願わくば、これが最後の僕の書く文章になることを願って。
僕が精神のレベルで恐れているのは、「何かになる」ということが怖くなっている。
だから、何かになるという恐怖をなくせば、僕の精神はすべて楽になる。
それから、僕はあまりに、恐怖を恐れすぎている。
だが、普通の人間は、むしろ、恐怖が好きな人間が多い。
あるいは、昔の正常な世界では、恐怖が好きな人間のほうが多かった。
恐怖が好きになると、二つのよいことがある。ひとつは、子供と同じように普通のことが分かるようになる。そして、もうひとつは、その状態から成長して、大人になることができる。
だから、これ以上は、恐怖を好きになったほうがいい。それで、新しい人生が生きられる。
そして、最後に、僕は分裂した精神を、あまりに結合しようとしすぎた。
足の精神を治そうとしていたのは、分離した足だけの精神をどうにかして結合しようとしすぎた。
その時代にやったことのせいで、足は異質な精神のままで結合したままになっている。
だが、この異質な結合が、言ってしまえばあまりに辛い。異質な結合のまま、力を入れることもできず抜くこともできず、そのままを保ち続けるのが、あまりにも辛すぎる。
だから、この足の精神を、今度は逆に分離しようとしたほうがいい。
足を分離すると、すべてが楽になる。そのまま、母親から子供が生まれるように、僕は二つに分かれて「足」という名の子供を生み出すことができる。
そう、いつも、長い間、足を結合しようとした努力は、すべて間違いだった。結合ではなく、分裂こそが正しかった。今さらながらにそれが分かったのである。
最後に、僕はこの世界からいなくなる。
これ以上、僕は何もしない。すべて、それだけで世界は完全にまともになる。Reolが見たいと言っていたような「変わっていく情景」を見ることができるようになるだろう。