Linuxのフォントに関する世界観です。
Fontconfigの場合、/usr/share/fonts/や~/.local/share/fontsにTTFまたはOTFファイルを入れるだけ(~/.fonts/もあるが非推奨)。Fontconfigはこれらのディレクトリを再帰的に調べる。
基本的に、以下のディレクトリにフォントを入れればいい。
形式 | パス |
---|---|
TrueType | /usr/share/fonts/truetype/[フォント名] |
OpenType | /usr/share/fonts/opentype/[フォント名] |
そして、フォントキャッシュの更新をするために、fc-cacheコマンドを実行する。
fc-cache -f -v
最近のLinuxはFontconfigを使うが、旧来のXLFD(X Logical Font Description)を使っているアプリケーションもある。
また、XorgはFontconfigとは違って/usr/share/fonts/以下のサブディレクトリを再帰的に調べないため、フルパスでフォントの場所を記述する必要がある。
Section "Files" FontPath "/usr/share/fonts/hogefonts/" EndSection
フォントを導入するには、パッケージ管理システムを使ってパッケージから自動でインストールする、という方法もアリ。
sudo apt install fonts-vlgothic
フォントのパッケージについてはフォント - ArchWikiが参考になる。たとえば中国語の文字を表示したいなら中国語のフォントパッケージを導入しよう。
システムの利用可能なフォントはfc-matchあるいはfc-listコマンドで検索できる。
また、システムのフォント(たとえば「serif」「sans-serif」「Monospace」に割り当てられているフォントなど)は、/etc/fonts/conf.avail/*.confから設定できる。
/etc/fonts/conf.d/*.confより、先のconf.availや/usr/share/fontconfig/conf.avail/*.confへとシンボリックリンクが張られている。
この中の、たとえば65-nonlatin.confを~/.fonts.confにコピーして編集すればよい。
以下のページを参考に執筆しました。
TrueTypeとOpenTypeは、拡大縮小しても輪郭がガタガタしないスケーラブルなフォントの規格。
TrueTypeは旧式の規格で、普及しており、多くのプラットフォームやソフトウェアで使うことができる。
OpenTypeは新しい規格で、より高機能で優れているとされている。収録文字数も多い。
フォントの拡張子.ttfや.ttcや.otfは必ずしもTrueTypeとOpenTypeには対応しておらず、TrueTypeベースのOpenTypeフォントがttfまたはttc、PostScriptベースのOpenTypeフォントがotfとなる。
また、一部の化石としてビットマップフォントと呼ばれるフォントもある。ビットマップのドットによってフォントを表現する。
また、日本語フォントのファイルパスは/usr/share/fonts/ja/TrueType/のように日本語を表す「ja」のサブディレクトリがあることがあるため、注意が必要。
昔のXでは、/usr/X11R6/lib/X11/fonts/TrueTypeのような不思議な場所にインストールされることもあった。
MS-Word環境におけるフォントについては、MS-Wordを参照のこと。
フリーフォント。M+は森下浩司氏によってデザインされており、とても美しくなおかつフリーソフトウェアである。
Wikipedia
フリーフォント。CLWFKによる自動作成フォントとフリーなビットマップフォントの合成フォント。自動作成されたフォントであるため、多少品質が悪い。
Wikipedia
フリーフォント。独立行政法人情報処理推進機構(IPA)によって配布されている。多くの書体に対応。
Wikipedia
フリーフォント。M+ OUTLINE FONTSとさざなみゴシックの合成フォント。多くのディストリビューションで標準的に採用されている。
Wikipedia
Adobeによるオープンソースのフォント。Adobeがリリースしたこともあって品質が高い。
Wikipedia
M+ OUTLINE FONTSと源ノ角ゴシックの合成フォント。
2ちゃんねるによる、Linuxで顔文字やAAを見るために作られたフォント。IPAフォントを使ったIPAモナーフォントというものもある。
2ちゃんねるのAAは「MS Pゴシック 12ポイント」で表示されるが、これはLinuxなどでは綺麗に表示させることが出来ない。これを解決するために、文字幅を合わせたモナーフォントが作られた。
以下はLinux向けに使えるフリーフォントの一覧。
ネットでダウンロードできるフリーフォントはたくさんあるが、質にばらつきがあり、UIの表示に使うためにはたとえば対応していない漢字があったりする。
よって、UIの表示はVLゴシックなどで行い、LibreOfficeなどでフォントを選択する時にフリーフォントを使用し、対応していない漢字があれば別のフォントを使用して文書を編集することをおすすめする。
デザイン(知識)も参照のこと。
リコーフォントはリコーという会社のフォント製品で、MSゴシックやMS明朝と同等のフォント(それらはリコーが作った)。商用版の日本語向けLinuxディストリビューションで採用実績がある。日本語の文字がかつてのWindowsと同じ見た目になるため、一部の人はLinuxにもリコーフォントを入れる人が多かった。
2023.08.16
Webフォントとは、Webで使うことのできるサーバーでホスティングされたフォントのこと。
Webで使えるフォントは二種類ある。ひとつは、システムで使うことのできるシステムフォントで、システムにインストールされているものから使う。もうひとつがWebフォントで、サーバーにフォントをアップロードし、そのフォントをWebサイトで使う。
Webフォントを使うためには、Google Fontsのようなホスティングサービスを使う方法と、自分でフォントをアップロードする方法がある。
注意点として、必ずしもWebフォントを使うのは無料ではない。Adobe Fontsなど、契約して使うサービスもある。モリサワのTypeSquareは無料プランには制限がある。また、サーバーのフォントをダウンロードして表示するため、システムフォントよりも表示に時間がかかるし、すべての日本語の字体が揃っているとは限らない。
2024.08.15
フォントエンジン。
Wikipedia
フォントの設定ライブラリ。
Windowsにフォントがあるのなら、Windowsからコピーして持って来れば良いことになるが、これはおおっぴらにやるとライセンス違反になる。公の企業などではしないこと。
TrueTypeは古い規格、OpenTypeは新しい規格。
Linuxには搭載フォントが少ない。
インターネット上に多数のフリーフォントがある。
LibreOfficeなどを使うのであればフリーフォントを入れよう。