台風の世界観です。気象学を対象とします。気象も参照のこと。気象に詳しい父親の話を参考にしています。
氷を温めると水になり、水を温めると水蒸気になる、と言う物質の三態は有名だ。
もちろん、固体が温められると熱が加わって液体になり、さらに温められると気体になる。
だから、「気体の方が熱いのだ」と思う方も多いと思う。
だが、本当は、逆に液体が気体になる時に、周りから熱を奪う、「気化熱」と言う現象がある。
エネルギーを吸収して水が水蒸気になった時、この「変換」によって周りから熱を奪う。そして、水蒸気が雨粒になった時、この「変換」によって周りにストンと熱が出る。
熱を周りから充電し、放電する時に熱が出る、電池のようなものだと考えても良いだろう。
冷ますと気体から液体、固体になって、熱エネルギーが放出される。
温めると固体から液体、気体になって、熱エネルギーを奪う。
熱力学も参照のこと。
南の暖かい海上で、液体である海が太陽エネルギーを吸収して熱くなると、周りから熱を吸収して水蒸気が出る。
そして、その水蒸気は軽いため、どんどん上に上がっていく。これを「上昇気流」と言う。
上には、海上から離れているために冷たい空気がある。これによって、水蒸気は小さな水の粒になり、雲が出来る。だが、この時、気化熱と同じ原理によって、周りには大きな熱が生まれるのだ。
この熱によって、どんどん上昇気流は発展し、そして海上から「吸い上げるかのように」気流が生まれる。
この気流が、地球の自転の影響から、巨大な渦となって、偏西風によって日本にやってくる。
だから、台風は海水温が高いほど発生しやすく、発達しやすくなる。
温暖化する最近の地球でスーパー台風が発達しやすいのは、温暖化で海水温も上がっているためである。