大・縮小などの変形が出来る機能として、「個別に変形」があります。
この個別に変形機能の中にある、「ランダム」という機能が便利です。これは、たとえば同じ大きさの星形のオブジェクトがある場合などに、入力した数値からある程度ランダムに拡大・縮小などをしてくれる機能です。
僕はこの機能を知るまでは、散布ブラシを使って星の大きさの変化などを表現していました。これは直線的なパスでたくさんの星を作りたい場合に便利ですが、個別に変形のランダムを使うことで、背景に星や雪のようなオブジェクトを散らそうと思った時に便利です。
スマートガイドを有効にすると、線と線をぴったりと引っ付けてくれたりして、色んなことをスマートにガイドしてくれます。
また、ガイド機能を使うことで、補助線を引いてデザインを作ることも出来ます。
四角形ツールを使う場面は、ただ四角形の図形を描くだけではなく、ベタ(単色の背景)をつける時や、クリッピングマスクをつけるときにも使います。
四角形ツールは、ライブコーナーを使うことで、角丸四角形(角の丸い四角形)を作ることが出来ます。これをクリッピングマスクに応用すると、写真を角丸にすることが出来ます。
また、カレンダーのような表を作る時に使う段組設定(同じ大きさの四角形を均一に作ってくれる)を使いながらクリッピングマスクをかけることで、写真全てを同じ大きさでトリミングすることも出来ます。
段組設定でスレッドテキストを使えば、簡単に表にテキストをつけることが出来ます。
後日注記:段組設定は僕のもっともよく使う機能かも知れません。仕事に必要なため、毎週のように使っています。特に、行と列の間のサイズに5mmと入れるのがポイント。写真をトリミングする際に、高さが分かっている必要があるため、必須機能です。
一定の間隔をあけて背景を上下あるいは左右に分割したいとか、表形式のオブジェクトを作成したい場合は、グリッドに分割(以前は段組設定という名前だった)を使うと便利です。
たとえば、3mmの間隔を空けて上下に3分割、といったことが簡単にできます。
大きさを調整したい時は、ダイレクト選択ツールで複数のアンカーポイントを選択した上で、カーソルキーで複数のアンカーポイントを一緒に移動する、などとして調整しましょう。
2024.03.27
たくさんの場面でコピーして良く使うオブジェクトは、シンボルに登録しましょう。
シンボルに登録することで、インスタンス(シンボルに登録したオブジェクトのコピー)をいっぺんに編集・変更することができます。
これはとても便利な機能です。
カレンダーなどを作る時、日付の枠のようなものをデコレーションして作ることがあると思いますが、単純にコピーすると、31日分を後で編集・変更することがとても大変になります。
一つをシンボルに登録して、そのインスタンスを31日分配置すれば、簡単に31日分のオブジェクトを編集することができます。
1つの同じオブジェクトをアートボード上にたくさん配置したい時は、シンボル系のツールを使うと便利です。シンボルスプレーツールでは、シンボルに登録したオブジェクトをマウス操作でスプレーのように大量に吹き付けることができます。作成したシンボルセットは、シンボルスクリーンツールなどの他のシンボル系のツールを使うことで、色や透明度などをマウス操作でまとめて変えることができます。
Illustratorでは、足りない機能を拡張するためにスクリプトを使うことができる。また、単純な処理を自動化するために、自分で.jsや.jsxファイルをJavaScriptなどの言語で書くことで、スクリプトを自由に作ることができる。
Illustrator自体はAdobeのソフトであり、オープンソースではないが、機能の拡張はオープンに行うことができる。ある意味、GIMPなどでも同様のことはできる。Illustrator自体がオープンソースにはならないだろうが、ネットのある今の時代、インターネットから無料でさまざまなスクリプトをダウンロードすることができる。
僕の欠点として、効果やレイアウトなどの基本的な機能は分かっているし、さまざまな機能を使いこなしたりはしているものの、「肝心のオブジェクトの配置と加工が出来ていない」ということが言える。
色んな賢い機能を使っていても、それはただのデコレーションや装飾にすぎない。
きちんとイラレを使うためには、むしろ、もっと単純な機能を上手く使っていかなければならない。四角形ツールや楕円形ツールを使ったり、ペンツールなどを使いながら、アートワークを作っていかなければならない。
だから、これくらいを全て分かったら、「一度初心に戻ってアートワークを配置・加工する」ということをやってほしい。それで、れっきとしたデザイナーの仲間入りである。
絵が綺麗に描けないとか、自信がないとか、描いても綺麗な絵にならなくて悩んでいるとか、お悩みの方にお勧めなのが、最強のツール「画像トレース」です。
画像トレースは、写真や画像の輪郭線をイラレが自動的に認識して、綺麗なパスデータにしてくれます。
写真だけではなく、たとえばキャラクターのイラストのようなものも画像トレースにかけることができます。たとえば、ミニオンズのキャラクターをパスデータにすることが考えられます。
イラレで絵やイラストを描く時には、二つの王道があります。それは、ペンツールでベジェ曲線をひとつひとつ描いていく方法と、図形ツールと効果でイラストを作る方法です。
ペンツールを使うのは、もともとはJPGのようなビットマップの画像があって、その上からトレースを行ったり、あるいは自分で現実のラフイラストを描いて、それをスキャナーでスキャンしたりする場合です。
この場合、イラレでフリーハンドでイラストを描いていくのは、プロでも難しい作業です。鉛筆と消しゴムを使ってローカルにイラストを描き、それを取り込んでトレースすると良いでしょう。下絵はネットを検索してGoogleイメージ検索などから参照すると良いでしょう。
また、簡単な四角形をラフに描きたい場合などは、ペンツールは有用ですし、波を綺麗に表現したり、文字を流し込むための基本となるパスを描いたりすることもできます。
もうひとつのやり方は、上の方でも書きましたが、図形ツールと効果を使っていくやり方です。たとえば、動物の顔のようなイラストは、楕円形ツールや四角形ツールを使いながら、パスファインダーで複数の図形を合成したりアンカーポイントやセグメントやハンドルを加工したりすることで、イラストチックな絵が描けます。これは慣れないと難しいですが、イラレで絵を描いているイラストレーターの人たちはこの方法でイラストを描いています。
この場合、たくさんのイラレの効果やフォトショの効果を使うことで、綺麗な仕事を行うことができます。イラレの効果には、パスそのものの変形を行うものが多く、ラフやジグザグがその典型例です。また、ワープ効果を使うことで、なだらかなパスの変形を行うこともできます。フォトショの効果は、よりグラフィックス的な側面が多く、文字に対して雪のかすれた表現を行ったりなどする時に使います。
絵の練習を行いたい人は、イラレでパスを頑張って引くよりも、ペイント系のツールを使いましょう。僕は、ペイントツールSAIというペイントソフトウェアと、ペンタブレット(マウスの代わりにパソコンと繋がった電子ペンでイラストが描ける)を使いながら、幼児向けの塗り絵の輪郭を引いたり、カラーピッカーを使いながら色を塗ったりして、作業所で仕事の合間にイラストの練習をしています。
塗り絵は以下のサイトなどからダウンロードできます。PDFなのでPhotoshopなどを使ってJPGに変換しましょう。
また、現実世界でキャンバスに対して絵を描いていくのももちろん有用です。ですが、これは手間と時間がかかる割に、続けることが難しいでしょう。もっと手軽にやりたい方は、「トレーシングペーパー」という透ける紙を使って、たとえばモーツアルトの肖像画のようなものを上から鉛筆でなぞっても良いでしょう。これはイラストを制作する、というよりは、西洋絵画の勉強になるでしょう。模写に使う絵は昔から定番になっているレオナルド・ダ・ヴィンチの作品から、「最後の晩餐」などで練習しても良いでしょう。ただ、自分が楽しい、続けられる、と思える方法が一番です。最初のうちはなぞるだけで構いません。何も考えず、ただなぞりましょう。
本当は、絵の練習というのは、技術ではありません。たくさんの絵の輪郭線の書き方を知っている、という意味での、ボキャブラリーや知識なのです。よって、たとえば、くまの輪郭線の描き方を知ればくまが描けるようになるし、ペンギンならペンギン、ヤギならヤギが描けるようになります。新しい絵を描くならば、特徴を良くつかむことです。それだけで、きちんと絵が描けます。絵とは一種の知識なのです。
素材を使う時に初心者(僕も含む)がやることとして、素材をただポツンとひとつ配置するだけ、ということがあるが、上手いやり方としては、たとえば素材を複数コピーして、一部を小さくして色を変えたり(たとえば赤いもみじの隣に黄色い小さなもみじを配置する)、あるいは風景や景色のように配置してタイトルらしくする、などといったやり方がある。
人間であれば、ものを持たせたりすることもできる。
シャドウや白縁を付ける時は、シャドウや白縁が重ならないように、複数のオブジェクトをグループにした上でシャドウや白縁を付けよう。
回転や拡大縮小だけを使うのではなく、さまざまなやり方が考えられる。透明やクリッピングマスクをかけるのもそうだし、効果でワープのようにすることもできる。
素材のコピーはとても良く使う方法で、シンボルに登録してシンボルスプレーのようなシンボル系のツールを使ったり、あるいはパターンやブラシを作ることもできる。だが、基本はたくさん配置して、見栄えを整えること。それだけで綺麗なデザインを簡単に作れる。透明度を変えたり、ライブカラーで配色を変更したりすることもできる。たとえば、桜の花びらをそのままの形で金箔に変えても良いだろう。この時は、桜の花びらの素材の上から四角形ツールで金箔を作る。ロックなどの機能を上手く使おう。ライブカラーには、スウォッチライブラリのカラーだけを選べる機能もある。金箔にするのであれば、「金属」のスウォッチライブラリに、金や銀のスウォッチがあるので、参照してほしい。
後日注記:素材を散らすのに有効なのが個別に変形のランダム機能。ランダムに小さな大きさにしたり、回転をかけたりすることができる。また散布ブラシなども使える。文字に対する散布ブラシで、文字の輪郭に星を散らしたりできる。
Illustratorを使う上で、「きちんと分かっているデザイナー」として使えるテクニックは、基本的なものですが、「コピー」と「ガイド」です。
コピーは、たとえば変形効果にはコピー数を指定することができます。これで、ブラシと同じようなことができます。
それから、写真をクリッピングマスクで切り抜いて、元の写真の上に切り抜いた同じ写真をコピーし、その上で後ろの画像に描画モード「乗算」で色をつける、などが考えられます。
綺麗なレイアウトデザインをしたい時に、使えるのは「ガイド」です。四角形からオフセットを取る方法や、定規からドラックしてガイドを引く方法があります。配置を行う前に、要素が何であるかを明確にして、どのようなレイアウトで配置したいかを考え、その上でガイドを引いてオブジェクトをレイアウトに配置しましょう。
そして、コピーとガイドを上手く使った上で、回転や拡大縮小をしたり、フォントを変えたり、色をつけたりします。
基本的には、レイアウトデザインをそのように行って、文字に装飾をつけたり、加工したりするのは、その上で考えます。横組みを縦組みにしたり、絵と文字を上手く適合させたりしながら、「視覚的に分かりやすく、注目をあび、同時に内容を正しく伝えられるようにする」、それがレイアウトの基本です。
デザインをやる時に、レイアウトと装飾だけで作ることはできますし、デザインの本に書かれているように、レイアウトを優先順位や伝えたいものに従って作ることもできます。
ですが、芸術として考えた時に、デザインとは「どうすれば綺麗になるか」というものを明確に分かっている状態で行う、「ビジョン」であると思います。
たとえば、名前部分を装飾する時には、ひし形や丸で縁取ることも考えられますし、それをグラデーションやぼかしにしても良いでしょう。テキスト領域には、背景となる四角形の装飾を付けて、シャドウやグラデーションをかけても良いでしょう。
デザインはビジョンです。デザインを考える時に、さまざまなインターネットのサービスを使うことができます。便利なのはグーグル検索やPinterestです。さまざまなデザインを簡単に見つけることができます。
Pinterestも参照のこと。
クリッピングマスクは、Illustratorの最も基本的で代表的な機能です。写真のトリミングを行ったり、大きな画像に四角形のクリッピングをかけて背景にしたり、写真の輪郭線に沿ったパスを描いてクリッピングに使うことで切り抜きを行うこともできます。
クリッピングマスクを簡単にできる機能として、「内側描画」があります。これは、オブジェクトの内側の領域に別のオブジェクトを配置することができる機能で、イラストの作成の時に役に立ちます。たとえば、まず輪郭線を描いたオブジェクトを作っておいて、その中に影がかかっている部分だけを暗くしたい時は、パスファインダーやライブペイントを使うこともできますが、内側描画でやると綺麗に影のオブジェクトを輪郭線のオブジェクトの中に入れ込むことができます。テントウムシの模様を描いたりすることもできます。
内側描画はとても便利で、文字をアウトライン化しなくてもテキストの中に画像を入れたりできます。