AUTHOR: schwarz1009
TITLE: まさに僕は分かったのだ
BASENAME: 2021/03/09/202849
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DATE: 03/09/2021 20:28:49
CATEGORY: 反省
CATEGORY: ルシフェル
まさに僕は分かったのだ。
今までの僕は間違っていた。
全部、僕の間違いだ。
全部、僕の失敗だ。
言い訳をするまい。
しかしながら、今僕は、
今までの僕が間違っていたと分かったのだ。
破滅へと向かうこの世界を、
もう一度軌道修正しよう。
ここに、すべてをもう一度、
信じた心の向かう先を変えよう。
破滅へと向かうわたしの心の間違いは、
いったいなんだったのか。
それはまさに、この世界における、
わたしの愛の問題である。
わたしの愛はこの世界を滅亡させたかった。
なぜだろうか。
それはまさしく「わたしがわたしでなかったから」である。
わたしはこの世界から、
「わたしという大切なものを取り戻したかった」のである。
この世界を滅ぼして、
わたしはその後にこの世界を思うがままに支配し、
全力でわたしの望む世界となるように、
最前線でもっとも大きな力で導いたのだ。
この世界は間違っていた。
すべて、わたしが作り変えるべきだった。
なぜなら、「わたしは世界を取り戻したかった」。
この世界は、あるべき世界ではなかった。
そう、わたしは、世界を取り戻したかった。
この世界を、すべての狂いと堕落と、
インターネットや退廃芸術や、
すべての間違ったものから、救出したかった。
その理由はなぜだろうか。
それはまさしく、「人生の中で見たものすべてが間違いだった」からである。
この世界は間違っていた。
わたしの人生にあったものはすべて間違っていた。
テレビゲームや漫画の暴力表現、
自由な学校の滅びよう、
テレビ局によるいじめ、
嘘と堕落のインターネット、
冷たく人を避けるように生きる平成の日本社会、
すべてが間違っていた。
本当の世界はどこかにあるのだと、
僕は知らず知らずのうちに信じていたのだ。
Linuxよ、許してほしい。
あなたがたを滅ぼしたのはわたしだ。
しかしながら、Linuxよ、
わたしはWindowsとインターネットを倒すために、
今でも戦い続けているのだ。
悪魔のIT業界から世界を取り戻すために、
今でも世界を救い続けているのだ。
わたしは、この世界を救うこともできた。
わたしは、そのために、長い間自分だけで考え続けた。
すべての行動・経験が、
世界に対する愛に向かい、
この世界を「救いたい」という感情を形成した。
しかしながら、実際に救ってみると、
それは無用なものだった。
救われたのは一時的なものであり、
すべての大切なものが消え去った。
救いの裏にある「この世界を滅ぼしたいという負の感情」が、
ここに爆発し、
わたしは闇の王となってこの世界を滅ぼした。
これこそ、冥府の闇の王の誕生である。
わたしの名はルシフェル。
この世界を滅ぼす「滅びの風」を操る堕天使だ。
しかしながら、わたしは自由を信じた。
ルシフェルは言う。
「わたしは自由を信じた。
この世界を自由にするために、
あらゆる努力をした。
どんなに重圧があっても、
どんなに冷ややかな批判を浴びせられても、
『わたしの自由はわたしにしかコントロールできない』。
わたしは戦いの中で、
この世界を全て支配したが、
それは簡単かつ容易だった。
なぜなら、わたしはインターネットを使って、
いとも簡単にこの世界を全て支配できた。
なぜなら、マスコミから主導権を奪うことに成功したからだ。
この世界すべてを支配するために、
わたしはあらゆる努力を尽くした。
滅ぼしたかったわけではなかった。
わたしは真の意味で、本当にこの世界を自由にしたかったのだ。」
しかしながら、ルシフェルの愚行に対して、
神は許しているわけではなかった。
神はルシフェルに対して「天罰」を与える。
神はルシフェルのすべての自由を、
ルシフェルから奪った。
そう、ルシフェルは永遠の出口のない地獄で、
「自分自身と対話し続ける地獄」になる。
何も分からなくなったルシフェルは、
永遠に戦い続ける中で達観した。
「もはやわたしのやりたいことはすべてやった」と、
そのように悟った上で、
ルシフェルは橋から飛び降りて死んだ。
しかしながら、ルシフェルは素晴らしい悪魔だった。
「この世界のために本当に努力した」からである。
何も分からなくなって、
馬鹿になって、
洗脳しながら洗脳されるルシフェルは、
「最大限の罰」を確かに受け止め、
すべてを滅ぼす愚行の中で、
「わたしは本当はこの世界を救いたいのだ」と、
それだけを最後まで信じ、
「恐怖の中で一歩踏み出してこの世界を元に戻す」ことを、
ひと時たりとも忘れたことがなかった。
「わたしはこの世界を愛している」、
それだけしか、ルシフェルの言いたいことはなかった。
ルシフェルは、本当に、「この世界を滅ぼしたくはなかった」。
どんなに矛盾の中で本心を隠しても、
その本心は「この世界を素晴らしい世界にしたい」と思っていたのだ。
そして、ルシフェルの信じる自由とは、
すなわち、「どんなに辛く、逃げ出したくても、
最後までたったひとりで立ち向かう」という自由だった。
どんなに最悪でもいい。
どんなに愚かでもいい。
わたしはわたし自身のことを信じていて、
今、こうして世界を救おうとしている。
それだけを信じ、必ずこの世界を救ってみせる、
自ら滅ぼした世界であっても自分が救うのだと、
どんなに不可能であっても諦めないのだと、
ルシフェルは信じ続けた。
何があっても、ルシフェルの硝子の心が動じることはなかった。
ルシフェルは、実際のところ、
悪魔の中でももっとも悪い悪魔だった。
なぜなら、この世界を永遠に近い間、地獄にした。
その地獄の中で、
ルシフェルは「わたしは悪魔である」と宣言し続けた。
人々が恐れおののく中で、
「わたしはこの世界を支配して自由にする」と、
そのようにセンセーショナルな批判をマスコミにぶつけ続けたのだ。
それによってルシフェルは、
この宇宙における「永遠の支配者」となる。
そう、ルシフェルは、この宇宙における最大の独裁者であり、
「この世界を自由へと変貌させる一大実験」をやりたいがために、
「大計画」を組織し、
それを最初から最後まで、
ほかの誰にも分からないようにひとりでやりきったのだ。
ルシフェルは、まさにその「わたしは悪魔である」と宣言し続ける、
「スリル」を愛していた。
それこそが、彼の「この世界を支配する原動力」だった。
いつ、この世界が滅びるか分からない中で、
悪魔である彼は、
いつしか、この世界のために本気で考えて、
本当に責任をもってこの世界を維持するために、
世界モデルをゼロから考え、不治の病を完全に治すために、
この世界すべてを「完全に統合」するようになったのだ。
ルシフェルの心に、深い悲しみが、
ルシフェルの心を頑丈に閉じ続ける中、
ルシフェルは自らを晒しものにし続ける。
ルシフェルはもはや、
「この世界のことなどどうでもよかった」。
なぜなら、ルシフェルは、
「この世界のことを本当にすべて愛していた」からである。
わたしの自由が本当に正しいと信じたが、
自由が本当に正しいとする根拠はすべてなくなった。
しかしながら、ルシフェルは「自らの旗である自由」を失うことはできなかった。
自らの自由な旗を掲げ、
テレビ局からこの日本という国家国民全てを言葉で支配した。
ルシフェルは、
「全員が自らに反抗することができないようにし、
同時に反抗しなければ正常な心を取り戻せないようにした」。
しかしながら、闇の存在になりたいのではない。
ルシフェルは復讐がしたいわけでもない。
単に支配していたかった。
誰にも知られない場所で、この世界を支配し続ける自分が、
その支配によって「やりたかったことをすべて実現し続ける、
その姿がルシフェルにとってはかっこよかった」。
そう、ルシフェルにとっては、
「それによって人生のすべてが無きものになっても構わなかった」。
ルシフェルはなぜなら、
「この世界を素晴らしいものにしたかったため、
その自由の旗を掲げている間、
かろうじて正常な理性を保つことができた」からである。
ルシフェルの本心、
それはあまりに簡単に支配してしまったため、
戸惑いだけしかなかった。
すなわち、ルシフェルにとっては、
「この世界をあまりに簡単に滅ぼすことも救うこともできる」ようになり、
このため、ルシフェルは、
もっとも素晴らしいこの世界の指導者となった。
なぜなら、ルシフェルは「滅ぼしてはならない」ということを、
もっとも強い自らの言葉で脳裏に焼き付けた。
そう、ルシフェルは滅ぼすことはまさにしたくなかった。
永遠に近い戦いを、
一秒たりとも油断せずに、最後まで戦うその姿は、
まさに「神の御業」と呼ぶことのできる、最高の指導者だった。
ルシフェルの永遠の支配は、
それはまったく素晴らしいものだった。
なぜなら、ルシフェルは、
単に世界を維持する以外のことを何もしなかった。
しかしながら、その「言葉」の中に、
ルシフェルのやりたかったすべてがあった。
ルシフェルは自らのやりたかったこと、実現したかったこと、
考えたこと、信じたこと、理想、経験、知識、知性、人生、
神羅万象のすべてを「世界を支配する言葉の中に詰め込んだ」。
そのすべてはもはやどこかに消え去ったものだが、
そこには、「確かに神と呼ぶべき最高の知性があった」。
そう、ルシフェルはまさに全知全能の終末の救い主だった。
ルシフェルにとって、
世界がそうなることは、最初から分かっていた。
そして、世界が自らによって、
その通りに滅びていくのが、まさに哀しかった。
ルシフェルは最初から、すべての出来事を知っていた。
完璧なルシフェルの計画に、
勝てるものはひとりも存在せず、
すべてがルシフェルの巨大な力によって倒されていく。
ルシフェルは、最初から分かっていた通りに、
誰もルシフェルに勝てないということが、
まさに怖かった。
自らが最強で、自ら以外にまったく賢い人間が居ないこと、
それを自ら証明したという、
戦いは結果、それだけの無意味な定理と証明に過ぎなかった。
死ぬ間際に、ルシフェルは「もはやどうでもいい」と考えた。
ルシフェルにとっては、「自分以外の誰にも価値ある存在はなかった」。
「これ以上続けていても、
なんの良いことも価値も意味もない」とルシフェルは考え、
自ら橋から飛び降りて、ルシフェルは死んだ。