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ライプニッツ

ドイツの大陸合理論の哲学者。

ライプニッツ

ライプニッツ。

画像はパブリックドメイン。

ライプニッツ

自分の書いたブログ「わたしの名はフレイ」2020/09/07より。

ライプニッツは、ドイツの合理論の哲学者。

モナド論と呼ばれる、「全ての物質は単子によって成り立つ」という理論(モナドロジー)が有名で、他にも「予定調和」という、「全てのことは神によって予定的に正しく起きる」という、運命論のような人生の宿命論を、予定的(その時適したタイミングで調和されて起きていく)とした。

モナド

ライプニッツは、宇宙の物質的・精神的なものを、1つ1つの単子(モナド)の組み合わせであると考えました。

後日注記:ライプニッツのモナド論は、とても理解するのが難しい。モナドはそれ以上分割することのできない単子であり、「個別性」という考え方に基づく。モナドは体や精神など、単なる物質だけではない、「個別性全般」について言えるものであり、それ自体が状態と属性を持ち、「欲求」に従って変化する。

後日注記:ライプニッツによれば、スピノザが自然を神の唯一の実体であるとしたのと異なり、実体は宇宙に複数存在する。そして、そのうちの一者のことを「モナド」と呼ぶ。モナドは個別的な存在であり、生命、魂、精神の三層のモナドがある。そして、理性的な魂(精神)のモナドは、自己反省的な知覚(統覚)を有する。モナドは異なる知覚になりたいとする欲求を持っている。そして、モナドは世界の中に存在しながら、その世界のことを「小さな世界」として表現する。宇宙において、モナドは無限個存在する。

後日注記:スピノザが自然をそのまま神の実体であるとしたのと異なり、実体が宇宙に複数あると、何が良いのか。それは、この世界を超えた世界があるからである。この世界を超えた世界、すなわち、神と精神の世界において、人格の統合体となったモナドは、自らを自己反省的に省みることができ、神とされる「別の世界のモナド」と道徳的な愛の関係を結ぶ。そこで、神は指導者、すなわち王国の王として振る舞う。その神の王国において、創造者、すなわち神はモナド全員の幸福を望む。神はモナドに対して、そのモナドがなんであるかを創造者として規定するが、モナドの個別の自由は維持されるため、自由に罪を犯すこともあるが、神は最初からそれが既に「見えている」上で、罪を犯すことは自由とされる。神によってモナドは時計のように同じ発展の方向を向いており、そのために予定調和が起きる。

(詳しくはモナド (哲学) - Wikipediaドイツ古典哲学 (文庫クセジュ)が参考になります。)

2025.10.18編集

予定調和

ライプニッツは、神は「その時点でそのことが予定的に自然に起きる」と言う、予定調和を唱えました。

後日注記:ライプニッツの予定調和において、神はまだ起きなくていいことをすぐには起こさない。多くのことが終わって、もう起きても構わない状況になった段階で、はじめてそのことを起こす。そのため、重要な出来事は起きるべき時が決まっており、その時その時、「予定調和」で起こる。

後日注記:ライプニッツの予定調和によれば、起きるべくして起きるべき時にそのことが起きる。今起きているすべてのことは、モナドを通じて神が与えている。すべて、今起きて構わないことが起きるように、最初から神が計画している。地獄や試練のようなことも予定調和であり、同時に、地獄から抜け出す方法を見つけ出し、ひとつひとつの課題を本人が解決することも予定調和である。

2025.10.18編集

微積分における貢献

ライプニッツはアイザック・ニュートンとは独立して微積分を発見・発明しました。

積分の「インテグラル記号」を考案するなど、現在使われている微積分の記号は彼が作りました。

後日注記:ライプニッツの功績は哲学以外にも、数学や自然科学や神学や法律学など多岐に渡り、ニュートンと同時期に微分積分法を発見したり、計算機を発明したり、あるいはヨーロッパの政治的・キリスト教的な統一を模索するなど、たくさんの業績があります。その思想の中核は「個別性」と「全体性」についての議論です。詳しくは「ドイツ古典哲学 (文庫クセジュ)」に書かれています。

微積分も参照のこと。

2025.10.18編集

著作

「モナドロジー」、など。