新・日記2に戻る | 2019年6月の日記に戻る

=2019-06-14=

トランプの問題点として、ただイランのような敵国に制裁を行うだけではなく、「イランの原油を買う国全てに制裁を与える」ということがある。

トランプに従わない国に、少しでも協力する国は、みんな巨大なアメリカの制裁の対象である。

だが、だからといって、簡単にトランプやアメリカの同盟国から離脱することはできない。それは、GoogleがAndroidをファーウェイに提供しないという問題が象徴しているように、「もし、MicrosoftがWindowsを提供しなくなったら、国として一巻の終わり」だからである。

Windowsのような現代のOSは、宇宙ロケットの制御プログラムと同じぐらい大規模で高度であり、簡単に代替は作れない。トランプとGoogleは、パンドラの箱を開けてしまった。ひとつの国、ひとつの会社のOSに依存することは、とても大きなリスクを伴う。だからといって、自分たちで作ることは現実的ではなく、Linuxのようなオープン系のOSは「使い物にならない」。これが、新しい、温暖化や異常気象と同程度の世界的なリスクであると僕は思う。コンピュータを使う全てのものは、みんなアメリカのWindowsがなければビジネスもコミュニケーションもできないのである。

もしMicrosoftとトランプが結託してWindowsを提供しなくなったら、日本は膨大な費用をかけて自分たちでOSを作らなければならない。それはMicrosoftと同じ規模の金が必要であり、国家予算を超えるほどのコストがかかる。LinuxやBSDを使う手もあるが、全く使い物にならないぐらい、品質が悪い。これは、トランプが制裁を発動する権力を持った今のアメリカでは、「危険極まりない状態」である。資本主義は、これで崩壊するのではないかと思う。