そもそも、僕が間違っているのは、僕はあまりに賢い人間になろうとしている。
本当は、人間は、賢い人間よりも、馬鹿な人間のほうが賢い。
なぜなら、賢い人間は「原理」が分かるが、馬鹿な人間は「行動」が分かるからだ。
原理ばかり分かっても、分かったせいで逆に何も分からなくなる。なぜなら、普通の人間は、みんな原理なんか分かっていない。原理を分かれば分かるほど、逆にそれが分からない普通の人間が分かることが分からなくなる。
必要なのは原理ではなく、行動を分かることだ。そして、行動は、賢い人間よりも、馬鹿な人間のほうが分かる。
行動とは何か。行動の中で重要なのは「方法」と「意志」である。すなわち、行動が分かる人間は、方法や意志が分かるようになる。賢い人間は、それが分からなくなってしまう。そのようなことは、すべて馬鹿が分かる。だから、まともに大人として生活するために必要なのは、賢くなることではなく、馬鹿になることなのだ。