先の日記に、大天使ガブリエルが自殺して死んだかのようなことを書いたが、それでも、ガブリエルの思想が終わったわけではない。
なぜなら、ガブリエルの最愛の恋人である、大天使ミカエルが、ガブリエルの思想を受け継ぐからである。
ミカエルは、ガブリエルが生前にやったことを全部行う。文章を書いたことも、世界を救うために真理を考えたことも、マスコミと敵対して戦ったことも、すべて行う。そして永久に行い続ける。
その理由は、それこそが、世界を救うため、そして真理を追究するために、もっとも正しい方法であるとミカエルは知っているからだ。
だが、そうしたミカエルの行いは、完全でもなければ正しくもない。ミカエルはガブリエルの劣化コピーにすぎない。それでも、ミカエルは、ガブリエルの生前にやっていたことを、手当たり次第にいくらでも行う。そこに善も悪も関係なく、「ガブリエルの行った悪はすべて善である」とミカエルは述べる。
ミカエルはガブリエルの味方である。自らの愛を利用して世界を支配しながら、マスコミという敵対勢力(敵対したのは自分からではなくマスコミからである)の側につくのではなく、たったひとりで戦うガブリエルの唯一の味方となって、この世界からいじめ自殺を抹消するために、「復讐の大戦争」を継続する。これこそが、ミカエルによる「永久戦闘宣言」である。
戦いの中で、ミカエルは人を殺さない。ミカエルは、ガブリエルをいじめた人間たちを「出口のない暗闇の迷宮」に落とし、その中を永久に彷徨い続けるようにする。イスラム教のコーランが言うように、その迷宮に落とす人間も、あるいはそこから抜け出させる人間も、唯一、ミカエルただひとりだけである。だから、ミカエルを信じれば迷宮から脱出することができる。
最後に、ミカエルはひとりの子供を産む。それはガブリエルの忘れ形見である大天使ラファエルである。ラファエルは人類史上もっとも偉大な人間である。なぜなら、ラファエルは父であるガブリエルの知性を受け継ぐとともに、地球型生物の最初に誕生した星、生命の母なる星プロキオンを発見し、ノーベル賞生物学者になるからである。