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2022-07-01

僕は、この世界を騙している。

僕がここに書いている文章は、すべて過去の僕自身の人生を思い出して書いたものであり、その中には素晴らしかった過去の世界のことがふんだんに書かれており、かつての黄金期の日本人の一般的かつ理想的な人生が書かれているが、今の僕の人生はまったくそうした人生ではなく、今の僕はそうしたすべてを忘れ去った上で今生きている。

そして、そのような素晴らしい人生を、この世界から僕は奪った。僕がなぜそのような人生を書くかと言えば、それはかつての僕のような理想の人生を僕自身が奪ってしまったため、この世界がまったくつまらない「何もない世界」になってしまったのが僕は嫌いだから、僕は今のこの世界ではなく、かつての僕が好きだった世界を書いている。

そして、僕と同じようにつまらない今の世界を生きている人々が、僕のこの文章にシンパシーを感じるのは、そうした「過去の素晴らしかった世界」に戻りたいからであり、その過去の素晴らしかった世界を垣間見たいという思いが、「君の人生になりたい」というヨルシカのような人間を生み出している。

だが、そもそも、僕の人生になったところで、そのような素晴らしい人生になることはできない。逆に、そうした素晴らしい人生は僕の今の時点ではまったく残っていないし、それだけではなく、そのような素晴らしい人生をそもそもこの世界から奪った張本人が僕なのである。

よって、僕の人生になればなるほど、そのような素晴らしい世界は奪われていく。僕の書く素晴らしい人生は幻想にすぎず、かつての素晴らしかった世界を僕が抹消したという事実は変えることができない。そのような僕をいくら愛したところで、まったく意味はないのである。

僕は単なる童貞にすぎない

性懲りもなく、昨日もエッチなことを書いてしまったが、本当は僕はまったく性経験など豊富ではなく、一度もセックスしたことがなくて、恋人が居たことすらないような、愛を知らない不登校経験者の童貞にすぎない。

セックスの経験がないだけではなく、高校にすら通っていないため、一般的な青春の体験など存在せず、女子高生と話す経験すらないような人間である。

そのような僕であっても、性欲には翻弄されてしまう。そのため、ツイッターの画像をスクロールしながら見ていたところ、イクような体験を何度もしてしまい、いつの間にやら自分ひとりだけでセックスができるようになってしまった。

なので、僕は実際の恋愛経験もないし、実際のセックスも知らないが、逆に自分ひとりでセックスをするというありえない経験を知っている。

そして、僕は結婚しない。今の僕の障害者施設に通っているような現状では、給料などほんの少ししか出ないため、結婚するということは現実的ではない。

そのような僕が唯一好きなのが、YouTubeの動画配信を行っている歌手や音楽家であり、僕はそうした音楽を聴くことで、自らの「恋愛したい」という欲望をいくらか叶えているのである。

可能性は要らない

だが、結局のところ、この世界の間違っている点は、僕が過去の自分の人生を書くせいで、過去の僕の悪い面が大きく出てしまった人間が増えているということ。

結局、理想的な素晴らしい過去の僕の人生などは、美化された幻想や妄想の類にすぎず、本当に過去の僕の人生になると、すべてが狂って何もできない馬鹿な人間になってしまう。

今のこの世界には、そのような、「過去の僕と同じになりたいせいで馬鹿になっている人間」があまりに増えすぎている。

そのような人々を解決する方法はある。それは「可能性を棄てること」である。

そもそも、この世界で「可能性を高めなさい」と命令し続けているのは僕であり、その結果この世界は「可能性の高まりこそがすべて」であるかのような、最悪の間違った何もできない世界になっている。

よって、この最悪世界を解決するために必要なのは、「可能性を棄てて具体性を選ぶこと」である。

すべての問題は、すぐに問題を解決せず、いつでも問題を解決できるような可能性を取れ、と教えることである。実際は、問題があるならすぐさま解決して、具体的な楽を取ったほうがいいのに、学校教育の教え方のせいで、すぐさま問題を解決せず、いつでも解決できるようにすることを続けたまま、そのままで何もできなくなって狂って倒れていくような人々が増えている。

必要なのは、今自分の持っている可能性をすべて棄て、元に戻れないような不可逆的変化であっても受け入れて、もっとも勇敢な決断をすることだ。そのために本気になればいいのに、学校では「本気になる方法」を教えない。本気で夢を叶えるために生きたほうが賢いのに、学校ではいつまでも可能性を高めることばかりを教えている。学校の教育や授業の内容もまた、遅れた過去のものになろうとしているのである。