Googleの世界観です。
以下はGoogle公式。
Googleはとても先進的な企業風土を持っていることで有名で、「元祖イノベーション企業」と呼ばれる。
特に有名なのは20%ルールで、自分の労働時間の20%は、自分の独自のプロジェクトに使って良い、とか、むしろ「使うべきだ」とされている。
Googleはこの20%ルールを社員に課することで、自分の会社のイノベーションの度合いを大きく上げている。
また、GoogleはPythonの作者など、「その業界で一番偉大なことを成し遂げた人間」のことを引き抜いて雇う、ということにも長けている。これはMicrosoftにも言える。
昔のニュースなので詳しいことは覚えていないが、UNIXやC言語の初期のメンバーを雇ったり(これがGo言語の開発に繋がる)、ネットワークの父のような人間を雇ったりしている。また、関係ないが、Microsoftはとてもありえない就職面接をすることで有名だが、Googleも似たような会社だ。
そもそも、Googleはそんなに悪い会社ではない。YouTubeやAndroidは買収して得た企業であり、自分から悪いことをしたいわけではなく、「Webの中で最も善良な会社」として知られている。特に、以下に挙げるGoogleの理念として、「(6)悪事を働かなくてもお金は稼げる。」が知られている。
Googleと良く似た会社としては、Sun Microsystemsが挙げられるだろう。ビル・ジョイというUNIXでは神さまのようになっている最高のプログラマを雇って、オープン技術を作ったり、ソフトウェアをライセンス販売するなどしていた。だが、GoogleのSunと違うところは、「オープンソースと争わない」ところだ。SunはオープンソースであるLinuxと争い、Javaなどを巡ってMSだけではなくLinuxとも対立し、Solarisを販売するために全力を尽くしていた。一方、Googleはオープンソース技術を好み、Linuxカーネルなどを積極的に利用し、貢献し、また自分のソフトウェア資産を惜しむことなくオープンに公開している。「オープンにしてもGoogleは勝てる」という自信を持っている。だからこそ、本当にユーザーや開発者、顧客や社員から愛される企業文化を作ることができたのだろう。
Googleはシリコンバレーとアメリカに影響力を持っているだけではなく、日本国内でも影響力を持っている。ブログや質問サイトとして有名で僕も使っている「はてな」という日本の会社では、グーグルがやっていたGoogle Labsと同じ発想を日本の会社としてやっていたり、シリコンバレーやGoogleに精通し「Web進化論」の著者として知られる梅田望夫氏(僕もブログや著書を読んだことがあります)を非常勤取締役に迎えるなどしている。はてなは僕が昔から一番好きなサービスと会社で、インターネット時代に何を作れば良いのかが良く分かっている。はてなを見ていると、「ネットの潮流」というものが良く分かる。だが、はてなは最近、そんなに良いサービスを作れていないと思う。話を戻すと、Googleはインターネットにある種の「英雄神話」を作っている。みんなグーグルのサービスを、インターネット全体の「模範」のように考えている。それくらい、Googleはネット市民に支持されているのだ。
後日注記:Googleが一番善良だったのは昔の話です。今のGoogleほどみんなから嫌われている会社はありません。
Googleはとても素晴らしい会社理念を持っている。
Google検索エンジンは、遊び心がいっぱいであることで知られている。誰かの記念の日にはロゴを変えるし、電卓や英和・和英辞典として使うこともできる。計算式を入れれば高度な計算が出来るし、「英和」とか「和英」と一緒にキーワードで検索すると、辞典として使うことができる。
他の製品としては、GmailやGoogle Mapsなど、「まるで普通のアプリケーションのようにWebアプリケーションを使う」ことに長けており、そうした場合においても「検索機能」をつけることで、他の会社との差別化を図っている。
また、最近はクラウドに力を入れており、Google DriveやGoogleドキュメントを使うことで、ローカルでやっていたことをWebで行うことに長けている。
プログラマやWebデザイナーから見ると、「開発者視点でものを作る」ことにも長けている。たとえばAngularのようなフルスタックWebフレームワークや、小さなところではgoogle-code-prettifyのようなWeb上の便利ツールを作ってくれる。エンドユーザーから見ると、「使いやすくて本当に使っていて気持ちの良いもの」を作る。たとえばGoogle Chromeなどは、IEとFirefoxがどうでも良い競争をしていたところに風穴を開けた。オープン技術を上手く使うことで、軽くて使いやすいWebブラウザを作った。
Googleの問題としては、「人間ほど賢いものをまだ作れていない」というところだろう。Google翻訳はアホな英和翻訳をするし(ドイツ語などでは優れているのかもしれないが)、Google日本語入力はなぜかLinuxのバージョンであるMozcの方は成功しているが、Windowsではインストールしようとしたい人間が居なかったりする。AIや自動運転車などの開発も頑張っているが、人間ほど賢いものはまだ作れていない。Googleの自動車であるGoogle Carは「全くトヨタやホンダほどにきちんとした自動車は作れていない」のに対し、ホンダやトヨタは「意外と簡単にITソフトウェア技術を開発できている」という調べもある。Googleは製品の名前とイメージのせいで損をしている会社で、Androidという製品の名前のせいで、とても悲惨なことになっているが、それで逆に「今のアメリカ」の時代の流れに乗っているところもある。
Googleは、必ずしも融和的で穏健な会社ではない。Facebookなどに対しては強い立場で臨み、なぜかあまり意味のないGoogle+という「総合ソーシャルサービス」のようなものを作ってFacebookと競争している。Microsoftを倒したいあまり、Linuxやオープンソースにおかしく偏りすぎているところがあるかもしれない。自社のサービスまでGPLで公開すべきだとは、Googleは思っていないだろう。今からどうなるかは、ほとんどがGoogleやFacebook次第だ。もう、Microsoftの時代やその前のIBMの時代は、終わってしまったのかもしれない。
後日注記:AI時代の現在、Webサービスの質はデータの量と精度によって決まってしまいます。そのためにGoogleは個人情報をいくらでも集めています。これは危険です。また、Mozillaのような競合ソフトウェアに反発し、Mozilla Firefox向けに製品の性能やスピードを落としたり、ハーウェイにGoogleサービスを一部提供しないなど、多くの批判をGoogleは集めています。Googleがかっこよかったのは昔の話です。
PageRankという「たくさんのリンクが張られているサイトが上位に来る」というアルゴリズムを使用した、Googleのロボット検索エンジン。定期的にWeb全体をロボットがクロールすることが特徴。
Yahoo!などのディレクトリ型検索に比べて、人の手が入っておらず、ネット全体をカバーできる。
Googleのメールサービス。G(ギガ)単位で容量がある(どんどん増える)というのが元の名称の由来であり、元々は招待制のメールサービスだった。フィルタリング機能などを備えており、メールを自動でさまざまなフォルダに仕分けることができる。また、SNSや広告は自動で分類することもできる。
Webメールも参照のこと。
Googleのソーシャルネットワーキングサービス。Facebookへの対抗と言われている。実名での登録などはFacebookと同じだが、コミュニティとコレクションなどをフォローすることで同じ趣味の人と繋がることができる。
Google+も、リーナス・トーバルズが使っていたことなどがあり、一度Facebookへの対抗として流行になったが、個人向けのGoogle+サービスは停止すると発表した。理由は利用者がFacebookと比べて少なかったこと。GoogleはまたしてもFacebookに負けた形である。
Googleの地図サービス。航空写真やストリートビュー(世界中の町を人の視点で眺めるようにGoogleが撮った写真を三次元の空間に加工して見れるサービス)があることが有名だが、使えるのは検索機能で、地名を検索するだけで、すぐにその地区に移動することができる。地名だけではなく、店名を検索して「ピン」をたてることも可能。
また、スマホでも使えることが大きな長所であり、知らない場所にたとえ行ったとしても、Google Mapsがあれば現地でスマホを使って今ここがどこで目的地がどこなのかを逐一知ることができる。もう、迷子になる時代は終わった。新しい羅針盤(コンパスのこと)と言えるだろう。
後日注記:最近ではスマホとGoogleマップを使うことで簡単にカーナビに早変わりする。カーナビとして道順を案内してくれる。予定到着時刻もちゃんと表示してくれる。
Googleのオンラインストレージサービス。少し容量は少ない(無料版で15G)が、会社のビジネス用途にも使える。一杯になった時はゴミ箱に入れるだけではなく完全に消去しなければデータの空き容量は増えない。また、オンラインのクラウドサービスとは言うが、ローカルにもファイルが保存される。そもそもがバックアップと同期が目的なので、全てのパソコンにデータが保存され、アクセスできる。これはYahoo! Boxなどとは異なる仕様かもしれない。
後日注記:削除しても同期されるまではゴミ箱に入らない。また、ゴミ箱にアクセスするためにはWebからアクセスする必要があり、完全な消去もWebで行う。Googleにしては中途半端な仕様である。
オンラインストレージも参照のこと。
Android(Googleのスマホ向けOS)向けのアプリをダウンロード・購入できる。現代のIT世界においては、必須のサイトになった。お金を払うことで音楽や映画、書籍なども購入できる。AppleのiTunes Storeと良く似ている。
後日注記:スマホやAndroidのバージョンが古いとGoogle Playを使うことができない場合がある。もちろん更新もできないし、YouTubeも使えない。
Androidも参照のこと。
GoogleのOfficeスイート。Web上でブラウザを使って行うのが特徴。ワープロから表計算まで一通りそろっている。
Officeソフトウェアも参照のこと。
GoogleのWebブラウザ。軽くて速くて使いやすく、Googleアカウントを使ってログインすることでブックマークなどを同期することが出来る。
後日注記:Google Chromeは確かに軽いが、バックグラウンドを見るとたくさんメモリを食っていることがある。
WebKitも参照のこと。
Google翻訳はまだまだ不完全で、アホな翻訳をするが、昔よりは精度が高くなってきている。
後日注記:Google翻訳も精度が向上してきた。AIに学習させるデータの量をどんどん増やして精度を上げている。また、音声認識の精度も向上しつつある。
Google日本語入力はネットの膨大なテキストから辞書を作られたことで有名だが、Windows向けではあまり流行っていない。MS-IMEから変えようとする人間が少ない。逆に、Linux業界ではGoogle日本語入力のLinux版のMozcは成功している。コミュニティで作られたAnthyよりも、Mozcがディストリビューションの標準になっていることが多い。
Linux日本語入力も参照のこと。
ホームページにGoogleによる広告をつけられるサービス。プチ収入が期待できる。
GoogleのAdSenseは、広告の表示されるページの内容を分析し、関連性の高い広告を表示することで、広告主の収益率をアップする。これはAdWordsという検索エンジン向けの広告も同じで、Google検索を使うユーザーの入力したキーワードと関連性の高い広告を表示することで、広告主の収益率がアップするとGoogleはうたっている。
後日注記:実際には審査が必要など厳しい前提条件があり、僕のホームページにもGoogleアドセンスはつけられない。忍者AdMaxも検討して欲しい。
Webホスティング・パーツも参照のこと。
Googleが開発したスマホ向けOS。名前は悪いが、Linuxカーネルと独自のJava仮想マシンの実装を使ってオープンソースで構築されている。新しいLinuxのディストリビューションだと言っても良いだろう。LinuxとAndroidは運命共同体である。
詳細はAndroidを参照のこと。
YouTubeで著作権のある楽曲を公開するのは、著作権侵害に見えて、Googleはきちんと著作権管理団体にお金を払っている。広告から得た収入の一部を動画投稿者に再生回数に応じて払っているため、コピーされた楽曲よりも歌手本人がアップロードしている楽曲の方が検索にかかることが多い。iTunes StoreやCDレンタルに比べると、MV(Music Video)は見れるが、フルで聴ける音楽が少なく、曲はサビまで歌って途中で消えてしまう。アルバムをCDレンタルした場合は、フルで聴けることが多い。
詳細はYouTubeを参照のこと。
最近流行っているのはGoogle Lens(レンズ)。実際に写真を撮ってそこに写っているものがなんであるかを検索して教えてくれる。僕のデザインの職場でもたまに使う。
2023.08.03
YouTubeより。
YouTubeを運営しているGoogleは、著作権管理団体と契約して金を払っています。
ですから、YouTubeで著作権のある音楽を公開しても、著作権侵害になることはありません。
YouTubeには、歌手本人が自分で動画をアップロードしていることが多いですが、これは再生回数に応じてGoogleから収入を得られるからです。
Googleは、動画に広告主の広告をつけることで儲けています。その一部を再生回数に応じて動画の投稿者に与えています。
Googleは、検索エンジンやYouTubeの動画に広告をつけています。また、ホームページに広告を載せる「AdSense」というサービスによって、たくさんのホームページ内部にも広告を掲載できるようにしています。この場合も、Googleは広告収入の一部をホームページの制作者に与えることで、まるでインターネットの帝王のように金を儲けています。
ストリートビューのような、一見とても高度なシステムが必要そうに見えるものも、Googleの技術力と資本力があれば簡単に作れてしまいます。ある意味で怖いですが、オープンソースに対しては、Google ChromeのようなWeb系アプリケーションを半分オープンにすることで、オープンソースと仲良くやっています。ですが、サーバー側のシステムは公開してくれません。GNUはサーバー側のシステムを公開するように、GNUアフェロGPLという新しいライセンスを作っています。また、GoogleはMicrosoft陣営と対抗するために、オープンソースのLinuxベースのシステムであるAndroidを作りました。ですが、人間をロボット人間にするかのような名前をつけた真意は分かりません。
僕は良く知らないので、Googleがどこまでシステムを公開しているのか分かりません。何か誤解していたら申し訳ないです。
Google Summer of Codeは、夏の期間中、学生たちにオープンソースプロジェクトに参加してもらい、コードを書いて、課題をクリアした学生に報酬を支払う制度。
Googleとさまざまなオープンソースプロジェクトが共同して毎年行っており、さまざまな学生がたくさんのコードを書くことで、「面白い研究成果」がたくさん生まれている。
特に巨大プロジェクトではたくさんの学生が思い思いのプロジェクトを自分で提案して改善する。学生の独創性の向上とスキルアップにもつながり、僕は昔から「良いプロジェクトだな」と良く思っていた。
ホームページ管理者としては、できるだけ多くの人に自分のホームページを訪れてほしいものです。そうでなければ、ホームページを作った意味がありません。
その上でできることとして、SEO対策(検索エンジン最適化)があります。
きちんとmetaなどの情報を整備し、Google向けのさまざまな情報整備を行うことで、Googleでのランキングを上げることができます。
また、ブログを運営するのであれば、ブログの運営会社をよく選ぶ、ということもSEO対策のひとつ。特にはてななどはSEO対策をうまくやっており、他のブログサービスに比べて検索結果で上位に表示されやすい、などといった傾向がある。(嘘を書いていたら申し訳ない。検索して調べたところ、はてなブログがSEO対策のための多くの機能を提供している、ということは嘘ではない模様。)
また、自分のホームページがいつどれだけアクセスされているか、ページビューや閲覧者の情報を知りたいなら、ホームページにアクセス解析を導入することができます。
ですが、今のインターネット社会では、トラッキングと追跡が問題になっています。ホームページの運営者が、ホームページを見た人の情報を得ることそのものが、「個人のプライバシーの侵害に当たる」として問題になっています。
特に、Googleはトラッキングのやりすぎから、「過度にユーザーの情報を収集している」と問題になっています。
アクセス解析は、こうしたトラッキングの1つです。ユーザーのプライバシーを尊重したいなら、ユーザーの情報を得ようとしないことも必要かもしれません。
AndroidやiPhoneのスマホやAmazon Alexaなどのスマートスピーカーに言えることとして、最近の音声認識は格段に進歩しています。
たとえば、車の中などでタッチパネルによる文字入力が難しい時に、Googleの検索ボックスの右のほうにある、音声検索ボタンを押して、「ウクライナ 戦争」などと喋れば、すぐにウクライナの戦争の情報を検索できます。
あるいは、外国人と話をしなければならない時に、マルチリンガル翻訳の音声認識を使って、「こんにちは」と日本語で音声入力すれば、多言語でそのメッセージを翻訳して代わりに喋ってくれます。
以前の音声認識は、それぞれの声のばらつきを認識するために、事前に音声の登録が必要でしたが、今のGoogleなどのAIは、たくさんの個人データを学習させてどんな音声にも対応できるように開発しているため、少しぐらい声にばらつきがあっても正しく認識してくれます。
もはや、通訳や翻訳家が必要ない時代は既に来ています。通訳や翻訳家を目指して英語を勉強しなくても、機械がその代わりを十分に果たしてくれる世界に今、なっているのです。
最近、にわかに言われるようになった言葉に、「GAFA」という言葉があります。これはGoogle, Amazon, Facebook, Appleの頭文字をとったもので、「IT業界で躍進の激しい四つの企業」という意味を持っています。
この中でGoogleとFacebookのような企業に言えることとして、「イノベーションを重視している」ということがあります。
GoogleやFacebookは、その先進的な働き方やマネジメントの仕方で注目されています。上司の元に社員が従うのではなく、全員が平等で、新発想を重視し、その発想ごとにどんな人が協力すればそのアイディアを実現できるのかを考え、みんなで協力してチーフマネージャーや部署が居なくても働ける職場環境は、Facebookがやっていることで一時注目されました。Googleは、20%ルールというものを裁定して、社員は自分の働く時間の20%を自分の好きなプロジェクトに当てることができます。
最近は、日本でも、そうしたGoogleなどのやり方を参考にして、「イノベーション」を高める取り組みが盛んです。ビデオ会議を行ったり、自由な空間で自由に仕事を行ったりします。
また、Amazonは人工知能・AIとロボットを巧みに使って、自社の売る商品を効率的に自動で仕分けられる「ロボット製品管理システム」を作っています。AI技術の高さから、Amazon EchoやAlexaのようなAIスピーカー・AIアシスタントの分野で、とても高度な製品を作ってGoogleと競争しています。巨大なデータセンターのサーバーもあり、クラウド技術でも競争力を高めています。AI技術はGoogleやFacebookでも開発されており、一時期囲碁のコンピュータソフトウェアがプロ棋士と対戦した時も、FacebookやGoogleのAI技術が使用されました。
ですが、GAFAには良い点もあれば、悪い点もあります。それは、「自分たちだけが儲かるIT企業だ」と思っていることです。他に企業との契約があっても、一方的に契約内容を変えられたりします。ネットの個人情報もGAFAが多くを握っています。GAFAは必ずしも先進的で素晴らしい会社ではありません。これから、GAFAとの付き合いが日本でも増えていくでしょう。日本企業が取り残されないように、日本のIT企業にも頑張ってもらいたいと思います。特に、SoftBankのような日本企業は頑張っています。応援したいです。
GAFAは膨大な個人データを握っていることでも有名。個人データは「新しい油田」とも呼ばれており、たとえばスマホやSNSに入力された大量の個人データをAIに学習させることで、音声認識や音声操作、自然言語処理のような技術を開発している。これは、日本では個人情報保護法があるため、日本で同じことをすることはできない(できたとしても、GAFAのような多くの個人データを得られるサービス自体もない)。
日本のエンジニアからは、「GAFAがあんなにたくさんのデータを持っていてうらやましい」という声が聞かれる。技術の進歩や開発において、種となる「データ」は重要であり、データがなければ技術も進歩しない。日本では国会答弁のような公的なデータからAI技術を開発しようとしているが、GAFAの持っている大量のデータと比較すると、とても十分ではない。
そのため、日本ではAI技術の大幅な遅れが懸念されている。だが、個人情報の観点から言うと、「そんなブラックな技術は要らない」と言えるかもしれない。「テクノロジーの進歩は人類を不幸にする」とも言われている。ただし、個人データは人工知能に応用できるだけではなく、個人の消費動向や考え方のようなことが分かるビッグデータの活用は多くの分野で行われている。たとえば、使っている洗剤のメーカーを教えてくれたら、そのメーカーの洗剤をプレゼントする、といったように、個人情報保護とビッグデータの活用が同時に成り立つような仕組みも考えられている。
後日注記:実際のところ、ディープラーニングのような機械学習では、「データの量=解析・識別能力の精度」となってしまう。そのため、GoogleやFacebookはどんな情報でも良いから世界中からありったけの馬鹿な情報を集めている。
僕は、GAFAの問題点は、「GAFAだけが儲ける」ということではないかと思います。他の企業や店舗が儲けるべきところの機会やチャンスを奪い、GAFAのサービスだけが使われるようになって、GAFAだけが利益を得る機会を独占しているのです。
一見、悪いことではないかのように思えますが、実際は、GoogleやAmazonといった一部の企業が機会と情報を独占し、いわば「全てを手に入れて、何でもできる」ようになってしまったのです。
これは、ビル・ゲイツや孫正義が言うように、「ソフトウェアの世界は勝者が総取り」ということと適合します。勝者であるGoogleだけがそのサービス業界の利益を独占して、他の企業は太刀打ちできなくなります。SONYのような日本企業が入る余地は無く、当然のことながら実際の書店や家電量販店なども、Amazonに完全に負けていくのです。「利益を得る全ての機会」をGAFAが独占したも同じです。
たしかに、GAFAの貢献によって分野の市場が創造されたところもあるでしょう。たとえば、AndroidやiOSを搭載したスマホやタブレットのモバイル・コンピュータ端末市場は、GoogleやAppleによって作り出されました。ですが、先に書いたように、GoogleやAppleはこうした「自分たちだけの市場」で、「やりたい放題」をしています。入力された個人データや音声記録を追跡・収集して、人工知能・AIや音声認識・自然言語処理のような技術をどんどん向上させています。個人情報保護法で守られている日本ではそうしたことはできません。このため、日本の技術力はどんどん遅れていき、GoogleやFacebookに太刀打ちできないものになってきています。
また、人工知能やAI技術は、既存の産業と雇用を破壊していきます。MITの教授は、「人工知能は確かに仕事を奪うが、退屈な仕事だけである」などと言っています。ですが、単純で面白みのない仕事であっても、労働者はやりがいや達成感を感じ、職人は長い修行の上で誇りとプライドを持って精密な仕事を行ってきました。GAFAや、その他のIT企業、たとえばMicrosoftやAdobeは、そうした技術力の要求される仕事をIT技術によって奪いました。今後は、技術力の要求される仕事も、そうではない清掃や工場の加工のような仕事も、同様にGAFAやIT企業が奪っていきます。そこにある未来は本当に明るいものでしょうか。SNSやツイッターでのコミュニケーションよりも、重要な考えるべきことはたくさんあります。GAFAにはそうした「社会を変革することにおける責任感」を持ってほしいです。
また、GoogleがLGBTQ(Qはクエスチョンという意味で、「まだ決めかねている」といった人や「自分の性別が分からない」といった人を指す。【用語解説】LGBTQとは?LGBTQIAとは?【自分の性がきっと見つかる!】 | LGBT就活・転職活動サイト「JobRainbow」を参照のこと)を攻撃する動画をYouTubeで放置しているとして、LGBTQのイベントから締め出そうという動きも最近は出てきています。Googleの時代は、もう過ぎ去るのかもしれません。最近のネットは、みんなGoogleが嫌いです。たとえばAndroidがきちんと動かないとか、YouTubeの著作権問題とか、さまざまな問題があって、Googleのプロダクトを締め出そうという動きがどんどん盛んになっています。逆に、YouTubeやAndroidなどに依存する人も増えてきているのが現状です。ITの今後は、Googleが今後どのような行動に出るか、ということに左右されていると言っても良いでしょう。ただし、GAFAの中でもとびぬけて際立った存在として知られるGoogleは、令和時代の新しい社会を作る大きな存在となるでしょう。
僕は、Googleの問題点として最も大きく言えることは、「アドセンスはGoogleが自分で作ったコンテンツで儲けていない」ということだと思います。
Googleは、Webサイト運営者に「お小遣いを稼げる」といって、たくさんのWebサイトのコンテンツにアドセンスと呼ばれる配信広告を載せています。Googleは広告主から「たくさんのWebサイトに広告が載せられる」と言って、広告掲載料を稼ぎ、そのお金をWebサイトの運営者に還元しながら、手数料を取ることで、巨万の富を得ています。
ここで問題なのは、「WebサイトのコンテンツはWebサイトの運営者の作ったものであり、Googleの作ったものではない」ということです。Googleは、自分の作ったコンテンツで儲けているわけではなく、他人の作ったコンテンツで儲けています。これが、テレビなどのマスコミと異なるところです。
YouTubeも同じです。YouTubeの動画はGoogleが作ったコンテンツではありませんが、Googleの広告動画を出すことで、動画を配信したそれぞれのYouTuberにGoogleは再生回数に応じてお金を支払います。
これは、法的に悪いわけではありません。違法でもないですし、Webサイトの運営者にお小遣い(最近ははてなのようにアドセンスだけで成り立つようなIT企業もあり、もうお小遣いと呼ばれる領域は越えているだろう)を払うことで、合法的にお金を稼いでいるだけです。
ほかのアドセンスの問題は、「たまにおかしな広告が入る」ということです。WinZipのドライバー・アップデートはウイルスであることが有名ですが、GoogleにはWinZipの広告がたまに入ります。おかしなサイトにリダイレクトされる広告もあります。
決してGoogleだけが悪いわけではありません。たくさんのWebサイト作成者が、「Googleからのお小遣いが欲しい」と言って、アドセンスをつけたいからつけた結果にすぎません。ですが、結果として見れば、Googleはインターネット全体を「あたかも自分のコンテンツ」であるかのように儲けています。
GoogleはITの技術力とインターネットへの影響力のある会社です。このままを続けていたら、きっと20年後には将来は無いでしょう。
考えてみれば、Google検索も同じです。Googleはインターネット全体を自分のものにし、支配して儲けています。決して悪いわけではありませんが、Googleによってインターネットは全てが支配されようとしています。
Googleは決して悪い会社ではありません。とても高い技術力があり、インターネット界では「神」のような地位を持っています。昔の僕のような会社だと思って、勝手に親近感を抱いています。好きなわけでも嫌いなわけでもありませんが、GoogleにはこれからのIT業界を先頭に立って率いていってほしいと思います。それがオープンソースにとってもプラスになるでしょう。特にWebKitやBlinkのような技術はインターネット業界全体を変えました。今では、ブラウザはオープンソースでChromiumをベースに作るのが当たり前です。Googleには頑張ってほしいと思います。
Googleについては、僕はセキュリティ管理においては優れていると思います。
たとえば、Googleアカウントにログインするためには、パスワードの入力だけではなく、携帯電話へSMS(ショートメッセージサービス)を送信して、そこから確認することができるようになっています。
また、GoogleのWebサイト上の管理ページから、セキュリティ診断を行うことができ、最後にログインしてから長い間が経っているデバイスや、PINによるロックがかかっていないデバイス(紛失したら即座に危険なモバイル機器)については、パソコンからそれらデバイスによるアクセスを削除することができます。
ですが、Googleの危険な点は、Googleアカウントが分かってしまえば、それだけで巨大なセキュリティ被害が考えられるという点です。Googleにログインできるということは、GmailやGoogle Playにもログインできます。Gmailにはたくさんのメールが存在し、中には別のWebサービスのパスワード情報なども存在します。Googleさえハッキングしてしまえば、どんなサービスも乗っ取れてしまいます。だから、Googleも慎重にセキュリティ管理を提供しているのだと思います。
後日注記:実際のところSMSなどを用いた二段階認証はGoogleだけではなくYahooなども導入している。また、Firefoxアカウントなどでも、使われていないデバイスはWeb画面から削除できる。
僕は、Googleについて言えることとして、「インターネットの力で情熱のある科学者や芸術家が生まれなくしてしまった」ということが言えると思う。
Googleを使うと、検索エンジンでさまざまな知識や情報が瞬時に調べられ、何でも答えがでてくる。
一見、科学者や芸術家にとって良い環境のようにも思えるが、「本や書籍の内容を頼りに、自分で本の記述を確かめて、参考文献をたどっていき、自らの力で考え、研究し、実験し、解明していく」という人が減ってしまったのである。
インターネットという世界中といつでも自分の家でつながる環境がでたことで、コミュニケーションだけではなく、作家や芸術家の「情熱的好奇心」も少なくなってしまった。自らの環境で研究し、作品を創造する、という人が出づらくなっている。
だが、これは時代の流れとともに解決していく。インターネットの中に全てがあるように見えて、本当は無い、ということが明らかになっていき、「インターネットの外で自ら積極的に(たとえ孤独であっても)活動する」という「新しい世代の芸術家」が生まれるはずだからである。それが僕のような人間であったとしても、おかしくはない。
ただし、悪いのはGoogleだけではありません。Adobeは芸術家や職人を無くし、Amazonは既存の店舗を無くします。そのように、IT技術はどんどんこの世界の既存産業を破壊していきます。FacebookなどのSNSではいじめや何も考えないコミュニケーションが増え、アングラ的なサイトや掲示板では犯罪が生まれています。いつか、しっぺ返しが来るでしょう。
ネット中毒やネット依存症の問題もあるし、音楽業界などではYouTubeの著作権などの問題もある。Androidのロボット人間の人間性などの問題もある。僕は、次に来るのは「オープンソースを使った本当に人間性のあるIT社会」ではないかと思う。オープンソースなら、ひとつの会社が支配するのではなく、みんなのIT社会をみんなで築くことができる。
なぜGoogleが広告でそんなに儲かっているのか、それはGoogleの広告媒体が魅力的だからです。
最近のインターネットでは、いたるところにGoogleのバナー広告やテキスト広告が見られます。なぜ、彼らはGoogleに広告を出すのでしょうか。
それは、Googleの広告媒体に広告を載せると、インターネット中、ともすれば世界中のあらゆるサイトに広告を載せられるのです。
これは、単にホームページだけではありません。たとえばはてなのようなネットベンチャー企業は、Googleの広告によって儲けているため、はてなのほとんどのブログにGoogleの広告が載るのです。
Googleは、広告だけではなく、技術的に優れており、インターネットの「最先端技術」は多くが「GAFAの技術」になっています。そう、今のIT業界は、「最先端技術=GAFA」のようになっています。
僕は、このような集団や会社は、今までの歴史にはない、新しい形での集団だと思います。特に、Googleだけが広告媒体からコンテンツや技術に至るまで独占しているのです。
ただ、Googleはとても危ういと僕は思います。それは、Googleの広告は、Googleのホームページに掲載されているわけではなく、ネット上の「Google外」の場所に掲載されているからです。これは、独自の戦略を持つひとつの会社としては、とても危ういことではないかと僕は思います。Googleはネット上全ての情報を支配できるわけではありません。いつか、何かの形で、圧力がかかるのではないかと僕は思います。
Googleがいったい、何をやろうとしているのか。Googleの目的とは、世界中の情報を整理することです。
Googleは、この世界で新しい「図書館」を作りたいのです。
Googleの他の会社と違うところは、MicrosoftやAmazonのように、最初から金儲けを目的にしているわけではないことです。
Googleは確かに営利企業です。ですが、Googleだけは違います。Googleは、世界中の情報を整理することをミッションにしています。彼らのやりたいことは、まさに「情報」です。
Googleは他の会社とは違うのです。
実際のところ、Googleがユーザーの情報を収集しているのは、収集するのに一番いい位置にいるからです。
特に、検索エンジンとアドセンスです。毎日何億という検索リクエストを処理し、その中にはどんなことをユーザーが興味関心があるかというデータが全てあります。また、アドセンスには、ユーザーがそのページをどれだけ見たかという情報がつまっています。
インターネット中で、何がどれだけ、誰が行ったのか、Googleだけが全て知っているのです。
これは、ユーザーが自発的にさまざまな個人情報を公開するFacebookと戦う理由でもあります。「誰も知らないインターネットユーザーの世界をどちらが知り尽くすか」、そういう競争をGoogleとFacebookはしているのです。これは無意味に見えて、人々の興味関心を知りたい大企業に対して、とても大きな「金」になります。これこそ、ビッグデータです。
Googleは、自社の製品開発のためにデータを利用しています。たとえば、Androidスマホの膨大な入力データを音声認識のAIの開発に利用しています。AppleやAmazonなどの他のGAFA企業も同じです。
それに対して、インターネットユーザーは非力ながら、Mozilla FirefoxやDuckDuckGoなどでトラッキングを検出・ブロックすることで対抗するしかありません。
今後のIT業界がどうなるか、予断は許しません。Googleだけが世界の裏側で全てを知っているような世界になって、Googleは本当の意味で「情報を掌握する会社」になるかもしれません。Googleは営利企業です。そうした個人のデータを金儲けのために利用するのは、明らかです。
Googleについて好意的な意見として、優れた検索エンジンを作ったことは評価できます。
たとえば最近はDuckDuckGoなどのライバルがいますが、セーフサーチをOFFにすると画像検索では普通の人名でもアダルト画像しかかかりません。「Kerry」とか「Andy」という名前でも裸の男や女の画像ばかりが出てきます。
Googleは、ロボット型の自動クルーの検索エンジンで、Webの広大な情報全てを掌握しました。その上で、きちんとしたサイトをランキングします。
ですが、実際のところ、Googleがきちんと優れたアルゴリズムで良いサイトをランキングしているのか、誰にも分かりません。適当かついいかげんにランキングしている可能性もあるのです。
その証拠に、何を検索してもWikipediaがかかり、Qiitaのような一部のSNSは多くかかりやすい、という特徴があります。きちんと良いサイトが表示されているのかどうか、神以外誰にも分からないのです。また、ホームページの運営者がSEO対策(検索エンジン最適化)をしなければ、上位に表示されない、ということも常識です。過去にはGoogleで排除されたり不当に低く表示されたりする「Google八分」が問題になりました。
Googleは怒るかもしれませんが、結局のところ、検索エンジンなんか、適当にただ検索キーワードに合致するサイトが表示されてしまえばそれで良いのです。Googleは、あまり賢いサービス企業ではありません。
しかしながら、Googleは馬鹿に見えて、本当は超賢い企業です。
特に、GoogleはWeb上のすべてを検索エンジンのクロールという名目で知っておきながら、その大量にあるデータをAIで解析することで、言ってしまえば「この世界の全てを知っている」と言えます。
AIが、人間よりも知性が低いから、人間の方がまだ勝っているとか、人間のようなロボットは作れていないとか、そういう意見は、「コンピュータはどんなに大量の情報であっても休まずひたすらに計算できる」ということを考えていません。
Googleが真に脅威なのは、AIの知能が将棋棋士並みに賢くなったからではありません。Web上のあらゆる膨大な情報をすべて解析することのできる「解析できるビッグデータのサイズの大きさ」、これこそがGoogleを「真の脅威」としている理由なのです。
Googleは、もはや中国やソ連のような「監視と逮捕の国家」以上の脅威です。この世界におけるすべてを、Googleは既に知っていて、どんなことについてもGoogleは正しく判断し、自動的にすべてのリスクを把握して国民を誘導できる、そのような会社になりつつあるのです。