Assy著
2012.10.02執筆
ミネルバは、探究心豊かな少女だった。
ラスカーという町で、牛や羊とともに暮らしていた。
ある時、神秘的な夢を見た。
内容はあまり覚えていないが、翼を持つ馬である、ペガサスとともに、世界中を旅する夢を、何度も何度も見た。
そのうち、ペガサスとともに、世界中を回れたら、という夢を持つようになった。
そんな時、魔法の玉、という存在を知った。
それは、水晶玉で、透明で美しい球の中に、魔法の力が宿っていて、手にすると、魔法が使えるという。
そのうち、ミネルバは大人になり、24歳になった。
大都会サラのサラ大学を卒業して、ミネルバは田舎の町である、ラスカーに戻った。
しかし、ミネルバはつまらなかった。
ラスカーなど、牛や羊をそれぞれ飼っているだけの、田舎の町だ。
そんな時、変な手紙が届いた。
内容を見て、驚いた。
なぜなら、このような手紙だった。
「私は、天を駆ける馬、ペガサスの一族です。
サラ大学の理化学の教室で、あなたを待っています。
私とともに、世界を旅するのです。
私は、いつまでも、同じ、サラ大学の理化学の教室で待っています。」
ミネルバは、サラ大学で、ペガサスが待っている、との情報を信じてみた。
そのうち、同級生であるクリスとともに、ミネルバはペガサスの待つ教室に行った。
部屋に入る時、異変に気が付いた。
何か、美しいオーラを放つ教室の中に、大きな生き物が居る。
それは、ペガサスだったのだ。
ペガサスは言った。
「驚いた?私の体、結構大きいでしょう。」
ミネルバとクリスは、驚いて返答した。
「あなた、空は飛べるの?」
ペガサスは言った。
「飛べます。乗って下さい。」
そして、ミネルバとクリスを乗せて、ペガサスは言った。
「さあ、飛びます。私は、これからあなたがたとともに、世界中を旅するのです!」
ミネルバが言った。
「世界中?どういうこと?」
しかし、ペガサスは、それを無視して、空へと飛び立った。
ペガサスは言った。
「世界の何よりもの不思議は、サバンナのペガサスの民族にあります。
このまま、長い旅をする勇気がありますか?
あるならば、また、この理化学の教室に来てください。
ペガサスの集団に会いに行きましょう。
私たちは、人間の協力者を求めています。
人間は、かつてないほどの速度で、進歩していますが、
いよいよ、魔法の玉を集めることで、人間は魔法を操れるのです。」
そして、ミネルバとクリスを空へと連れる旅をしながら、ペガサスは色んなことを話した。
「人間の、1人の王が生まれています。
その王は、光となるか、闇となるか分かりません。
しかし、その王のもとに、私たちが結束すれば、世界をすべて救うことが出来ます。
ミネルバ、クリス、あなた方は、その大陣営の先端となるのです。」
そして、ペガサスは、サラ大学の理化学の教室へと戻って、いったん消えた。
サラ大学の教室の黒板の前で、ミネルバとクリスは、言葉を失った。
「王って、誰なんだろう?そして、ペガサスの民族って、どういうことだろう?」
そして、ミネルバ一行は、また田舎であるラスカーに戻った。
数日すると、ミネルバとクリスは、会って話をした。
「幸い、僕らは親の保護のおかげで、自由に生きている。
ペガサスに乗るのは、気持ち良かった。
僕らの将来のために、旅をしても良いかもしれない。」
そして、ミネルバとクリスは、また理化学の教室に行った。
そうすると、今度は数分して、いきなりペガサスが教室の真ん中に現れた。
ペガサスが言った。「じゃあ、私は敬語を止める。
僕らは、これから、ペガサスの民族に会いに行く。
世界に存在する魔法の玉を見つけながら、魔法をひとつひとつ覚えるんだ。
その地図をもらうために、ペガサスの長に会いに行く。」
ペガサスの話によると、魔法の玉の地図は、ペガサスの長が持っている。
そのうちに、ペガサスは、魔法の能力を使って、速度を速めながら、世界の空を旅した。
ミネルバが言った。「世界中が、こんな風になっていたなんて・・・」
クリスが言った。「素晴らしい雄大な景色だ。」
そのままサバンナへと進出して、ペガサスの民族の居る、自由自治区域へと入った。
「ここです。ここに沢山のペガサスが居ます。」
そして、見るからに1つだけ老年である、ペガサスの長に会って、話した。
「あなたがたが、人間の最初の魔法学習者か。
あなたがたは、今から、沢山の旅をするが、全ての魔法の中にある、タイム・ウェーブという魔法で、いつでも元の時間と場所に戻れる。
魔法の玉とは、伝説の機械工学者、オスカーの作った、賢者の石だ。
手にすれば、それだけで魔法を操れる。
それから、魔法の地図を与えるために、条件がある。
魔法の玉の1つに、ダーク・ペガサスという魔法がある。
それは、ペガサスの民族の誇りであり、最も美しいとされる彫刻である、「漆黒のペガサス像」を生み出す。
その彫刻を、われわれのもとに与えてほしい。」
ミネルバとクリスは、言った。
「それは良いのですが、私たちは、本当にそんな大それたことが出来るのでしょうか?」
しかし、ペガサスは言った。
「安心しなさい。魔法の力は、あなた方が思うより、ずっと強い。
この魔法の薬を与える。あらゆる怪我と病気を治す、万能薬だ。」
そして、ミネルバとクリスは、魔法の薬「エターナル・ポーション」を得て、最初の旅へと向かうことになった。
最初の目的地は、砂漠の中にある宮殿、デュアル・ハード。
この王が玉を持っている。
砂漠を飛んでいたが、それらしきものは見当たらない。
しかし、2時間もして、ペガサスがある建物を発見した。
「これは何?宮殿?」
その宮殿には、人が居る様子はない。
くまなく調べていると、西方の建物に、下へとつながる階段が存在した。
しかし、しばらくしていると、馬に乗った民族が現れた。
そして、ミネルバとクリス、ペガサスを包囲して、言った。
「君たちは、何をしているのだ?」
そこで、ペガサスが言った。
「これは、敵ではない。きちんと話せば、分かる集団だよ。」
そして、ペガサスは、自分の言う言語を翻訳して教え、それらとともに階段を下りた。
ミネルバは、誇りを持って言った。「私は、世界の宝石たちを集めるために冒険している、冒険家だ。」
そして、王のもとに案内されて、王は話した。
「危険かもしれないが、隣の国、テスタへと行って、宝石のありかを探ってみると良い。
ここには宝石は無い。その代り、我々の強力な援軍を1人与えよう。」
そして、バールと言う男が仲間に加わった。
「私は、こう見えて、結構強い。私が居れば、テスタに侵入できるだろう。」
そして、ミネルバとクリスは、強力な援軍を得て、ペガサスに乗ってテスタへと向かうのだった。
テスタでは、ミネルバは、そこにある文化品の美しさに目を奪われた。
田舎であるラスカーの出身であるミネルバは、高貴な装飾品を見るだけで、うらやましく思った。
その時、バールは言った。
「危険かもしれないが、王のもとに会いたいと言った方が良い。
王が、沢山の装飾品とともに、魔法の玉を持っている可能性が高い。」
そして、皆は、王の宮殿へと向かった。
そこでは、沢山の美しい芸術品が公衆へと開かれる中で、セレモニーが行われていた。
「これは、戦勝記念日のセレモニーだ。」
しかし、ミネルバの様子がおかしい。
なぜか、いつの間にか、ミネルバは消えてしまった。
「どこに行ったんだ?異国の中で消えてしまうと、危ないぞ。」
クリスとバールは、ミネルバを探したが、見つからない。
そのうち、ミネルバが戻ってきた。
つまるところ、装飾品を見ていると、はぐれてしまったらしい。
そして、ミネルバは、なぜか現地の住民と話して、魔法の玉のありかをつかんだ、ということだ。
「今から、3時間にわたって盛大なセレモニーが行われると言っていた。
それが終わった時に、沢山の水晶玉が、皆のもとに配られる。
その中に、魔法の玉がある。」
良く観察していると、ペガサスが言った。
「あれだよ!あの、白銀に輝く玉。あれが魔法の玉の、1つだ。」
そして、一行は、その玉を手にするため、それだけに的を絞って、民衆の中でその玉を手にした。
その時、王は、ペガサスを見て言った。
「何だあの動物は?馬に翼が生えている。」
そうして、ミネルバとクリスとともに、ペガサスは上段へとまぬかれた。
そして、王と話すことが出来た一行は、魔法の玉を欲していることを伝えた。
そうすると、セレモニーの後で、宮殿に案内された一行は、また、仲間を手にした。
「これから、私は魔法の玉を求めて、世界中をペガサスとともに飛び回る。
できれば、あなたや国民の人に、私とともに世界を飛び回ってくれる、支援者は居ないか?」
そうして、また、仲間が増えた。
スカル、という傭兵が仲間へと加わった。
最初の魔法は、ホーリー・テレパシーだ。どこに居ても、それぞれの心の力によって、通信出来るようになる。
しかし、ここから、入手の困難な魔法の玉へと出会うことになる。
ミネルバとクリスに、ペガサスが言った。
「危険だが、来るか?」
そして、ミネルバとクリスは、言った。
「行くよ。用意は出来ている。バールやスカルが居るから、ずっと安心しているよ。」
そして、一行は、魔王、グラスの居る宮殿へと向かう。
その前に、ペガサスの集団に会いに行くと、1つの魔法の玉を、他のものが見つけた、として、手に入れることが出来た。
ペガサスの長は、思いがけないことを言った。
「危険なのは、この魔王、グラスの宮殿だ。
つい先日見つけた魔法の玉と、僕たちの通常装備である、この剣を与える。
魔法の剣、ゼグナを使うことで、一瞬で周りに居る全ての敵を倒すことが出来る、剣だ。
この剣は、君が持ちなさい。」
そして、クリスが剣を持った。
「そして、ミネルバ、あなたには、遠くから電撃の風を与えられる、この魔法の玉、エナジー・コントロールを与えよう。」
そして、クリスとミネルバは、バール、スカル、ペガサスとともに、敵の待つグラス宮殿へと向かった。
スカルは言った。「相手の宮殿には、あまり人はいない。
誰も殺さなくていい。
魔法の玉は、おそらく、どこか、宮殿の周りに、他の装飾品とともについている。
しかし、問題なのは、魔王に見つからないこと。
しかし、ペガサスが居れば、そこは簡単だ。」
そうすると、ペガサスに乗ってあたりをさまよううちに、見つけた。
「あれだ!あの獅子の彫刻とともに、魔法の玉を使っている。
簡単に取れるはずだ。」
そして、ペガサスに乗って、ミネルバが手にしようとした、その時、ミネルバの体に、電撃が走った。
スカルが言った。「ああ、何ということだ。」
クリスが言った。「どうした?あれ、ミネルバが居ない。」
そう、ミネルバは、装飾品を手にした瞬間、瞬間移動して、宮殿に捕まってしまったのだ。
バールが言った。「王に捕らえられたが、理由を話せば、すぐに自由になる。話の分かる王ではないが・・・」
クリスは言った。「何てことだ。」
スカルが言った。「ペガサスも一緒に捕まったようだ。助かると良いが・・・」
ミネルバは、気を失って、集団につかまった。
気がつくと、牢屋に居た。
ペガサスと一緒に、捕まって、牢の中に居た。
しばらくすると、一人の王のような人間がやってきて、牢へと入ろうとした。
ついに殺されるか、といったところで、ミネルバは叫んだ。
すると、すぐ王の見る目が変わった。そして、牢から脱出できることになった。
ミネルバは、何と叫んだのだろう?
それは、ミネルバの愛する故郷の母親に向かって叫んだ、「ラスカーのお母さん」だった。
何と、その王の出身も、同じ、ラスカーだったのだ。
王のもとに案内されたミネルバが見たものは、宮殿の一番真ん中にある、キリストの十字架と、下に並んで祀られている、たくさんの水晶玉だった。
よく見てみると、たくさんの普通の水晶玉とともに、魔法の水晶玉の1つが、そこにあった。
ペガサスは言った。「何とかして、あの水晶玉をもらえないかな?」
ミネルバは、王、シュバルツにそれを頼んだ。
それは、もっと綺麗な水晶玉をもらえれば、交換条件として、それを与える、との話になった。
そして、ペガサスの持つ、宝石を1つ与えた。
白銀に輝く、ペガサスの魔法の玉のコピーを1つ与えた。
「このコピーは、ほかに同じ魔法の玉がいくらでもあるから、与えていいんだ。」
そして、魔法の玉は、ダーク・ペガサスだった。
すぐにクリスとともに合流して、ペガサスの民族のもとに行き、ミネルバとクリスは、ダーク・ペガサスによって、「漆黒のペガサス像」を与えた。
ミネルバとクリスは、いったん、現実の世界に帰ることにした。
「危なかったけど、面白かった。沢山の町に、ペガサスで行けるなんて、夢のようだわ。」
そのうちに、2人に試練が訪れる。手紙が届いたのだ。
「理化学の教室へ来てほしい。
王が現れる。王は、闇のものとなるか、光のものとなるかは分からないが、世界を救う。
その王を、われわれの味方にしてほしいのだ。」
そして、2人はまた、天魔に乗って空を駆け、世界を旅するのだった。
王は、見ると、ミネルバと同世代くらいの、若い青年だった。
「あなたが王?なんだか、普通の人みたい。」
ミネルバはそういって、ペガサスの長に聞いた。
「この王のすごいところは、全知全能の頭を持ち、世界の未来を司る支配者としての才能がある。」
そうすると、王は言った。
「そんなことはありません。私も、ただの人間です。」
ペガサスの長は言った。
「この王は、全てを経験から知った、偉大な経験の持ち主だ。
この青年に魔法の宝石を付け加えると、まるで全知全能のように、あらゆる全てを良い方向に変えられる。
しかし、心配なのは・・・」
王が言った。
「私が、何をするか、分からないからでしょう?」
ペガサスは言った。
「この王とともに、色んな魔法の宝石を集めてほしい。
その中で、世界の問題を、いくらでも解決して、回ってほしい。
世界が救われ、全てが進歩する、そんなことを言われている。」
王は言った。
「私の名前は、ヴァイス。
ミネルバさんとクリスくんとともに、あらゆる世界を1つ1つ改善します。」
そして、ペガサスの王は言った。
「苦しいことや辛いことが多いかもしれないが、ヴァイスとともに、世界を良くしてほしい。」
しかし、クリスは言った。
「では、具体的に何をするのです?」
ヴァイスが言った。
「北に、悪い国がある。
その国を倒すために、ペガサスの軍団とともに、向かう。
そして、その中に、最高の魔法の宝石がある。」
さらにヴァイスが言った。
「そのうち、世界の全てを正す魔法を持つ、3つの玉を見つけ、手に入れる。
1つ目は、フリー・エネルギー。世界を自由にする。
2つ目は、キープ・ホールド。世界を支配する。
そして、3つ目は、チェンジ・ミラクル。世界を正しく変える。
そのようにして、世界は救われる。」
そうすると、ミネルバが言った。
「それなら、その3つの玉はどこにあるの?」
そして、ヴァイスが言った。
「北の国、サーマの中に、その秘密がある。
長い間、帝国側と自由側の戦う、内戦の国だ。
ここに出向いて、自由側を勝利させる。
そのために、ペガサスが戦う。
そして、勝利すれば、我々は、宝石のありかを見つけることが出来る。」
ペガサスの長が話した。
「長い戦いが永遠に続いている。
どちらも、絶対魔法の力で、競り合っているが、
幸い、我々には、ヴァイスの力がある。」
ミネルバが言った。
「その力とは?」
ヴァイスが言った。
「絶対魔法による防御を回避する、アンチ・ホールドと、
全ての魔法を跳ね返す、スパーニングだ。」
ペガサスの長が行った。
「先頭には、ペガサスの集団が行く。
アンチ・ホールドとスパーニングを効果的に使うことで、効率的に相手を倒せるはずだ。
しかし、魔法の玉を持っているのは、君たち三人だ。
君たち三人がもし殺されてしまったら、その時、ペガサスの命運は消える。」
三人の自己紹介。
ミネルバは、経験と探究心豊かな女で、24歳。
沢山の会話と経験、そして知性的な考え方で、18歳のころまで、普通に生きていた。
たまに部屋にこもりっきりになったことも、勇敢に戦ったこともある。
精神的に強い、自由で平等な女だ。
クリスは、理性的な男で、26歳。
記憶力と集中力が優れていて、全て、努力と計画で達成した。
あまり何もなかったなりに、友達付き合いを好む。
ヴァイスは、あらゆる全てを知っている。32歳。
全て、理解して分かった。
あらゆる全てを理解した、唯一の人間に見えて、平凡な普通の男だ。
すぐに、三人は向かう。
ペガサスの軍団が先頭を率いる。
ペガサスの集団は、銃を使う人間たちの中を、魔法の力を使って倒している。
皆、「何だあれは」と言って、驚くが、そこを全力で通過する。
ヴァイスは言う。「ペガサスは強い!あまりに簡単に勝てるなあ!」
ミネルバが言う。「このまま、最後まで楽に勝てると思う?」
ヴァイスが言う。「そんなことは無い。敵はすぐ、こちらが向かうのを察知して、相手の魔法を使ってくるだろう。」
クリスが言う。「僕らは、何をしていればいいんだ?」
ヴァイスが言う。「心配しなくて構わない。敵は、魔女の力を持っているが、使うときがあれば、こちらも魔法を繰り出すだけだ。」
そして、最初の一夜が過ぎた。
一行は、一日、また一日と、進軍した。
ペガサスは、あまり被害を出すことなく、相手を凍りつけるという、ペガサスの特性魔法を使って、敵を倒し続けた。
戦いを始めて4日目、自由軍の長と会うことになった。
ペガサスの軍団を見て、そして魔法の力を知って、自由軍は恐れた。
「あなたがたのおかげで、我々は永遠に続く戦いの、終わりを感じながら、感謝しています。しかし、魔法やペガサスなどというものは、本当に強いものですな。」
ヴァイスが言った。
「その通り!しかし、これから我々が勝利する中で、皆も魔法の力を知るでしょう。」
そして、自由軍が言った。
「魔法の力があると、先進軍が報告することもあります。
全てを燃やし、凍りつけるエネルギーを、相手の魔女が持っている、という話は聞いています。」
そして、また一日、また一日と、ペガサスの軍隊が進撃していると、魔女の力が現れた。
全てを殺す、恐怖の魔法を相手の魔女が放った。
ペガサスの目の前が真っ暗になり、何も分からなくなる。
そこで、ヴァイスが唱えた。
「スパーニング!全てを跳ね返せ。」
そうすると、魔女が現れ、ミネルバを連れ去ろうとした。
しかし、その瞬間に、クリスの魔法の剣の力が発動した。
「ゼグナ!全てを倒す、光の魔法だ!」
そして、魔女は唱えた。
「ヴィジョンズ・ストップ!全てをそこに停止させなさい。」
そして、魔女とヴァイスとの対話が始まった。
魔女は言った。「軍に通じるものから聞けば、ペガサスの集団が、我々を倒しているという。
あなたがたの目的は何か?」
ヴァイスは言った。「魔法の宝石だ。あなたがたの君子が持っているか、その場所を知っているはずだ。」
魔女は言った。「それならば、さらに北方の魔法の森へ行くと良い。
そこでは、魔法の宝石を『創造する』ことの出来る、魔術の精が居る。
あなたがたは、まだ戦うのか?」
ヴァイスは言った。「それなら、我々のすることは無い。」
ミネルバがクリスに言った。
「まだ戦うのかな?戦えば勝てると思うけれど。」
クリスはミネルバに言った。
「犠牲は少ない方が良い。」
ヴァイスは、2人に言った。
「交渉は成立した。
このまま、戦いには干渉せず、魔法の森へと向かう。」
魔女は消え去り、世界は元の、永遠の内戦状態へと戻った。
ヴァイスが2人に言った。
「魔法の森は、攻略が難しい。
あらゆる魔法の力が存在する中で、好き勝手に沢山の現象が起きる。
きちんと知らなければ、すぐに何かの魔法で、死んでしまう。」
ミネルバが言った。
「攻略するためには、どうすればいい?」
ヴァイスが言った。
「まず、出てくる魔法は、全部で3種類だ。
まず、ただ、状態を止めたり、変えたりする魔法。
次に、攻撃する魔法。
最後に、防御する魔法だ。
防御する魔法は考えなくていい。アンチ・ホールドで攻略できる。
攻撃する魔法には、こちらが先に攻撃すれば、回避できる。
魔法の森は、簡単にすぐに攻撃しない。間違ったやり方をすると、危険があるだけだ。
状態を止めたり、変えたりする魔法が厄介だ。
下手をすると、いつまでも迷ってしまったり、最初の状態に戻ってしまったり、魔法が使えなくなる。それだけに注意しよう。」
そして、ペガサスの集団とともに、一行は北方に進んだ。
そこには、樹海の中に、おかしな生命が居る、やっかいな森があった。
その森の生命は、あまりにおかしなことをする。
その森の生命は、自由を奪い、生命の力を奪う。
奪ったエネルギーを吸収し、適当に発散するだけの、おかしな生命が居る。
その名を、「フォレスト・バロック・インサイド」と言う。
森の生命は、あまりにおかしい。
何から何までおかしいため、誰もが「馬鹿な生き物」と呼ぶ生き物が居る。
「こんな森には、来たくなかったが、どこかに目的の精が居るはずだ。」
ヴァイスは、生命を1つ1つ判断して、倒していく。
ミネルバは、魔法を使って、悪い生き物を燃やし尽くして、
クリスは、背後を注意しながら、3人がそれぞれ進んでいく。
ヴァイスは言う。「この森は、生命のエネルギーを奪う。
いつまでも森の精が出ないならば、皆、精神を疲労して、良く分からなくなってしまう。」
そして、そのうちに、森の精らしきものが現れた。
3人に、「こっちへ来なさい」という声が聞こえる。
クリスが言った。「どうする?行ってみるべきじゃないか?」
ヴァイスが言った。「おそらく、行ってみると何か罠があるか、本当に精が居る。」
ミネルバが言った。「石を投げてみたらどう?」
ヴァイスが言った。「それだ。投げてみる。」
ヴァイスが石を投げると、石が跳ね返る。
ミネルバが言った。「跳ね返ったけれど、何か居るみたいよ。」
ヴァイスが言った。「不思議な精の姿が、そこにある。おそらくいる。行ってみよう。」
クリスとヴァイスがそこに行く。そうすると、やけに大きな湖があった。
クリスが言った。「分かる。そこに精が居る。君は誰だい?」
そうすると、湖が答える。
"私の名は、ライス。あなた方は、何?"
ヴァイスが言った。
「魔法の宝石を求めてここにやってきた。」
ライスが答える。
"私は、魔法の宝石の源流となる物質、酸素と二酸化炭素を扱う生命体よ。
どんな宝石がお望みなの?"
ヴァイスが言った。
「フリー・エネルギー、キープ・ホールド、チェンジ・ミラクルだ。」
ライスが言った。
"それなら、1つだけにしてちょうだい。
2つ以上望むのならば、あなたの命が引き換えね。"
ヴァイスが言った。
「じゃあ、まず、フリー・エネルギーだ。」
そして、ライスは1つの宝石を創った。
"そこらへんのフリー・エネルギーよりは、良い宝石よ。"
そして、一行は安心し、このおかしな森から抜け出すことが出来た。
クリスが言った。「次の宝石はどこにある?」
ヴァイスが言った。「まだ分からない。どこかにあるはずだ。」
ミネルバが言った。「あてはあるの?」
ヴァイスが言った。「おそらく、どこか、東の方にあると、歴史書が伝えている。」
ミネルバが言った。「それだけ?」
ヴァイスが言った。「それだけだ。」