パソコン・GUI操作入門に関する世界観(2.キーボード入力)です。
アプリケーションを起動した時に、ウィンドウの上部に表示される「ファイル(F) 編集(E) 表示(V)」のような文字の羅列は、機能のつまったメニューを表しています。
この「ファイル(F)」や「編集(E)」をクリックすると、その下にポップアップメニューが表示されます。多くの場合、「新規作成(N) Ctrl+N」とか、「開く(O)... Ctrl+O」などが表示されます。
あまり知られていないtipsとして、「ファイル(F)」についている(F)は、「Alt+F(Altキーを押しながらFキーを押す)」をキーボードで押すことで、クリックしなくてもキーボードからメニューを開くことができる、というのがあります。
Alt+Eで編集(E)を、Alt+Vで表示(V)を開けます。この状態でさらにポップアップメニューの中の項目を選択する(たとえば「開く(O)...」を選ぶ)には、メニューが表示された状態で「O」キーを押します。メニューを閉じるには「Esc」キーを押します。
ちなみに、「開く(O)...」に「...」がついているのは、「新しいウィンドウが開く」ことを意味しています。
もう一つのtipsとして、「新規作成(N) Ctrl+N」についている「Ctrl+N」は、ショートカットキーを意味しています。これは、そのアプリケーションが実行されてウィンドウが表示・選択されている時(フォーカスが当たっている時)に「Ctrl+N」キーを押すと、即座に「新規作成」機能を実行することができます。
ショートカットキーとキーボードによるメニュー開閉の方法を覚えることで、作業が効率化します。クリックとダブルクリックでやっていた細かい作業も簡単になります。
あとは、Windowsキーでスタートメニューを、コンテキストメニューキーでコンテキストメニュー(右クリックメニュー)を実行出来る。
それから、ウィンドウに表示された「テキストボックス」や「コンボボックス」や「チェックボックス」は、Tabキーで順番に移動できる(フォーカスを変えられる)。これを覚えると、検索ダイアログなどでテキストの入力が楽になる。マウスでいちいちテキスト領域を選択しなくても良い。ボタンやチェックボックスを押すのはスペースキー。また、テキストの選択(コピー・ペースト時の選択など)はShift+矢印キーで行える。
テキストなどをコピーすると、それは別のプログラムのウィンドウなどでも貼り付けることが出来る。このために、OSはクリップボードと呼ばれる仕組みを提供している。コピーしたデータは一度クリップボードに入り、貼り付けされる時にクリップボードから得られる。
ちなみに、これらはWindowsだけではなくGTK+などでも共通である。
また、クリックでファイルを選択する時は、Shift+クリックで範囲選択(続いているファイルを一気に選択)、Ctrl+クリックで複数選択ができる。複数のファイルをコピー・移動する時に効果を発揮する。種類や更新日時別のソートなどと一緒に使おう。
日本語入力のtipsとして、スペースキーで漢字変換をする代わりに、F6キーで変換すると「全角ひらがな」になり、F7キーで「全角カタカナ」、F8キーで「半角カタカナ」、F9キーで「全角英数」、F10キーで「半角英数」にダイレクトに変換できる。
特に、F7でカタカナ、F10で半角英数は覚えると効率的かつ楽に変換できる。
また、文字を確定した後でも、文字を選択して「変換」キーを押すことで、もう一度その漢字を変換できる。
あとは、半角/全角は直接入力と日本語入力を切り替えるのに良く使う。これに類する機能として、「カタカナ・ひらがな」キーを押すとひらがな入力、Shift+カタカナ・ひらがなでカタカナ入力、「Caps Lock・英数」で直接入力ができる。また、Shift+Caps Lockで文字を確定していない入力中のローマ字の大文字・小文字や、直接入力時の大文字・小文字を切り替えられる。
パソコンのキーボードは昔の英字のタイプライターなどで使われた「QWERTY」なので、とても日本人には入力がし辛い。それだけではなく、ローマ字で入力する必要がある。(かな入力というモードはあるが、誰も使わない。)
基本的に、「愛しています」は「aisiteimasu」と入力し、変換のためにスペースキーを押して、単語ごとに区切られたものを矢印キーでひとつひとつ選択し、最後にエンターキーを押す(あるいはそのまま次の文字列を入力する)ことで漢字かな混じり文字を入力できる。
ただ、最近は、ケータイ入力のようにもっと日本人にも分かりやすい入力システムも作られているし、Windowsでも予測変換が可能になってきている。ケータイ入力では、「た」を三回押すことで「つ」を入力する。方向表示で「た」の上下左右から「つ」を選ぶことも出来る。予測変換では、「い」だけを入力して、予測的に表示された候補から「イタリア」を変換・確定することが出来る。だが、Windowsパソコンでは依然ローマ字入力とIMEによるかな漢字変換が基本だ。
「ぁ」や「ぃ」は、「la」や「li」などで入力できる。「xa」や「xi」でも入力できる。lはlittleの意味。他に「てぃ」は「thi」などで入力することが可能。
小さい「っ」を入力したい場合、子音を二重にすることで入力できる。ラットは「ratto」と入力する。
文字を消したい場合、前の文字を消すためにはバックスペース、後の文字を消したい場合はデリートで消すことが出来る。変換候補を出したい時はスペースを入力する。また、改行したり変換を確定したい場合はエンターを入力する。空白はスペースを入力する。
たまに入力がおかしくなった場合は、どれかのキーを間違えて押したために、現在の入力設定が変わってしまったことを意味する。半角・全角やCaps Lock・英数、あるいはカタカナ・ひらがななどのキーを押してみよう。Insertを押すと、挿入モードと上書きモードが変わってしまう。他にも間違えて全角英数変換を一度すると次から入力したアルファベットが全角で表示されるようになる。この場合は一度半角英数変換を押すことで解決できる。パソコンの製造元によっては、FnキーやF1~F12キーやShiftキーなどに特殊な役割が設定されているものもある。また、IMEの設定によってさまざまなことが変えられるため、間違った設定をするとおかしなことになる。
初心者が陥る罠として、「半角と全角の違い」が挙げられる。特に、出来るだけ全角英数(TPPではなくTPPなど)と半角カタカナ(フランスではなくフランスなど)は使わないようにしよう。たまに全角の数字などを使うこともあるが、原則嫌われる。
IMEには学習機能があり、一度した変換候補は出来るだけ上の候補に出てくるようになっている。辞書を登録することで、通常出てこない候補を出てくるように設定することも出来る。また、読み仮名の分からない漢字はIMEパッドでマウスによってペイントのように探すことが出来る。既に変換された漢字の読み仮名が分からない時は、再変換を使うことも出来る。
次の変換の区切りを変換したい時(「フランス人」の「フランス」から「人」に移動する時)は変換中に矢印キーで、変換の区切りを変えたい時(「フランス人」を「フランス」「人」から「フラン」「すじん」にしたい時)はShift+矢印キーで変えられる。また、変換候補を表示中に「0候補」を選択することで、別の変換区切りに変えることが出来る場合もある。
使い方が分からないなら、間違えて操作してもそんなに問題のない、Windowsのペイントのようなアプリケーションで遊ぶと良く分かります。
それから、ワードやエクセルにデータを入力しながら遊んでも良いでしょう。
最近は、オンラインにタイピング練習ソフトもあるので、参考にしてください。
昔は、僕もZ式マスターと言う本でワードやエクセルの使い方を知りました。今でもあるのかは分かりませんが。
入力デバイスを参照のこと。
Linux日本語入力を参照のこと。