複素数の世界観です。
虚数とは、二乗して-1になる数のこと。
\[i^2 = -1\]
このことから、「+でも-でもない新しい符号を持った1」であると考えられる。
そんな数が存在するわけがないのだが、あることにした方がいろんなことが正しく考えられる。
複素数では、実部と虚部が存在し、虚数単位iを用いて虚部を表す。
\[z = a + bi\]
また、複素数は大小関係を持たない。
2023.02.22編集
以下は複素数の四則計算。
二つの複素数
\[ Z_1 = a + bi, \quad Z_2 = c + di \]
において、
\[ \begin{eqnarray} Z_1 \pm Z_2 &\equiv& (a \pm c) + (b \pm d)i \\ Z_1 Z_2 &\equiv& (ac - bd) + (ad + bc)i \\ \frac{Z_1}{Z_2} &\equiv& \frac{ac + bd}{c^2 + d^2} + \frac{-ad + bc}{c^2 + d^2}i \end{eqnarray} \]
また、\(Z_1\)と\(Z_2\)が等しいのは、\(a=c\)かつ\(b=d\)の場合のみ。
(オイラーの贈物を参考に執筆・引用しました。)
2024.02.21
虚数がでてくるのは、たとえば、ルートの中にマイナスがあった場合です。
たとえば、\(\sqrt{-2}\)という数を考えてみます。これは二乗すれば-2になる数ですが、そんな数は実数には存在しません。
しかしながら、二次方程式の公式を見ていると、そういう数が必要になってくるのです。
このような数があると仮定すると、そのためには「二乗してマイナス1になる数」が必要になります。それが虚数なのです。
後日注記:二次方程式の解の公式は、\(ax^2 + bx + c = 0\)の場合、
\[x = \frac{ -b \pm \sqrt{b^2 - 4ac}}{2a}\]
だが、この解の公式を使った解き方で解くと、一部の数式で、ルートの中がマイナスになってしまい、解が得られなくなってしまう。
このような時に、\(i^2 = -1\)とした虚数単位iを用いる。虚数単位iの導入により、二次方程式はすべて解を持つことになる。
(詳しくは図解入門よくわかる高校数学の基本と仕組みが参考になります。)
2023.02.22編集
(後日注記:以下の記述は間違っています。明らかに論理が破綻しています。)
不思議な数として、虚数あるいは虚数単位があります。これは、i2=-1となることのことです。
ですが、僕が気付いたことがあります。それは、「マイナスにマイナスをかけるとプラスになると言うが、これは虚数単位と良く似ている」ということです。
たとえば、1×1=1であり、-1×-1=1です。ここで、-1をiに置き換えてください。その時何が起きるか、それは、i×i=-i、すなわちここでi=1とするなら、i×i=-1なのです。
そう、虚数単位とは、マイナスとマイナスをかけた時プラスになる、ということを、逆にプラスとプラスをかけてマイナスになる、ということに、マクロ的に置き換えただけにすぎません。
本当は、この実例は少し間違っています。i×i=-1であるならば、iは-1でなければいけませんが、iは1です。ですが、僕は値のことを言いたいのではなく、-1×-1=1という関係から、「これに-の符号をつければ1×1=-1となる」ということを言いたいのですが、本当はこれをきちんと考えると、1×1=-1にはなりません。1×1=1になります。
ですが、このような記法があるとしたらどうでしょうか。つまり、-[-1×-1=1]であるとしたらどうでしょう。この記法を-(-1)×-(-1)=-1であるとするならば、まさに、1=-1となります。1にiを代入すれば、-(-i)×-(-i)=-1となり、i×i=-1となります。そう、これが虚数の意味なのです。-[]の世界では1と-1が等しいという関係、これが虚数単位です。
つまり、虚数とは、「プラスとプラスをかければプラスになるが、マイナスとマイナスをかけてもプラスになる」ということの証明に他なりません。-1をかけた世界では、12も(-1)2も同じになるということです。この「異質なプラスとマイナスの関係」、これが虚数単位の意味です。
良く考えると、従来の記法でも書けると思います。まず、1×1=1。次に、-1×-1=1。よって、-(-1×-1)=-1。ここで両辺に-1をかけて、-1×-1=1。あるいは-1に1を代入して、-(1×1)=1。あるいは1に-1を代入して、-(-1)×-(-1)=-1。よって1×1=-1。これで虚数単位が成り立つ。また、よって-1=1です。
注意:上の「間違っている」とは、iに-1を代入しておいて、その後に1をiに代入していることですが、これは代数学的に許されます。たとえば、aとbが同じで、bがcと同じなら、aをbに代入した上で、bをcに代入しても構いません。全体の=という等値関係を満たしているため、これは間違っていません。
また、-[]という記号はむしろ必要ありません。なぜなら、この記号こそ、等値関係を壊しているからです。-10+2=10-2であると言っているのと同じです。この虚数論に、-[]という記号は必要ないでしょう。ですが、この記号にも面白い点があります。虚数のように、式の計算結果が+と-を繰り返すからです。
すみません、iと1と-1が同じであるような書き方をしましたが、そうではなく、iが1だったとしても、-1だったとしても、その時の代数の等値関係を満たしていれば、違う数を代入しても式としては問題ありません。
そもそも、「1に-1を代入する」ということがもし許されるのであれば、-1×-1=1から即座に1×1=-1を導き出せます。ですが、これは掛け算とマイナス符号の決まりから言って、明らかに間違っています。
それから、-[-1×-1=1]を-(-1)×-(-1)=-1と異なり-(-1×-1)=-1とした場合、これは-1×-1×-1=-1となって、-1×1=-1となるため、この場合も間違っています。
-[]がもし論理的に正しかったとしたら、「虚数とは1と-1が等しい世界での1のこと」であると言えます。ですが、そもそも、-1と1が等しいのであれば、i2=-1の定義そのものが成り立たなくなります(-1が1になるため)。そして、もしこれが正しかったとしたら、今までのプラスマイナスを使った全ての数式と方程式は、間違っていることになるでしょう。
後日注記:この理解と理論は破綻しています。自分が見ても間違いではないかと思います。
虚数について言えることとして、虚数の神秘的な魅力に取りつかれた数学者はとても多いです。
虚数についての導入を行ったのは、中心となるのはオイラーやその後のガウスですが、それ以前から、「虚数という数があるかもしれない」ということは盛んに言われており、数学史に残る「神秘」でした。
古い本ですが、父親の持っていた数学の本として、数学の思想 (NHKブックス 42)という本にも、そのような話が出てきます。
虚数とは関係ありませんが、幾何学的な「量」と算術的な「数」が分かれていた頃には、平方根のような数をどのように捉えるべきかは難しい問題でした。数学的な「無理数」というものがまだなかったからです。
古代の数学者は、\(\sqrt{2}\)のような数を扱うために、無理数を導入するのではなく、幾何学的な「量」と算術的な「数」を、別々の学問に分けるという道を選びました。
虚数についても同じで、昔の数学者は、「二乗して-1になる」という数を認めませんでした。そのような数はないはずだからです。
しかしながら、虚数の存在は数学史上における神秘であり、数学者を魅了してきました。
本格的に虚数を取り入れたのはオイラーです。オイラーは\(i\)という虚数の記号を使い始めました。「虚数」という名前のイメージが「嘘の数」のように思えるという点に対して、ガウスは「複素数」という新しい呼び方を提唱しました。