カメラの世界観です。機械いじりが子供のごろから好きだった父親の話を参考にしています。
凸レンズに平行して入ってきた光は、屈折して一つの焦点に集まる。
凸レンズが厚いほど、焦点距離は短くなる。
レンズを真ん中に置いて、実物を紙に写そうとした場合、以下のように上下逆になって結像する。
像がちょうど写るところにフィルムやCCDセンサーを置くことで、像を写し取ることが出来る。
フィルムの場合、光が当たると化学変化する感光物質がフィルムに塗ってある。化学変化したフィルムを現像液に浸すことで、光の強さに応じて溶け(落ち)、像を現像することができる。
また、より現代的なカメラでは、光に当たったところを感知するCCDセンサーを使って、光を電子信号化することができる。この時のCCDセンサーの詰め込み具合をピクセルで表す。
人間の眼の仕組みもこれと全く同じで、目には水晶体レンズとそれを厚くしたり薄くしたりする筋肉があり、結像した像を網膜で脳が感知している。
通常、カメラには、レンズとは別に撮影される景色を確認するための「小窓」があり、この小窓から景色を見ながら写真を撮影する。
だが、この小窓は単なる「枠」にすぎず、実際にレンズからフィルムに撮影される像を見ているわけではない。
素人の使うカメラでは、これでも十分だが、プロの写真家が撮影する際には、実際にレンズからフィルムに撮影される像を見て、撮影を行いたい場合がある。
普通のカメラより高級なカメラとして、二眼レフあるいは一眼レフがある。
二眼レフでは、実際に撮影されるレンズとは別に、確認用の同等のレンズがもうひとつ付いている。この確認用のレンズから景色を見ることで、実際に撮影されるのに近い像を見て撮影することができる。
また、一眼レフでは、レンズはひとつだけだが、レンズとフィルムの間にミラー(鏡)が付いていて、ミラーを使って実際に撮影される像を確認できる。撮影する時は、このミラーが「カシャリ」と移動して、レンズからフィルムへと光が通り、写真が撮影される。
このように、昔のカメラは精密機械だった。だが、今のカメラはデジタル化してデジタルカメラになった。デジタルカメラには、このような精密な仕組みは必要ない。デジタル撮影素子の光センサーで映像をキャッチし、それをデジタル信号に変換して撮影を行う。
だが、デジタルカメラでも、レンズだけは特別で、デジタルカメラであってもプロの写真家は優れたレンズを持ったカメラを使うことがある。
スマホのカメラであっても、ある程度のよい写真は撮れる。スマホで自分を自撮りしたり、動画配信のための動画の撮影に使う人も居る。だが、プロはそれよりもレンズのよいカメラを使う。記者会見の時に撮影する記者も、スマホで撮るような記者は居ない。
映像を撮るビデオカメラでは、一秒間に30回(30フレーム)程度写真を撮影する。それだけで、原理的には同じ。
昔はそれだけの性能と容量のあるカメラは少なかったが、今のビデオカメラはデジタルになり、容量も向上した。
映写機の原理はビデオカメラと同様に、一秒間に30回程度写真を投影することで、映像が動いているように見せる。
スマホのカメラを馬鹿にしないこと。スマホのカメラは十分仕事で使えます。
僕の作業所でも、スマホのカメラで仕事用の通信の写真を撮影しています。使えるだけではなく、デジタル写真はとても高解像度で綺麗になってきています。
スマホのカメラは、静止画だけではなく動画も撮影できます。YouTubeで自分を撮った映像(自撮映像)を載せている人たちの多くは、そのように簡単に動画が撮影できるスマホを使っています。誰でも簡単に、芸能人のような自分のビデオが載せられるし、Googleからの収入も期待できるため、歌手やテレビのコピーだけではなく、自ら自分で映像を撮ってアップロードするYouTuberは増えています。
また、面白い製品として注目されているのが360°カメラ。
一度の撮影で360°全体を撮ることができ、4Kなどにも対応している。YouTubeなどでは360°カメラで撮った動画をたくさん見ることができる。4K対応なため高画質で、動画は見ている視聴者が自分で自在に動かすことができる。
VR(仮想現実)などの技術も含めて注目されている。たとえば、VRで頭を動かした時にどんな映像が映るのかをビデオで再生することができる。時代は、人間の目を機械が凌駕するところまで来ているのである。
プロの写真家やデザイナーは、カメラで撮った写真をそのまま使わず、Adobe Photoshopのようなフォトレタッチソフトを使って、色の調整や明度(明るさ)や彩度(鮮やかさ)の補正(写真補正)を行う。Photoshopでは、色の階調(ヒストグラム)を編集するレベル補正や、より柔軟に色の分布を編集できるトーンカーブを使って補正を行う。
これにより、暗くて見えづらい写真を明るくしたり、色をはっきりと鮮やかにしたり、色の階調をよりはっきりと映るようにさせたりすることができる。
Photoshop(写真加工・補正)も参照のこと。
エジソンについては科学者・科学史も参照のこと。