CVSに関する世界観です。バージョン管理システムも参照のこと。
バージョン管理システムについて言うと、今でこそgitを使うことが一般的になりましたが、昔はCVSというバージョン管理システムを使うことが一般的でした。
オープンソースプロジェクトであってもそれは例外ではなく、たとえばSourceForge.jpなどのオープンソースプロジェクトのホスティングサイトであっても、CVSを使うことが普通でした。
そして、僕はその頃のオープンソースプロジェクトが好きでした。
たとえば、Open Janeという2ちゃんねる専用ブラウザがありますが、これはSourceForge.jp(今のOSDN)でホスティングされており、開発に参加したい有志は誰でも参加でき、2ちゃんねるや専用の掲示板で議論しながら、楽しくみんなで開発していました。
CVSに関して僕の思い出話をすると、そのような昔の2ちゃんねる専用ブラウザなどの話になります。ですが、当時のCVSは決して絶対に使えないほど劣悪なものではありませんでした。
プロジェクト・ホスティングや2ちゃんねる専用ブラウザも参照のこと。
gitは、Linux開発者のリーナス・トーバルズが作ったバージョン管理システムです。
リーナスは「CVSが大嫌い」だったため、絶対にLinuxカーネルの開発にCVSを使いたくありませんでした。
長らく、リーナスの意向からLinuxカーネルの開発にはBitKeeperという商用ソフトウェアが使われていましたが、これが現実的に使えなくなったため、gitの開発が始まりました。
CVSについては、後継ソフトウェアとしてSubversionが存在しましたが、リーナスは「SubversionはCVSをきちんとやるという目的のソフトウェア」であるとし、CVSと同様にSubversionも使えないものとしてしまい、結局理想を叶えるためには自分で開発しなければならなくなったのです。
リーナスは、gitという独自のバージョン管理システムを開発しますが、これが非常に使いやすいものであったため、今のソフトウェア業界はgitが標準的になりました。
ですが、以前のIT業界やインターネットでは、CVSを長らく使っていた時代があったのだということも、ぜひ頭のどこかに置いておいてください。CVSを使ったプロジェクトの共同開発は、非常に楽しく面白かったからです。
gitも参照のこと。