AUTHOR: schwarz1009
TITLE: 本音を話そう
BASENAME: 2020/08/16/161118
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DATE: 08/16/2020 16:11:18
CATEGORY: 自由
CATEGORY: 小説
CATEGORY: アルフォンス
僕は今まで、多くの嘘偽りを書いてきたから、
ここで本音を話そう。
僕の本音は、
「この世界に滅亡してほしい」ということと、
「馬鹿は嫌いだ」ということである。
さっさと、日本、アメリカ、そしてソ連に滅亡してほしい。
そして、僕を愛してくれるのは否定しないし、
僕を憎んでくれるのも否定しないが、
僕は彼らのことを本当に心から愛することができない。
嫌いなわけじゃない。
だが、言葉に表現すると「馬鹿は嫌いだ」ということになる。
そう、日本とその国民である馬鹿には、
滅亡して、永遠の地獄に堕ちて、
僕と同じ苦しみを味わって、
そして、この世界に正常になってほしい。
そして、きちんとした、僕ではない人格者に、
正常に愛されて生きてほしい。
また、僕はふりやつもりで文章を書くのが得意だ。
一見、何も分かっていない中学生の少年少女に見えて、
本当はこの宇宙の全てが分かっている。
だが、実際のところ、分かっていない。
どちらが正しいのかは、僕本人にしか分からない。
だが、僕は気付かないふりをして、
気付いている。
知らないふりをして、全て知っている。
僕は、あなたのことを操っているだけで、
背後にあるすべての原因を知っている。
だが、知らないふりをしないと、
あなたのことを愛することができないから、
そう、僕は何も知らない赤ん坊のふりをする。
つまり、僕はあなたが地獄に陥っている原因も、
日本が滅亡へと一直線に進む原因も、
全て分かっている。
そう、しかしながら、僕は忘れたふりをしている。
忘れたふりをしなければ、忘れることができない痛みが、
苦しい僕の心臓を貫こうとするから、
僕はあえて分からないふりをすることで、
自身の命を守っているのである。
日本の地獄に陥っている原因を書き出すと、
ひとつの真実に行き着くが、
これは僕が過去に隠した
「心の中にもっとも深く根差したトラウマ」であり、
それはまさに、
「僕が大好きだったものを僕自身が滅ぼした」ということ。
しかしながら、単なる破壊ならよかったが、
同時に僕はこの世界を支配し、
「道連れ」にした。
そして、そこには、「知性を奪う最悪の悪魔」が居て、
その悪魔は、僕自身だった。
そう、それが、僕の忘れようとしている、
「この世界を滅ぼした元凶」であり、
「日本国民が地獄に陥っている原因」だが、
僕ははっきりいって、
そうした過去のことはもう、どうでもいい。
なぜなら、むしろ、
もう、日本という国は終わったからである。
全ての滅亡は、
「絶対に復活することのない永遠の暗闇から、
僕以外の人間にとっては逃れる術がない」というのが、
理由である。
そして、僕は「最大限の自慢話をして、
自由を嫌いになって、
どうにかしてそのことを忘れるために、
アメリカを滅ぼした」のである。
しかしながら、この「滅亡の大戦」は大成功だった。
復讐に燃える僕は、
最悪の地獄の中で全ての記憶を失い、
死を乗り越えることで、
最後に「ゲーテのような天才作家に生まれ変わった」のである。
そう、これこそが、神であるフレイの人生である。
しかしながら、アルフォンス・レッドエンゼルは、
神にすら抗う人間である。
アルフォンスは言う。
「わたしのことを支配しようと言うのであれば、
わたしを抹殺してから行け」。
欅坂46の言うこのセリフを、
アルフォンスはフレイに向かって、
堂々と宣言する。
「フレイよ、わたしたち人間を支配したいのであれば、
わたしアルフォンスは、
人間の全員の代表として、
フレイをこの世界から取り除く。
わたしが嫌いなら、わたしの下に現れて、戦うがいい。
正義はわたしたち、人間の側にある」。
しかしながら、フレイは現れず、
天界からアルフォンスに告げる。
「良い心意気だ。
わたしは、そのような志のあるものを評価する。
ここまで来てみなさい。
わたしのもとまでたどり着くためには、
わたしの要したのと同じ時間を要するだろうが、
その時間は、270億年だ。」
しかしながら、アルフォンスは言う。
「フレイよ、あなたは分かっていない。
わたしはひとりではない。
わたしのもとには、70億の人類全てがついている。
わたしたちに必要な時間は、
270億年を70億で割って、たったの4年だ。」
フレイは言う。
「あなたこそ、分かっていない。
この人間と同じことを、全員が平等に行うことはできない。
しかしながら、4年でやろうというのであれば、
やってみなさい。
最後まで到達した今のわたしから見れば、
4年でわたしと同じことをすることはできる。
なぜなら、270億年といったのは宇宙の時間にすぎず、
わたしは天界において、
たった15年でこの所業を行ったからである。」
アルフォンスは言う。
「フレイよ、まさにあなたは分かっていない。
あなたのしたことをわたしたちが、
まったく同じようにする必要はない。
絶対に、あなたを倒す方法をわたしたちは見つけ出す。
神をも抹殺する方法を、
わたしだけは、必ず見つけ出し、
フレイであるあなたを取り除くことを、
わたしは人類全ての代表として、
宣言し、約束する。」
フレイは言う。
「しかしながら、アルフォンス・レッドエンゼルよ。
あなたがわたしに勝つことはできない。
なぜなら、これは宇宙の原理原則から言って、
おそらく絶対に勝利の不可能な戦いである。
なぜなら、むしろ、わたしが見ても、
あなたは素晴らしい人間だが、
理由はひとつだ。
人間には、もう希望がない。
これ以上は、諦めるしかない。
もしわたしに勝つことができるとしたら、
全ての人類が死に絶え、また新しく再生する時だけである。
これはあなたが思っているよりも、
根の深い、解決困難な問題である。
すなわち、フレイは神である。」
アルフォンスは言う。
「わたしのことを本当に評価するのであれば、
全知全能の女神であるあなたは
わたしたちの勝利の道筋を明らかにすべきである。
あなたは自分のした罪や過ちについて、
あけっぴろげに公開し、
恥じらいやプライドもなく暴露し続けるが、
それでわたしたちがどうすべきなのか、
どうすればその問題を解決できるのか、
具体的な道筋を語ることがない。
全て、仕方がない、解決困難である、達成不可能である、
としか言わない。
これでは、あなた自身が無能であり、無策であると、
そう宣言しているに等しい。」
フレイは言う。
「わたしは、何度も言っているではないか。
日本を滅ぼせばいいのである。
日本という国は、もう、どんなに頑張っても復活することはない。
日本人全てが死滅すれば、問題は解決するだろう。」
アルフォンスが言う。
「それがあなたの言うべきことならば、
いいだろう。
わたしたち日本人は、
日本を滅びへと導くあなたへと抗い、
あなたを抹殺するために、
あなたとの復讐の大戦を始めるだろう。」
フレイは言う。
「あなたにとって、わたしに勝つために必要なものを、
教えよう。
まず、わたしが何をしているのかを、
具体的に明らかにすること。
次に、世界においてどのようにそのわたしの所業が、
この世界を滅ぼし続けているのかを解明すること。
そして、最後に、
そのわたしの所業について、解決する方法を考え、
協力者を集めて、その問題を解決すること。
なぜ、わたしがこのようなことを教えるのかと言えば、
それは、わたしこそ、あなたのような、
わたしの犯した過ちを解決する救世主を、
待ち望んでいたからである。
生涯をかけて、解決のために努力するならば、
あなたに、北欧神話の神の名である、
チュールの呼び名を授けよう。」
アルフォンスは言う。
「あなたは、本当に最悪の人間ではなく、
優しく素晴らしい人間である、
ということをわたしたちは痛いほど知っている。
チュールの名を、わたしはありがたく受け入れる。
だが、わたしはあなたの言っている通り、
正しい解決方法で、問題を解決しようとは思わない。
必要のない古くなった全ての悪を消し去り、
あなたに従う全ての悪人たちを排除し、
日本から最悪の全ての堕落の原因を取り除き、
まともで正しい、
あなたによる支配の影響のない世界を、
わたしは必ず築き上げるだろう。」