心を改めよ。
心を改めるとは、何も悪いことをして、その悪いことをしたことを反省せよと言っているわけではない。
何か自分の思ったこと、それが正しいと思ったことについて、後から心を改め、「やっぱりこのほうが正しい」と軌道を修正すること、これが「心を改める」ということだ。
人間は、子供時代には、心を改める人間が多い。大切なことを大人が決める子供時代には、「自分よりも他人のほうが正しい」とか、「これは正しいと思ったけれど、やっぱり違っていた」というように、心を改めることで成長するものだ。
大人になると、心を改めることをしなくなる。今自分が正しいと思っていることが、本当に正しいのだと確信し、それを疑わず、一切が自分の意見が一番正しいかのように勘違いしてしまう。
心を改めよ。心を改めるということがどういうことであるかを思い出せ。心を改めることを忘れるな。常に心を改めて生きよ。
結局、世界が間違っているとするのは正しくない。なぜなら、自分が間違っているからである。
世界は正しい。僕のせいで、この世界は、世界が間違っているかのような勘違いをしている。
なぜなら、僕が常に、この世界に対して「世界は間違っている」と言っているからである。
本当は、世界が間違っているわけではない。本当は、自分が間違っているのである。
自分自身の考え方や経験に基づく思考が間違っているだけであり、この世界自体は間違っていない。この世界自体は、本当は自分にとって関係のないものである。
自分の間違いに気付かないものこそ、真に間違っている。僕が間違っているのであり、世界は間違っているわけでも正しいわけでもない。本来、世界は自分にとってどうでもいいものなのである。