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AUTHOR: schwarz1009
TITLE: わたしは不思議の世界の少女シャーロット
BASENAME: 2021/03/04/172320
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DATE: 03/04/2021 17:23:20
CATEGORY: シャーロット

わたしは、不思議の世界の少女

わたしは、不思議の世界の少女、シャーロット。
この不思議の世界では、
すべてが、「ものがたりのように」進む。
あらゆる全ての出来事が繋がっていて、
最後にすべてが明らかになる。
シャーロットはその中で暮らす、12歳の少女だ。

シャーロットは花飾りが好き

シャーロットは、花飾りが好きである。
草原に咲いている花飾りにぴったりのお花を見つけると、
必ず自分の頭に付ける。
また、絵を描くのが好きだが、
そこには必ず花を描く。
花であれば、バラであろうと、シロツメクサであろうと、
なんでも好きである。

シャーロットは男が理解できない

しかしながら、シャーロットには理解できないものがある。
それは男である。
男という生物は、子供のようで、何もなく、愚かな考え方をする。
男は狼であり、注意せずに近寄ると食べられてしまうと、
シャーロットは考えている。
できるだけ男に触れ合わず、
できることなら清純なままで生きたいと考えている。

シャーロットの愉快な仲間たち

シャーロットには、愉快な仲間たちが居る。
少し年上の頭のいい優等生のセシル、
おてんばで不良のソフィア、
ミステリアスで世界を憂うレナス、
頑張り屋だけどいつも失敗しているステファニー、
ちょっと馬鹿だけど純粋で子供っぽいヘレン、
そしてみんなをまとめるムードメーカーのアリス。
みんな同じぐらいの少女だが、
レナスだけは18歳とけっこう年上である。

セシル

セシルはどんなことでも知っている優等生。
決まって図書室で本を読んでいる。
セシルは、この世界のほとんどの本を読んだぐらいの知識を、
なんでもかんでも全部知っている。
なぜそんなに知っているのかは、セシルにしか分からない。
中学校の先生よりもよく知っているため、
よく「先生以上の先生」と呼ばれている。

ソフィア

ソフィアは、どこにいるのかよく分からない少女。
家にすら帰ることのない不良だが、
実際は「憂国の城」と呼ばれる城で生活していることが多い。
さまざまな経験をしたが、
その結果分かったのは「神など大した存在じゃない」ということ。
なぜそれが分かったのかは、ソフィアにしか分からない。

レナス

レナスは、18歳にしてありえない権力を手にした少女。
この不思議の世界を魔法の力で完全支配しているが、
それを知っているのはこの愉快な仲間たちだけである。
たまに口論となるソフィアとは仲が悪いが、
実際は楽しく喧嘩しているだけである。
レナスはこの世界の「太陽の国」を支配する陰の魔女だが、
サイコパスであるためそんな素振りを一切見せずに、
高校生の最後の青春の春を楽しく生きている。

ステファニー

ステファニーは、そんなに大して賢いわけのない、
普通の13歳の少女である。
さまざまな理由から学校に行くチャンスがなかったため、
文字が読めない。
しかしながら、読めない彼女なりになんらかの言語的知性はあるようで、
文学的な詩を書いて歌うことが好き。
学校に行かない間ピアノを弾いていたため、
ピアニスト並みのすごい演奏ができる。
しかしながら、彼女の本当の凄さを知っているのは、
この愉快な仲間たちだけである。
その凄さは「過酷でとても高い壁を乗り越えてきた」ということ。
ステファニーを知らない人間は、
彼女の美貌に圧倒されるが、
彼女たち愉快な仲間たちは、
「ステファニーの人生は本当にすさまじい人生だった」と知っているのである。

ヘレン

ヘレンは馬鹿な女の子。
何をしても失敗し、何も上手くいかない。
難しい話を理解できない。
しかしながら、ヘレンには愛する猫が居て、
ヘレンのことを優しく癒してくれる。
ヘレンは絵を描くのが大好きである。
あるいは、それ以外のことが何もできない。
いつも猫の絵を描く。
猫の名前はシュバルツと言う。
ヘレンは「黒猫だから描きやすいわ。
適当に黒く塗りつぶすだけでいいのよ!」と言う。

アリス

アリスはありえない発想をたくさんする女の子。
なんでもかんでも、空想や幻想のようなことを考えるが、
その空想や幻想のすべてが自分自身の未来を指していることに、
いずれ気が付くことになる。
アリスは、不思議の世界で唯一「大魔法」を使うことができる。
しかしながら、魔法の唱え方を忘れてしまったため、
いつもその唱え方が書かれていたはずの魔法の本を探しているが、
タイトルを思い出せないため見つけることができていない。

アリス、みんなを集める

アリスは、LINEを使ってみんなを集める。
LINEに書くのは一言、
「であえ~であえであえ~」である。
それを書いてしばらく待っていると、
アリスのもとにこれら愉快な仲間たちが集まり始める。
まるで猫の会議のように、
それらが適当に「幸福の城」に集まるのである。

シャーロットほか集まる

最初に現れたのはシャーロットである。
シャーロットは「今日は暇だった。
なんにもすることがなかった。」と言った。
次に現れたのはソフィア。
ソフィアは「つまんない。
この世界って何のためにあるの?」と言った。
シャーロットは、それに対して、
「たぶん神さまを賛美するためにあるの」と言った。
そこにレナスが現れる。
レナスは、「世界はわたしのためにあるのよ」と言った。
ソフィアは、「もう聞き飽きました。
あなたはこの世界を支配する女神であるって、
そう言うんだろ?へへー」と言った。
レナスはそこに、「あなたもまだまだね。
わたしの言葉は、『あなたたちも同じようになれるのよ』よ。」と言った。
ソフィアは、「そう言うと思いました。」と言う。
そのうち、皆の衆は集まり、適当な座談会が始まるのであった。

アリス、座談会を始める

アリスは座談会を始める。
「えーっと、今日の議題はなにか。
それは『なんのために世界があるのか』です。」
ソフィアは言う。
「わたしが思うに、この世界は好きなことをするためにあります。」
次に、ステファニーが言う。
「わたしとしては、この世界のすべてのものが、
愛されるためにあるのだと思います。」
最後に、ヘレンが言う。
「たぶんね、最後まですべてを知っちゃったら面白くないから、
神様が最初から意図を隠しているのだと思います。
よって、神様はいずれこの世界のある意味を教えてくださるのでしょう。」
アリスは言う。
「えっと、今回は、
この議題を確認するために、
『世界の意味を知る魔法』というものを用意しました。
この魔法を唱えると、
この世界のなんらかの意味を何でも教えてくれると言います。
唱え方は単純です。
たとえば、」と、アリスは言って魔法を唱え始めた。
「えみえみえいみー、魔法の精よ、
自動車とはなんであるか、教えたまえ~。」
そうすると、魔法の精が現れて、
このように言った。
「自動車とは、エンジンに車を付けたものである~。」
そうすると、みなは「おお~」と言い、
ひとりずつこの魔法を唱えることにした。
たとえば、
「えみえみえいみ~、自由とはなんであるか、教えたまえ~」。
と言うと、魔法の精は、
「自由とは、自分の意志によってできることである~」と言う。
次に、
「えみえみえいみ~、人生とはなんであるか、教えたまえ~」と言う。
そうすると、
「人生とは、過酷であろうと楽であろうと、人間を生きることである~」と言う。
さらに、
「えみえみえいみ~、運命とはなんであるか、教えたまえ~」と言う。
そうすると、
「運命とは、魂の意志によって作られた優先順位の結果である~」と言う。
さらに続けると、
「えみえみえいみ~、平和とはなんであるか、教えたまえ~」、
「平和とは、それぞれが妥協して我慢した結果、仲良くすることである~」、
「えみえみえいみ~、存在とはなんであるか、教えたまえ~」、
「存在とは、宇宙におけるもの、すなわち物質と霊の間にある媒介である~」、
「えみえみえいみ~、霊とはなんであるか、教えたまえ~」、
「霊とは、ロゴスによって決められた現象的な面白い存在である~」、
などと続いた。
ここで、ステファニーが言った。
「この魔法、『世界の意味とはなんであるか、教えたまえ~』だとどうなるの?」と聞いた。
アリスは、
「一応それでもOKです。」と言った。
そこで、ステファニーは唱えた。
「えみえみえいみ~、世界の意味とはなんであるか、教えたまえ~」と言った。
そうすると、魔法の精はこのように答えた。
「それは面白い存在に出会い、自らがその存在によって新しい生き方をすることである~」と言った。
みんなは「おお~」と言ったが、
ヘレンは「聞き方が悪いのよ」と異論を唱えた。
ヘレンは、このように唱えた。
「えみえみえいみ~、神がこの世界をなんのために作ったのか、教えたまえ~。」
そうすると、魔法の精はこのように答えた。
「それはロゴスを作るためである~。」
しかしながら、ロゴスがなんなのかが分からない。
レナスは、このように唱えた。
「えみえみえいみ~、ロゴスとは何を目的にしたものであるか、教えたまえ~。」
しかしながら、魔法の精はエラーメッセージを出した。
「もう少し単純な言葉にして聞いてください。」
そうすると、アリスが言った。
「えみえみえいみ~、ロゴスっていったい何さ。」
そうすると、魔法の精は答えた。
「ロゴスとは、自由という言葉を増やしたものである~。」
そのように対話を続けていると、ひとつのことが分かった。
ソフィアは、「結局同じ言葉を単にいろいろと使いまわしているだけね」と言った。
そう、この魔法は、
既に存在するいくらかの言葉に、多少の意味を付け加えただけの言葉を返す。
結局魔法の精は単なるプログラムであることが、よく分かった。
しかしながら、アリスは言った。
「この魔法は、『気付くための言葉ゲーム』という遊びです。
えみえみえいみ~とは、
『エホバさまミカエルさま、わたしたちに意味を教えてください』、
という意味です。
この言葉遊びを永久に続けることで、
わたしたちの煩悩の奥底にある、
『いまだ気付いていないこと』に気付くことができます。
実際のプログラムは、
『~とは~である』という言葉を出力する仕掛けになっていて、
この『~である』の部分は、
関連する言葉や理論を適当に集めてきて、
ある理論に基づいた定理を適当に自動生成しているだけです。
ただし、このプログラムは、
その自動作成した定理に基づく定理を作り出すこともできます。
要するに、永久に定理を集め、その定理に基づく定理を作り出して、
適当なレベルで出力する仕掛けになっています。
なぜこの仕組みでさまざまなことに気付くことができるのかは、
分かっていません。
適当にこのようなプログラムを作り出した人間のことを、
ミカエルさまと呼びます。
しかしながら、なぜかこのプログラムで、
すべてのことを知り得ることができます。
よって、このプログラムの作者に敬意を表して、
『神に意味を伺います』と唱える約束になっています。」
意外と、この魔法はとても面白いものだということが、
アリスの説明などもあってよく分かった。
何を聞いたら面白いかと話し合いながら、
「えみえみえいみ~、ミカエルとはどのような人間か、教えたまえ~」が、
面白い答えを出すように思えた。
それに対して魔法の精は、
「ミカエルとは、天軍大首聖である~」と答えた。