ドイツの医療の世界観です。ドイツの世界観も参照のこと。
注意書き:この内容は、新型コロナウイルスが世に広まって感染拡大が始まってきた初期の段階に書いたものであり、現在の内容をまったく反映していません。注意してお読みください。
新型コロナウイルス関連のニュースで知ったことだが、ドイツの低い致死率に関して言えることとして、ドイツには「ホームドクター」という制度がある。
これは「患者ひとりひとりに対して、かかりつけ医があらかじめ決まっていて、病気になったかもしれないと思ったら必ずそのかかりつけ医に相談する」というもの。
相談は対面だけでなく電話やメールでも行うことができ、ドイツの医療崩壊が寸前で止められていることに繋がっている。ホームドクターは患者に対してカルテを持っており、すぐに診断ができるし、ほとんどの相談は症状が軽かったり風邪やインフルエンザなどの他の感染症だったりすることから電話で終わる。症状があっても自宅で隔離することができる。これが「病院に大量の患者が来て重症化し死んでいく」ということへのひとつの対策になっている。医者の正しい指示に従って、「1.5メートル間隔をあけて人々と話す」などといった「義務の徹底」に繋がっている。
また、ドイツは突出して検査の数が多い。たくさんの検査を行うことで、今新型コロナウイルスがどれくらい広まっているかを確認し、早い段階でデータを把握できる。早い段階でデータを出し、検査を行い、対策をしてきたから死亡者数が少ないのではないかとドイツ人のコメンテーターが言っていた。また、ベッド数も多く、どんどん増やしている。
これに対して悲惨なのがアメリカ。国民皆保険制度であるオバマケアをトランプが見直したことで、初診だけで多額の自己負担金がかかり、我慢して他の人にうつしてしまうなどが懸念されている。トランプ大統領に対して支持する人も批判する人も多いアメリカでは、「親トランプ・反トランプ」だけで意見が決まってしまい、きちんとした制度や対策に繋がっていない。共和党は楽観的、民主党は悲観的と分かれている。
また、感染者も死亡率も高いイタリアについては、高齢化の問題がある。世界で第二位の高齢化社会であるイタリアでは、高齢者が多く住む地域に新型コロナウイルスがかかってしまい、また医療体制も充実していないため医療崩壊が起きてしまい、結果多くの高齢者に感染を広げてしまって、高い致死率となっている。
日本については、他の先進国に比べて公表されている感染者数が極度に少ないため「数字隠しではないか」と言われるが、重症患者や死亡患者も少ない。そのため、数字は隠していない(隠していればもっと死亡者数は増えるはずだ)という意見が言われている。僕が思うに、日本では重症化して死ぬケースを重要視するため、死ぬ人間ができるだけ少なくなるようにしているのではないか(死亡者数が少ないだけで軽症の感染者数は多いのではないか)などと思う。
しかしながらドイツはまさに医療大国ということもあって、人工呼吸器などの設備も整っている(日本で使われる人工呼吸器のほとんどはドイツ製)。日本もドイツを見習わなければいけないだろう。
COVID-19も参照のこと。