Adobe Photoshopの世界観3(フィルター)。
以下の内容は、僕自身がデザインの作業所で見習いとして学び経験したことに基づきます。書いている当時がとても未熟であったため、誤解や勘違いが多くあります。
作業所の同僚やスタッフにも多くのことを教えていただきました。
Photoshopでは、ぼかしを上手く使うことで、たとえば顔や名前を消したり、ぼかして分からなくしたりすることができます。
上手く使うべきなのは、選択ツールです。特に、作った選択範囲をどんどん追加していく「選択範囲に追加」のオプションを選択することで、いちいちぼかしをひとつひとつかけるのではなく、全ての選択領域にいっぺんにかけることができます。
また、選択範囲のふちどりをぼかしたりすることもできます。
PhotoshopとIllustratorには、フィルターギャラリー(あるいは効果ギャラリー)という機能があります。
この中に、オブジェクトに絵画調のテクスチャ効果を与えてくれる、便利な効果が多数登録されています。
フィルター効果は、オブジェクト、たとえば絵画、イラスト、写真、アートワーク、文字などに適用することができ、オブジェクトに対してさまざまな処理を行ってくれます。たとえば、水彩画風や色鉛筆風にしたり、パッチワークやモザイクや粒状などの「質感やざらつき」を与えたり、麻布やカンバスのような「画材の感じ」を与えたり、光の効果やでこぼこの感じを与えたり、縁取りや境界線を特定の質感で大胆に書き換えたり、などといったことができます。複数の効果を同時にかけることもできます。
フィルターギャラリーの効果はとても実用的で、PhotoshopからではなくIllustratorでも使えます。特に、タイトルロゴや背景などを作る時に効果を発揮し、僕の先輩の同僚などは複数の効果を重ねることで、リアルだったり激しい表現だったりを精密かつ大胆に使いこなしています。
効果を全く使わない方(PhotoshopだけではなくIllustratorの効果も使わない方)も、どんな効果が用意されているのかを知っておくことで、IllustratorやPhotoshopの習熟度が高まったり、デザインに深みが出たりしてくると思います。僕は、ミュシャのような西洋画家の絵画の画像データを使って、IllustratorのPhotoshop効果ギャラリーから、ひとつひとつ効果を適用して、パラメータを少し変えながら試すことをおすすめします。もちろん使いこなすという方もたくさんいると思います。逆に僕が教えてほしいぐらいです。
最近僕が作業所でやったこととして、同じ色、たとえば白でくっついて見えてしまっているものとものの間に、ドロップシャドウをつけて目立たせる、という技があります。
まず、ペンツールでパスを引いて、対象の輪郭を縁取ります。これを選択範囲に変更し、この部分をコピーし、新規レイヤーを追加し、新しくできたレイヤーにペーストします。その上で、このレイヤーにレイヤースタイルを使ってドロップシャドウをつけます。
Illustratorの効果に比べて、Photoshopのドロップシャドウはさまざまなパラメータで編集することができて、便利です。
また、対象の色を変える時は、どんな色に変えるのかを注意しましょう。イエローでは、黄ばんで汚く見えることがあります。ブルー系を上手く使うと、綺麗な白っぽいブルーになって、新品のプラスチックの色のようになることがあります。
以下の書籍が参考になります。