Adobe Illustratorの世界観C(色・配色)。
以下の内容は、僕自身がデザインの作業所で見習いとして学び経験したことに基づきます。書いている当時がとても未熟であったため、誤解や勘違いが多くあります。
作業所の同僚やスタッフにも多くのことを教えていただきました。
最初から入っているブラシとパターンを、ライブラリから呼び出して使うことが出来ます。筆のようなイラストを書けます。
また、ブラシを使ったり、直線的なパスをブラシに指定することで、さまざまな直線を使うことが出来ます。
色使いが難しい時は、スウォッチライブラリに頼ることも出来ます。さまざまな色使いが既に登録されています。下のオブジェクトを再配色を使っても良いでしょう。
たとえば、オブジェクトを再配色を使って7つの直線的な長い四角形に色をつければ、簡単に虹色のブラシが作れます。この虹色のブラシを使って半円にブラシを適用し、パスに沿った綺麗な虹を作ることができます。
オブジェクトを再配色とスウォッチライブラリを使うことで、たとえば迷彩服の緑、茶、灰色などの色を使ったオブジェクトを簡単に別の色使いに変えたりすることもできます。
後日注記:僕がよく使うスウォッチライブラリは、金属の金・銀や美術史のルネサンス・バロックなど。
後日注記:筆のようなブラシは面白い。たとえば新年のあいさつなどに、写真を筆で縁づけるようなことが考えられる。
ブラシはいくらかの種類がありますが、ここでは簡単に作って使うことのできるアートブラシとパターンブラシについて書きます。
アートブラシは、ひとつの画像を線の長さに伸縮させて表示します。
パターンブラシは、ひとつの画像を繰り返し、線の長さに対して複数個表示します。
パターンブラシを使う時は、図形の「角」をどのようにするか、という設定をします。角をなしにすることもできます(一番簡単で単純)が、スウォッチに画像を登録することで、角でその画像を表示させることができます。
Tipsとして、ブラシを作る時に「彩色」オプションを設定できます。グレースケール(白黒)で作ったブラシに、その濃淡などに応じて任意の色を付けることができます。
後日注記:特に使うのはパターンブラシ。ただし、細部の設定をきちんとしなければ綺麗にならないこともあるため、僕はあまりブラシに良い思い出がない。
オブジェクトを再配色(ライブカラー)を使うことで、補色やトライアド・テトラードの色使いを簡単に設定することが出来ます。
トライアドやテトラードとグラデーションを組み合わせることで、虹色のような豊かなグラデーションを実現することも出来ます。
補色や色の組み合わせを効果的に使うことで、見栄えの良いデザインを簡単に作ることも出来ます。
オブジェクトの再配色は、再設定の機能もあって、トライアドやテトラードの関係を保ったままで色使いをさまざまに変えることも出来ます。
色の関係をリンクしたままでさまざまな再配色をすることで、パターンや素材なども、簡単に色使いを変えることが出来ます。
トライアドやテトラードの配色は、カラーガイドパネルからも行うことが出来ます。
オブジェクトを再配色(ライブカラー)とカラーガイドは、僕の一番好きな機能です。簡単に全体の色使いを変えられます。僕は「色使いが上手だ」と良く言われますが、センスがあるわけではなく、オブジェクトを再配色やカラーガイドなどを使って簡単にやっているから、必然的に言われるだけです。
後日注記:オブジェクトを再配色は、関係を保ったままで色を全て変えるためにも使えるが、たとえばさまざまな塗りや線に同じ緑を設定している場合、緑を一括して赤に変えたりすることがあり、特に自分たちで作った背景パターンなどの編集には効果を発揮します。
画面から特定の色を取ってきたい時は、スポイトツールが使えます。設定することで(ボタンをダブルクリックで設定出来る)、アピアランスや効果なども含めてコピーすることが出来ます。簡単に作業効率を上げることが出来ます。
また、グラフィックスタイルに特定のスタイルを登録して適用したり、アクション機能(ある作業を記録して同じ作業を自動化出来る)を使うことも出来ます。全てのファイルに同じ処理を行うバッチ機能もあります。
良く使うアートワークはシンボルに登録することで、全てのインスタンスをいっぺんに編集適用することも出来ます。
後日注記:意外とバッチは使える。Photoshopでjpgをepsに変換する時はバッチ。また、写真全てに白縁をつけるような時は、背面コピーやグラフィックスタイルを多用します。角を丸くするやドロップシャドウとも組み合わせます。
色使いが難しい、といった時は、カラーガイドを使いましょう。
カラーガイドを使うことで、補色やテトラード、あるいは同一トーン配色など、効果的で美しい色使いを簡単に選ぶことができます。
ライブカラー(オブジェクトを再配色)やスポイト、グラフィックスタイルも効果的に使いましょう。
特に、グラフィックスタイルを使うことで、簡単に同じアピアランスを適用させることができます。これはシンボルと良く似た機能です。
後日注記:カラーガイドは馬鹿みたいに使えますが、CMYKで自分で色使いをすることも忘れないようにしましょう。
パスファインダーで最も良く使う機能は「分割」です。パスを境界線が交わった全ての場所でバラバラにしてくれます。
分割を上手く使うことで、オブジェクトに光沢や陰影を表現することができます。二次元のイラストにあるような「光の加減」を表現できます。
文字に分割をかける時は、事前にアウトラインを作成します。アウトラインを作成する時は、必ず元の文字データをアートボードの外側に残しておきましょう。
また、ライブペイントを使うことで、もっと自由に色をつけることができます。ライブペイントは、パスの全ての境界線上で、線と線の内側に出来た範囲に自由に色を塗ることが出来ます。ライブペイントを使うためには、メニューからライブペイントを作成し、ライブペイントツールを使います。
他には、描画モードを使う方法があります。
これらの機能を使うことで、イラストの光の加減や陰影を表現出来るほか、グラデーションだけでは表現できない、複雑な形の色の塗り分けをすることができます。
パスファインダーの分割を使ってアウトライン化された文字データをバラバラにすると、色々と面白い表現ができます。それぞれの色を変えてみたり、切り抜いたりしてみるのも良いでしょう。
後日注記:分割はたまによく使いますが、曲線などを使ってやろうとすると上手く動かないことがあり、こうした時はペンツールで四角形をなぞって拡張することで何とかなることがあります。また、フォントに使う時はアウトライン化が必要なため、元のフォントデータをアートボードの外に必ず作りましょう。自分は良く忘れてCtrl+Zで戻ることもあります。
どうでも良い情報かもしれませんが、スウォッチライブラリは地味に使えます。たとえば、バロックやルネサンス風の色使いをライブラリから使って、あとはグラデーションや効果、線と塗りだけを使った単純なデザインでも、スウォッチライブラリのおかげでとても綺麗なデザインにすることができます。
イラレには線幅ツールというツールがあって、線幅を部分的に太くしたり細くしたりできる。まるでブラシを自分で作るように柔軟に変化させられる。応用的なデザインのできる、とても使えるツール。
2024.10.09