一太郎・Lotus 1-2-3の世界観。
日本のジャストシステムが開発する、ワープロソフト(一太郎)とグラフィックソフト(花子)。
かな漢字変換システムのATOKはLinuxで昔から良く使われるが、有料。
一太郎は昔のWindows初期のMS-Officeと競い合っていた時代に、学校などに多く導入され、学校の科目でパソコンを教える際に標準的に良く使われたが、親などから「有害だからやめてくれ」という声が良く聞かれた。一太郎を覚えてしまうと、MS-Officeの使い方と違っていて分からなくなる。まさに、ソフトウェアの世界では、標準だけが勝ち続けるのである。
昔の表計算ソフト。MS-Excelに敗北したが、MS-DOS時代には栄華を築いた(当時もっとも売れたPC向けアプリケーションだった)。IBMによって買収。グループウェアのLotus Notesは今ではIBMによって開発されている。
1-2-3という名前は、1は表計算、2はグラフ、3はデータベースの機能を持つことから来ている。
IBMは買収した会社の社風を活かすのがとても苦手な会社で、最近はRed Hatなどを買収したが、Red Hatの社風をそのまま残すのは難しいだろう。Lotusの買収の時も驚いた人が多いが、MSに勝つわけもなくまさに「このざま」である。
ATOKについてはLinux日本語入力も参照のこと。
今でこそ、Windows+MS-Officeが主流になっているが、昔は表計算ソフトのLotus 1-2-3や、ワープロソフトウェアの一太郎(ジャストシステム)が頑張っていた。
特に、表計算は、エクセルで作るか1-2-3で作るのか、どちらかを選択するのが普通だった。
だが、Microsoftによる「抱き合わせ戦略」で、WindowsにMS-Officeを「オマケとして一緒にバンドルする」のが普通になり、Lotusのような専門の会社は自然に消えていった。
Microsoftはこの、抱き合わせ戦略が得意である。ファイル形式で言えば、囲い込み戦略ともいえる。Netscapeとのブラウザ戦争でも、Microsoftが勝った。確かにWindows 95が先進的なウィンドウシステムを備えていたのもあるが、Microsoftの成功は、この「抱き合わせ戦略」によるところが大きい。そもそも、PC-AT互換機をIBMがオープンにした時、OSをMicrosoftのものを選んだのがIBMの運のツキである。全て、MSは自らの製品を「PC/ATのオマケ」としてバンドル戦略を行うことで、標準的地位を確立したのである。