発酵の世界観。料理・家事も参照のこと。
理科に詳しい父親の話を参考にしています。
チーズなどの発酵食品は、適切な温度と管理の下に牛乳をほうっておいて腐らせる(発酵させる)ことで作ることが出来る。
自然界の細菌には、人間にとって害となり食べ物を腐らせる「腐敗菌」のような悪い細菌も居れば、食べ物を変化させ、場合によっては日持ちがしたり美味しくなったりする「発酵菌」や「乳酸菌」のような良い細菌も居る。
腐敗菌が入らないように管理した上で、適切な温度で発酵菌を増やすことで、牛乳のような生ものを発酵させてチーズなどを作ることが出来る。発酵菌が出す酵素を上手く使うことで、食べ物を発酵させ、チーズなどの発酵食品や、ワインのようなアルコール飲料(酒)を作ることができる。
詳しいチーズの作り方は、以下のようなページを参照のこと。
食べ物を放置しておくと、普通は腐敗菌によって腐りますが、適切な低い温度で上手く管理すると、腐敗菌ではなく発酵菌が活発に活動して、食べ物を腐らせるのではなく、逆に美味しくすることができます。
たとえば、酒の原料は糖分です。糖分を発酵菌によって発酵させると、アルコールになります。このアルコールが酒です。
酒の原料には、米、麦、ブドウ、あるいは糖分であればなんでも酒にできます。酒を発酵させるための発酵菌のことを麹と呼びます。また、酒の発酵がさらに進むと酢になります。
酒以外にも発酵食品はあります。たとえば、大豆のようなタンパク質を発酵させると、タンパク質がアミノ酸になって、醤油になります。このアミノ酸が醤油の独特のうま味を作り出します。
ほかにも、漬け物やキムチなどは、単に塩漬けして塩辛くするだけではなく、低い温度で発酵させることで、植物のタンパク質が発酵してアミノ酸になり、美味しくなります。
酒造りにおける逸話として、ブドウからワインを造ろうとした時、きちんと洗って作るのではなく、裸足でブドウを踏んで潰すように、少し汚くしたほうが美味しいワインができることがあります。これは綺麗に洗って作った場合、腐敗菌と一緒に発酵菌が洗い流されてしまうからであり、裸足で踏んだ場合には裸足についている雑菌の中に発酵菌が含まれているからです。
実際の酒造りでは、米や麦のような炭水化物(糖分)に麹を入れて、低い温度で置いておくことで発酵菌を増やして酒を造ります。どこの酒造会社でもやっていることは同じですが、やり方が少し違います。そして、このやり方が、できる酒の風味に作用します。なので、実際の酒造りでは、「同じやり方をして同じ風味を再現する」ことが極めて重要になります。また、利き酒といって、通は酒を少し飲んだだけでどこの酒なのかが分かります。
酒を造るためには、ワインならブドウ、ウイスキーなら麦が必要ですが、大規模な会社では、ブドウや麦を自分の専属の農園を使って自分で栽培しています。あるいは、米の場合は、専門の農家と契約したりします。それによって、値段は高額になりますが、素材作りの段階から関わることができるため、美味しい酒になります。
普通、人間が食べ物を食べた時、タンパク質はアミノ酸に分解され、炭水化物や糖分はブドウ糖に分解されます。アミノ酸は体の中の筋肉や細胞の原料になり、ブドウ糖は活動するためのエネルギーになります。発酵とは、そのようなアミノ酸やブドウ糖の分解を、発酵という方法で発酵菌を用いて行うことです。
2025.01.12
発酵食品は、しょうゆや味噌や納豆といった大豆食品のほか、漬け物、酒、酢、ヨーグルト、チーズなどがあります。
多くが発酵させることで腐ることなく逆に日持ちがするような食材になります。
食品を発酵させることで、熱を通して調味料を加えるだけではない「独特な風味と味わい」を持つようになり、健康にも優れています。
2024.05.31
日本初(そして世界初)の乳酸菌飲料はカルピス(カルピスウォーターほか)。乳酸菌飲料は日本人によって初めて製品化された。
同様の乳酸菌飲料に、乳酸菌シロタ株によるヤクルトなどがある。
2024.05.31
2024.09.09編集
ウイスキーには、主に麦からできたスコッチ・ウイスキーと、トウモロコシからできたバーボン・ウイスキーがあります。
もともと、イギリスで作られていたウイスキーは、麦から作られていました。スコットランドが発祥であるため、この麦から作られたウイスキーのことをスコッチ・ウイスキーと呼びます。
これに対して、アメリカの開拓民は、開拓した場所で最初に植えるものとして、人間や家畜が食べるためのトウモロコシを多く栽培しました。
そのような開拓時代のアメリカ人が、ウイスキーを飲みたいと思って作ったのが、トウモロコシからできたバーボン・ウイスキーです。
バーボン・ウイスキーは、西部劇などでよくでてきます。西部劇の酒バーなどで、机の上をするっと流れるように通過して客にふるまわれたウイスキーは多くがバーボンです。当時はバーボンは「安酒」の代名詞であり、同時にバーボンならではの異なる風味があったため、スコッチを飲むほどではない時は、好んでバーボンが飲まれました。
ウイスキーは、スコッチの場合、麦から作られますが、単に麦を発酵させて作っただけだと、ビールのようにアルコール濃度が低いままになってしまいます。ウイスキーでは、これに「蒸留」ということをしてアルコール濃度を上げます。水とアルコールではアルコールのほうが蒸発する温度が低いため、低温でぐらぐらと温めると、アルコールだけが蒸発して上のほうに溜まります。この溜まったアルコールを取り出すことで、アルコール濃度の高い酒(蒸留酒)を作ることができます。
2025.01.12
医学(病気と薬)を参照のこと。
海と川についてのいろいろを参照のこと。
化学も参照のこと。