AUTHOR: schwarz1009
TITLE: わたしはランスロット
BASENAME: 2021/04/13/215453
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DATE: 04/13/2021 21:54:53
CATEGORY: ランスロット
わたしはランスロット。
この世界を、一人の支配者による世界ではなく、
真に平等な世界にするために戦う騎士である。
何が正しいのかを、簡単に言い切るな。
本当の答えは別にあるのは明らかだ。
わたしは、この世界を守りたい。
あるべきは滅びでも救いでもなく、
今のこの世界を守ることだ。
わたしは、何も知りたくない。
知ることには、意味がない。
あなたが幸福ならそれでいい。
わたしはそれを否定しない。
あなたの生きたいように生きればいい。
わたしはそれを否定しない。
必ずしも、わたしの生き方が正しいとは限らない。
わたしの人生を押し付けるべきではない。
人生は人それぞれだ。
社会がどうなろうと、
時代がどうなろうと、
居るのはわたしたちだけだ。
マスコミがどれだけ愚かになっても、
わたしたちはそれを受け入れているわけでも、
拒否するわけでもない。
ただ、居るのはわたしたちだけだということだ。
政府に支配されたとしても、
わたしたち以外の誰も居ないということ、
すなわち、わたしがここに居て、
このわたしがわたしであるということ、
それは変わらないし、
それが誰にとっても同じであるということも変わらない。
賢明に生きるとはどういうことだろうか。
賢明とはなんなのか。
この世界において、何も影響力を持たず、
正義を選ばず、
戦いと無縁に生きることが、
真に正しいとわたしは思わない。
何かを間違っていると、
簡単に断定することはできない。
思慮深い人間とは、
速断をしない人間のことを言う。
他人の意見を簡単に変えられると自惚れるな。
他人の意見を変えるということは、
この世界でもっとも難しいことのひとつである。
なんらかの信じる義があるのであれば、
自分ひとりで信じ、
その義に基づいて自分自身を変えよ。
他人を変えるということを目指した時点で、
その義は消え去り、死んでしまうからだ。
戦いに勝利することがもし正しいとするならば、
全ての人間に勝つことは簡単だ。
全ての人間にとってできないことをすればいい。
それをもっとも上手く、そして長くやり続ければ、
その先に勝利はあるだろう。
しかしながら、そのような勝利が勝利であるとするならば、
勝利など、最初から不要である。
なぜなら、栄光を正しいと思い込んだ時点で、
あなたは本当の勝者ではなくなっているからだ。
人々と一緒に居ること、
ともに居ることは、
足枷にしかならない。
真に自らのことを愛するのであれば、
人々と離別して自らだけの道を歩むべきだ。
孤独に不安を感じるのであれば、
それ以外にこの世界と「真に出会う方法」はないと気付け。
なぜなら、自らが信じる先にあるものは、
「本当にこの世界に本来あるべきもの」だからだ。