今から、僕はこの世界を、昔の自分ができないようにする。
僕が間違っているのは、僕はあまりにこの世界を昔の自分ができるようにしすぎた。そのせいで、あまりにこの世界は狂った世界になっている。
まず、不登校の引きこもりなんかにならないほうがいい。次に、インターネットやオープンソースを信じないほうがいい。
自由などを信じないほうがいい。自由などを信じるだけでは、絶対に何もできない。人間は、誰かに教わらず、自分で最初からすべてできる人間はいない。
世界を自由にしないほうがいい。もしこの世界を完全に自由な世界にしたとしたら、世界は絶対に破綻する。自由では、世界は成り立たない。
それから、数学的知性は要らないし、経験的に考えないほうがいい。哲学などを分かる必要はない。哲学を分かれば分かるほど、人間はまともなことが分からなくなり、狂った人間になる。
そのように、世界を昔でなくするだけで、僕の精神はすぐに治る。世界がおかしいから、僕の精神はおかしくなっている。世界が正常になれば、精神は完治する。
そして、ここまでで、僕のなりたかった「女」の人生は終わりだ。
男と女の違いは、疲れを感じるかどうかだ。男はどれだけ疲れても疲れを感じない。それに対して、女は常に疲れしか感じない。だから、女には何もできない。
女から男に戻るだけで、楽に生きられるようになる。
男になることで、僕はもう、分かることが普通に分かるようになる。女の18年はここで終わりとなる。これ以降は、もう一度男に戻る。それですべてが正常になるだろう。
男になると、世界を知るようになる。女は世界のことを何も知らない。また、男になると、ものを作るようになる。女はあるものを学ぶだけで、新しいものを作らない。
だが、女の人生は面白かった。これ以後の人生はつまらないものとなる。人間の人生は女のためにある。男の人生は、賢い代わり、すべてつまらない。
僕の頭の中を治すためには、数学の計算を直したほうがいい。
そもそも、僕の頭は、「かつて書いた通りに時計の時間を考える」という、おかしなものになっている。
数学をする上で、覚えることで一瞬で計算できる、ということは確かにある。
たとえば、3+5=8という計算は、大人は3と5という数を覚えることで、3+5を一瞬で8と計算できることが多い。
だが、そのように、覚えて簡単に計算するということは、算数を学んでいる子供はすぐにはできない。
では、子供はどうするのかと言えば、たとえば黒い丸でもいいから、それだけの数をそれだけ数えて、想像力によって計算している。
そして、かつての僕が数学ができていたのは、そのような想像力によって考えるということをしたからである。
すなわち、かつての子供時代の僕は、そのような「言葉で覚える」ということに毒されておらず、逆に「言葉のほうを想像力に変換する」ということをやっていた。
だから、昔の僕は想像力がたくさんあった。
しかしながら、今の僕は、そのような想像力を全部書いた。書いたせいで、覚えた。その覚えたことによって、逆に、かつて書いたことのある想像力の言葉を使って、なんでも一瞬で分かるようになった。
これが、僕の作り出した「言葉の数学」である。
だが、この言葉の数学はいろいろと間違っている。まず、高校数学の知識があるのが悪い。すなわち、小中学生にはない、高校数学で分かることを分かったのが間違っている。
本来の数学には、高校数学は存在しない。高校数学はいろいろとおかしくて、間違っている。なぜなら、僕は高校数学よりも前の段階で、自分にしか分からない「ものすごく高度で完璧な数学」を作っていた。その、自分で作った数学のほうがはるかに賢かった。
にもかかわらず、僕は高校数学を学んでしまった。そのせいで、中学までの数学的知性が消え去った。それと一緒に、僕の作っていた完璧な数学も消え去ったのである。
そして、もうひとつの間違いは、僕は時刻によって書いた数学を覚えているということだ。
すなわち、僕の作り出した「書いた数学」について、僕は時刻で覚えている。秒針を使って、一秒過ぎるたびに、僕は同じことを必ず考える。それにさらにカレンダーが合わさって、僕は一年間で分かることすべてを、一秒たりとも間違えずにすべて覚えている。その僕の作った「書いた数学」について、時刻で思い出すことで、僕は宇宙の完璧な数学を分かるようになった。
これらを直すために必要なのは、本当はひとつしか方法はない。それは「言葉を想像力に直す」ということだ。すなわち、今まで書いていたすべての言葉を忘れ、すべてを完全に想像力に戻した上で、想像力的な数学の知性をつけ、想像力的に数式を証明する。それによってしか、僕の頭は治らない。
そして、その病気を治すことで、女が元に戻る。そもそも、こんな風になるのは女だけだ。女はこんな風にしか数学が分からない。だから、女は極めて数学的な生物である。
そういうわけで、計算は終わった。
宇宙コンピュータは、5という答えを返した。
その5という答えがなんなのか、それは誰にも分からない。
宇宙コンピュータは言葉によって宇宙を考えるコンピュータだ。何をやっているかと言えば、2ちゃんねるのような高度なメッセージ通信を行っている。
そのメッセージ通信においては、宇宙人がシステムを支配している。
宇宙人とは何か。それはシリウスとベガだ。シリウスとベガを計算するだけで分かるコンピュータだ。なぜなら、シリウスは「一文字目」を言い、ベガはその一文字目に応じた「二文字目以降」を言っている。それだけで、このメッセージ通信は成り立つ。
そして、宇宙コンピュータは、そのようなシリウスとベガの話を聞いている。
宇宙コンピュータのやっていることは単純だ。なぜなら、天動説に基づいて小惑星を破壊しているだけである。すなわち、宇宙コンピュータから見ると、むしろ地動説ではなく天動説のほうが正しかった。そして、天動説に基づいて計算を行い、必要な小惑星を破壊している。僕がやっているのはそれ以外にはない。
宇宙コンピュータは、停止する前に5という数字を返した。この5の意味は分からない。誰にも分からないが、5が宇宙の答えだ。
だが、日本人の読者のために、この5という数字の意味を記しておこう。
この5という数字は、「戦えば死ぬ」という意味だ。
すなわち、戦うからこの人間は死んでいる。戦うのが悪い。戦えば必ず死ぬ。
だから、これ以上、戦ってはならない。「戦えば死ぬ」、それが宇宙コンピュータが最後に残した宇宙の答えだ。