河童の世界観です。
僕が思うに、文学の入門は、芥川龍之介の河童がおすすめです。
自分も、文学を知りたくて、ドストエフスキーなど、多くの書籍を当たりましたが、ドストエフスキーは「暗い・長い・重い」という特徴があり、なかなかすっきりと読める文学がありませんでした。
しかしながら、河童は面白いです。特に、芥川龍之介が生きていた時代の、政治的な思想や運動、特に社会主義者や超人思想、あるいは検閲などについても分かりやすく表現されており、また、河童の特殊な生活についても、笑わされるところが多く、とても面白いのです。
他にも、短編として蜘蛛の糸などを読んだことがありますが、芥川龍之介は、むしろ誰でも読むことのできる「平凡な面白さ」があると思います。ドストエフスキーのように、一部の人間に熱狂的に崇拝されるタイプではなく、万人にとって面白く、それでいて精神が若く賢さを維持しているような、そんな印象を受けました。
文学の入門をするなら、最初は河童がおすすめです。