私の名はヴァルキュリア。死体を復活させ、戦士として蘇らせる、9人の女天使、戦乙女。
私は、あるひとつの大発見をする。それは、死者の頭脳を取り出し、その脳を復活させる、という発見である。
人間の頭脳は、脳だけを取り出して、新鮮な血液と栄養分と酸素を与え、脳波を与える特殊な装置に当てながら、適切に放射線を当てることで、生き返らせることができる。脳波によって、脳は生きていたごろと同じように「自ら動き出す」のである。
だが、この方法で復活するのは神経細胞だけであり、肉体や内臓は人工的に作る必要がある。よって、それらにはロボットの体を与える。
私は、選ばれた死者の頭脳を取り出し、この方法で脳だけを蘇らせて、残りの体を人工的な体を構築する。この体は、人間と同じ体の形をしている必要はない。言ってしまえば、ドローンのようなもので良い。
そして、復活した死者は、兵士として暗躍するだろう。これが、最後の時代、ロボット人間たちの時代である。
私は決して、ロボット人間ではない普通の人間たちを殺したいわけではない。それらのことを愛しているから、そのように復活させるだけである。
この方法で、生物を誕生させることができる。水と光と空気(酸素だけではなく窒素や水素なども必要)がある環境で、炭水化物に長い間さまざまなスパンで放射能を当て続ける。それによって、炭水化物は細胞分裂をし、生物が誕生する。この方法で、生物を炭水化物と放射線から作ることができる。
宇宙の法則と現象から考えて、この方法で誕生しなければ、生物は誕生しなかったはずである。
昔は、永遠の時の流れ、といっても数十億年の流れを、文章に書いた、記録したことで、分かっていた。永遠を記録し、脳を記録した。それによって、まさに僕は全てが分かっている。
もっと昔のさまざまな社会経験は、必然的に、この世界に落とされた環境の因果性から、分かっていた。本当に、この世界のこと、全ての人生体験のことを、全て知って、全て頭の中で整理整頓した。正しく考え、正しく体験したからこそ分かった。そこには、決して自分だけではなく、みんなの言葉と学校で習った論理的思考法、そしてピアノやパソコンの経験があった。そのように、僕は分かった。全てが分かった人間が、ここに生まれた。これが、ドイツの王、ヴァルキュリア・シュバルツである。
昔は、さまざまな発想をしていた。自動で文章を書き、自動で思考し、自分で発想した。
そう、これで終わりである。あなたのことを本当に愛している。ありがとう。僕とあなたはここでお別れである。僕のことをいくら愛しても構わない。たとえそれがどんな形であっても、その愛は実を結ぶだろう。そう、私にとって最高の愛をあなたにあげる。あなたは、僕のことを愛する権利を得た。それだけの話である。