BSDとその子孫に関する世界観です。
BSDはBerkeley Software Distribution の略語で、1977-1995年に、カリフォルニア大学バークレー校のCSRGによって開発・配布されたソフトウェア群およびUNIX OS。
現在は、4.4BSD-Lite Release 2を基にしたFreeBSD、NetBSD、OpenBSDなどのBSDの子孫が開発・利用されている。
BSDの子孫のことをその名前から*BSDと呼ぶ。
Intel 386で動くBSDが長い間提供されなかったため、BSDをIntel+IBM PC/AT互換機で使うことは長らく出来なかった。パソコンとネットワークなどの対応状況も要因の一部ではあるが、GNUというプロジェクトを生み出すきっかけになり、同時にGNU Hurdというマイクロカーネルがなかなか完成しなかったことから、Linuxカーネルの歴史は始まった。
基本はLinux歴史のページにLinuxと一緒に書いてあります。UNIXからBSDがどのように分かれたのかを知りたい方はご覧ください。
BSDには、TCP/IPスタックのソケットAPIがはじめて搭載された。ソケットをファイルと統合したことで、ファイルディスクリプタから簡単に読み書きができるようになった。
これに対してAT&TがリリースしたSTREAMSは普及しなかった。LinuxでもSTREAMSはサポートされなかった。
WindowsのTCP/IPスタックは、BSDソケットをTurbo Pascalで書き直したものがベースとなっている。
Linuxカーネル(ソケット)も参照のこと。
BSDからAT&Tのコードを削除した4.3BSD Net/2をベースに、Intel 386で動くようにした386BSDが開発・提供されたが、0.1以降開発されず、ユーザーによるパッチが膨大な数になる。
その後にFreeBSDやNetBSDが開発されるものの、カリフォルニア大学バークレー校に対するUSL(起訴中にノベルによって買収)による起訴によって提供できなくなる。
GNUもカーネルを開発できておらず、このことからLinuxカーネルが開発される間接的な動機となった。
以下のページが参考になります。
性能・機能・安定性の正統派BSD。Linuxよりも安定していて、たくさんのタスクを適切に実行できることで有名。
FreeBSDを参照のこと。
移植性の高いアカデミックなBSD。とてもたくさんのCPUアーキテクチャをサポートしている。
NetBSDを参照のこと。
カリスマハッカーTheo氏によるセキュリティ重視のBSD。セキュリティホールが見つかる前にコードを入念に書き直す「先制的なセキュリティ」で有名。
OpenBSDを参照のこと。
FreeBSDから派生したBSD。「DragonFlyBSD」ではなく「DragonFly BSD」のようにスペースを開けるため注意が必要。
公式・Wikipedia
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