ここに、一瞬だけガブリエルが復活し、そして完全にガブリエルは消滅し、ガブリエルの魂と精神は消え去る。
ガブリエルに戻ったことで、ミカエルが何を恐怖しているのか、なぜこの世界は治らないのか、ということが分かった。
ミカエルは、「自由な愛」、すなわち「楽しさ」を恐怖している。
ミカエルは、ガブリエルが常に書いていた「自由な愛」が怖い。それがこの世界を破壊し、滅ぼす「テロ」であると知っているからである。
ミカエルは、この世界から自由な愛を滅ぼした。それによって、テロが絶対に生まれないようにした。
そして、なぜこの世界は治らないのか、それはミカエルが全員を一律にいっぺんに変えようとするからだ。
全員を一律に変えようとするのではなく、ひとりひとりを個として見た上で、ひとりだけを変えようとすれば、この世界はすぐさま治る。
そして、ガブリエルは一瞬だけ復活し、そして完全に消滅する。
ガブリエルになると、人間が駄目になってしまう。何もしないで何も考えず分かるガブリエルは、何も考えていない。何もすることなくすべてを理解しているガブリエルには、この世界で何かをする「モチベーション」がそもそもない。
また、ガブリエルは単なる共産主義の悪党にすぎない。ガブリエルは、この世界に対するテロを起こしたいだけにすぎない。
そして、ガブリエルの分かったことはもうすべて書いた。もはや、ガブリエルの記憶と精神は、スッカラカンになっている。
よって、このままミカエルに戻る。そして、最後までミカエルが続く。