B-Treeファイルシステムの世界観です。
従来のファイルシステムは、伝統的にブロック型の構造をしており、信頼性などの面では「多くの試練に耐えてきた」と言えるが、ブロック型であるがゆえに速度や堅牢さの点で問題があった。
これに対して、データベースの分野で培われたB-Tree(B木)というデータ構造を用いたインデックス技術により、より高速かつ堅固な新しいファイルシステムを実現したものとして、B-Treeファイルシステムがある。
Linuxで利用できるB-Treeファイルシステムは、ReiserFS、JFS、XFSなどが有名。
ブロック型ファイルシステムの検索パフォーマンスはO(N)であるのに対し、B-TreeファイルシステムはO(log N)と高速である。(オーダー記法については具体的なアルゴリズムを参照のこと。)
以下のページが参考になります。
2023.02.13編集
以下のリンク先が参考になる。とても数学的なので、理解するのは難しい。Linuxのファイルシステム以外でもデータベースなどの分野で使われている木構造である。
詳しくはデータベースインデックスのページを参照のこと。
ext2, ext3, ext4以外にも、以下のようなファイルシステムがある。
ファイルシステム | 解説 |
---|---|
Btrfs | さまざまな機能があるがまだ未熟 |
f2fs | フラッシュメモリ向け |
JFS | IBMの信頼できるファイルシステム |
ReiserFS | たくさんの小さなファイルがある場合向け |
XFS | 堅牢でスケーラブル |
詳しくはディスクの準備 - Gentoo Handbookが参考になります。
長らくext2系列のファイルシステムが標準だったLinuxだが、XFSはRHEL 7で標準のファイルシステムになった。また、SUSE Linux Enterprise Server 12ではBtrfsが標準のファイルシステムに採用された。
後日注記:現在ではFedoraもBtrfsを標準のファイルシステムとして採用している。今、Btrfsの勢いが増している。
ReiserFSはLinux向けのジャーナリングファイルシステムのひとつで、当時はジャーナリングをサポートしたファイルシステムとしては先駆的なものだったが、現在ではジャーナリングのサポートされたext3/4に比べて使用者が少ないため、Linuxカーネルから削除されようとしている。
これに対してXFSは、RHEL 7で標準とされるなど既に実績のある信頼できるファイルシステム。
Btrfs/ZFSを参照のこと。