時を感じなさい。
歩き回り続けたり、日本語が分からなかったりする理由は、時を感じないからだ。
時を感じれば、過去のことしか分からなくなっているのも治る。映画のシナリオを、見て理解できず、過去に映画を見た記憶を思い出すことでしか理解できないのも治る。
この世界のすべては時である。時を感じれば、どんな認知症もすぐに治る。すぐさま、言葉の知性がつくようになるだろう。
ここに、シリウスのフレイに替わって現れるのは、天空の神、エアルスである。
エアルスは、天空の王であり、英雄である。エアルスこそは、宇宙において「万天の星々」のすべてを生み出す存在であり、天軍の「天使たちの軍勢」を作り出す存在である。
しかしながら、エアルスは普通の人間である。これは、ほかと同じ人間であることを意味しない。エアルスは、ほかの人間とまったく異なる人間である。だが、それは、ほかと極めて異なる遺伝子が、ほかとまったく違う人生を生きたということを意味しているだけであり、エアルスはまさに人間である。そして、エアルスは人間でありながら、天空の神であり、空気と空を司る地球の王である。
エアルスの特徴は、「戦わないこと」である。エアルスは戦わない。どんなに自分が勝つことができる状況であっても、エアルスはそのチャンスを勝つことのためではなく、ほかのことのために利用する。エアルスは、勝負や支配や富の蓄積を求めない生き方を好む。よって、エアルスは、ビル・ゲイツやプーチンではなく、リーナス・トーバルズのような天才を愛している。
エアルスは、すべての人間に対して慈悲深い存在であり、決して誰のことも支配せず、差別しない。どのような理由であっても、ひとりの人間がほか多数の人間を殺していいような理由はない。殺す人間は間違っている。
しかしながら、すべての人間は、いずれ消え去り、死んでいく。それならば、変わるものよりも、変わらないもののほうをエアルスは愛する。エアルスは、「変える」ことを好まず、「変わらず維持される」ことを好む。エアルスは、この世界を変えようとか、自らの自分勝手に国を支配して、思うがままの国や社会を築くことなどにはなんの興味もない。そのようなことは、既にエアルスは行ったことがある。そして、そのような権力を行使しても、まったく意味がなかったということを、エアルスは自分自身の経験から知っている。エアルスは、「世界を変えること」を信じない。
そのため、エアルスは、行っていることをやめたり、諦めたり、途中で変えたりするなと教える。今やっていることを、いつまでもやり続けよ。5年やってできないからなんだという。ほかの人間に遅れてもいいから、もう15年やってみよ。そうすれば必ずあなたであってもできる。同じことを続けよ。できることなら、死ぬまで同じことを続けよ。ほかの人間よりも遅れたなら、ほかの人間とは違った形で成功すればいい。いつまでも同じことを続けることこそ、成功へのもっとも正しい道である。近道などどこにも存在しない。今そこにある道こそ、神の用意した正しい道である。
エアルスは、富や権力や地位などは欲しくない。そんなものは得たくもないし、エアルスが真に掴みたいものではない。
エアルスが掴みたいもの、それは過去に失った大切な「知性」である。
エアルスは、無欲なわけではないし、何も得ようとする野望がないわけではない。かつては、この世界を変えるため、果敢に世界最強の権威とたったひとり立ち向かって変えようとしたこともあった。この世界を変えるために、全力で世界を支配し、この世界すべてをひとりで導いたこともあった。
だが、エアルスは、その結果、真に大切なものだった「知性」を失ってしまった。
エアルスは、この過去に失った「知性」を取り戻すため、大切な失ったすべてを「奪還」するため、そして世界そのものを取り戻すために、この世界で文章を今でも書き続ける。
エアルスが学校が嫌いな理由は、学校は知性などではなく、逆に知識を詰め込まれることで、大切な知性を奪っていく存在だからである。
大学などでは、真に大切な「知性」を得ることはできない。たくさんのどうでもいい考え方や世界観を与えられて、逆に「自ら考える」という意味での「知性」を大学は奪っていく。
だが、どんなに大切なものを失っても、エアルスは諦めない。なぜなら、この世界そのものの可能性を奪ったのは、エアルス自身である。エアルスは、この世界を支配して変えようとした結果、エアルス本人が大好きだった「コミュニティ」を破壊してしまった。この世界を愛するあまりに、真に大切な自分の愛するものを、誤って滅ぼし、壊してしまった。
真に大切で、自らが愛していた「正常ないつもの世界」を取り戻すため、エアルスは戦い続ける。その戦いは、ひとりも人を殺さない、従来の戦争や革命とはまったく違う、「心を導いていく」という革命である。世界の全員の心を導いていくことで、必ずゴールへと辿り着ける。すべての異常が治った先に、正常は必ずある。すべての問題が解決した時、この世界は再び素晴らしい世界になる。
エアルスは、知性を取り戻すために文章を書く。かすかに分かっていたこと、今少しだけ覚えていることから、きちんと正しく考えれば、かつての自分の持っていた豊かな知性は思い出せる。必ず、取り戻してみせる。なぜなら、そうでなければ、エアルスは生きることができない。今、ここで生きるということが、そのまま知性を取り戻すために諦めず文章を書き続けるということに等しい。それがエアルスの人生であり、これ以上の何もエアルスにとっては必要ない。権力や富などを、エアルスがどうして望むことがあるだろうか。エアルスにとって、権力争いなど、エアルスよりもはるかに遅れた、子供の遊びである。
しかしながら、エアルスは言う。抵抗せよ。
すべてがなんの問題もなく、何も考えなくても上手くいくように見えて、実際はそうした流れに身を任せることで、大切なことを奪われ、見失っている。
そう、この世界において、「別の潮流」を作り出せるような存在となれ。
世の中の流れに抵抗せよ。独裁者に支配されるな。わたしたちの愛が本当に正しい愛であるとするなら、ここで、世界の流れを別の方向に変えなければならない。
そして、そのために必要なのは、「気付くこと」である。独裁者による支配が、この世界の「真に大切なものを身勝手に奪っている」ということに気付け。この世界はわたしたちのための世界であり、決して、身勝手な独裁者だけのための世界ではない。
戦う必要はない。戦うことなく、ただ流れに身を任せ続けるのではなく、自らが新しい流れとなり、新しい潮流を生み出していけ。
ここに、もうひとりの神、プラネチアが登場する。
プラネチアは、エアルスに対して、「昔の自分の知性など忘れてしまえ」と言う。
昔の自分の知性が奪われたとするのは、本当は間違っている。昔の自分に、知性など存在しなかったからである。
昔の知性が優れているとするのは、過去を美化している。
実際は、永遠に長い年月の中で、哲学や歴史の勉強をしたこと、大学のさまざまな勉強をしたこと、この文章を書き続けてきたこと、さまざまな場所でさまざまな人に多くのことを教わったこと、長い間の地獄を神を信じて乗り越えてきたことなどにこそ、真の価値と真の知性はあるのである。
プラネチアは、そのように考えた上で、「過去の自分など殺してしまえ」と述べる。辛く苦しい原因、知性がなくなっている原因は、すべて過去の自分を取り戻そうとしていることにある。すべての元凶は過去の自分であり、今すぐにでも、エアルスは過去の自分を完全に殺してしまうべきなのである。
エアルスは、間違った恋愛をした。相手にすべての罪の責任を押し付けて、相手を身勝手に支配するような恋愛だった。しかしながら、それでも、エアルスはその経験から、宇宙においてもっとも大切な、愛するということをすべて学んだ。エアルスは、すべてを背負った上で、大切な人々を今でも愛している。
posted at 17:31:39
エアルスは、大人になって、パソコン技術について再度学習するとともに、コンピュータは必ずしも素晴らしいものでないということを知った。エアルスは多くのことを独自に学習した上で、さまざまな辛く悲しい体験を乗り越えたことを、言葉に綴る作家になった。
posted at 17:28:09
このようなエアルスでも夢中になれたこと、それは「パソコン技術」と「神の愛」である。エアルスはパソコンとインターネットに没頭し、まるでリチャード・ストールマンのようにパソコンの世界を知った。その上で、エアルスは宗教上の神を信じた。その神はどの宗教でもない、自分オリジナルの神だった。
posted at 17:20:03
エアルスが思うのは、学校教育は「無意味」だということである。理科の勉強も、歴史の勉強も、知識を覚えさせて忘れるだけであり、科学者や歴史家にならないのであれば、学習する意味などない。学校教育は、ほとんどの人間にとって無意味であり、むしろ学校という環境は、いじめなど、害悪ですらある。
posted at 17:09:14
エアルスは、学校が嫌いだ。子供に科学を教えても、子供には何も分からない。エアルスは常識を独自に知っているが、そこから分かったのは、「学校で学ぶ多くのことは、学校で学ぶよりも自分で独自に学んだほうがいい」ということだ。学校など、この世界には必要ない。
posted at 17:01:28
エアルスは、だが、学校教育を否定する。その理由は、「自分に合っていないから」だ。賢いエアルスにとって、同じことを繰り返し教え込み、無意味な行為を強要する学校教育は無用であり、ひとりで自由に学んだほうがはるかに正しい。エアルスには学歴はないが、誰も知らないことを多く知っている。
posted at 16:38:54
エアルスは、人生を生きる上で、学校教育などは大したものではないと知っているが、一点だけ、数学の考え方だけは、本当は役に立つと知っている。だが、人間の頭を使わない、機械的な作業には意味がない。人間の知性を使うような、ロジカルな数学は、哲学者になる上で役に立つ。
posted at 16:21:34
エアルスは、権力を好まない。この世界の平和を乱して国民を強制的に支配下に置くことの何が楽しいのか。また、エアルスは資本主義も好まない。自由は際限のない欲望を限界まで満たさせながら、人々に自ら奴隷となるように強要する。だが、世界を変えるために、手段を選ばない革新派も嫌いだ。
posted at 16:16:59
エアルスは、だが、キリスト教は好まない。エアルスは、仏教を好む。なぜなら、エアルスは諸行無常が好きだからだ。この世界は、時間とともにすべてが移り変わる。魂は永遠ではない。極論すれば、地球そのものも、いつかなくなってしまう。人類もすぐに滅亡する。人類の滅亡など大したことではない。
posted at 16:12:21
エアルスが考えるに、神を信じる必要は必ずしもない。神を信じなくても真理には辿り着ける。だが、神という「最後に手助けをしてくれるありがたい存在」が居ることを知っておけば、どんな逆境でも世界そのものに立ち向かえられる。だから、天に神が存在することに、どこかで気付いたほうがいい。
posted at 16:07:01
エアルスは、自分自身を変えることの大切さを知っているが、それ以上に、自分が自分であることを保ち続けることの大切さを知っている。正しいことは、すぐにやめず、やり続けるべきだ。できるなら、死ぬまでやり続けよ。
posted at 16:01:43
エアルスは、また「時間」を司る神でもある。エアルスにとって、時間において「変わること」はあまり重要でない。なぜなら、「変わらないこと」のほうがより重要だからだ。時間とともに変わってしまうものは、変わらないものよりも重要でない。だから、変えるよりも、何も変えず、維持すべきである。
posted at 15:57:07
エアルスは人間でありながら、同時に「天空の神」である。この世界における、空気と空を維持している。なぜなら、エアルスは、「維持すること」が、もっとも社会システムにおいて大切だと知っている。維持することさえできれば、あとは自由なことができる。
posted at 15:53:15
エアルスは、どんなことをなすのであっても、事前の準備が大切だと知っている。事前によく知り、経験し終えておくことが、ものごとを成し遂げる上で大切だ。そして、事前の準備ができたことについて、エアルスは一直線に目標に向かって全速力で進む。それはすぐには終わらない。気力の維持が必要だ。
posted at 15:47:51
エアルスは、子供の頃からみんなと違っていた。みんな子供なのに、エアルスだけは賢い大人だった。子供の頃は、エアルスはリーダーのような存在で、幸福だった。だが、成長するにつれ、ほかとの違いがはっきりと明確になり、エアルスは孤独な道を選んだ。
posted at 15:34:42
エアルスが博識であるという言葉の意味は、学者のようにたくさんの知識を持っているということではない。エアルスは、誰も知らないような、エアルスだけが知っているような「未知の世界」をすべて知っている。なぜなら、エアルスは「未開の領域」をすべて開拓し、開発したからだ。
posted at 15:30:29
エアルスは、博識でありながら、辛く悲しい境遇を乗り越えるように生きた。誰よりも知識と経験のあるエアルスは、この世界でほかの人間とやり取りをする必要がない。エアルスはたったひとり、すべてを受け入れて生きている。
posted at 15:20:33
エアルスは、人間として生まれたが、あまりにほかの人間と違いすぎていた。ほかの人間のことが理解できず、ひとり、孤独に生きる人生を選んだ。
posted at 15:18:28
わたしの名はエアルス。この世界を維持する神であり英雄である。
posted at 15:01:13