Intel CPUの世界観です。
Intelは、CPUの集積率をものすごく高めて、CPUのスピードを速く、高速にした。
インテル創業者の一人であるゴードン・ムーアの経験則として、ムーアの法則が知られている。これは、「半導体の集積率は18か月で2倍になる」ということ。
半導体は、原理自体はそんなに変わっていない。だが、極めて集積率が高くなり、ものすごくスピードが速くなっている。これは、計算する頭が賢くなったわけではなく、計算する人数が増えたということである。
そういうわけで、原理的にはそんなに変わっていない。Intelはスピードを速くした、つまり、計算のための論理回路のやり取りを(集積率を高めることで)速くしたというだけである。
コンピュータの計算原理も参照のこと。
x86アセンブラについてはアセンブリ言語を参照のこと。
基本的に、8086からx86_64に至るまで、IntelはさまざまなCPUの命令セットの拡張と高性能化を行った。
IBM-PC/AT互換機において、
・8086(16bit、基本的な命令セットはこの頃すでに完成)
・80186
・80286
・i386(32bit CPUとしてアーキテクチャ上の大幅な技術刷新、x86アーキテクチャの基本に)
・i486(ワイヤードロジック化で高速化し、浮動小数点数を専門に計算できるFPUを搭載)
・i586(Pentiumと改名)
・i686(Pentium Pro以降は、アーキテクチャが変わらず維持されたためi686と呼ばれる)
・IA-64(ItaniumはIntelの次世代64bit CPUだったが、x86と互換性がなかったためAMD x86_64に敗北)
・AMD x86_64(32bitのx86と互換性を持たせたAMDの64bit CPU)
などと進歩していった。
特に、i386/i486ぐらいの時代が、PC-UNIXのブームとなった。32bit CPUでMMUや仮想CPU機能があったため、「UNIXのようなマルチタスクのワークステーション向けOSも動くのではないか」と言われ、LinuxをはじめとするPC-UNIXのブームを引き起こした。
以下に詳しい内容があります。
以下はその他の参考文献。
古いコンピュータ(メインフレーム・ミニコン)や古いコンピュータ(パソコン)やCPUも参照のこと。
2023.03.26編集
実際、今のパソコンと昔のパソコンでは、Intelやパソコン自体の置かれた状況が異なると思います。
昔は、CPUが高速になると、パソコンが速くなったのが実感できました。そのため、少しでもいいパーツを買って自作PCを組み立てる人も多かったです。
ですが、今のパソコンは、高速になってもそれをあまり実感しなくなりました。
ムーアの法則が停滞したこともあるかもしれませんが、それ以上に、今のパソコンは完全に「オーバースペック」であり、作業に必要なパフォーマンスを超えて速くなってしまったのです。
つまり、「速くなる必要のないところまで速くなってしまった」のです。
動画の編集やゲームなど、一部の人にとっては恩恵があるかもしれませんが、実際のところ今のハードウェアはオーバースペックです。
また、マルチコアCPUによって高速になるのは並列にできる処理だけであり、そもそも一方向で順番に処理を実行することをベースとしている従来のCPUのアーキテクチャでは、マルチスレッド化には困難が伴います。必要以上に複雑なプログラムになってしまいます。
RISC-Vのようなオープンアーキテクチャを使って、拡張可能な専用プロセッサにするという発想もありますが、Intelとともに大きく速くなってきたパソコンは、もはやこれ以上進歩する必要がほとんど無くなってきたのではないかと思います。
必要な改善点があるとしたら、セキュリティ対策でしょう。Microsoftが今、セキュリティ対策にもっとも投資しているひとつの企業となりつつあります。
ハードウェアのセキュリティ機能として、TPMなどの技術があります。OSなどと独立しているためセキュリティ攻撃に強く、従来はハードディスクに保管していた認証のための暗号キーをセキュアに格納できます。
セキュリティも参照のこと。
OSのカーネルを書くためには、Intel CPUの詳しい仕様の知識が必要となります。
たとえば、以下のリンクが参考になるでしょう。
このほか、osdevやosdev-jpには、OSを開発する上で参考になるページがあります。
Linuxカーネル(開発)も参照のこと。