浄水場・水道の世界観です。土木建築も参照のこと。父親の話を参考にしています。
浄水場(下水場)の仕組みにおいて、鍵となるのは塩素です。
塩素は、殺菌作用を持っていて、家庭から流れ出た下水の中の菌を殺す役割を持っています。
最近では、殺菌を行うために塩素だけではなく、生物学的なバクテリアを用いて、汚水を分解することもあります。
塩素以外のキーポイントとしては、沈殿とろ過です。中に含まれる汚れや土などは沈殿させることで除去し、ろ過することで小さな汚れを取り除きます。
沈殿を行う際には、まず第一プールで水を溜め、沈殿した下部を除いて上部だけを第二プールに移し、これを繰り返すことで綺麗な水を作り出します。
下水の場合、このような手順で水を綺麗にしてから、水を川に流します。これにより、自然の力でさらに水を綺麗にします。
上水道は、生活のために使う綺麗な水が流れる水道管で、下水道は、生活のために使った汚い水が流れる水道管のこと。
上水道の仕組みは、まず、取水場で、川から水を取り入れる。川の水であるため、最初からそんなに汚くない。この水を、第一プールに溜めて、汚れを底のほうに沈殿させ、沈殿させた部分だけを取り除いて、上の綺麗な水を第二プールに移す。そして第二プールでも同じことを繰り返し、第三、第四プールに移していく。そして、フィルターで濾過することで、汚れはほとんどなくなる。
だが、目に見える汚れは取れても、飲むために有害となるような雑菌やばい菌がたくさん含まれている。そのために、塩素を入れる。塩素には殺菌作用があるため、塩素によって雑菌やばい菌が死ぬ。そして、基準値を満たしたことを確認して、ポンプで高い水圧で送水管から家庭へと水を送り出す。
下水道の場合、同じことを行うが、水の汚さの度合いが違う。下水道は、トイレの水、風呂の石鹸やシャンプー、台所の洗剤や食べ物のカスや油などがたくさん含まれている。まず、フィルターで濾過することで、大きな汚れをこし取り、上水道と同様に第一プール、第二プールと繰り返し沈殿した汚れを取る。この際にできた汚れは、糞だけであれば肥料にすることもできるが、実際には洗剤などが含まれていると菌を殺してしまうため、肥料に使うことができない。多くの場合、乾燥させて水分を取って、燃やすか、あるいは埋め立てる。肥料にできるところはすることもある。
そして、上水道と同様に塩素で細菌を殺すが、下水に含まれている雑菌は上水の比ではない。最近は、「目には目を、歯には歯を」というように、生物学的な浄水として、細菌を分解するような別の細菌を入れることで、生物学的に水を綺麗にすることがある。水を巨大なタンクに入れた上で、そのような分解菌を入れて、酸素をゴボゴボと入れながら(これは水槽で魚を飼う時に酸素を水の中に泡にしながら入れるのと同じで、分解菌を働きを活発にする)、タンクの中の水を混ぜる。そして、綺麗になった水は川に流すことができる。
2025.02.02
以下が参考になる。
水道や下水道は、上から下へと流れができるように、徐々に傾いて作られています。このため、何もしなくても上から下のほうに流れてくれます。
最近の下水道は浄水場に流れ着くように作られていますが、昔の下水道は川にそのまま流すタイプのものもありました。東京などの都心部は早くから水道工事を行っていたため、その頃作られた下水道は川にそのまま流すタイプのものもあったり、そうでなくても老朽化が進んでいたりします。逆に田舎の水道や下水道は新しい技術が使われていることも多いです。
下水道によって、トイレなどの環境が著しく綺麗になりました。水洗トイレは、昔の汲み取り式のトイレとは違って、ハエが湧いたりしません。ハエは汚いところ(つまり人糞の上)に卵を産みますが、水洗トイレでは産むことができません。なので、昔のようにハエの卵からウジが湧くということが少なくなり、ハエそのものも見られなくなりました。
今でも一部の田舎の地域では下水道が完備されていない地域もあり、そのような地域では汲み取りのトイレを今でも使っています。
2024.03.24
水道管は上水道と呼ばれ、生活に必要な綺麗な水を流す。これに対して下水管は、生活で排出された汚水を流す。
このほか、雨水と呼ばれる水道管があり、雨が降った時に流れる雨水を流す。下水管は川に流す前に処理が必要だが、雨水は川にそのまま流せる。道路の脇の溝は側溝と呼ばれ、雨水を流すのに使われるほか、田んぼや畑のある地域では、用水路として一部を田んぼや畑のために使うようになっている。
マンホールは、下水管や雨水管を管理するための人が入ることのできる穴のことで、マンホールの上に下水管であれば「汚水」、雨水管であれば「雨水」と書かれている。このマンホールから、下水管や雨水管の中に入ることができ、メンテナンスが必要になった時に中に入って点検や修繕を行う。
ただし、上水道の水道管の場合は、そのように中に入ることはできない。そもそも、水道管は中に入ることができるほど太くなく、高い場所でも蛇口をひねった時に水が出るように、ポンプで高い水圧で水が満ちている。水道管はそもそも中に入る必要性が下水管などよりも低いため、水道管の外から点検や修繕を行う。本当に中に入る必要がある時はごく限られていて、水を止めた上で、専用の口からロボットやファイバーでメンテナンスを行う。人が入ることはない。
ただし、水道管は高い場所や二階などでも蛇口をひねれば水が出るように、ポンプで高い水圧で水が送られているため、壊れた時は噴水のような勢いで水が噴き出て、辺り一面が水浸しになることがある。
下水管の中の作業は過酷で、足元が汚い水が流れる中を、点検用の灯かりの下に、ガスマスクをつけて管理作業を行う。
このような作業を、水道局あるいは下水道局の職員が行っているが、最近は公務員がそのような作業をやりたがらないため、専門の会社に委託して行っていたりする。
下水道局は、新しい団地にまだ家が少なかったりすると、下水の整備をしばらくの間しないことがある。そのような場所では、汲み取り式のトイレを使っている。団地に家が増えてくると、下水道局は下水の整備をする。たくさんの家があるほど、下水管は太くなる。
下水管の太さは、もっとも細いものでは直径10センチメートルほどしかないが、都心部の地下に埋められるような太いものでは直径5メートル以上の下水管が使われることもある。あるいは、それ以上の太さの下水管になってくると、もはや「下水管」ではなく、地下水路のような「下水道」になってくる。
東京都などでは、ゲリラ豪雨などでたくさんの雨が降った時に水が溢れて冠水しないように、地下に巨大なトンネルを掘っていて、この中に雨水を流す計画を持っている。
2025.02.02-03
昔の日本人は、寄生虫と切っても切り離せない関係でした。
寄生虫は、体の中に住み着いて寄生して生きている虫のことで、体の中に卵を産んで増えます。そして、人間が糞をすると、この寄生虫の卵が一緒に出ることがあります。
昔の農家は、畑の肥料として、肥溜めに溜めておいて発酵させた人糞の肥料を使っていました。そして、これを野菜や作物に肥料として与えていました。この時、人糞の中に寄生虫の卵があると、それが野菜につくことがありました。
昔の八百屋では、そのような野菜を、そんなに綺麗に洗わずにそのまま売っていました。ですが、そのような寄生虫の卵がついた野菜を食べると、当然ながら体の中に寄生虫が入ってきます。なので、昔は多くの人が寄生虫を持っていました。
大きな農家では、巨大な畑は自分の糞だけでは肥料としては足りません。農家は、できた野菜を、五日市や十日市のようなその日行われる市で売ります。そのために、川の上を進んでいく船に、野菜を売って、そしてその船が市で野菜を売ります。そして、船が帰ってくる時に、町の中のくみ取り式のトイレから人糞を持って帰ります。そして、この人糞を畑の隅にある肥溜めに入れて肥料として使いました。
それから、原爆で焼け野原になった広島は、川沿いにバラックのような建物を作ってそこに住みましたが、その時、川に少し向き出すような形で、川の中に柱を作ってバラックを立てました。これは、船を使って移動できるというメリットもありますが、もうひとつ、天然の水洗トイレを作ることができます。すなわち、川にそのまま糞尿を流すようなトイレを作っていました。
なので、昔の川ではとても泳いで遊んだりできませんでした。それでも夏場などには川で水遊びをする子供もいますが、そこに普通に人糞が流れてきます。人糞はした時点では水よりも軽いため、普通に川に浮かんで流れてきたりします。
そのような世界だったので、昔の日本では、寄生虫にかかることが一般的でした。
昔の子供たちは、寄生虫を持っていないか検査するために、学校で検便で自分の糞を持っていきました。そして、多くの場合寄生虫が見つかりますが、そうすると、「虫下し」という虫を殺すための殺虫剤のようなものを飲まされます。殺虫剤であるため、体にそんなにいいものではありませんが、子供に飲ませるためにチョコレートのような甘い味がするので、当時の食料事情のよくない子供たちは好んで飲みます。中には他人の虫下しを奪ってたくさん食べる人もいます。ですが、虫下しは殺虫剤であり、たくさん食べると、視界がおかしくなって世界が赤く見えたりすることがあるので、注意が必要です。
最近は、下水設備が整い、そして肥料も肥溜めの人糞ではなく化学肥料が多く使われるようになったので、そのような問題は少なくなりました。ですが、逆に、埼玉の陥没事故のように、下水が使えなくなると生活ができなくなってしまうことも出てきています。また、下水設備の整っていない発展途上国などでは、今でも寄生虫と切っても切り離せない関係にあります。
昔のくみ取り式トイレは、便槽の中に臭いが溜まりすぎると、家の中に臭いがやってきて臭くなってしまうので、煙突のようなものがあってそこから換気をしていました。今でも、下水の整っていない地域では、そのような煙突が家についていることがあります。昔の家では、トイレは北側に作られることが多いので、煙突は北側にあります。トイレが北側にある理由は、日の光が当たる南側に作ると、早い段階で糞が発酵してしまい、臭いがきつくなることや、日の当たる側には庭や畑などの日の光を必要とする場所を作りたいからです。今でも、多くの家で、風呂やトイレは北側に、庭は南側に作られることが多いです。
その地域に下水が整備されているかどうかは、道路に下水のマンホールがあるかどうかを見れば分かります。今でも下水が通っていない地域は多くあります。そのような地域では、バキューム車がやってきて便槽の中に溜まった糞を取り除いてくれます。ただし、「食事の時間はやめてくれ」と言っても、そんなことを言っていたらみんなのトイレでくみ取ることができなくなってしまうので、夕飯の時間だったとしても問答無用でバキューム車はやってきます。昔のくみ取り式だった学校では、学校の昼食中に来ることもあり、その時は臭いですぐに分かります。
2025.04.17
また、日本の水道インフラは技術的に高く、インドなどでは「必ず腹を下す」と言われる水道を、まさにそのまま飲むことができます。
ですが、温暖化などの影響で災害が増えた今、課題があります。千葉県の台風被害では、電気や水道などのインフラが止まってしまいました。また、大雨で毎週のように冠水の被害が伝えられます。そのうち、住宅の一階には住めなくなり、高床式の住居を作る必要がでてくるかもしれません。
実際のところ、水道や蛇口やシャワーなどにある「管」(くだ)は、人間の血管を模したものです。
管が古くからあるものなのか、それとも比較的最近できたのかは分かりませんが、人間の技術にはそうした「人間の体を模した技術」が多いです。自動車などは動物の脚を模したものだと考えられます。
よって、僕はそのうちドローンなどが発展して、人間は空を飛べるようになると思います。鳥の羽を模すことができれば、それもおかしくはありません。
生活する上で、水道・ガス・電気は最後の砦です。
貧乏でお金が払えなくなると、さまざまなものが購入できなくなりますが、生活のための最後の砦として残るのが、水道・ガス・電気です。
水道・ガス・電気が止められないうちは、まだ希望があります。貧乏家族で、借金地獄でも、希望を持って生きましょう。
昔はまだ水道がなかったため、地下を掘って地下水を汲む「井戸」を使っていました。
地上において川のような水流があるのと同じように、地下にも水流があります。これを地下水流と呼びます。地下水流は、地上に出てくると滝のようになることがあります。
昔は、地下水流に詳しい人が「ここらへんに地下水流がある」というのを、さまざまな方法で発見し、地下に穴を掘って、そこから地下水流が出てくると、釣瓶(つるべ)という滑車についた桶を使って、そこから水を汲んで生活に使っていました。
その後に、技術が進歩すると、桶ではなく手こぎ式のポンプを使って水を汲むようになり、それがさらに進歩すると電気式のポンプとなり、井戸から直接水道に水を送るようになりました。
昔は井戸が必需品であったため、井戸が古くなったり、ポンプが使えなくなったりすると、それを治してくれる「井戸屋」と呼ばれる商売がありました。井戸を作る人、直す人、ポンプの部品を作る人などが昔はいました。
ですが、今はほとんどの場所で水道があるため、井戸の存在を知らない人が多くなりました。
井戸の水は、必ずしも綺麗な水ではなく、汚れた水が出てくることもあります。近くに工場などができることで汚くなることもあります。なので、基本的に飲むためには使わず、洗濯など、日常で水が必要になる時に使います。
ちなみに、昔は井戸が庶民にとってとても身近だったので、井戸にまつわるお話が多くありました。特に、「番町皿屋敷」や「四谷怪談」などの怪談話がその例です。
2024.12.21