セラミックス・コンクリートの世界観です。
機械に詳しい父親の話を参考にしています。
コンクリートは、石灰岩を粉にしたものに水を加えて、砂利や砂を入れて混ぜたものを固めて作られている。
そもそも、石灰岩とは、海のプランクトンの死骸が海底に堆積した岩石。プランクトンとは、エビやカニのようなものだと考えてほしい。これらの死骸にはカルシウムが多く含まれている。
石灰岩を粉にし、水を加えて混ぜると、どろどろになって、放っておくと固まる。
固まってもそんなに強度の強くないものを石膏と呼び、とても固くなるものをセメントと呼ぶ。また、セメントに何も混ぜないで固めたものをモルタル、砂利や砂を入れてさらに強くしたものをコンクリートと呼ぶ。
コンクリートは放っておくと固まってしまうが、かき混ぜ続けるとどろどろを保つという性質がある。このため、コンクリートミキサー車は常にコンクリートをかき混ぜ続けるようになっている。
石灰岩の多くとれる地域では、石灰岩を加工して石造りの家にした建築物が使われることもある。石灰は硬いとは言えたくさんの石を積み重ねて作るため、地震などの災害に弱い。日本では木や紙(木の繊維を薄く平らに形成したもの)などを多く用いて家屋を建築するが、これは火や火事に弱いという特徴がある。
また、最近では鉄筋コンクリートと言って、鉄筋(とても強い鉄の棒)を軸にしてコンクリートを鉄筋のまわりに固めて作ったものを使って建築物を作ることも増えている。
レンガや瓦や陶器などは、土を燃やして作られている。土を高温で燃やすと、中にある砂の粒子が互いに結びついて、硬く強いものになる。
特に、シリコンを含む石英を多く含んだ土を使って燃やした土は、とても強いものになる。これを磁器と呼ぶ。石英は花崗岩などに多く含まれている。
陶磁器を作る技術を指して「セラミックス」と呼ぶこともある。
セラミックスは時には鉄よりも強いものになるため、食器などの他最近では包丁などに使われたりもする。また、セラミックス技術は電子機器にも多く使われている。
コンクリートが生まれて、人間の建築物は大きく変わった。
それまでは、家は木や土や石で作るのが普通だった。だが、木で作った建築物は火事に弱い。土で作った建築物は雨が降ると崩れる。石で作ると火事や雨には強いが、単に積み重ねてあるだけであるため、地震が来ると一気に崩れる。
コンクリートの中に鉄筋を入れた鉄筋コンクリートによって、高層ビルや高層マンションのような巨大な建築物を作ることができるようになった。
コンクリートを作るためには、石灰を粉にした上で、水を加える。そうすると、石灰と水が化学反応を起こして硬くなる。それだけではまだ弱いため、これに石や砂といった砂利を加える。そうすることで、砂利の粒と粒の間でセメントが粒同士を結合し、硬いコンクリートになる。
石灰は海の中に堆積された堆積岩。堆積岩とは海のような場所で底に積もってできた岩石のこと。石灰岩は海の生物の死骸などが降り積もってできた堆積岩で、柔らかく、加工しやすい。そのため、古代の建築物などでは石灰岩が多く使われている。
川が上流から下流に流れていく時、下流では川の幅が広くなると同時に流れが遅くなる。そのため、下流では大きな石を押し流すことができなくなっていく。だから、川は上流には大きな岩があり、下流には小さな石や砂のようなものが降り積もる。そのように、上流から下流にかけて、岩の大きさが自然に分類される。
海においては、川の場合と同様に、深く沈んでいく時に岩や石の大きさが変わる。深い場所には大きな岩や石が降り積もり、その上の浅い場所に小さな砂や石が降り積もる。そして、上のほうに生物の死骸のようなものが降り積もる。これを「地層」と呼ぶ。
石灰岩でできた古代の建築物、たとえばピラミッドや古代ギリシャの神殿のようなものがある場所には、石灰岩の積もった地層が出てきている場合が多く存在する。
地球の海に魚類のような脊椎動物が誕生するよりも昔、海にはプランクトンやエビやカニのような原始的で単純な生物が多く生息していた。何万年、あるいは何億年という長い時間の中で、それらの生物の死骸が海底にはたくさん堆積している。今、人間がコンクリートあるいは石灰岩として使っているのは、そうした過去の生物の遺した遺産を使っている。それは石炭や石油のような化石燃料と同様である。
2024.11.25
土木建築を参照のこと。
化学を参照のこと。
地球を参照のこと。