ゲーテの世界観です。
作家になりたいのであれば、ゲーテが良いかもしれません。水木しげるもゲーテが大好きで、自分の人生のほとんどはゲーテであると言っています。
“三千年を解くすべをもたない者は、闇のなか、未熟なままにその日その日を生きる”―ゲーテ
“それは悟性と学問という人間 最高の賜物をさげすみ―それは悪魔に身を委ねて没落せずにはおられない”―ゲーテ『ファウスト』
以下はネットで読めるファウストのページ。
縦書きで美しいファウストを読みたい方は以下がおすすめ。
2019.11.19時点で、僕はファウストを読んでいます。家や作業所で、やることが無い時に読んでいます。
2019-11-19より。
頭がぼけーっとしながら、午後は作業がなかったので、昨日のゲーテのファウストの続きを読んでいた。
今のところ、メフィストフェレスがファウスト博士の下に現れ、悪魔の契約をするところまで読んだ。
悪魔メフィストフェレスは、ファウストのために何でもするが、ファウストが死んであの世に逝ったら、立場が逆転し、ファウストはメフィストフェレスの下に仕えることになる。
今読んでいる範囲で言えるのは、言葉がとても賢くて、「どんな言葉が賢いのか」が分かる。文と文節の全てが美しくて、宝石をちりばめたように輝いている。
「これが賢い人間の考えることなのか」ということが分かった。そして、はじめて自分よりも偉大なものに出会ったような、そんな出会いを感じた。
また、僕は文学がこれほどまでに面白く、そしてさまざまなことを「分かることができる」ものである、ということを知らなかった。詩人の言葉、悪魔の言葉、ファウストの言葉が、どれも心に響いてきて、本当に素晴らしい。
僕は、ファウストで日本語やドイツ語すら分かった。日本語が理解できるようになった。そう、言語とは「判断」である、ということがファウストで分かった。
自分にとって、本当にふさわしい存在は、ゲーテだということが分かった。
2019-11-20より。
今日は、作業所ではエクセルで毎月やっている書類作りをやって、午後は作業が無かったので、ミュシャをトレースし、休憩時間に昨日よんだゲーテの続きを読んでいた。
ファウストは、メフィストフェレスがゲーテに扮して学生に対話するところまで読んだ。
ファウストは戯曲だから、登場人物の名前とセリフしか書いていない。そして、その登場人物のセリフが、ものすごく賢い。最高に賢いことばかり言う。文学的なことも、宗教的・神学的なことも、人生のようなことも、そして大学教授や学問のようなことも、全部言う。劇にするとものすごいだろう。
今僕の読んでいる範囲で言うと、主人公は高名なファウスト博士で、メフィストフェレスがこのファウストを騙して悪魔の契約をする。
内容も、ファウストとメフィストフェレスばかり出てくる。最初の方で座長や道化方や詩人がでてくるのは、おそらくこの劇の舞台の裏方を表しているのだと思う。その後に主と天使とメフィストフェレスがでてきて、ファウストを騙そうとするいきさつが書いてある。あとは、ファウストとメフィストフェレスのものがたりが続いていく。
たまに色んな脇役がでてくるが、主役はファウスト。ファウストも馬鹿な人間で、生きている間は何でもしてあげると言われて悪魔との契約をするが、メフィストフェレスは最初から騙すのが目的。これからどんなシナリオが展開するのか楽しみである。
2020-02-17より。
僕は、そろそろ、ゲーテの意味が分かった。
ファウストの序盤の座長と道化と詩人は、自分の昔の人生がそれらを構成しているのを言っている。座長のように生きた人間が、道化になって、最終的に詩人であるゲーテになった。
そして、これら三人が舞台を演じていることにしている。
また、中盤のファウスト博士が悪魔のメフィストフェレスに騙されるのは、ゲーテ本人がファウストで、ファウスト(今のゲーテ)を悪魔が騙しているような気がするのを言っている。
僕は中盤までしか読んでいないが、このように、ファウストにはゲーテの分かった全てのことが詰まっている。
そのため、神であるかのようにドイツで崇められたのである。
なぜか、水木しげるが「自分の人生はほとんどがゲーテである」と言っているが、これは水木しげるの人生がゲーテの人生と酷似しているのを言っているだけであり、ゲーテを崇拝するわけでも、ゲーテによって作家ができたわけでもなく、ただ水木しげるが天才だっただけである。
恥をしのんで言うと、僕もゲーテと人生が酷似している。その理由は、ゲーテ本人がこういう人間を増やしているからである。ゲーテも神のように見えるが、人間であり、魂のレベルで、ゲーテと同じ人間を作っている。よって、神ではないが、神を創造したのがゲーテという人間である。
また、ゲーテが分かってしまうと、バッハは簡単に分かる。
彼はただ、「賢い自分を作った後で、その賢い自分をいくらでも作っているだけ」だからである。
最初の賢い人間は、要するにゲーテである。そして、そのゲーテとされるものを、いくらでも組み替えて作っていく。世界全てを神の秩序に染め上げていく。それがバッハである。
バッハがゲーテと違うのは、バッハはこの世界に居る全ての人間を音楽で創造したところにある。ゲーテはゲーテを増やす。そして、バッハは全員の人生を創造している。
バッハもゲーテも狂っていない。彼らがやりたいようにやると、自然にそうなっただけだからである。
僕もそこが同じである。僕の場合、自分の最初から知っていたことを、普通ぐらい賢くしただけにすぎない。そのために調べただけで、それ以上でもそれ以下でもない。
また、バッハはバッハばかり作っている。バッハは賢く偉大なように見えて、それしか能がない。バッハを大量生産することしかできない。そこが僕と似ている。
後日注記:これではバッハの方がゲーテよりも後に生まれたように見えるが、実際はバッハの方が古い。だが、僕は魂や天国のレベルでは、生存する時代の順番は関係ないと思っている。人間は、神さまにお願いして自分の生きたい時代に生まれるからである。僕の本が未来の僕の人生の全てを語っているように、神が未来の全てを嘘偽りなく教えてくれたように、家入レオが僕のことを愛してくれるように、ドイツが僕の思想を体現しているように、中東の宗教が僕のことを預言しているように、僕とみんなの時代は関係ない。昔も今も、魂のレベルでは関係ないのである。
最近、もう一度最初からゲーテを読み直しています。
和訳版のファウストは言葉遣いが古いところがありますが、読み進めるに従って読みやすくなっていきます。
ゲーテのファウストは素晴らしいです。最初は何を言っているのか分からなかったことも、何度も読むうちに意味が分かってきます。
僕はゲーテのような詩人の文豪になりたいです。
僕は、ゲーテのファウストを、途中までしか読んでいません。
それでも分かることは、「ゲーテはあまりに多くのことを分かっている」ということです。
ファウストは美しい作品であり、ゲーテの分かっていることがまざまざと書かれています。ゲーテは神のようにすべてのことを分かっている天才だと思います。
残念ながら、昔の文体で書かれているため、ファウストを読もうとしても理解できず、読むことができない日本人は多く居ると思います。
ですが、そこを我慢して、分からなくても分かったつもりでファウストを読み進めることで、ゲーテという「天才」の言葉を知ることができます。
2023.01.13